四番倉庫 公演情報 青年団リンク 二騎の会「四番倉庫」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    負のレンサ…
    『面倒くさい』『居場所がない』『妥協』『最悪』『寂しい』『打算』『場当たり的』『諦め』『沈黙』『無気力』『焦燥感』『孤独』『息苦しい』『不安』『死』
    ネガティブな感情が渦巻く劇空間。でも、生きてるとこういう感情でどうしようもなくなることの積み重ねだよなって思う。元気もらうタイプの芝居じゃないけど、でも、共感する事で救われる思いもあるなと思いました。

    どこへも行けない、負の連鎖は男特有のものなのだろうか?『あなたが生きているそれだけで素晴らしい』みたいな人生賛歌は、聞こえる人にしか届かないんだなって思う。でも、この芝居見て登場人物に共感したり心動かされて、生きる活力の得られる自分は幸せだと思う。それは見下して嘲笑する優越感ではなく、明日は我が身だと思う束の間の喜びだと思う。

    ネタバレBOX

    自堕落で場当たり的な、自分勝手な内田。
    人生に面白みなんてないけどそれも悪くないと達観しているようで諦めてる磯崎。
    日雇い仕事でホームレスで自分はどん底にいると諦めきってる速水。
    そして、その3人が顔を合わせている倉庫に訪れる女、あやめ。あやめは自分の兄が、何もない殺風景な倉庫で一人で何をしていたんでしょうと3人に問いかける。そこに浮かび上がる、あやめの兄の絶望的な孤独。あやめの兄を含めて、男4人の気が狂いそうに退屈な日々を想像すると切なくなる。誰のせいでもない、社会のせい…とも言い切れない。時と場合とタイミングで、誰しもこうなる可能性があるんじゃないだろうか、だからこんなに切ないんだと思う。

    沈黙や話の堂々巡りがイライラする前半、でも物語の終盤になってそれが効果的に作用しているなぁと思いました。

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    2011/06/06 21:06

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