シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ
音楽座ミュージカル
ももちパレス(福岡県)
2012/04/09 (月) ~ 2012/04/15 (日)公演終了
期待度♪♪♪
SFとミュージカル
市民劇場がSF作品を招聘するのは珍しいが、音楽座だから、ミュージカルだから、という理由であって、特にSFを意識したわけではないのだろう。原作・筒井広志(筒井康隆とは無関係)『アルファ・ケンタウリの客』はもはや古典と言ってよいが、音楽座もよくこの作品に着目したものだ。
正直なところ、壮大なホラ話でも根底はリアルであるSFと、スタイルそのものがファンタジーであるミュージカルとがうまく「合う」のかどうか、不安はあるのだが、再演を重ねている定評のある舞台であるということで、期待したいと思う。
Hobson's Choice -ホブソンの婿選び-
無名塾
ももちパレス(福岡県)
2012/02/10 (金) ~ 2012/02/18 (土)公演終了
期待度♪♪♪
復活の仲代達矢
いったんは『炎の人』で俳優引退を表明していた仲代達矢が、再び無名塾を率いて、久しぶりの喜劇に挑む。
全盛期の勢いはないが、仲代達矢くらい、「枯れる」イメージからほど遠い役者もいない。これからは一舞台、一舞台が渾身の演技となるだろうと期待したい。
恒例!! 第32回 新春爆笑寄席
福岡音楽文化協会
福岡市民会館(福岡県)
2012/01/25 (水) ~ 2012/01/25 (水)公演終了
期待度♪♪♪♪
最前列で
毎年恒例の、新春爆笑寄席。小三治、歌丸師匠は毎年のレギュラー。
志ん朝、談志亡き後、江戸落語を今に伝えられる名人は、今や小三治師匠しかいない。毎年、福岡に来てくれることが本当にありがたい。もっとも去年はスベって「調子出ねえな」と仰っていたけれど。
端の方だけれども、最前列の席が取れた。堪能してきます。
ミュージカル「テニスの王子様」 青学vs六角
テニミュ製作委員会
TOKYO DOME CITY HALL(東京都)
2012/02/09 (木) ~ 2012/02/12 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
ライブビューイングで
12日の大千秋楽を、生中継で観る予定。
私自身は、別に腐女子でも腐男子でもないので、場違いだなと思いはするのだが、テレビ放送で何度か観た「テニミュ」の演出、劇場予告編から感じられるショーアップの見事さ、決して腐な人々にだけ独占させておくのはもったいないと思うのだ。
CoRichには、どうやら腐な人は少ないようで、「観たい!」の書き込みは今のところないが、本当は「隠れ腐」な人もいると思う。カミングアウトは難しいかな。もうずいぶん偏見は薄くなってるとは思うのだが。
アイドル、かくの如し
森崎事務所M&Oplays
キャナルシティ劇場(福岡県)
2012/01/11 (水) ~ 2012/01/11 (水)公演終了
期待度♪♪♪
偶像とは
岩松了によるアイドル論だそうな。いわゆるバックステージものの変形なのだろうが、『ドレッサー』に代表されるように、演劇の舞台裏を扱った作品には往々にして傑作が生まれる。アイドルを真正面から題材にしたものは、マンガやアニメには多いが、演劇には少ない。岩松了は日常の狂気を描くのが巧い作家だが、彼がどんなアイドル論をぶつのか、AKB48をどう考えているのか(笑)、そこに興味がある。
アイドル役は福岡出身の上間美緒。『高校デビュー』などにちょろっと出ているが、沢尻エリカ似の、これから「出てくる」かもしれない女の子だ。出番が多いといいなあ。
深呼吸する惑星
サードステージ
キャナルシティ劇場(福岡県)
2012/01/15 (日) ~ 2012/01/15 (日)公演終了
期待度♪
歴史上の人
第三舞台も鴻上尚史も、とうの昔に演劇史的には役目を終えている。鴻上の位置に今いるのはクドカンで、今さら鴻上が何をやろうと、これまでの作品群の棚ざらえ、二番煎じの拡大再生産にしかならない。復活&解散公演なんて、やる意味があるのか、客を舐めてるのかと腹立たしさすら覚えるが、『朝日のような夕日を連れて』を初めて観た時のショックを忘れられないのもまた事実だ。当時のファンは、死に水を取りに行こう。
90ミニッツ
パルコ・プロデュース
キャナルシティ劇場(福岡県)
2012/01/28 (土) ~ 2012/01/29 (日)公演終了
期待度♪
評判悪いが
既に旬を過ぎて久しい三谷幸喜に、『笑の大学』の頃の勢いを期待しても仕方がないとは思うが、それにしても既に東京、北九州などの公演を終えて、「期待はずれ」の声があまりにも大きい。ネットは酷評の嵐だ。チケットを買っちゃった以上は、観に行くしかないのだが、脚本自体がそもそもダメらしいので、多少のテコ入れがあるとしても、物語が大きく変化することはないだろう。面白いところを少しでも見つけられたらというくらいの期待でいれば、案外、楽しめるかもしれない。
異郷の涙
劇団太陽族
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2012/02/04 (土) ~ 2012/02/05 (日)公演終了
期待度♪♪
第2回日韓演劇フェスティバル
ホームページに、「韓国から俳優を招き、日本と韓国の間にある歴史認識の差異、領土問題、在日コリアンなどさまざまな問題やわだかまりへのベクトルを持ちながら、戦後生まれの我々の現在を普遍的な人間ドラマとして描きます」とある。日韓ドラマは、ともすればイデオロギーの偏りが目立つ作りになってしまうことが多いが、何らかの形でそれを昇華できるのか。反日になっても嫌韓になっても困る。期待半分、不安半分で観に行く。
クーザ
CIRQUE DU SOLEIL
福岡・新ビッグトップ(筥崎宮外苑)(福岡県)
2012/02/09 (木) ~ 2012/04/01 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
本格的な演劇としてのサーカスを
何かの「技芸」を題材とした演劇を観る時(たとえば物語の主人公が落語家やダンサーや格闘家だったりする場合だ)、俳優にその技芸を習得させるか、その専門家に演技を学ばせるか、どちらがよいか、知人と話題になったことがあった。
私は「専門家に俳優をやらせた方がいいのではないか」という意見だったが、それは日本の俳優に技芸の専門家があまりにも少ないからである。海外の場合はそうではない。サーカスのピエロやマジシャンやダンサーは、パフォーマーであると同時にアクターであるのが普通だ。「本物」が観られるのではないかと期待している。
テトラポット
北九州芸術劇場
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2012/02/20 (月) ~ 2012/02/26 (日)公演終了
期待度♪♪♪
柴幸男演出の真髄を
北九州芸術劇場プロデュース公演も、リーディングはそろそろ頭打ちのように思える。プロの演出家を招き、地元俳優を使っての本格的な舞台演出には大いに期待したい。
『わが星』で見せてくれたような、地球と人と宇宙とを重ね合わせる大胆な演出は見られないかもしれないが、少しでもこれまでにない新しい演劇の萌芽というか、片鱗が観られるようなら僥倖である。
アンドロイド演劇「さようなら」/ロボット演劇「働く私」
山口情報芸術センター[YCAM]
山口情報芸術センター YCAM スタジオA(山口県)
2011/06/18 (土) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
ピグマリオンの恋
人間は、無機物にだって、それこそ石や木にだって感情移入できる。ましてや人の形を模した「人形」に「魂」が宿らないはずはない。これまで、映画では精巧なロボット、アンドロイドがいくらでも登場してきたけれど、演劇ではついぞなかった。「本物のロボット」「本物のアンドロイド」が舞台に登場する。そこにどんな「心」を発見することができるか。期待はまさしくその一点に尽きる。
ゾウガメのソニックライフ
チェルフィッチュ
山口情報芸術センター YCAM スタジオB(山口県)
2011/03/13 (日) ~ 2011/03/13 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
チェルフィッチュの新作
福岡から遠征します。
チェルフィッチュの舞台は、現代口語演劇の延長線上にあるように評されることが多いのですが、むしろ平行進化の果てに道が交差したのではないかと感じています。岡田利規は、平田オリザよりもはるかに身体表現に重きを置いているのではないでしょうか。
岡田利規が時代的に暗黒舞踏を知っているはずはないと思うのですが、その動きにはむしろ土方巽を彷彿とさせるような「いびつさ」があります。言葉よりも肉体の方が不安定なんです。
これまでの舞台でも、脳内をかき回されるような不安と混乱を味わわせてくれました。新作にも当然、期待します。