満足度★★★
細かな人物描写
開演前、どこに字幕が出るのかときょろきょろしていたのですが・・・まさか障子にでるとは・・・普段字幕というと、舞台左右に出る電光掲示板でしか見たことがなかったので驚きで新鮮でした。
それぞれが同じ人間なのに、生まれてきた土地や身分の違い、日本人に殺されたもの、朝鮮人に殺されたもの、国に殺されたもの、そしてそれはそれぞれが持っている、家・家族・恋人を守りたいという思いのすれ違いから生まれる力がこうも人間を突き動かすのかと思いました。雨の一瞬前、曇り空に人は何を思うのでしょうか。沢山の思いが渦巻いた戦争という曇り空とそこから生まれる雨の一滴ずつが、一人一人の人生になってやがて大きな水溜りを作るという意味のような気がしてなりません。