神軍ラッパは響かない
獏天
Geki地下Liberty(東京都)
2016/06/29 (水) ~ 2016/07/06 (水)公演終了
満足度★★★★★
「名優・和興」
彼の出る舞台のフライヤーによくこう書かれている。今回の舞台はこの称号が納得出来る、見事な仕上がり。初日からこれだけの演技を作り上げる実力の程、ぜひ観に行って欲しい!また、彼の相手役の市野さんがイイ感じにはまっていた。暫くぶりに「名優・和興」を感じられる舞台を堪能出来て、満足しています!
(6月29日(水)14:00平成編◎和興、市野観劇)
キャッシュ・オン・デリバリー ~Cash on Delivery~
ファルスシアター
駅前劇場(東京都)
2016/06/24 (金) ~ 2016/06/28 (火)公演終了
満足度★★★★
疲れた!
始めから終りまで続く“必死の嘘とごまかし”のまさにドタバタ!それに巻きこまれる登場人物たち、そのキャラがいづれも、ものすごく個性的で、面白い!しかし、終わって一番最初に出た言葉は“疲れた”。全力疾走!?全力投球!?という状態が2時間。この種のコメディとしては長すぎる。途中抜けがまったく無い。息をつく場所がないというのはちょつとばかりしんどい。芝居は“緩急”あっても良いんではないかと思いますが・・・。
キム・ジョンウク探し
「キム・ジョンウク探し」製作委員会
有楽町よみうりホール(東京都)
2016/06/12 (日) ~ 2016/06/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
胸キャン!
広いステージに立った3人の出演者!しかし、ちっとも隙間を感じない。宝塚時代とは違って、とってもキュートな彩吹さん、その満面の笑顔がとても愛らしい!「弱虫ペダル」の小野田君のイメージがとても強い村井君、予想外の二枚目部分には驚かされ、1人で30人分の早代わりをこなす駒田さんの芸達者な存在にはただただ感服するばかり!ストーリーもわかりやすく、そして暫くぶりに“胸キュン”してしまった私。とてもとても楽しい舞台でした!
リング・リング・リング2016
ギャンビット
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2016/06/23 (木) ~ 2016/06/30 (木)公演終了
満足度★★★★
つか節
つかさんものを観るといつも思う。憧れだったり、希望だったりするのに、いつもボロボロにされていく女達。それでも立ち上がり、毅然としたち強さを持っている。飾り物ではない生身を嫌でも感じさせられる。・・・という点で言うと、ちと物足りなさが無いではないが、キンタローさん、初主演の舞台としてはかなりの頑張りだったのではないかと思う。逆にそれを受ける男の方に、もう少し生臭さが欲しかった。
誰もいない場所
OMEGA CRUE ARTISTS
上野ストアハウス(東京都)
2016/06/22 (水) ~ 2016/06/26 (日)公演終了
満足度★★★
良い話ではあったが・・・
なんであんなに必要以上に芝居に力が入りすぎているのか?またあれだけポスターなどに手をかけているのに、肝心のスクリーンの向こうが・・・。ストーリーとしてが悪くないとは思うが・・・もっと細かいところに偏りなく神経を使うべきではないかと思う。・・・・・といいつつもラストはちょっとだけうるっと来た!
ギンノキヲク2
演劇制作体V-NET
TACCS1179(東京都)
2016/06/15 (水) ~ 2016/06/19 (日)公演終了
満足度★★★
順番
このシリーズ、最初に「ギンノキヲク FINAL」を観てしまっていた。「ギンノキオク」というシリーズのいくつかの過程があっての FINAL。今回、初めて途中過程の作品を観て、観る側も始めからじっくりと作品と付き合うことが必要だなと痛く感じた。よく出来た作品ではあるが、集大成の FINALに比べると重みが違う。かなり軽く感じてしまう。また、キャストミスかな?と思われる部分も少なくない。そこに放り込まれる各々に、それらしさがあまり感じられない。パーツパーツが役としてしっくりしていないように感じられた。初見の方にはお薦めするが・・・。
時代絵巻AsH 其ノ八 『臙陣~えんじん~』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2016/06/09 (木) ~ 2016/06/13 (月)公演終了
満足度★★★
申し訳ないが・・・
お気に入りで、毎回ポロポロなかされている劇団なのだけど、今回は残念ながら涙がこぼれる事はなかった。ご招待頂いて、物言いするのは心苦しいのだけど、劇場がランクアップし、私の好きな殺陣も今までより余裕を持って出来るだろうと期待していたが・・・スペースと人を使いきれていない気がしてならない。セットは美しかったが、前面と奥の使い方が偏っていたような気がするし、出演者もいつものバランスを保てていなかったような気がする。例えるならお汁粉。イイ感じに出来上がっているのに、まだしっかり茹で上がっていない小豆が混ざって舌触りが良くない。そのために全体の味が落ちているような・・・そんな感じがしてならない。殺陣も特にラストはあっけなかった。また、若い世代が多い劇団なので、もう少し、登場人物も平均年齢が若いものをお願いしたいところだ。その方が無理がない気がする。言いたい放題で申し訳ない。次回、更にその先、期待してお待ちしております。
ケムリ少年、挿し絵の怪人【全公演終了いたしました!誠にありがとうございました!】
くちびるの会
吉祥寺シアター(東京都)
2016/06/03 (金) ~ 2016/06/07 (火)公演終了
満足度★★★
テント芝居
なんか○○年くらい前に観ていた紅テントをどうしても思い出してしまって、とても不思議な気がした。そちらに比べれば洗練されているし、動きもなめらか(特にケムリ)、とてもファンタジックな世界だったと思う。だが、訴えてくるものが綺麗に収まりすぎて物足りない。ラストもテントなら違う趣向も有り、もっと説得力があったのではと思う。
ミュージカル「A Midsummer Night’s Dream」
ミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ
あうるすぽっと(東京都)
2016/06/10 (金) ~ 2016/06/14 (火)公演終了
満足度★★★★
楽しかったです!
演技に歌に芝居に、ベースはしっかりしているので、安心して拝見!とてもファンタジックで楽しい舞台でした。妖精たちの可愛らしさが印象的!そして一番楽しかったのは最後の寸劇!ミュージカル初心者の方にもお勧めです。
アイバノ☆シナリオ
BuzzFestTheater
ザ・ポケット(東京都)
2016/06/08 (水) ~ 2016/06/12 (日)公演終了
満足度★★★★
女の戦い?
毎回、無駄にいらない笑いが前半に多く、ちょっとだれるのだけど、後半になると人の心を抉ってくるような展開。ある種アンバランスなのに、終わった後に必ずなんか良いもの観た気分になるのが不思議!今回はラスト近くの女優3人の見せ場が良かった。各々吐き出すような想いが伝わってくる。見ものでした。
COLORS
天才劇団バカバッカ
吉祥寺シアター(東京都)
2016/06/10 (金) ~ 2016/06/19 (日)公演終了
満足度★★★★
想定外!
この劇団、二回ほど観ている。確か三年位前。その時は人と人の間、台詞と台詞の間に隙間がいっぱいで、座長頼みの劇団と判断し“ここはもういいか”と思った。今回は客演に惹かれて観に行ったのだが、始まってすぐ“ここはどこの劇団?”と首を傾げるくらい変わっていた。客演が多いせいはあるだろうし、劇団のメンバーも成長していたと思う。客席を沸かせる楽しさ!言いたいことがはっきりしている!突っ込みどころが無いわけではないが、この楽しさと、ここならではの感覚・主張はとてもわかりやすく、充分楽しめた!予想外の面白さだった。
我が名を呼べ!我が名は天子シロマである!〜ご来場ありがとうございました!〜
〒機巧ぽすと〒 (からくりぽすと)
d-倉庫(東京都)
2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了
満足度★★★
多分、壮大な話
だと、思うのだけど・・・かなりチープな出来上がりになってしまっていると思った。セットがシンプルなのは許せるが、“目隠ししてます”と言わんばかりの白い布。そして全体の雰囲気は“砦”。シロマが隠れ住んでいた場所をべースと摺るなら○だが、そこに王座の図はどうも陳腐。バックは木質より無機質なものの方が変化が取れたのでは?そして、衣装。すくなくとも“天子”たるのもが、セルロイドの人形に着せるようなテカテカのピンクという品の無さはひどすぎる。名のとおり、白のシンプルなもので品を出すべきでは?陰の衣装も、陳腐。その世界を創造させる独自性がまったくない。また、ひとつ国の話なのに、殺陣は四人まで。国という大きなものを感じさせる迫力が無い。言葉だけで大きい軍勢を感じることは出来なかった。しかし、話としては面白いと思う。特にシロマの、世を知らない女の愚かしさ、ここは上手いと思う。出来ればもう少し劇団としての力を貯めて、登場人物(特にアンサンブル)を増やし、美術的なものをもっと向上させて、4、5年経っての再演なら、もう一度観てみたい。このチープさで最後に子供の名前が出たときは、やっぱりこの辺りが出るのね、と思いつつ、かなりがっかりした。
幕末異聞 人斬りの恋
(有)Yプロジェクト
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2016/05/19 (木) ~ 2016/05/22 (日)公演終了
満足度★★★★
襟の合わせ
一番目に付いたのは、襟の合わせ方。町娘、武家の奥方、遊女に商人のそれと女性陣の襟がみな役に合わせていたこと。当たり前といえば当たり前なのだが、これが出来ていない劇団はやたらと多い。おはしょりがぐちゃぐちゃで、裾の長さがつんつるてんなんてのも珍しくない。その度にヤキモキするのだが、ここは実に着こなしが美しかった。男臭い時代の話だが、女性達の艶のある存在が目を惹く。もう少し絞っても良いんではないかと思いつつ・・・。個人的には、岩崎さんのくったくのない爽やかな存在に○!
Hamlet
演劇集団 砂地
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2016/05/21 (土) ~ 2016/05/31 (火)公演終了
満足度★★★★★
今までに無いハムレット
かなり衝撃的な作品だった。鉄パイプのテーブル、金属を激しく叩くような音、そしてかなり早口な台詞。感情が唇からあふれ出すのを止められないかのような、
剥き出しの感情を相手に叩きつけ続けるような・・・無機質な舞台にそれが積もっていくように感じた。オフィーリアの今まで観た事がない狂気、父王に迫られてもがくハムレット、それぞれが緊張感の中で、どんどん追い詰められていく様が、体をこわばらせた。小劇場だからこその演出・照明・音響、そして小劇場としてはかなりハイレベルな作品だと感じた。
狐の姫と詐欺師たち
羽生一家玉組
劇場MOMO(東京都)
2016/05/25 (水) ~ 2016/05/29 (日)公演終了
満足度★★★
もったいない
とてもチームワークの良い劇団さん、というのが一番の印象。この劇団独特の間合いと台詞回し、これが互いに絶妙のタイミングでポンポン跳ねるように繰り返される。芝居もなかなか上手い!しかし、ストーリー展開はまどろっこしかった。なかなか前に進まない。進んだと思ったらあっという間に話はトントン進み、最後のドン伝があっけなかったのが、つくづくもったいない気がする。
あしたのジョー
劇団め組
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2016/05/25 (水) ~ 2016/05/29 (日)公演終了
満足度★★★★
見応え有り!
め組さんは芝居もしっかりしているし、作品としても見応えのあるものが多いので、外れることはないだろうと思いつつも・・・メインの二人の年齢を考えると不安を感じた。他のものならまだしも、体がはっきりと出るボクシングもの。がっちりと男の筋肉がついた二人が少年(推定ジョー15~16・力石17~18)から演じるのは、土台無理な話に思えた。しかし、舞台に明かりが入り、二人の絞りに絞った体、動きも軽くス、ピーディーなアクションを見せられた時には驚いた!特に藤原さんはそぎ落とせるもの全て落とした!という感じで“幽鬼”と呼ばれた力石のそれが体から滲み出ていた。少年院のシーンも二人とそんなに変わらないであろう年齢のメンバーがこちらも違和感無く、少年になっていた。
これも2.5次元と言えば言えるのだが、イケメン君たちのそれとは違い、しっかりしたドラマになっていたと思う(段平さんはしっかり2.5次元!)
見応えあった!
余計者
teamキーチェーン
d-倉庫(東京都)
2016/05/18 (水) ~ 2016/05/23 (月)公演終了
満足度★★★
悪くは無い!が・・・
ストーリー的には、展開が気になる。“?”と感じる部分が多々。この劇場としてはかなり広いセット。それが寒々とした人の心を表しているようにも感じられる。
しかし、欠落した部分が多いというか、そうなってしまった原因的なものがわからない部分が落ちているのが残念!人の動きも感情を考えるならば、こう動くのでは?と爪が甘い部分が残るのも惜しい。とはいえ、この劇団の作品三回目だが、今回が一番完成度が高い気がする。
「WASABEATS」第3弾
アミューズ
Zeppブルーシアター六本木(東京都)
2016/05/18 (水) ~ 2016/05/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
大玉連発!
ステージから溢れるエネルギッシュなダンス!パワー・しなやかさ・躍動感・・・・・
あれやこれやが、次々と飽きることなく、いやいや、どんどん惹きつけられる様に続く。ラストは大きな打ち上げ花火の連発のようだった。そして最期の最期には客席を巻き込んだナイアガラ!観ているだけなのに体が踊った後のように高揚感があった。
NoiseGate(ノイズゲート)
CASSETTE
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2016/05/12 (木) ~ 2016/05/15 (日)公演終了
満足度★★★
なんか微妙
劇場に入って、まず目に付くマシーンのオブジェ。絡みつくように様々なサイズ・色のコードが絶妙な雰囲気を醸し出している。更に開演共に大きな衝撃音!その後、まるでジェットコースターでトンネルの中を走りぬけるような音が続く。そして、舞台を彩る照明のモノを言うような表現!セット・音響・照明いずれも小劇場としてはかなりクオリティーが高いと感じた。しかし、肝心のストーリーの方は難解!ラスト近くになってようやく“ぁそういうことか”と多少は話が見えたが、全体像は先のコードのように、一筋縄とは行かず、クネクネと絡み、絡んだ先がどこに繋がっているのか、じっくり向き合って探していかねばならない。喜劇というのであれば、かなり自虐てきな気がする。観客に観せるものであるなら、理解させる為の手段も必要ではないかと思う。
闇狩人
日本テレビ
天王洲 銀河劇場(東京都)
2016/05/13 (金) ~ 2016/05/22 (日)公演終了
満足度★★★
期待半分・多分だろうなぁ・・・半分
メインが役者として若いのが、気になっていた。が、丸山敦・市瀬秀和・中村誠治郎と出来る系も出演しているので、それはそれで何とかと思っていたが、やはり予想通り。高杉・横浜両君の演技はまだ固い。しかし、殺陣だけはなかなか見所が多く(特に先の3人!)、そちらは充分楽しめた。建設中のビルが場面としてよく出てくるが、新築というより使い古されたビルのように感じた。どのシーンも両サイドの二段になったセットのせいで、とても閉鎖的で息苦しいセット、映像の使い方も妙にせせこましいかと思えば、いきなり全面になったり、そのタイミングが的外れに感じた部分も多い。出だしの二シーンは、とってつけました感アリアリ!もっと空間を上手く使うことをお勧めする。