チャイムが鳴り終わるとき 公演情報 オーストラ・マコンドー「チャイムが鳴り終わるとき」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    自分の過去はどうだったのか
     同窓会で13年前の思い出話に花が咲く中、皆が少しずつ過去を思い出していく形でストーリーが進行していきます。その中に6年生クラスの回想シーンや、実果や凪に起きた出来事がちりばめられています。

    考えられた脚本と役にあった役者と巧みな演出に私の心は揺さぶられました。

    ネタバレBOX

    神戸さんは、同窓会の幹事なのに遅刻して登場し、どうでもいい遅刻の言い訳で笑わせてくれました。神戸さんら客演の存在感に主役がかすむのではと心配しましたが杞憂でした。

    メインの3人は、役を上手に演じていたと思います。人選も良かったのでしょう。郭さんは若くて子供受けする先生と、教育に対する不安と心の弱さ持つ先生をうまく演じていました。水崎さんの大人びた子ども役もはまってました。藤本さんはずいぶん若く見えるなあと思っていたら実際に若くて16歳なんですね。こちらも凪の役にぴったり。

    場面転換で、客席から見る教室の向きが前から後ろから右から左からと変わる表現は新鮮でした。ベッドが出入りするのは悪くないけれど回数が多すぎた気もします。高い天井から降り注ぐライトは、スモークで美しく浮き出されて役者を惹きたてていました。ギターの生演奏もとても良かったと思います。それぞれのシーンがうまく引き立てられていました。

    普通の小学校にありそうな風景の中で、ありそうな子供たちの行動や心理が上手に描かれています。結果的に罪を引き起こしたのは子供たちの無邪気な行動でした。
    劇を観ながら自分も自分の過去を振り返りました。そして観終わった後も。
    気付かぬうちに誰かを傷つけていなかったかなと思って。でも思い出せません。同級生とともに振り返ると呼び覚まされるのかもしれません。

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    2011/08/13 11:43

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