お願いだから殴らないで 公演情報 MacGuffins「お願いだから殴らないで」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    着々と化け始めてる。「次」を期待してしまう。
    他の方々も書かれている通り、スピーディな展開と熱さ、テンションで物語を構築していく団体で、前回公演から気になり始めていました。
    決して、しなやかなお芝居ではないし、粗さも見える。
    でも、それがいい。
    誰もが抱える「不器用さ」を具現化したような舞台に、釘づけになりました。

    ネタバレBOX

    語るべきポイントを最小限に、どんどん移り変わる展開を興味深く追っているうちに、とんでもないところへ連れていかれてしまったような感覚に陥りました。

    探偵でもないのに彼のまわりでは殺人事件が起きてしまうという金田一を演じた相川雅史さんは奇抜なキャラクタで、「破天荒」という言葉が似合う。劇中で投影された映像も彼が製作しているという。ご本人の演技とはまた違った繊細な映像で、これも好きでした。

    一家の息子と、借金取りのヤクザを演じた有村優太さんはハイスピードな展開の中でも抜群の安定感。どんなに大きな声を出しても、動きながらまくしたてるようにしゃべっても聞きとれるセリフまわしは、すごい。

    劇中で「非実在青少年」とまで言われた、男性の理想像ともいうべき旅館の娘を演じた金魚さん。この役が「かわいい子」でないと成立しないこの脚本で、この方の存在は大きい。彼女に関しては芝居の前半と後半で、役のイメージががらっと変わる。80分の間に大人になってしまったような感覚。

    横田純さんの演じ分けの振れ幅にも驚いた。80分の芝居の中で何度も役が変わるのだが、それぞれの役で体の可動域、表情、雰囲気が違い、「あっ今変わった」とすぐわかった。これは何気にすごいこと。

    芝居に一本筋を通したのは主演の水越健さん。この方の情熱で、芝居が温度をもっていたような気がした。

    本当におもしろかったです。見る人を選ぶ脚本や演出なのかもしれませんが、80年代から90年代にかけてのストレート・プレイがお好きな方にはおススメ。

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    2011/05/22 01:55

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  • このたびは、劇場まで足を運んでいただき、
    まことにありがとうございました。

    たくさんのお褒めの言葉を与り、とてもうれしく思っております。
    しなやかさや粗さに関しては、まさにその通りだと思います。
    そこを含めて気に入っていただけて。言葉がありません。

    2011/05/23 19:26

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