さとしの観てきた!クチコミ一覧

81-92件 / 92件中
チャイムが鳴り終わるとき

チャイムが鳴り終わるとき

オーストラ・マコンドー

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

自分の過去はどうだったのか
 同窓会で13年前の思い出話に花が咲く中、皆が少しずつ過去を思い出していく形でストーリーが進行していきます。その中に6年生クラスの回想シーンや、実果や凪に起きた出来事がちりばめられています。

考えられた脚本と役にあった役者と巧みな演出に私の心は揺さぶられました。

ネタバレBOX

神戸さんは、同窓会の幹事なのに遅刻して登場し、どうでもいい遅刻の言い訳で笑わせてくれました。神戸さんら客演の存在感に主役がかすむのではと心配しましたが杞憂でした。

メインの3人は、役を上手に演じていたと思います。人選も良かったのでしょう。郭さんは若くて子供受けする先生と、教育に対する不安と心の弱さ持つ先生をうまく演じていました。水崎さんの大人びた子ども役もはまってました。藤本さんはずいぶん若く見えるなあと思っていたら実際に若くて16歳なんですね。こちらも凪の役にぴったり。

場面転換で、客席から見る教室の向きが前から後ろから右から左からと変わる表現は新鮮でした。ベッドが出入りするのは悪くないけれど回数が多すぎた気もします。高い天井から降り注ぐライトは、スモークで美しく浮き出されて役者を惹きたてていました。ギターの生演奏もとても良かったと思います。それぞれのシーンがうまく引き立てられていました。

普通の小学校にありそうな風景の中で、ありそうな子供たちの行動や心理が上手に描かれています。結果的に罪を引き起こしたのは子供たちの無邪気な行動でした。
劇を観ながら自分も自分の過去を振り返りました。そして観終わった後も。
気付かぬうちに誰かを傷つけていなかったかなと思って。でも思い出せません。同級生とともに振り返ると呼び覚まされるのかもしれません。
『ナツヤスミ語辞典』

『ナツヤスミ語辞典』

演劇集団キャラメルボックス

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2011/08/03 (水) ~ 2011/08/11 (木)公演終了

満足度★★★★★

圧倒的な躍動感とスピード感
おもしろかったなあ。こういうの好きです。
役者の皆さんもみんな個性的で観ていて楽しい。

いっしょに行った家族も大満足でした。

ネタバレBOX

多田さんのクサナギはほのぼのしてたし、
川田さんのミドリ先生は魅力的だし、
コロのムロマチはかっこいいし、
深谷さんのヤンマは顔が知人にそっくりで目を離せなかったし(ダンスが良かったし)、
七味さんや森下さん、村上さんはいい味出していたし。

ムロマチが夫の死の真相を知れて良かったし、クサナギはまた先生になれて良かった。

脚本、演出、役者さん全て満足でした。
マラカイト

マラカイト

め組のよぎんち

劇場MOMO(東京都)

2011/08/03 (水) ~ 2011/08/07 (日)公演終了

満足度★★★

意表を突くオープニング
始まりは意表を突かれ、前半は良かったです。私の期待はネタバレBOXで。

ネタバレBOX

AKB48の歌とダンスで始まるステージは意表を突かれました。メンバーの中に一人場違いな佐々岡さんがうすピンクのドレスを着て踊っていて、何か面白いことが起きそうな雰囲気をぷんぷんさせていました。
中年のおばさんがキャバクラに面接に来て、いつの間にか溶け込んでしまう。そこで起こる様々な事件。前半は良かったです。

残念なのは後半。特に劇中の抽選会。観客も抽選の対象でプレゼントが当たったのですが、ストーリーが中断されてしまい私は緊迫感がとぎれてしまいました。またゲストのコーナーのバーの場面も蛇足な感じがします。ストーリーは始めから最後まで途切れずに流れて欲しいです。

それから勝手な希望としては、サチが抽選会でペア旅行に当たって一緒に行く相手として客を選びますが、ここでは母であろう砂浜を選んで欲しいです。自分だったら恨んでいるかもしれないが母かもしれない人と時間を過ごしてみたいと思います。

佐々岡さん、三村さん、岡本さんはそれぞれいい味が出ていたと思います。石原さんはパンフレットを見ると普段は役者をやっていないようですがその割には良かったのでは?。女性陣は役柄もあり美女ぞろいでしたね。
Vision Quest

Vision Quest

東京オレンジ

駅前劇場(東京都)

2011/08/02 (火) ~ 2011/08/08 (月)公演終了

満足度★★★★

役者さんの隠れた魅力が観られる気がする
 インプロを始めて観ました。演劇の面白さの中で脚本は大きな割合を占めると思いますが、あらかじめ用意された脚本がなくてどうなるのか?と思いましたが、結果的に観てよかったです。
なんといっても一番は役者の皆さんの魅力をたくさん感じられたこと。たぶん役者さんの魅力の中で、普段は表に現れない、例えれば氷山の一角ではなく、海に沈んで見えない部分を観ることができた気がしました。

それからインプロって役者さんには演技を磨いたり幅を広げる練習になるでしょうね。私は観劇専門ですが自分でもやってみたくなりました。きっとかなり難しいだろうなあ。しろうとに教えてくれるところはあるでしょうか。

秘密はうたう

秘密はうたう

兵庫県立芸術文化センター

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2011/07/14 (木) ~ 2011/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★

素晴らしいセリフの応酬
村井国夫さんと保坂知寿さんのセリフの応酬は見ごたえ・聞きご​たえあり。声も良い。三田和代さんも貫録の演技でした。神農さんのコンシェ​ルジュ?役はかっこよかったです。

BOX

BOX

O.N.アベックホームラン

ザ・スズナリ(東京都)

2011/07/14 (木) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

複数の不条理コント集
箱を運ぶ旅の中で複数のコントが繰り広げられる。

ネタバレBOX

精神科に訪れた患者は、ボウリングのピンになったりボールになったりと物の人格(?)を​持つ多重人格者だった。医者が治療を施すとどんどん人格(?)が変わっていく。しまいには医者が別人格を持ってしまう。
奇抜なアイディアであるだけでなく、その発展形への展開が素晴らしい。
大笑いしました。いくつかのコントのなかでこれが最高です。
愛の蟻地獄【無事終演しました。ご来場ありがとうございました!】

愛の蟻地獄【無事終演しました。ご来場ありがとうございました!】

はらぺこペンギン!

OFF OFFシアター(東京都)

2011/07/07 (木) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

か​なり笑えました
ゲイが主役の物語。新宿2丁目が舞台です。か​なり笑えました。なんどもツボにはまりました。この脚本・演出好​きです。
ゲイが3人ともイケメンで、劇場ではゲイの好感度が上がっていま​したね。時東ぁみさんは脇役ながら目立ってました。立浪さんのゲ​イは熱演でしたね。

ビクター・ビクトリア

ビクター・ビクトリア

ビクター・ビクトリア製作委員会

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2011/07/16 (土) ~ 2011/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★

聞き惚れました
ゲイ術の街パリを舞台にしたミュージカルコメディです。ゲイは​3人出てきます。ビクトリア役貴城けいさんの男役はかっこよく、​トディ役下村さんの声は聞き惚れました。

岸家の夏【全日程終了!次回公演は2012年1月東京・2月大阪にて!】

岸家の夏【全日程終了!次回公演は2012年1月東京・2月大阪にて!】

劇団鹿殺し

青山円形劇場(東京都)

2011/07/28 (木) ~ 2011/08/07 (日)公演終了

満足度★★★★

人生山あり谷あり
新しい人生を歩もうとする3姉妹が父の借金を知り、返済のために奔走する。
3姉妹の人生の一コマを描いたコメディ。ネタバレあり。

ネタバレBOX

なんといっても終盤に、3人姉妹とそれぞれの敵が柔道で戦うシーンが圧巻。3人姉妹それぞれが自分の人生にけじめをつける。必ずしもハッピーエンドじゃないところもいい。

ダンスも良かった。キャスターのついた丸椅子に乗ってステージいっぱいに縦横無尽に動き回るダンスは、スピード感、迫力感ともに十分。ダンスではないが朝子がダンプカーに見立てた男たちを振り回すシーンも迫力いっぱい。

セットの3枚の回転扉は人の出入りやメッセージの伝達にとても有効。黒子2人による道場の門柱やドライブ中に流れる1本の電柱もgood.

連日の公演のせいか役者の声のかすれが目立った。聞き取れない部分もあったのが残念だが、観劇後の満足度はとても高い。
【ご来場】ワード・ノット・ラン【ありがとうございました!】

【ご来場】ワード・ノット・ラン【ありがとうございました!】

THE CHERRYGIRLS【ご来場ありがとうございました】

明石スタジオ(東京都)

2011/07/29 (金) ~ 2011/07/31 (日)公演終了

満足度★★★

伝えなければ通じない
 全編を通して、主人公コーラやいじめられっ子汎田にまつわる人たちの不条理な出来事が語られる。不条理は受け入れるのか、立ち向かうのか。

ネタバレBOX

コーラは不条理な出来事に抵抗することをせず、感情を表すこともせず、ただふりかかった結果を無抵抗に受け入れて人生を送っている。一方汎田はいじめられながらも前向きに生きて、詐欺師に騙されるも立ち直り、またいじめられっこから脱却する。
つらさを押し殺し与えられた結果を受け入れていく人生と、つらくても何かを伝え前向きに生きる人生、あなたはどちらを選びますか。
道

方南ぐみ

俳優座劇場(東京都)

2011/07/22 (金) ~ 2011/07/31 (日)公演終了

満足度★★

本編を知らず番外編を観るのはよすべき
地方の青年団から依頼をうけ、お竜たちは青年団の劇に出演するために現地に出かけていく。

そこでいろいろな事件が起きるし、劇中劇もありそれなりに楽しめるが、本編を知らないためか私にはストーリーが全く物足りなく、コメディのはずなのに笑えるところがあまりありませんでした。

お竜の演技は貫禄があり安心して観ていられて良かったです。

ネタバレBOX

途中に入っているゲストコーナーは不要です。脚本の足りない分を補ったのでしょうか。ストーリーの進行に関係ない上、ストーリーが中断させられて集中力と見る意欲が削がれました。残念でした。

ホスピタルビルド2011

ホスピタルビルド2011

不消者(けされず)

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2011/07/27 (水) ~ 2011/07/31 (日)公演終了

満足度★★★★

心の葛藤があってこそ人間だ
医療現場の医者たちの心の葛藤を描いた人間ドラマ。最善の医療を施したい思い(理想)と、経営上の課題(現実)の間で医者たちは揺れ動く。

患者役の逸見さん、看護婦役の栗林さんのインパクトのある演技は見ごたえあり。コミカルな医者の石部さん、土木作業員の植木さんもいい味がでていました。

ネタバレBOX

中堅医師たちの心のゆれや、病院長・外科部長の経営重視の姿勢と研修医・若い看護婦の患者重視の正義感の対比、ガンだと知る患者の心理の変化など必ずしも目新しくないかもしれないが考えさせられるものでした。

舞台セットで特筆すべきは窓の外の情景描写で、雨の様子、朝の陽ざし、夕焼け、月明かりは24時間体制で働いている医者たちのそれぞれの場面にリアルさを与え、大変効果的でした。仕上がるまでに結構苦労されたのでは?

このページのQRコードです。

拡大