半蔵~HANZOH
劇団 武士道
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/14 (火)公演終了
満足度★★
もっとドラマとしての魅力と深みを
THEちょんまげ軍団SUPERなど時代劇中心に活動してきた幸村宏行が主宰する劇団「武士道」の旗揚げ公演。忍びの者服部半蔵をめぐる愛と死闘の物語。先に麻布十番のライブハウスで上演したダイジェストパフォーマンスの際よりはパワーアップし、総勢約30人がスピード感あふれる殺陣を披露する。
初日マチネーはほぼ満席の盛況だった。ただ、ほとんどが劇団関係者の知り合いで埋められた様子で、若者が客層の中心である小劇場演劇の世界において今後どれだけ新しい観客層を開拓していけるかが大きな課題となるだろう。用意されたアンケートの設問も「時代劇が好き」という前提で書かれているため、このような公演を初めて観に来た客は戸惑ったかもしれない。THEちょんまげ軍団系の芝居とほぼ似たようなストーリーで既視感があり、新味には乏しい。
イヌ物語
劇団サーカス劇場
シアター711(東京都)
2009/06/24 (水) ~ 2009/07/05 (日)公演終了
満足度★★
意欲は買うが・・・
「劇団サーカス劇場」を東大時代から観続けてきた。
今回は前回の「カラス」に続いて清末浩平は脚本のみで、
東大の後輩でもある川口典成が演出を担当。主役のブチを
「黒色綺譚カナリア派」の赤澤ムックが演じるということで
多少期待を持って観た。
最近の「サーカス劇場」は昭和レトロから現代へと舞台を移し、アングラ
調からの脱却をはかっているようだ。
今回は音楽も清末氏好みのノスタルジックなものから、ロック、中島みゆき、
文楽の義太夫を思わせる太棹三味線へと変化し、このあたりは川口氏の
趣味なのか。
上演時間が従来は2幕2時間が多かったが、今回は短くまとめた点は評価できる。