しのぶの観てきた!クチコミ一覧

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平田オリザ・演劇展vol.1

平田オリザ・演劇展vol.1

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/05/17 (火)公演終了

「マッチ売りの少女たち」を拝見
次は「走りながら眠れ」を観たいなと。

恋人

恋人

TPT

紀伊國屋ホール(東京都)

2011/05/07 (土) ~ 2011/05/10 (火)公演終了

満足度★★★★

劇場ロビーも装飾
シリアスにもできるところをコミカルに。岡本健一さんの今後の演出活動にも興味がわきました。

ネタバレBOX

情事に太鼓はすごい(笑)。
珍しい凡人

珍しい凡人

箱庭円舞曲

駅前劇場(東京都)

2011/05/04 (水) ~ 2011/05/11 (水)公演終了

満足度★★★★

愚劣極まりない凡人(=私たち)の群像劇
 駅前劇場中央に舞台があり、2方向から客席がはさみます。私はいつも客席がある方に着席。その方向から見て下手に一般家庭によくありそうなリビング。上手は築数十年経ってそうな一軒家の玄関先。室内と野外の2つの空間が隣り合っています。中央の通路は人がすれ違う度に空間のゆがみを生み出し、この世に存在しないはずのものを想起させる見事な美術です。

 自分の欲望のままに行動し、それが満たされないと他人にやつあたりする。自分のことしか考えていないのに、他人がわがままだと批難する。当事者意識がなく、何が起こっても誰か・何かのせいにする。そしてそのことに自覚がない。登場人物全員がそんな人間であることが驚異的です(笑)。全員に対して「そんなこと言ってるけど行動が全然ともなってないYO!」とツッコミができるほど、約2時間の中に緻密に描き込まれた戯曲でした。

 言動や行動がバカ過ぎてうんざりするしイライラするしムカつきます。さらにはそれを通り越して苦笑・失笑するしかない、というところまで徹底した人物造形と空気づくりが素晴らしいです。
 1対1の密度の高い会話やほぼ他人同士の3人がおそるおそる話す場面など、緊張が続くことが多いです。それをフっとほぐすポップでメロディアスな音楽と、パっと色を変えるカラフルな照明がいいスパイスになっており、劇団独特の持ち味だと思いました。

 劇団員が増加し、集団としての力を蓄えて次の段階へと着実なステップを踏んでいると思えた作品でした。役者さんの中では、リビングにいた主婦役のザンヨウコさんが、いつもながら安定感と説得力のある演技を見せてくださいました。

ネタバレBOX

 軸になるのは妻と大学生の息子がいる公立高校の教師と、その弟。私の席から見て下手は兄の家で、上手は弟が暮らす実家です。
 兄は殺人事件の裁判員に選ばれ学校を休んでおり、同じく裁判員になったHIVポジティブの女性とインポテンツの男性に振り回されます。バカ息子を溺愛する妻との夫婦生活はうまくいってるようには見えません。かつて画家だった弟は、芸術家をサポートする非営利法人を起業しようとしています。古い民家には奇抜な格好で悪目立ちしがちなアーティストが出入りし、ストーカーになって押しかけてくる画家時代のファンに手を焼きます。

 兄は「反体制派だから学校を休んでストをしている」と学校内で噂され、スムーズに仕事に復帰できるかどうかが危うくなります。弟は開設した非営利法人の公式サイトに「こいつらはテロをたくらんでいる」といった匿名書き込みをされて、非営利法人の認可が下りなくなって夢を粉砕されます。その両方が身近な人々(例えば親戚)の仕業であることが、うすら恐ろしいです。

 首都圏で大々的なストが起こっていますが、登場する人たちは無関心。日本で何らかの大問題が起こっており、それに対してストを起こす人が増大しているという事実から目をそむけ、まるで他人事です。また、噂や評判を考えなしに信じ、事実を自分で確かめようとしません。にわかの流行(体を揺らす)には簡単に飛びつくのに、惰性的に「今までどおり」を求め、問題に気づき変化を目指して行動する人(=弟)に対しては、周囲に合わせるべきだと責めます。そのくせ、自分がやりたいことは周囲を無視して強行し、他人が迷惑を被っても「そんなつもりじゃなかったから自分のせいじゃない」と謝罪もしません。
 そんな愚劣極まりない現代日本人を巧妙にデフォルメして、笑いを誘い出していました。でも実のところは思い当たることばかり。彼らと同様に平々凡々の私は、このお芝居を反面教師にして学びたいと思います。

 2つの空間はぴったり隣り合っていますが、2件の家は物語上は隣りではありません。兄の家のリビングの床が中央に向かって少しそり上がっていました。弟が暮らす実家の玄関先はリビングよりも階段2段分ぐらい低くなっていますので、そり上がった頂点から上手方向は斜めに下がる土手になっており、まるで堤防のようでした。天災などで被害を受けるのは低い方なんですよね。
その族の名は『家族』

その族の名は『家族』

こどもの城 青山円形劇場/ネルケプランニング

青山円形劇場(東京都)

2011/04/13 (水) ~ 2011/04/28 (木)公演終了

満足度★★★★

何度目かしら
「て」の改題ということで、もう何度か観ている戯曲です。今回もお兄さんが良かった。

わが星

わが星

ままごと

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/04/15 (金) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

東京公演は完売ですが多地域ツアーあり!
老若男女とわずお勧めしたい舞台です。感想をトラックバックしていますので良かったら覗いて下さい。

湯煙の頃に君を想う 舞台写真UPしました!!!

湯煙の頃に君を想う 舞台写真UPしました!!!

ホチキス

テアトルBONBON(東京都)

2011/04/13 (水) ~ 2011/04/19 (火)公演終了

満足度★★★★

技のある元気な娯楽演劇
 舞台はテレビドラマの撮影場所となるはずだった温泉旅館。脚本が盗作だとわかり撮影は中止、企画自体もおじゃんに。旅館の女将は街をあげての大イベントを継続させるべく、半日で新しい台本を書きあげると豪語します。ところがライバル旅館の女将が次々と邪魔をする上に、困った宿泊客の対応にも追われて・・・。

 中央の和室とその奥の廊下、和室と客席との間の舞台面側の通路、上手の階段から2階の小さな部屋など、小さいながらも風通しよく区分けした空間全体が気持ちいいほどうまく使われていました。照明、音響も意図のはっきりとした効果があり、話の展開に集中しつつ、くったくなく笑える娯楽演劇でした。某テレビ番組のパロディーとしての面白さも洗練されていて、オリジナルのストーリーも枝葉まできちんと書き込まれているところに技を感じました。役者さんの堂々たるケレン味にも好感を持ちました。

 作・演出の米山和仁さんが前説をされ、地震が起きた際の諸注意とともに、観客が安心して楽しい時間を過ごせるよう導いてくださいました。そういう心の準備ができたのが、私にとってはとても良かったです。公演意図と作品の内容がともなっていて、高い成果も出せている公演だと思います。

ネタバレBOX

 開演前に流れる歌謡曲を懐かしいな~と思って聴いていたら、テレビドラマ「火曜サスペンス劇場」の主題歌だったんですね。幕開けからそのまま“火サス”的展開に突入(笑)。ただ、プロデューサーが黒幕だったと判明してから後は、少々説明が多すぎる感もあり。

 自称プロのフロントマン(村上誠基)がとても可笑しかったです。最初の方のセリフの「みかんゼリー」だったかな。一番笑いました。
 旅館の板前さんが返却を延滞していたアダルト・ビデオのサブタイトルが、このお芝居のタイトルである『湯煙の頃に君を想う』だったというオチもいいですね。

 キャラクターが固定されて役割や意図がはっきりしているゆえか、役者さんの演技に途中で少々飽きが来てしまったことは否めません。好みの問題ですが、私はもうちょっと謎やゆらぎ、破たんが多い演技に引き込まれるタイプなんですよね。俳優にハラハラさせてもらいたいです。
「したごころ、」【満員御礼!千秋楽を無事迎えることが出来ました!】

「したごころ、」【満員御礼!千秋楽を無事迎えることが出来ました!】

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2011/02/25 (金) ~ 2011/03/20 (日)公演終了

満足度★★★★

友達と21時の回を観て、終演後も楽しいお酒を飲みたい
 本物のバーを舞台に、バーで起こる恋の騒動を描きます。演技はカウンターの周囲で行われ、観客はそれを奥の席から眺めます。奥といっても最前列の席は、手を伸ばせば役者さんに届くほどの、かぶりつき状態です。ご都合主義な展開かと思わせておいて、簡単には成就しない恋の数々。リアルな生活感を前面に出しつつ、ベタな笑いや場面転換も堂々と見せて、場に負けない物語になっていたと思います。
 役者さんの演技にはむらがあるものの、お酒をいただきながらの1時間なので「こういうスタイルでお芝居を楽しむのはアリ!」と明るく受け入れられました。

 会場は恵比寿駅から徒歩2分ですから、21時開演の回などは会社帰りにあせらず伺える時間帯です。公演期間が2週間と長く、「託児サービスあり」「全編手話通訳あり」の回もあります。観劇のハードル、バリアをできる限り取り除こうと、有言実行されているのが素晴らしいですね。

ネタバレBOX

 若いホストと彼に貢ぐ金持ちの女性、無自覚な結婚詐欺常習犯の女性と彼女をおとり調査する私立探偵、乱暴な借金の取り立て屋と彼のDV(?)に耐える看護師という3組のカップルの恋愛を、ほぼオムニバス形式で描いていきます。どれもアンハッピー・エンドになるのが大人向け。最後は女性バーテンダーとアマチュア料理人という幼なじみ同士の、ほんのり甘酸っぱい恋の芽生えを見せて終幕。後味良く終わらせるのにも、大人の心意気を感じます。
 時計が故障しているという設定にして、観客に実際の時間の経過を意識させず、19時から24時までのバーの出来事を描くというアイデアがとても良いですね。

 開幕すると、受付をしていた女性が音響を、飲み物を作っていた男性が照明を担当されていました。規模が小さいからこその手作り感が素敵。会場側と作り手側とがともに作品にかかわっていることが、「エビス駅前バー」という場ならではの力を生み出しているように思いました。
サザンカの見える窓のある部屋

サザンカの見える窓のある部屋

カムヰヤッセン

小劇場 楽園(東京都)

2011/03/03 (木) ~ 2011/03/06 (日)公演終了

満足度★★★

気づきの瞬間、肌に振動を感じた
 近未来の日本の地方都市を舞台に、ある科学者とその家族らの数日間を描きます。ヒトの記憶をめぐるSFで、設定をわかりやすく説明してくれるので難解さはありませんでした。

 言葉の意味や感情に忠実なタイプの演技方法ですが、セリフの背景となる過去の事実や現在の気持ちなどがはっきりとせず、役者さんの演技の精度の低さが気にかかりました。例えば若い夫婦が私には「夫婦」に見えづらかったです。あとは舞台中央奥に可愛い花(サザンカ?)があるのに季節が肌では感じられなかったり、出演者5名(=登場人物5名)以外の人々を想像しづらかったり。
 でも、装置と演技が一変するクライマックスの場面が素晴らしかったです。その一瞬間のためにこの作品があったと思っても、不満はないぐらいでした。

 折り込みチラシを挟む紙(帯と呼んでみます)が劇団手製のものでした。作り手、観客、そしてチラシそのものも大切に思う気持ちを受け取りました。ひょっとこ乱舞の手製帯もパンチが効いていてかっこいいですが、カムヰヤッセンの帯は穏やかな優しさが伝わってきますね。その精神が作風にもあらわれているのだなと思いました。

ネタバレBOX

 ICチップを体(首の後ろあたり)に移植し、記憶を脳にではなくチップに入れることができるようになった近未来。息子と2人暮らしの研究者は自分だけでなく息子にもICチップを装着させています。2人の家を訪ねてきた夫婦の夫の方は、実は研究者の長男なのですが、ある事情で研究者(父親)およびその息子(次男)の記憶から、存在自体が消去されていました。鍵は舞台には登場しない、死んだ(いなくなった)母親が握っています。長男は自分のことを思い出してもらうため、妻とともに対策を練りますが、スムーズには行きません。

 父親の記憶が復活する瞬間は、偶然にやってきました。食事をする際、長男は口を開いたまま噛むので、くちゃくちゃと音がするのです。父親は我慢できず「みっともないからやめろと言っていただろ!」と叫んで、覚醒。父親の気づきと同時に、天井から吊り下げられていた子供用のおもちゃやランドセル、絵本、ぬいぐるみなどが一気に床に落ちました。やっと父と子としての再会を果たした2人の体は震え、驚きと喜びに満ちています。装置がダイナミックに変化し、俳優が感情をフルに使った演技を見せ、奇跡の瞬間を実感のあるものにしていました。思わずホロリと来ちゃう名場面でした。

 チップ内の記憶を再現する場面は、謎解きの要素もあって面白かったです。家族の愛憎を描いたシンプルな物語なので、例えば過去と現在を同時進行させたり、客席に向かって独白をするなどの、実験的な演出も成立しそうだなと想像しました。
日本人のへそ

日本人のへそ

こまつ座

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2011/03/08 (火) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

前半はあっという間の音楽劇。後半はどんでん返しの連続。
楽しかったーーーーー!!!出演者もスタッフワークも凄い!言葉はかなりエッチなので、そのおつもりでぜひ(笑)。小曽根真さんの音楽および生演奏も贅沢すぎる。

ネタバレBOX

人生なんて嘘(芝居)だらけなんだよな、と。その嘘のなかにそれぞれに本当を見つけて生きていくしかないのだから、自分でその嘘を楽しもうと思いました。
セリフが卑猥なので、お薦めしたいけどメルマガ号外は出せない・・・・(苦笑)。
ドロシーの帰還

ドロシーの帰還

空想組曲

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/02/23 (水) ~ 2011/02/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ダークな「オズの魔法使い」が…
ファンタジーをやりきって、会話劇もしっとりキメて、装置や照明でも楽しませてくれて。王道のダーク・ファンタジーでした。おもしろかった!

ザ・シェイプ・オブ・シングス~モノノカタチ~

ザ・シェイプ・オブ・シングス~モノノカタチ~

ホリプロ

青山円形劇場(東京都)

2011/02/10 (木) ~ 2011/02/24 (木)公演終了

満足度★★★★

翻訳戯曲だけど身近でリアルな生々しさ
大スターが出てるお芝居ですが、ちゃんと(?)ポツドールらしさがあって、面白かったです。ラブシーンもいっぱいあってドッキドキ。それにしも向井理さんはものすごい人気なんですね。

焼肉ドラゴン

焼肉ドラゴン

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2011/02/07 (月) ~ 2011/02/22 (火)公演終了

満足度★★★★

「焼肉ドラゴン」再演初日
拍手が鳴りやまずカーテンコールが3回。前売り完売ですが、当日券あり。Z席も各ステージ10枚ずつ販売。

ひとんちで騒ぐな

ひとんちで騒ぐな

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/02/03 (木) ~ 2011/02/06 (日)公演終了

満足度★★★★

念願の初ガラパ
とっても面白かったです!!シチュエーション・コメディーがそれほど好きではない私ですが、かなり笑えました。オチが2重、3重、多いところでは4重(?)ぐらい用意されていて、どこかではずしても必ずいつか拾えるような手厚い脚本。破綻も愛せて、観客が前のめりになれる盛り上がりを緻密に組み上げていってくださいました。あーほんと面白かった。今後の東京公演の予定はないそうですが、そういわず、ぜひまた来て欲しいです。

ネタバレBOX

テレビドラマのバイトADが東京から故郷に戻り、留守の実家を勝手に使ってドラマ撮影をしようとします。留守のはずなのに住人がいたり、トイレを借りにきた他人がのさばったりするのは「なるほどね」と納得の展開なのですが、実はADの実家でさえもなかった、となるのがすごい(笑)。
流れ姉妹 たつことかつこ 〜エンド・オブ・バイオレンス〜

流れ姉妹 たつことかつこ 〜エンド・オブ・バイオレンス〜

真心一座 身も心も

本多劇場(東京都)

2011/01/27 (木) ~ 2011/02/06 (日)公演終了

満席の本多劇場
まさにファイナル、でした。末次(河原雅彦)の正体やいかに!ってことで。あーもーバカ丸出しですごかったー(笑)。
池田成志さんがお元気で(元気すぎ?笑)良かったです。
開幕するとこれまでの作品のダイジェスト映像および解説があるので(←これが笑える)、初めての人でも大丈夫だと思います。

ネタバレBOX

古田さんがレイプしそうでしないのが可笑しかったです。そして龍…(笑)。
チェーホフ?!

チェーホフ?!

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2011/01/21 (金) ~ 2011/02/13 (日)公演終了

満足度★★★★

劇場全体が動く美術作品
役者さんは過剰な主張がなく、皆さんが舞台の必要不可欠な部分に徹していらっしゃって、劇場全体が動く美術作品のようでした。ちょっと怖くて危険な美しさのある絵本、豪華な生演奏付き。贅沢過ぎて芸劇小ホール1だってこと忘れる80分。チェーホフ知らなくも大丈夫。でも専門家によると「まさにチェーホフ!」だそうです。

ネタバレBOX

カタカタと装置の音が鳴るのも、アナログの味わいがありました。手作り感が良かった。
投げられやすい石

投げられやすい石

ハイバイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/01/19 (水) ~ 2011/01/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

ド直球の命の讃歌
若い現代美術画家たちが登場する4人芝居。初演とキャストが2人変わってます。やはり涙なしには見られない。後半はまだ残席あるようです。終演後のロビーで『その族の名は「家族」』の先行販売あり。

ネタバレBOX

山田(松井周)のぬるっとした感じ、美紀(内田慈)のほんわかした感じ、井口(平原テツ)のボテっとした感じが、初演とはまた違う密度。佐藤(岩井秀人)はやはり切れ味鋭く、顔のしわが変化するだけでギリギリと胸が締め付けられる。
上演時間は約1時間15分。
浮標(ブイ)

浮標(ブイ)

葛河思潮社

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2011/01/17 (月) ~ 2011/01/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

必見。
約4時間もの長編ですが、必見。神奈川公演はまだチケット取れるみたいです。長塚圭史さんが演出される舞台は今後も見逃せないですね。感想はトラックバックしてますのでよかったら覗いて下さい。

四天王御江戸鏑

四天王御江戸鏑

国立劇場

国立劇場 大劇場(東京都)

2011/01/03 (月) ~ 2011/01/27 (木)公演終了

満足度★★★★

新春に歌舞伎はいいですね
仕掛けもサービスも満載でとても楽しめました。菊之助さん美しかった♪

ネタバレBOX

AKB48の歌を、兎の耳をつけた女の子たちが踊るのにはギョっとしました(笑)。
愉快犯

愉快犯

柿喰う客

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2011/01/07 (金) ~ 2011/01/16 (日)公演終了

満足度★★★

劇団員5人だけで絵になる熱い舞台
 3回のワークインプログレスを経ての本公演です。美術、音響、照明、衣装などのスタッフワーク、そして劇場という空間を得て鮮やかに立ち上がった『愉快犯』は、独特の熱と華のある舞台でした。演劇は総合芸術で、演出家の仕事というのは想像しつくせないほど多岐にわたるものだと実感できます。

 ハッピー&ラッキー続きの家族に起こったアンハッピーな事件を機に、いつもと違う波乱万丈な年末年始をすごすことになった琴吹家の人々。謎が謎を呼び少しずつ事件の真相に近づいていく展開や、それに合わせた照明、音響効果も手堅く、結成5年というまだ若い劇団が東京芸術劇場小ホール2で上演する作品としては、非常に完成度が高かったと思います。

 急勾配のステージで劇団員5人がマシンガンのようにセリフを語り、走り、飛びまわります。カラフルな抽象美術が素晴らしかったですし、瞬発力のある役者さんの姿とあいまって、ハっと魅了される場面も多々ありました。
 ただ、セリフや動きに周到にしたためられた、無数の笑える要素が生かされていないのがとても残念。むしろ「観客が息をついてフっと顔をほころばせる間(ま)なんて、作るもんか!」というやんちゃな主張とも受け取れました。

 東京を拠点にしていますが、海外および日本各地へと飛び出し、猛スピードで実績を積み上げています。今後も目が離せないですね。
 ※初日に鑑賞し、個人的にどうしても許容できないミス(?)があったので、★は1つ減らしました。

ネタバレBOX

 役者さんはワークインプログレスから様変わり。色気が増していました。特に母親役の七味まゆ味さんは妖艶。ワークインプログレスではなかった、コロさんの突然の「キャラ変更」も面白かったです。
 笑いたいのに笑えないことが続きました。長男役の村上誠基さんが妙な間(ま)を開けるところは可愛らしくもあり、ほほえましかったです。

 クリスマスに謎の死を遂げた長女(深谷由梨香/祖母と2役、いずれ3役)は「父親(玉置玲央)に叱って欲しかったのに叱ってもらえなくて、ガッカリしてポックリ死」していました。謎に向かって盛り上げた割には「そのオチかよ!(笑)」とツッコミたくなるような結末です。出演者も少々面食らってあきれたような演技をするのがいいですね。下手に一列に並んで居心地悪そうにしてるところなどでは、役者さんの演技の幅を感じられました。まあでもラストの物足りなさは否めないですが。

 2011年新春公演ということで、お芝居のはじめと終わりに劇団からの新年のご挨拶がありました。作品自体に組み込まれているのが独特です。最後の挨拶で「初日よりこれまで」というセリフがあり(セリフは正確ではないかも)、客席に笑いが起こりました。「今日が初日なのに!」というツッコミですね。身体能力を駆使して台本どおりに緻密に動き・語りをこなすのは、いつもの柿喰う客の作風で、それは見事なものです。でも演劇のライブ性を壊してしまったのは、私にとっては致命的でした。

 押しに押しを重ねて圧倒するやり方は、技術があるからできることですし、それでも追いかけたくなるのは脚本・演出および役者さんに魅力があるからだと思います。でも観客との対等なコミュニケーションをもっと利用できるように、成熟していってもいいのではないかと思いました。
わが町

わが町

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2011/01/13 (木) ~ 2011/01/29 (土)公演終了

満足度★★★★

初日はカーテンコールでブラボーの声
ひとつひとつ丁寧に、大切に、時間をかけていく演出で、あの大きな中劇場がピッタリの大きさだと感じられた。
稲本響さんのピアノは絶品だし、賛美歌の合唱も素晴らしい。キャスト大勢で贅沢。中村倫也さんが特に良かったです。
中劇場への階段や劇場入り口も装飾してくれてます。

ネタバレBOX

小堺一機さんの幕明けの最初のセリフから泣いてしまったよ。最初から拍手も起こってました。1500人から選ばれたエミリーがんばれ!

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