人間機械より夜空へ
劇団晴天
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2014/09/20 (土) ~ 2014/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★
予想外
フライヤーに釣られて観にいってきました。お初です。フライヤーの雰囲気そのままのセットに、ツワモノ揃いの女性陣。そして感情の流れ、その受けの上手い脚本(未来設定はもう少し練りこんだほうがいいかも!?)。台詞が上手い!!曖昧ではなく、ストレートな台詞が粋の良い女優達から発せられる。外見同じで感情があり、自分の思考があるロボット・・・・人を愛し愛されるロボット、彼女を人としてはいけないのだろうか?そんな思いで観ていた。ストーリーは感動的だったが、こんな未来が来たら・・・いまに純生の人間はレアで高く売れる時代が来てしまうんじゃないのか?自分達の作り出したクローンやロボットの愛玩動物に成り下がるんじゃないかと、想像と科学の進化に怖いものを感じる。どうして未来物には明るい未来が少ないのだろう。この舞台は未来に想いを繋ぐ終わり方にはなっていたけど・・・。
ギンノキヲク FINAL
ラビット番長
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2014/09/19 (金) ~ 2014/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
理解度
シリーズ物の最後という事で、やはり作品に対する理解度が格段に違う。ベテラン組の味のある芝居に、新人達のやる気が役と重なって良い効果を上げていたと思う。現場でしかわからない様々な出来事、その忍耐と努力には頭が下がる。
こういう仕事への理解、また介護というものに向き合ったとき、こんな舞台観ていれば、少しは前向きでいられるんじゃないかと・・・反省を含めて思う。私もFINALとは言わず、第2段、または番外編、など続けていって欲しい作品だと思う。
「幸福論」×「不幸論」
Re:Play
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2014/09/17 (水) ~ 2014/09/21 (日)公演終了
満足度★★★★
幸福論!?
前作に比べ、随分雰囲気が違う舞台で面食らった。まぁこっちのほうがわかりやすいといえばわかりやすいが・・・。ストーリーも設定もよく有り、観ていて先がわかってしまうのはちとつらい。いろいろな幸せの形はあれど、ごくささやかな事に、感じる幸せに勝るもの無しということだろうか。そのあたりの持って行き方はまずまず。出演者SUMIOの微妙なキャラは彼独特でよかったと思う。またラスト、ここで幸せを感じていたのか、不幸を感じていたのか、その答えがこの話の良し悪しを決める気がする。
ジルゼの事情(再演)
OFFICE SHIKA
サンシャイン劇場(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
優雅
Cocco、血生臭い「鹿殺し」の舞台にふわりと舞い降りた白鳥のようだった。不器用で頼りなげで、儚げで・・・その存在感に惹き付けられた。繊細で大胆な歌声、更にジャケットを使った優雅なダンス。「鹿殺し」の舞台に優雅とか儚いなどという言葉が似合うと感じるとは・・・。Cocco魅力に参りましてた。
SPIRAL Cage
teamキーチェーン
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/21 (日)公演終了
満足度★★★★
甘さ
小憎らしいと感じたのは、場面転換の前に、必ず次に繋がる引っ掛かりが残される事。嫌でも次の展開が気になっていく。この辺は上手い!そしてイメージとしてはなかなか面白いセット、しかし、これにもっと物を言わせて見たかった、とセットの使い方に甘さを感じる。ラストシーンも人を使うなり、映像を使うなり、もっと恐怖をあおるというか、観る側を圧倒させるようなものが欲しいと思った。
Libido
創作集団Alea
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/21 (日)公演終了
満足度★★
過程が雑
人間の本質を描くという事だが・・・過程が雑。人の思いが追い詰められたり、何かに囚われたりした際の心の変化の表現が、シーンとして飛び飛びで、何故そうなっていったかの過程が荒過ぎる。そこを丁寧に突き詰めていく事に意味がある舞台ではないかと思うのだが・・・。また心が壊れていく表現として、演者の感情が同化していない。若い・経験不足としか言いようがないが、それを音響・照明でカバーしてもただ煩いだけに感じる。全体的に舞台が暗い。わざとなのか、登場人物の顔、斜めからの照明の為、はっきり見えない場が多い。それが狙いだとしても、やはり戻りたいあの頃くらい、明るい照明でもいいのではないかと思う。思い出すら暗くては、戻る場所も見つからないのではないかと思う。
今はただ遠くからありふれた歌を-
演劇企画ハッピー圏外
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2014/09/12 (金) ~ 2014/09/16 (火)公演終了
満足度★★★★★
子役
“子役が主役”はないわけではないが、最初にこれを知ったときは“どんなものか”と思った。人は子供と動物には弱いものである。これらに関しては点数が甘くなりがちだ。と思いつつ観劇。しかし良い意味で期待が裏切られ、やはりこの話、大人が子供やったんではお話にもならないと納得する。可愛げはもちろん、逞しさもある主人公、そしてそれを取り巻く大人たち。特に浅野さんの家事型ロボット絶妙な存在!!最高でした!!ストーリー、前半はゆったり、後半の叩き込むような流れが気持ちをあおりますねぇ!幼馴染と彼らを狙う人たちの対比も面白かったと思います。
きらめく星座
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2014/09/08 (月) ~ 2014/10/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
二度目の観劇
以前、観た事がある舞台。その時は戦争の不条理を強く感じた。今回は物の有り難味とか、物のない時の、人の想像力の活性化を感じた。ないもの尽くしの生活でも明るく、自分の思いを変えずに生きるオデオン座の人々。やはり面白く、逞しい!ラスト、チャーミングな秋山母の歌が一声聞こえたところで涙が出た。明るい歌も時に涙を誘うものだ。
サバイブ!
自転車キンクリーツカンパニー
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2014/09/13 (土) ~ 2014/09/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
身近な話
女性だけでなく、殆どの人が“思い当たる”部分があるのではないかと思う。実際私も父との間に似たような感情があった。嫌いではないのだ、でもわずらわしいというか、ある程度の自由を欲した。逆に息子に対して、私は押し付けをしていないか?思って言っている事が負担になっていないかと不安になった。それだけ身近な話なのだ。鏡に映る自分を見せられたような気さえする。出演者の上手さの賜物!!“複雑な罪悪感”私も抱えて生きていく一人だ。
流刑の島ー監獄の唄ー
平熱43度
萬劇場(東京都)
2014/09/11 (木) ~ 2014/09/15 (月)公演終了
満足度★★★★
なんか腹が立つ・・・
話の終盤辺りから“なんか腹が立つ”それだけ話に引っ張られたということなのでしょうが、次のための段階の話としての一話と考えると、次を観ないとこの話成り立たない。この一話だけではあまりにも尻切れトンボ。出演者は熱いし、演技もいい。私の好きな殺陣も上々。片山さんの思いのこもった殺陣が特に良かった!が、なにか全体にしっくり流れていない感がした。
嘘でしょ?(半笑)
SORAism company
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2014/09/12 (金) ~ 2014/09/15 (月)公演終了
満足度★★★
ショートショート
ショートストーリー?いやぁショートショート!細かいコント的なものが、同じテンポで続く。女の子たちがとても元気だ。内容は面白くないわけではないけど、単調に感じられて、笑う人いれば、眠る人有り。ベースストーリーとはかけ離れた笑いネタのオンパレードに思えた。各パーツ、もう少しベースと絡めて欲しかった。
太陽への回廊
無頼組合
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/09/12 (金) ~ 2014/09/15 (月)公演終了
満足度★★★★★
上質
多分上手い劇団なのだろうと思っていた。しかし、ネタが重い・堅い・まじめそうな気がして、当初観る気はなかった。でも・・・ひっかかる・・・ので観てみました。社会・政治・人間性、かなりいろいろ含まれた考えさせられる話です。過去と現在の重なり方、場面の作りも上手い!!出来うるなら、せめて二倍の広さが欲しい、そんな気がした。また出演者のバランス・演技も良い。予想外に見応えのある、上質の舞台でした。
注文の多い!?料理店
HyouRe Theatre Company
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2014/09/10 (水) ~ 2014/09/11 (木)公演終了
満足度★★★
愚かしさを感じた
劇団側の意図している部分がいまひとつ理解できず。確かに出演者のレベルは高い。単調な部分が(多少の変化はあるが)長々続くのは、私のように単純なものには少々苦痛。しかし、こうして演じられたものを観ていると、文章で感じていたもの以外に、人と言うものの愚かしさを強く感じる。そういう説得力を感じさせる舞台ではあった。
Unbreakable-アンブレイカブル
演劇レーベルBo″-tanz
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2014/09/04 (木) ~ 2014/09/09 (火)公演終了
満足度★★★★★
後味
出演者11人、 ステージは狭い。なのに、この舞台の世界は大きい。緻密に計算された脚本はベースがしっかり作られている。見えないはずのものまで、そこに存在しているような、錯覚さえ感じさせる(もちろん出演者のしっかりした演技あってだが)。空間に限りを作らない作品だと思う。前作に比べ、笑いネタが多く、少々当て外れの気分もあったが、後半はどんどん絞まって来て、見応えのあるものとなった。何より思い返したときの後味がいい。次回作も期待したい。
マナナン・マクリルの羅針盤
劇団ショウダウン
シアター風姿花伝(東京都)
2014/09/05 (金) ~ 2014/09/07 (日)公演終了
満足度★★★
台詞ではない台詞
主催の方がアフタートークで“二時間やらせてみたら出来ちゃったので”と言っていたが、舞台の上で息切れしてしまうようでは“出来た”と言っていいものだろうか?ト書き的な台詞がやたらと多い。話の盛り上がり、どうしても台詞も早くなる。その際に誰が何をという説明、台詞ではない台詞が多すぎて、返ってまどろっこしい。今回だけかとは思うが台詞のつまりがやたらと多かった。主演の林さんはかなり頑張っていたと思う。が、もう少し内容を整理したほうが、演じる側も観る側もすんなりと話しに入れるのではないだろうか?音響・照明の効果はかなりあったと思う。
みんなのうた
ツラヌキ怪賊団
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2014/09/03 (水) ~ 2014/09/08 (月)公演終了
満足度★★★★
エンターティメント
説明だけだと暗い話に思えるが、ツラヌキ流の楽しさもいっぱいの舞台。歌有り、ダンス有り、殺陣有り、そしてじんわりと心に染み込んでくるもの有り。テンポ良く面白い舞台だが、テンポが良すぎて、主役の転落していく様子に心が引き込まれない。さすがにウチクリさんの芝居でラストの山は切ない気もちになったが、もう少し、観ている側の感情の流れを計算してはどうだろうか?抑えるところは抑え、溜めるところは溜める。そんなものがあれば、もっとこちらにも伝わるものが大きかったのでは思う。少し作りの爪が甘かったのではないだろうか?が、エンターティメントとしてはかなり楽しめた。
星灯り
TEAM 6g
萬劇場(東京都)
2014/09/03 (水) ~ 2014/09/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
重なる心情
フライヤーのシンプルな美しさ、更にそこに書かれた言葉に惹かれ観劇。各々の心情が重なり、夫婦とは・家族とは、互いをどう考えているのだろうと、客席で私も気持ちが重なっていました。全体的には軽いテンポで、決して重くはなく、それだけにすんなりと染みて来るものがあったと思います。消えない傷、でもきっかけが来なければ、それはやっぱり薄くなっていくと私は思います。その繰り返しがあるから、少しづつ強くもなるものだと・・・。良い舞台でした。
水面の月、揺れる、揺れる
劇団皇帝ケチャップ
北池袋 新生館シアター(東京都)
2014/09/01 (月) ~ 2014/09/03 (水)公演終了
満足度★★
芝居が・・・
二回目の公演という事で、多少の不安なかったでもないが、とにかく芝居が体の中に入っていない。まるで舞台の上に導線が引かれているように、決まった動きが目立つ。各々の行動に対する感情、それが行動に至るまでの変化があまりにも短絡的。どうにも二時間ドラマ的な話で終わってしまった。
シットアウト
tubbing
キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)
2014/08/29 (金) ~ 2014/08/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
満足
個性的な3人の役者、互いが互いの能力に嫉妬しって、いい相乗効果があった舞台。いい具合の長さ、嬉しくなる距離、客席からもイイ空気が流れていた舞台でした。
UNKNOWN HOSPITAL
壱劇屋
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2014/08/30 (土) ~ 2014/09/02 (火)公演終了
満足度★★★★
無機質の動きを
はっきり言って、ストーリーはどこかで観たことあるような・・・目新しさや感動はない。同じようなシーンの繰り返しは少しくどい気がする。しかし、それを表現する体の動きの構成がいい。独創性があって、これがまた効果的な音とかなりの相性!!これだけでも見ごたえはある。残念ながら相当の体力と身体能力を必要とするであろうこの舞台、まだ動きは荒い。あの不気味さで綺麗に揃った無機質の動きをしたら、もっと恐怖感がupしているのではないだろうか?それがもったいない気がする。