OPUS/作品
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2013/09/10 (火) ~ 2013/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★
笑う人の隣で戦慄する人もいる芝居
グラミー賞を受賞した弦楽四重奏団(カルテット)の会話劇。ほぼ正方形の舞台を客席が四方から囲む。これまでの小川絵梨子演出作品より、比較的軽やかで柔らかだった。弦楽四重奏っていいな~!って素直に思った。音楽は美しい。そして嘘をつかない。残酷なほど。
音楽好きの観客が多かったのか、初日は終始温かいムードだった。芸術に魅了され、翻弄される人々を優しく見守るような。実際に弦楽器をやってる人にはたまらないお話なんだろうな(笑)。伊勢佳世さんがハマリ役!清らかで素直でとてもよかった。1時間55分。
『ジャンヌ』 ―ノーベル賞作家が暴く 聖女ジャンヌ・ダルクの真実―
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2013/09/05 (木) ~ 2013/09/24 (火)公演終了
満足度★★★★
聖女にも狂女にも見えるジャンヌ
美術、照明、衣装等のスタッフワークの厚みを堪能。はぁ~ゴージャスなお芝居観た!って気分♪新国立劇場「ヘンリー六世」「リチャード三世」もそうだったけど鵜山仁さんの布の使い方はかっこいい。重厚な歴史劇からぶっ飛んだファンタジーになって仰天(笑)。
1923年に書かれた戯曲なのに、宗教裁判の場面の“茶番”っぷりは今の日本そのものと思った。笹本玲奈さん演じるジャンヌは聖女にも狂女にも見えるのが良い。フランス王シャルル役の浅野雅博さんがさすがのコミックリリーフ。
月光のつゝしみ
ハイバイ
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2013/09/20 (金) ~ 2013/09/26 (木)公演終了
満足度★★★★
岩井さんと岩松さんのトークも面白かった
十年前の本多劇場での再演はわからなかったんだけど、岩井秀人さんの演出のおかげで岩松了さんに翻弄される愉しみを味わえた。冬の夜の田舎の家で、移り気でわがままな人々が自業自得の七転八倒。いや、七転び八起き、かな。約2時間10分休憩なし。
トークでも言及されてたけど、岩松さんの戯曲は役柄の感情を基点に緻密に役作りをしても、正解は出ないようだ。自然な会話劇に見せかけて、実はセリフ、物語、作品全体が何やら不思議な生命体のごとく掴めない。松井周さんの演技が柔軟で、いちいち超愛らしくて大好き。
兄弟は勇敢だった?!
アミューズ・ミュージカルシアター
Zeppブルーシアター六本木(東京都)
2013/07/30 (火) ~ 2013/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★
3000円の当日券で観られました!
口あんぐりなほどのドタバタコメディーとして始まり、後半はしっとりと家族のドラマへ。韓国ならではの題材で、とても巧くできているミュージカルでした。歌もいいし、踊りもけっこうハード。照明が個性的で良かった。やはりキム・ジェボムさんはいいですね~。当日券のテハンノシートが残っていて、3000円で観られました。安すぎます。ありがとうございました。
毬谷友子一人芝居「弥々」
ジェイ.クリップ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2013/08/20 (火) ~ 2013/08/22 (木)公演終了
満足度★★★★
ようやく初見。
毬谷友子さんが江戸末期を生きた女性の10~70代を演じる一人芝居「弥々」。女郎の話だがありきたりな悲壮感を漂わせない。明るく前向きで“度胸”のある不器用な女性を、きばり過ぎず、プレーンと言っていいほどサラリと演じる。演じ分けがこれ見よがしでないのも素晴らしい。毬谷さんのお父様が毬谷さんのために書かれた戯曲は、上演を重ね、毬谷さんの心身と不可分の完成した芸になったんだと思う。
星の王子さま
NPO法人アートネットワーク・ジャパン(ANJ)
あうるすぽっと(東京都)
2013/08/17 (土) ~ 2013/08/25 (日)公演終了
満足度★★★
星の王子さま
上演時間は約一時間半。終演後はロビーで、衣装を着たキャストと子どもたちが触れ合っていました。お芝居を見るだけでなく、こういう体験もできるのが大切だと思います。
原作は名セリフの宝庫。声で聴くことで初めてわかることもあったり。王子がキツネと出会う場面は泣けちゃいますね。
王子にとってバラが特別だったように、劇場が子供たちにとって特別な場所になればいいなと思います。
マイ・ロマンティック・ヒストリー
東宝
シアタークリエ(東京都)
2013/08/16 (金) ~ 2013/08/26 (月)公演終了
満足度★★★
日本語の「ロマンティック」ではない(笑)
職場で出会い、酒の勢いで一夜を共にしてしまった31歳男子と33歳女子。二人とも学生時代の失恋を引きずっていて…。幅広い層に向けた商業演劇らしいコミカルな演出・演技で、生々しい題材を軽やかに描いた恋愛物語。主役以外を3人の俳優が演じ分けるのもグー。出演者5人とは思えない厚さがあり、ラストの緊張感が良かった。今の時代、都市で経済的に自立している若い男女が「付き合う」とか「結婚」を決心するのって難しい。中越典子さんが心開いた柔軟な演技をされていてとても可愛らしかった。池内博之さんは新国立劇場『るつぼ』が良かったから、もう一段上が観たい。
『マイ・ロマンティック・ヒストリー~カレの事情とカノジョの都合~』ってとても憶えづらいタイトルだな~。
兄帰る
ニ兎社
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2013/08/03 (土) ~ 2013/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★
戯曲が面白い
明るく清潔(そう)な舞台でドタバタ喜劇風演出もあり、大いに笑いが起こってた。でも本当に恐ろしい話。登場するのは嘘や脅迫で他人を陥れ、自分は得をしようとする醜悪な人間ばかり。やはりとても面白い戯曲。休憩込みで約2時間半。
拡張演劇
TACT/FEST
OVAL THEATER & GALLERY (旧・ロクソドンタブラック)(大阪府)
2013/08/02 (金) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★★
拡張演劇1&2
悪魔のしるしとモモンガコンプレックスで笑い死ぬかと思うほど笑った。客席に子供と大人の両方がいるから、反応の違いを楽しむこともできました。
アイドル、アニソンで超踊ってみた!!!!!
TACT/FEST
大阪市立阿倍野区民センター地下広場(大阪府)
2013/08/01 (木) ~ 2013/08/01 (木)公演終了
満足度★★★★★
アイドル、アニソンで超踊ってみた!!!!!
お子様参加の発表会かと思いきや、本気のおはぎライブだった!1日8時間も稽古した日があったそうです。
アストンの石
TACT/FEST
阿倍野区民センター・大ホール(大阪府)
2013/08/02 (金) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
アストンの石
演技はもちろん、演奏も歌も聴き惚れるほど巧い極上の音楽劇だった。子供にはまず、こんな舞台で演劇や音楽に触れて、人間の優しさを感じて欲しいと思う。コントラバス、キーボードを演奏しながら歌うのは、ジャズのトリオみたい。歌も演奏もうますぎてしびれた。
ひとりぼっちのおはな
TACT/FEST
阿倍野区民センター・小ホール(大阪府)
2013/07/29 (月) ~ 2013/08/03 (土)公演終了
トラバース
TACT/FEST
阿倍野区民センター・大ホール(大阪府)
2013/08/01 (木) ~ 2013/08/03 (土)公演終了
ひつじ
TACT/FEST
野外広場(大阪府)
2013/08/02 (金) ~ 2013/08/11 (日)公演終了
カタルシツ『地下室の手記』
イキウメ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2013/07/25 (木) ~ 2013/08/05 (月)公演終了
満足度★★★★
現代日本版『地下室の手記』
ドストエフスキー作「地下室の手記」を、舞台を現代日本に置き換えて2人芝居に。とっても面白かったです!上演時間は約1時間40分。
劇中で起こる出来事は原作と変わらないそうです。こんな風に楽しく、興味深く古典と出会える機会をもらえて幸せです。
ジュリアス・シーザー
華のん企画
あうるすぽっと(東京都)
2013/07/11 (木) ~ 2013/07/16 (火)公演終了
満足度★★★★
ジュリアス・シーザー
シーザー暗殺者組VSシーザー元家臣組の戦争になるんだけど、どちらも応援する気にもさせない演出がいい。
パンフレットの俳優紹介欄で長本批呂士さんが「『選挙に行かなきゃ…。』とすごく思った」とコメントされていた。そういう意味でもオンタイムの上演になっていると思う。
『わが闇』(再演)
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2013/06/22 (土) ~ 2013/07/15 (月)公演終了
満足度★★★★★
感服というか完敗
初演も観ましたが、今回は最初の方の映像演出までで、あまりに行き届いたサービスに感動して涙ぐんでしまって、その後は笑いすぎてつらいと思うぐらいに笑わせてもらって、ああ、一人でじゃなくて誰かを誘って観に行って良かったと思いました。もちろん笑いの意味で面白くだけじゃなく、ドラマとしても物語としても、KERAさんがおっしゃるとおり「幅広い層に響く作品」で、感服というか完敗というか、参ってしまった…。
https://twitter.com/kerasand/status/354763241165045760
本当に笑いすぎて疲労困憊。
Still on a roll
FUKAIPRODUCE羽衣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2013/07/11 (木) ~ 2013/07/21 (日)公演終了
満足度★★★★
「Still on a roll」初日
東京の乾いた地面に耳を当て、土を耕し作物を生み出す人々の世界を覗く。名曲連発。いつもながらの熱唱とダンスに落涙。照明、音楽、振付が洗練され、普段はノリの悪い観客の私でも踊りたくなった。作・演出・音楽・美術の糸井幸之介さんは、幸福なファンタジーと苦い現実を並行して描く。上演時間は約1時間40分。
ストリッパー物語
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2013/07/10 (水) ~ 2013/07/28 (日)公演終了
満足度★★★★
ストリッパー物語
つかこうへい節をケレンでなく自然な演技でたっぷり聴かせる。俳優が素晴らしい!めちゃ面白くて大いに泣き笑い。大音量の音楽で気分は高揚、ストリップ劇場という設定を生かした演出も愉快。休憩10分込みで2時間40分は必要な長さだった。三浦大輔演出。
劇団青羽(チョンウ)「そうじゃないのに」
タイニイアリス
タイニイアリス(東京都)
2013/07/05 (金) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★
面白かった!
約1時間5分。動物園の象を檻から放した罪に問われ、飼育員が取り調べを受けるが…。上手い俳優5人による笑いがふんだんの社会派会話劇。とっても面白かった!全席自由で字幕は後方席しか見えないので早いもの勝ち。初日は立見が出る盛況。