満足度★★★★
家族で楽しみました
大学生の弟に連れられて観にいってから、たびたび足を運んでいるんですが、今回は母親を連れて行くという実験を行ってみました。結果として、三人で楽しむことができたので、安心して観にいける感じがありますね。映画とはまた違ったよさがあるんですよね~。
ネタバレBOX
さて、ネタバレについてですが、公演も確か今日で終わりだったと思うので、多少。全体的に笑いを取っていきつつも、緊張感も適度に織り交ぜて、ラストで崩壊しちゃって、さて、どうなる?という展開が得意な北京蝶々さん。
今回は、これまでに見た作品と比べると、終わったあとの余韻はマイルドで、大崩壊、と言った感じではなく、お、続いていくんだなぁ、という感じ。さすがは循環型の設定。
それはともかく、前半のコウボク君のキレ具合と、全体的にテイヘン君のボケ具合がまず、物語の雰囲気を作っていたかなという感じ。コウボクは怖かった・・・。中盤以降のテイヘンは味が出てきてよいなぁ、と感じましたね。
フコウとアイの女性の対比は、ああ~、あるある、と思えたりしてなんだか少し寂しくなったり。
少しわかりづらかったのは、ハイカンとタイガクかな?
作家という人種が周りにいないと、ハイカンの精神性は、描かれている分では、ちょっと理解しづらいかも。ただ、あの環境を、自分の人生そのものに置き換えると、彼女のいっている言葉は、自分にとってはよくわかる。火種を捜している・・・わかります。
タイガクは物語の重要な部分を担っていましたが、彼は結局、どうしたいのか、それがわからなかった・・・。たぶん、自分にもわからない、理想だけはあるけれど、手段がない人なのかな、という意味では、そのまま受け取っていいのかも。
イナカは序盤のコミカルパートをガッツリカバーしてくれてましたが、酪農知識が思ったほど披露されなかったのは、残念かな? タイガクの知識活用ップリと比べると、ちょっと特性を活かすという意味では影が薄いのが残念。
ケンチクは、おもしろい子でしたw 愛してるなぁ。ケンチクはあまり関係ないけどw
研究者の二人は、説明キャラとしての側面が強かったように感じますが、先輩と後輩の役割が滲み出ていてとてもよかったです。ラストの先輩の心変わりが、なんだかスコシフシギな気もしますが、さて。
物語的には、設定がまず面白かった。
循環型施設、閉鎖空間、目標、生きること。
キューブのような唐突感と、志願してきているという点、
そして隔絶された外部と内部の、優越の逆転、というか崩壊、というか。
唐突感はあったものの、おっ、なるほど、そうなりますか。
という感じはあっておもしろかった。
印象に残ったのはやはり、テイヘンの、最後の一羽を守るところ。繁殖できなくても、生きてるんですよ、みたいな・・・ああ、耳が痛い。