Koujiの観てきた!クチコミ一覧

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モリー・スウィーニー

モリー・スウィーニー

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2011/06/10 (金) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

お見事!
トラムの広い舞台で、3人の名優を使っての公演、いくら谷賢一とはいえ、力を出し切れるのかと思ったが、のびのびとやりたいことをやりきっている。お見事だ。

南果歩も熱演だが、相島一之が圧倒的に上手かった。相島の巧さが群を抜いていただけに、それに比べ小林顕作は最初、ちょっと心配だった。しかし、途中からどんどん引き込まれ、最終的には3人の中で一番魅力を感じたかもしれない。

素晴らしい舞台だった。

ただ、小劇場フアンとしては
南果歩の役を清水那保で、相島一之の役を中田顕史郎で、小林顕作の役は・・・・小林顕作で(笑)、再演をお願いしたい。

推進派

推進派

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2011/06/08 (水) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

魂を揺さぶられた!
産みの苦しみを経て名作ができあがった。

序盤ははらはらしたが、途中からどんどん面白くなった。名作の誕生だ。
社会派ドラマと呼ばれるだろうが、私には人間ドラマに見えた。
久々に骨太の魂を揺さぶられる演劇だった。

リミックス2

リミックス2

国分寺大人倶楽部

王子小劇場(東京都)

2011/06/14 (火) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

大人倶楽部を堪能。
国分寺大人倶楽部を観るときはいつもわくわくする。子供の頃、僕らはみんな不良少年にあこがれた。その不良少年のまま大人になった連中が、舞台上で素敵な芝居を繰り広げている。

今回の作品は4つのオムニバス。ただし、それぞれが微妙につながっていたりもする。まず、後藤剛範がいつもながら存在感抜群。コワモテで、笑うと子供のように愛嬌がある。なんて素敵な役者なんだ。

作品としては第二話のガールフレンドが素敵だった。今回深谷由梨香の演じたナナ役の愛らしいこと、そして哀しいこと。

おまけ演劇も私は楽しかった。

ダンシング・ヴァニティ

ダンシング・ヴァニティ

ピーチャム・カンパニー

Space早稲田(東京都)

2011/06/08 (水) ~ 2011/06/15 (水)公演終了

満足度★★★★

役者の圧倒的な熱量
筒井康隆の原作をピーチャム流にアレンジして独自の世界を創り出している。

堂下勝気と小野千鶴が圧倒的にいい。特に今回は小野千鶴の目にしびれた。平川直大もいい味を出している。役者が力量があるので見応えがある。

東大出身の若手劇団なのに熟練劇団のような渋ささえ感じさせる不思議な劇団だ。金崎敬江の踊りも素敵だった。

賢治島探検記

賢治島探検記

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2011/06/07 (火) ~ 2011/06/17 (金)公演終了

満足度★★★★

西川浩幸が帰ってきた!
西川浩幸が、元気に帰ってきた!西川の登場シーンが涙が出るほどかっこいい。観に行ったかいがあった。

グンナイ

グンナイ

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

イムズホール(福岡県)

2011/05/28 (土) ~ 2011/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

人気劇団の熱い芝居を堪能
 広いイムズの会場を満席にして福岡での人気の高さを感じさせた。役者のエネルギーと、観客のエネルギーが一体化し、とても熱いステージを実現していた。観ていてとても気持ちがいい。また舞台美術も見事で、細部までのこだわりに劇団力を感じた。

 役者陣の演技もコメディでありながらそれぞれが誠実な演技で、笑わせようといういやらしさがなく、とても好感が持てる。脚本の笑わせどころ、泣かせどころのバランスも見事である。今回は前回公演から期間的に余裕がない中での新作でありながら、劇団としてさまざまな挑戦も見られ、短期間でここまでの作品を作り上げる創作能力にも感心した。

 ただ、今回は舞台を海外にしていることの意味が私にはわかりにくかった。それが残念。それ以外は完成度が高い。

珍しい凡人

珍しい凡人

箱庭円舞曲

駅前劇場(東京都)

2011/05/04 (水) ~ 2011/05/11 (水)公演終了

満足度★★★★★

劇団として確かに成長している。
10周年を過ぎてあらゆる意味で円熟してきた。舞台作りの細部がとてもていねいで、その積み上げが我々に感動をもたらす。大きな事件が起こるわけでも、主義主張を前面に押し出すわけでもない。うまい役者陣を見事に使って、骨太の感動を与えてくれる。見事だ。

ラスト近く、父親役の井上裕朗と玉置玲央の台詞の応酬がある。これはまさに名優同士の火花を散らす演技合戦で、観ていてぞくぞくした。今年前半を飾る名シーンとなった。

最近は公演毎に劇団としての成長も感じられ、それもうれしい。

裸の女を持つ男

裸の女を持つ男

クロムモリブデン

シアタートラム(東京都)

2011/04/16 (土) ~ 2011/04/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

ブラックコメディがたまらなく楽しい
いつもPOPで素敵なエンターテイメントを提供してくれるクロムモリブデンだが、今回はほとんど全員が悪役という設定で、ブラックなコメディを楽しませてくれた。

中でも森下亮の役は出色。一瞬、本当に森下亮かと思わせるほどだった。
その他の役者もそれぞれが個性的で魅力的。これだけいい役者が揃っている劇団も珍しい。その役者陣が舞台上で新しい役に挑戦しているのを見るのはとても気持ちがいい。

あらゆる面で劇団力を感じさせた。

グラデーションの夜 《群青の夜》 《黒の夜》 《桃色の夜》

グラデーションの夜 《群青の夜》 《黒の夜》 《桃色の夜》

KAKUTA

アトリエヘリコプター(東京都)

2011/04/13 (水) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

新しい演劇スタイルを確立。
KAKUTAのリーディング公演は新たな演劇スタイルを生み出している。朗読劇と銘打っているが朗読というより、小説を舞台に再現するのに相応しい表現スタイルを生み出したと言っていいだろう。その功績は大きい。

9つの短編と全体を連なる物語を楽しませてもらったが、楽しくてしょうがなかった。それを3つの色にわけて上演していたのだが、色々なKAKUTAを楽しめてとても贅沢な気持ちになった。やはり3作品観るべきであろう。

再燃現象マウントフジ

再燃現象マウントフジ

劇団森

早稲田大学学生会館(東京都)

2011/05/19 (木) ~ 2011/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

新しい才能、誕生の予感。
劇団森が今までの作風を超えて、新しい演劇スタイルを生み出した。作演の天野峻は初演出とのこと。一本だけではわからないが確かな才能を感じた。若干柿喰う客にテイストが似ている部分があるが、終演後たずねると柿喰う客は観たことがないとのこと。

リズム感がよく、そのリズムの中でセリフと動きがPOPな様式美を持ち、そのリズムの中で作家が訴えるものがストレートに伝わってくる。

笑いに包まれながら母と子の愛の物語が壮大なスケールで語られた。処女作としてはお見事と言うしかない。

登場する役者陣も魅力的な役者たちがあふれていたが、演技力はまだ学生レベル。この役者たちが順調に育てば、さらに面白くなるだろう。これからの劇団森から目が離せない。

空色ラジオ

空色ラジオ

春の日ボタン

「劇」小劇場(東京都)

2011/05/18 (水) ~ 2011/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★

洗練されたさわやかな笑い。
ラジオをメインストーリーにいくつかのオムニバスがひとつに絡み合っていく。春の日ボタンのお得意の構成が洗練されて2時間に及ぶ作品ながら長さを感じさせない。

登場する人物に悪人はいない。それどころか登場人物のひとりひとりに愛情を感じてしまうほど。
ほんわかとした恋の物語は癒し効果抜群。

公演中複数の人の携帯電話が鳴っていた。劇団から事前の注意がしっかりとあったにもかかわらず。それだけが残念。

舞台美術も素敵だった。

死に際を見極めろ!

死に際を見極めろ!

ライオン・パーマ

王子小劇場(東京都)

2011/05/12 (木) ~ 2011/05/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しすぎる!
初日から完成度が高く、会場は笑の渦。前作あたりから作品の構成力が上がり、物語がとてもよく練られてきた。今回も奇想天外な展開がとても楽しい。

登場する役者陣がそれぞれたくさんの役を演じながら、それでいてそれぞれその役者の持ち味を生かした役どころ。だからひとり何役をやっても違和感がない。また個性的で魅力的な役者が揃っているのもこの劇団の魅力。

ライオン・パーマのスタイルが完成に近づいてきた。

『そこで、ガムを噛めィ!』

『そこで、ガムを噛めィ!』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

テアトルBONBON(東京都)

2011/04/26 (火) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

痛快な面白さ!
「小劇場史に残る草野球コメディ」とキャッチコピーが付いているが、観ていてなるほどと思った。コメディ劇団はたくさんあるが、鈴木雄太の目指す独特の世界が完成に近づいている。

初日ゆえの若干のセリフの噛みなどはあったものの、質は非常に高く、私が観た8割世界のコメディの中でもナンバー1かもしれない。もう一度観たいくらいだ。

役者のひとりひとりが個性的で魅力的。適材適所の配役にもうならされた。

アンダースロー対策には笑い転げた。

湯煙の頃に君を想う 舞台写真UPしました!!!

湯煙の頃に君を想う 舞台写真UPしました!!!

ホチキス

テアトルBONBON(東京都)

2011/04/13 (水) ~ 2011/04/19 (火)公演終了

満足度★★★★

質の高いエンターテイメント
最高のエンターテインメントを追求する劇団。その姿勢が気持ちいい。火曜サスペンス劇場を意識した娯楽巨編だが、劇団員が楽しみながらやっていることがわかる。それがこちらに伝わってきてこちらまで楽しくなる。難しいことは考えず、単純に楽しめばいいという作りが潔い。

役者陣がそれぞれ個性的で、将来が楽しみ。

初日ゆえのバタバタ感があったのが残念。それでも十分面白かったが、ホチキスの面白さはこんなものではないはずと思ったのも事実。

テノヒラサイズの致命的誤謬

テノヒラサイズの致命的誤謬

テノヒラサイズ

HEP HALL(大阪府)

2011/04/01 (金) ~ 2011/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

大阪まで観に行った価値あり。
パイプ椅子を使った演劇ということで、フィジカルシアター的な芝居かと思ったが、今回の作品はポップな人情喜劇という雰囲気だった。役者ひとりひとりが魅力的で、その魅力的な役者陣が見事なチームワークで1+1が3にも4にもなるような面白さを感じさせてくれた。

SF風な味付けをしているが、物語の根底は人間愛。最後に人情物語が壮大な宇宙物語に切り替わったが、とても楽しめた。上質なエンターテイメントを堪能出来た。ただ、ラストのどんでん返しの連続は少し広げすぎたのではないかと思う。

にぎやかカラー ~ 色とりどりのオムニバスコメディ ~

にぎやかカラー ~ 色とりどりのオムニバスコメディ ~

表参道ベースメントシアター

表参道GROUND(東京都)

2011/04/01 (金) ~ 2011/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★

爽やかな笑い
春の日ボタンの名作を改訂した作品のようだが、役者が生き生きと演じていて、まるで当て書きのようにそれぞれはまり役だった。

笑いに包まれながら心が暖かくなり幸せな気分になれる。今の時期必要な作品だ。

オペレッタ 黄金の雨

オペレッタ 黄金の雨

ピーチャム・カンパニー

タイニイアリス(東京都)

2011/03/18 (金) ~ 2011/03/28 (月)公演終了

満足度★★★★

エンタメだけど奥が深い。
歌あり生演奏ありそれぞれの役者に見せ場ありとたっぷり楽しませてもらった。若手劇団とは思えない多彩なキャスト陣で、芝居の細部までていねいに作り込まれている。

君の町内会は半人前

君の町内会は半人前

早稲田大学演劇倶楽部

早稲田大学学生会館(東京都)

2011/03/25 (金) ~ 2011/03/28 (月)公演終了

満足度★★★

観られてよかった。
地震の影響か公演回数が少なくなって、マチネのみの公演と変更になっていた。スケジュールの都合でいこうかどうしようか迷ったが行ってよかった。 最近のエンクラとはひと味違うテイストだった。聞けばエンクラ1年生による企画公演とのこと。新しい息吹を感じさせる斬新なものだった。今後が楽しみだ。

ローヤの休日

ローヤの休日

ゲキバカ

王子小劇場(東京都)

2011/03/16 (水) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

両バージョン観劇。さらに面白さが増す!
華麗なダンス、素敵な音楽、かっこいい照明、舞台装置が何一つないのに、豪華ささえ感じた。

ゲキバカバージョン、女囚バージョン、両方観たが、両方観てさらに面白みが増した。同じ脚本とは思えないほど細部の演出を変え、テイストは全く違う、それにも関わらずどちらも素敵な作品に仕上がっている。1本だけでも満足出来るが、両バージョン観ることで楽しさが増す作りだ。

この作品も完成度が高い。

プライマルスクリーム 27日当日券あり ※公演UST配信実施

プライマルスクリーム 27日当日券あり ※公演UST配信実施

かもめマシーン

小劇場 楽園(東京都)

2011/03/23 (水) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★

不思議な魅力にあふれる。
分譲地をテーマにした居場所探し、自分探しの物語。台詞まわしが独特で文語から口語に近づけながらも様式美があるという不思議な文体。最初は違和感を感じたが後半はむしろ心地よかった。

 人物・設定毎に地明かりが細かく変化し、単調なシーンを重構造の深みのあるものにしているのは見事。

 不思議な前説から唐突に芝居が始まり、ラストも唐突に終わった。そういった違和感を散りばめながら、ビデオカメラを使ったりマイクを使ったりしながら、新しい演出にも力を入れている。

ネタバレBOX

 舞台に本物の土を敷き詰めていたのに驚いた。細部にこだわった力作である。

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