龍を撫でた男
オリガト・プラスティコ
本多劇場(東京都)
2012/02/03 (金) ~ 2012/02/12 (日)公演終了
満足度★★★
現代演劇のテーマ
現代の芝居は非常に精神病理を扱ったものが多い、
その中でも特に多いテーマが
健常者の異常性、障害者の相対性であると思うが
この作品は60年前の戯曲であるのにも関わらず
その相対性が非常に巧みに描かれている。
演出のケラ氏が、その現代に通じるテーマをいかに伝えるか
それを、非常に深く考えたのが見受けられる。
当時独特の雰囲気は残しつつも、
現代の風をしっかりと失わない精巧な作りであった
ケージ
ミームの心臓
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/08/04 (木) ~ 2011/08/07 (日)公演終了
満足度★★★
うーーーん
高校時代の「ケージ」を知った上での観劇
お話はとても良くできているのですが
如何せんこちらにメッセージを伝えようとする
努力が物足りない
世界観が高校時代にがっちり出来ていたものなので
二年しかたっていない今、
その弱点をまだ修正できるまでの力は付いていなかったのではないだろうか
わざわざ再演を行ったのだから
きちんとした進化が欲しかった
ろくでなし啄木
ホリプロ
天王洲 銀河劇場(東京都)
2011/02/17 (木) ~ 2011/02/26 (土)公演終了
満足度★★★★★
安定感
僕は元々三谷幸喜の作品はあまり好きではない
笑える所は笑えるし、なるほど、と思う所も多くあるのだが
何故か心に響かない事が多い
それは僕自身の経験の足りなさ故かもしれないが
とにかく何か今一つ足りなかったのだ
しかし、今回のろくでなし啄木では、
三谷幸喜の今までの安定した土台から生まれた
様々な演出にグイグイと引き込まれ
気付いたら完全に舞台の世界に引き込まれていた
三谷幸喜の演出が初めて僕の心に響いた瞬間だったかもしれない