サトルの観てきた!クチコミ一覧

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空っぽの騎士(無事に終了いたしました。ご来場に感謝いたします)

空っぽの騎士(無事に終了いたしました。ご来場に感謝いたします)

THEATRE MOMENTS

d-倉庫(東京都)

2011/10/28 (金) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

観客の眼、耳、頭を楽しませてくれる。芝居の後も良い。
観客に対して、俳優さんの表情や動作やダンスで眼を、音楽やセリフで耳を、ストーリーで頭を楽しませてくれる公演です。 ちよっと複雑なストーリーも、芝居のちょうど中間の中原さんの不思議に私の頭に一字一句残る声で
最後の意外なストーリー展開にスムーズにつながりました。     あと、公演が終わったあとのロビーでの俳優さんとファンの交流がいいですね。特に亀山さんのような若い人たちが、スポーツの大試合が終わった後のようにすっきりした表情でいるのを観るとなぜだか「人間っていいな」と思います。

ネタバレBOX

ただし、今回は三回目なので、芝居の真ん中の時間帯の修道女テオドーラ中原さんの声が私の頭に突き刺さるように入ってきて、自動的に考えてしまいました。「えーと、テオドーラの空想という想定だが、ソフローニャ姫の処女性が問題になっていて・・・最後にはこうなるんだっけ」と数学のカッコ( )がやたらとでてくる問題を解く時みたいに頭が熱くなってしまいました。  「できればこの場面にも観客の眼や耳を刺激する軽い音楽やダンスがあるといいな」と今回の私は思いました。   グルドゥーの存在は余計なもののようですが昔は田舎には半分野良犬のようなあっちこっちで違った名前で餌をもらっている犬がずいぶんいたのです。いかにも中世らしさを示す人間ですね。
空っぽの騎士(無事に終了いたしました。ご来場に感謝いたします)

空っぽの騎士(無事に終了いたしました。ご来場に感謝いたします)

THEATRE MOMENTS

d-倉庫(東京都)

2011/10/28 (金) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

倉庫の中のワンダーランド
昨日に続いて今日も行きました。昨日は昼間だったので行きやすかったけれど、今日は夜で「こんな静かな住宅街にあるのか?ほんとにここか?」と思わせる外見の会場でした。名前もD倉庫ですしね。  でも中へ入って観劇していると別世界です。 ヨーロッパ中世の女性騎士とか、サングラールの騎士の正体とかにハラハラドキドキです。  こういう一見外からはわからない小劇場は素敵ですね。自分とわずかの人間だけが知っているワンダーランドという満足感があります。

ネタバレBOX

ブラダマンテの恋はどうなるのでしょうね?やっぱり自分を好いてくれる若くて活きのいい騎士が好きとはイージーな気がします。女騎士といっても、現代の、「剣道の経験者、剣道何段持ってる女性」という女性のイメージでいいのかもしれませんね。
空っぽの騎士(無事に終了いたしました。ご来場に感謝いたします)

空っぽの騎士(無事に終了いたしました。ご来場に感謝いたします)

THEATRE MOMENTS

d-倉庫(東京都)

2011/10/28 (金) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

いやはや驚いた!!
原作を読んでいた私は、「こんな小説をどうやって舞台化するのだろう?それもシアターモーメンツさんの小さな舞台で?」 と全然想像できなくて、期待をせずに行ったのですが、驚きました!びっくりです!これならもっと早く行けば良かったです。 鎧をああして表現するとはお見事です。  完全に原作の世界が表現されていましたね。 それに本よりも観ていて楽しいです。役者さんがしゃべる言葉は、眼で読む言葉よりもずっとリアリティがあります。原作者も喜ぶ演劇だと思いますよ。   私は、日常生活でも「『筋が通った』話は怪しい」といつも思っていますし、嫌いです。三重四重の裏があったこのストーリーは好きですね。  あと、モーメンツさんの舞台の最初と最後にあるダンスは素晴らしいですね。もしあれだけだとしても観にきた価値があります。
眼がダンスに釘付けになり耳が音楽に満たされ、それまで考えていた日常生活のクヨクヨしたことが頭から消えてしまいました。

ネタバレBOX

鎧が本とは! それを見事に演じきる役者さんも大したものです。 いやはや舞台芸術という言葉がぴったりの創造と技術と鍛錬ですね!
雪のひとひら(終了いたしました。皆様のご来場を心から感謝いたします)

雪のひとひら(終了いたしました。皆様のご来場を心から感謝いたします)

THEATRE MOMENTS

アドリブ小劇場(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

毎回違って毎回いい
昨日も行きました。今日は昨日とは全然ちがっていました。
今日のほうが格段によい出来です。会場の空調が効いて気持ちが良く、私も2回目に観るということもあったけれど、舞台の方も照明、音響が変わって良くなつていました。
全体の動きが見通せて舞台にいる役者さん皆の演技が楽しめました。セリフもはっきりと聞き取れて良かったです。  
動きも昨日と全然ちがうように感じました。人間の身体の滑らかに躍動する動きというのは美しいな、と思いました。     

昨日の公演をけなしているようだけれど、劇場公演ってそういうものだと思うのです。人間が演じて人間が観るのだから、毎回違ってといて当然だし、毎回素敵な驚きがあると思うのですよ。私がリピーターで行くのは、何かを得る目的があって行くのではありません。全然普段の生活が違い縁の無い役者さんと私が、公演の時だけは時間と舞台を共有することが不思議に嬉しいのです。      
今日は、皆の動きが素晴らしかった。
あと、小暮さんが輝いていましたね。    

雪のひとひら(終了いたしました。皆様のご来場を心から感謝いたします)

雪のひとひら(終了いたしました。皆様のご来場を心から感謝いたします)

THEATRE MOMENTS

アドリブ小劇場(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

子供に観せたい演劇ですね。
感受性の強い小学生位の子供が見るのに最高の舞台だと思います。話は親しみやすい内容で単純でわかりやすいし、見ていて楽しい舞台です。
何より、そこに「なぜ生まれてきて存在しているのか?」、「子供たちはなぜ離れていくのか?」、「どうして死んで終わりなのか?」という問いが大きく表現されているからです。子供には、それは大きな謎として心の中にしっかりと刻まれることでしょう。本で読むより舞台の俳優さんたちと時間を共有する観劇体験のほうが、ずーっと心に残りますよ。理科系の学科では必ず実験をするでしょう?それと同じです。                                    私みたいな大人で原作も読んでしまった自分としては、「人間、そんなものでしょう」と納得してすぐに忘れてしまう気持ちがもの悲しいですね。       俳優では尾身さんが光ってましたね。演劇パンフレットの中で佐川氏が「ゴールド」と表現していましたが当たりです。舞台を降りると小さくて目立たないのに、光が当たる舞台に上がると輝く、そんな人に見えました。

「公房工房」 「幸福な王子」おかげさまで無事に千秋楽の幕をおろしました。ありがとうございました!

「公房工房」 「幸福な王子」おかげさまで無事に千秋楽の幕をおろしました。ありがとうございました!

THEATRE MOMENTS

劇場MOMO(東京都)

2011/04/06 (水) ~ 2011/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

公房工房二回目
二回目になるとストーリーの他に演技も楽しめてとても良かった。 「幸福な王子」と連続して観たので、役者さんの技量の差が眼についた。「幸福な王子」が悪いのでなく、公房の演技が素晴らしくて感嘆していました。   例えてみれば、EP経済的モードでビデオ録画した映画とSXP高精密モードで録画した映画をテレビで観る違いです。  EPモードでもストーリーは楽しめるし音声ははっきり聞こえます。でもそれは連続した動画だからです。SXPモードならどのシーンを静止画にしても細部にわたって画として鑑賞できるでしょう? 各人が各瞬間瞬間にそれだけの演技でしたね。きっとワンシーンワンシーンずいぶん練習したのでしょうね。  「SXPモードの演技を提供するシアターモメンツ」とでもキャッチフレーズをつけると良いですね。

「公房工房」 「幸福な王子」おかげさまで無事に千秋楽の幕をおろしました。ありがとうございました!

「公房工房」 「幸福な王子」おかげさまで無事に千秋楽の幕をおろしました。ありがとうございました!

THEATRE MOMENTS

劇場MOMO(東京都)

2011/04/06 (水) ~ 2011/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

幸福な王子
ストーりーに忠実でわかりやすかった。  エジプトのシーンが特に良くて、昔私が海外旅行ばかりしていた頃の気持ちを思い出しました。ツバメっていいな、と思いました。  俳優さんはセリフと顔の表情が一致していない(うれしい言葉のときにうれしい表情をしていない)のが眼につきました。セリフに意識が集中してしまつているからかもしれませんね。

「公房工房」 「幸福な王子」おかげさまで無事に千秋楽の幕をおろしました。ありがとうございました!

「公房工房」 「幸福な王子」おかげさまで無事に千秋楽の幕をおろしました。ありがとうございました!

THEATRE MOMENTS

劇場MOMO(東京都)

2011/04/06 (水) ~ 2011/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

公房工房初回
公演が終わったあと佐川大輔さんから、「楽しかったですか!」と聞かれました。楽しくは無かった。それは、観に来る前の自分の憂鬱な気分を引きずっていたからです。でも、観劇中は、特に後半はそんなことをまるっきり忘れて舞台の世界に浸りきっていました。これが私の答えです。    それでいいのではないかと思います。みんな自分の精神世界を抱えているわけだから
その時の状況によって得るものが違うのは当然でしょう。   それで2回目を予約してあるのです。土曜日だから気楽に楽しめるでしょう。    私の気分は別にして、劇そのものは素晴らしかったです。意表をつくダイナミックな展開、役者さんたちの素晴らしい動き、人間の声と動作の持つ他人を感動させる力を存分に出していました。この前の「人形の家」より私にとってはずっと良いです。
でもあんな展開と動作をするのには練習は大変だろうな、とまた憂鬱なことを考えて自分で自分の考えを笑ってしまいました。   公房という作品について言えば、もっと大胆に原作からはずれた劇を作ったほうが、公房本人も喜ぶのではないかと思います。文章よりも演劇のほうがずっと容易に不思議な世界を表現できると思います。

人形の家 おかげさまで無事に幕をおろしました。ありがとうございました。

人形の家 おかげさまで無事に幕をおろしました。ありがとうございました。

THEATRE MOMENTS

シアター風姿花伝(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

内容から考えました
原作者の意図を素直に表現した公演だったと思いました。 そのため劇団への感想より、内容に対して考えさせられました。   一言で言うとノラは自分勝手ですね。 へリングの性格のことは他人の子供の育ちに対する差別的な発言からうすうす気がついていたでしょうに。 それなら病気や貧困で苦労した時に一緒に苦労して性格を変えるか、知らせずに自分だけが苦労してへリングには苦しまないでほしいと知らせないでおくか、無意識にせよ選択したはずです。 今回の事件を機会に少しづつ家庭を変えていけばいいのに、と思います。 いきなり家出では、子供がびっくりして苦労します。 私は登場しない子供たちのことを考えてしまいました。子供のためには嘘であっても平穏なほうがよいのではないかと思います。

人形の家 おかげさまで無事に幕をおろしました。ありがとうございました。

人形の家 おかげさまで無事に幕をおろしました。ありがとうございました。

THEATRE MOMENTS

シアター風姿花伝(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

とりあえずの感想
盛りだくさんの内容で、あっという間に終わってしまいました。
最前列にいたため、役者さんの表情が良くわかるのですが、最初のノラを演じた尾身さんが素晴らしかった。その後は内容が盛りだくさんでセリフを聞いて身につまされてシュンとなってしまうことが多く、終わって疲れました。  
その疲れは職場やニュースや通勤の疲れと違う心地よい疲れです。例えてみれば海外旅行から帰ってきた時のようなものです。    最低2回は観ないと内容を味わうことができないと思うのですが、日程的にきつく今回だけになりそうなのが残念です。
まあ、ゆっくりとセリフを思い出していろいろ考えてみようと思ってむいます。

マクベス-シアワセのレシピ-

マクベス-シアワセのレシピ-

THEATRE MOMENTS

シアターX(東京都)

2010/05/20 (木) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

観劇初心者の感想。舞台「芸術」の意味がわかった。
観劇初心者がしつこくまた投稿します。  最初は誘われて何も知らずに観にいってこれは凄い、素晴らしい、と驚いただけだったで、体験を消化するのに時間がかかっています。    昨日の夜に、この「観てきた」の投稿とそれに対するメンバーのコメントから「舞台芸術」という言葉がわかりました。 演劇は芸術でメンバーの皆さんは「芸術家」なんですね! それである程度納得です。  演劇の意図が観客に伝わり、それを観客が自分の人生に生かしてくれる、または評価を広めてくれるのは確かに素晴らしいことでしょう。創造された芸術としての価値があり、また世の人々個人個人を刺激します。私の場合はそうです。これからも考え続けます。でも他の観客皆がそうだったり、他の舞台も皆そうではないでしょう?  しかし、芸術家ならそんな評価なんて無くてもやるでしょう?それは自分がやりたいからやるのではないでしょうか?私には 絵を描いている友人や造型をしている知人がいますが、口ではお金や評価のことを口にしますが実は評価なんか考えていないように見えます。自分だけができること、知っていること、できそうなことを表現するのに一生懸命です。舞台の皆さん、裏方の皆さんも同じではないでしょうか?   だいたい人間は理由が無くても表現したがる生物なんだと思います。ホモサピエンスは何万年が前に進化の突然変異で出現したそうですが、絵を描いたり笛を吹いたりする変な奴が出てきたわけでしょう。何万年も前のラスコーの洞窟の絵なんて誰も観ない場所に、ただ描きたくて描いたのでしょうね。でもそういう人間がマンモス狩りとか略奪とかにばかりしていた連中の中で生き抜いて今の文明を作ってくれたんだと思います。現代だってそうだと思います。ある日突然、科学技術がはるかに進歩している異星人が地球にやってきて一番人間らしい者を選ぶとしたら芸術家を選ぶでしょう?   
絵は残ります、音楽も最近は録音で残ります。でも演劇は人間の記憶の中にしか残らないと思います。そういう世界で頑張る皆さんに改めて敬意を表します。                                                                                           私も皆さんと同じかもしれません。自分の人生という作品に頑張っています。幸せになりたい、美しいものを見たい、味わいたい、自分というノートのまだ開けていないページを使ってみたいのです。私が幸せになろうがなるまいが世間や世界や地球や宇宙には何の変化もありますまいが、それがわかっていてもやめられません。  

マクベス-シアワセのレシピ-

マクベス-シアワセのレシピ-

THEATRE MOMENTS

シアターX(東京都)

2010/05/20 (木) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

観劇初心者の感想。役者さんとはなんと
公演が終わって二日たちましたが、その間いろいろ思い出して考えていました。 その1・・こういう劇の役者さんは、なんと頭を酷使する人たちなんだろう!セリフを完全に暗記した上に激しい感情をこめて演技する。本番の緊張とスリルは凄いものでしょうね。演技が完璧でも観客が見取ってくれないときもたくさんあるでしょうに。好きだからやっているのでしょうが、こういう人々は年をとっても決して呆けたりしないのではないでしょうか?   その2・・その1で述べたりことから、演技とは究極の「脳トレ」になりますね。パズルや計算なんかより、演劇の出演を脳のトレーニングやリハビリに取り入れれば良いのにと思います。  その3・・演技は究極のストレス解消法になるのではないでしょうか?王様を演じている間は王様になりきって現実の自分といろんな抱えている問題をまるっきり忘れてかまわないわけだし、少年にも少女にも戻れるわけです。私も人形劇の声だけでもいいから、これから変わっていく未来に生きる少年になってみたい。   その4・・私はサラリーマンですがどうも産業界で言う効率の考えが頭にしみついてしまったらしく、役者さんたちが無駄なことをしているという考えも浮かびました。公演が終わったら何の役にも立たないセリフを暗記するより、数学や物理の方程式、英語やフランス語の単語、不動産取引の法律の条文を暗記したほうが世の中でうまくやれるのにという考えです。こんな考えをしている自分に愕然としました。人間はパンや金のみで生きるにあらずです。人間のために人類のために、こういう役者や芸術家といった人々がこの世界には絶対必要です。役者さんたちは経済的に苦しいという話を聞きますが、頑張って欲しいです。私もできるだけ応援します。

マクベス-シアワセのレシピ-

マクベス-シアワセのレシピ-

THEATRE MOMENTS

シアターX(東京都)

2010/05/20 (木) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

観劇初心者の感想。二回目になると
昨日は本当の初めてでしたが、二回目になると演技を見る余裕ができました。セリフひとつひとつが現実にはありえない大きなはっきりした声で響くのに私の耳にはなぜか耳元でささやいているように感じられました。きっと物凄い練習を積んだのでしょうね。二回以上見ないと本当に作品を味わうことができないだろうと思います。    残念なのは、気後れして終わった後の役者を囲んだ和やかな会話に加われなかったことです。あれは良かった、こう思ったとかいろいろ言ったり聞いたりしてみたいです。今回はここにコメントするだけになりました。  内容については、二回目も本当に楽しめましたが、マクベスの妻へのそそのかしの言葉やマクベスの弱気を責める言葉は私自身のことを言われているようで、心にグサグサと刺さりました。今の私はまったくマクベスと同じです。小心で臆病で後悔してばかり。安らかな眠りなんて記憶にありません。マクベスは贅沢な望みを持つやつだと思いました。  ただ、この公演を見て自分が変わったのは、クヨクヨしている自分に気がついたら、マクベス王を思い出して、自分に「私、今マクベス状態にいる」とでも言い聞かせて笑おうと思うんです。そしてニッコリ笑って前へ進む、そうしようと思うのです。

マクベス-シアワセのレシピ-

マクベス-シアワセのレシピ-

THEATRE MOMENTS

シアターX(東京都)

2010/05/20 (木) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

観劇初心者の感想。妙に生々しい。
今まで観劇には縁が無かったのですが、紹介されて最前列で観てきました。
マクベスの世界に引き込まれて、あっという間に終わってしまいました。ただ少し疲れましたね。
「マクベス」はもちろん読んだことがあり、ストーリーは知っていました。でも、
生身の人がすぐ近く動きまわりながら鮮やかな演技で語ると、そのウソとグルが妙に生々しく感じられました。なぜか自分の職場や家の、私の周りの人々のことが思い出されて、人間というものがちょっと怖くなりました。
「ウソとグルは人間社会の中での闘争の最大の武器なのは、今も昔も老若男女変わらないものだなあ」と、もう一度本を最初に読んだ時のような感想をもちました。
それから帰り道でマクベスのことを考えていました。
まず、善人でいるのは難しいことだ、と思いました。王様が用心していれば、または不謹慎ですがマクベスがもっと大胆に王子も手にかけていれば、流血の量ははるかに少なかったろうに、と思ったのです。
でも、絶対うまくいくと思っても「やってはいけないことはいけない」ので、それは意識を持った個々の人間の世界観というか生きる信念の問題である、とマクベスの最期に納得しました。
繰り返しになりますが、目の前の人間が人間の抱えている問題を語ると実にリアリティがあります。テレビや映画と全然違います。とても良かったです。

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