azumiの観てきた!クチコミ一覧

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片想い撲滅倶楽部(公演終了・ありがとうございました・御感想お待ちしています)

片想い撲滅倶楽部(公演終了・ありがとうございました・御感想お待ちしています)

MU

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/09/10 (木) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

素敵な女性たちのかわいいお話。
赤い糸が見えたらいいのにーみたいな、マンガやドラマにありそうな設定の恋愛ドラマもMUが書くと結局狂ってる。
あと佐々木なふみさんという人は何ですか。何でもできますか。
前回の「JUMON」観た後にこういうの見ると
役者さんってほんとすごいと思う。って完全素人意見ですみません…

今回は最前列だったので、あっち見たりこっち見たり忙しかった!
けど間近で社長のエロい感じががっつり見れたので楽しかったです。
赤い糸が出てなくなってエロい女はエロいのだ。

神様はいない(公演終了・ありがとうございました・御感想お待ちしています)

神様はいない(公演終了・ありがとうございました・御感想お待ちしています)

MU

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/09/10 (木) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★

雨の新宿西口
最後やっと物語が動き出した(違う、やっと止まったのかも)ところで暗転になったから一瞬頭が真っ白になった。
外に出たらちょうど雨が降っていて、おかげで胸がもやもやしたまま新宿の街を歩くはめになりました。
あの終わり方はたまんないです。

JUMON(反転)/便所の落書き屋さん【満員御礼で終了】『観て来た!』に全レス中!(ただいま1/3)

JUMON(反転)/便所の落書き屋さん【満員御礼で終了】『観て来た!』に全レス中!(ただいま1/3)

MU

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/05/26 (火) ~ 2009/05/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

定番と挑戦。
前回の「死んだ赤鬼」が難解ながら傑作だったので、
今回も言葉の端々、視覚の隅々まで逃さないよう意気込んで行ったところ、
「呪文」はさて置き「便所」がこれまでのMUからは考えられない
ライト&ポップな青春劇!
ここでこの作品を持ってくるところに、MUの勝負を感じました。
ていうか、重めな呪文が定番で、ライトな便所が挑戦って
つくづくMUって捻くれてますね。

ネタバレBOX

「JUMON」
男女を反転したことにより、2部屋の対比がもう、生々しい!
ままごとのように「愛が見えた」とリビングでただ鶴を折りながら待ち続ける男子と、
物置で生々しく罵り合う女子。特に物置は、女対女になった分かなりじめっと。
壁1枚隔てて、というより舞台上では同じ空間なのに、この温度差!
物語の終盤まで肝心の「信子」が登場しなくて、
あれー前は最初の方から出てきた気がしたんだけどなーと思ってたけど、
実際に信子が登場して納得。
この存在感というか潤いは、ここまで引っ張る意味がありますね。
いきなり物語の湿度が変わったように感じました。

この後の便所で「責任を取るのが恋愛」というラインが出てきて、
なんとなくJUMONのラストシーンを思い浮かべました。
妊娠という、恋愛において最大の責任が問われる場面で
このJUMONという物語は起きていたのだなーとか。


「便所の落書き屋さん」
疾走する青春、想像以上のライトノベル度にびっくり。
でもライトノベルでトイレ難民とかホームレスとか
そういうのが出てきちゃうあたりがやっぱり気持ち悪くてニヤっとしつつ見ました。

ライトノベルなら優里と西森の全力ハイスクールな大回転で終わるところが
最後に便所に2人が逃げ込んで疾走は急ブレーキ。
佐田先生が「ここは便所よ」と力強く言い放って物語の暗黙の了解が根底から崩れ、
佐田先生が泣き崩れて、なんとここで「スタンド・バイ・ミー」!
ここでスタンドバイミーを流したところに、MUの善意と悪意を感じました。
物語のオチをオチとして、正しく青春ドラマを終わらせた善意と、
分かってる客に「敢えて」この曲を流して
MUってこんなのもやっちゃうんだぜ的な計画的悪意…って深読みしすぎですか

個人的には「なんでもない」っていうのがはまりました
MUってこんなに笑えて泣ける劇団だったんですね!(笑)
優里がとにかくバカで超愛らしい女子高生で、すごく素敵でした。

あのスタンドバイミーの後、
佐田先生はどうやってトイレから出てきたんだろうか
誰かがドアをノックしたのか、泣き止んで自ら扉を開けたのか
帰り道にぼーっと考えてて、まだ考えてます。

死んだ赤鬼/戦争に行って来た(反転)

死んだ赤鬼/戦争に行って来た(反転)

MU

ギャラリーLE DECO(東京都)

2008/11/25 (火) ~ 2008/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

マルホランドドライブが日常に降って来たかと思った。
<戦争>

男女反転するとこんなにも痛々しくなるものか、と。
男にはあった余裕が女にはないものなんですね。逆だと思ってたのに。
ただ女の子が「戦場に行った」という方がより打算的。
最後五味さんが外の世界に殴り込みに行くのは、前の男性のときはものすごいヒーロー的だったけど
女性になるとほんと捨て身。悲しくなりました。
青木さんは女性になるとぐっと魅力的ですね。
あとフリッパーズの小山田の方がやたら好みの顔でした。

<赤鬼>

最初は話の仕掛けが気付かなくて、
結局一番強者とされてる副所長が一番イタい、みたいな話かと思ったけど、
最後の方の、鬼塚が不二家の箱を持って出てきたシーンでわーっと。解けました。

これは和田さんが見た夢で、夢っていうか、眠って見た夢でもあって願望の夢でもある。
鬼塚をやったのは野間ではなくて自分ではなくてはならない、
なぜならそれが町子が戻ってくる理由だから。
だから、町子が別れたいって言ってきたときに
その新しい男を殺すというのは和田さんの夢見たことであって、
それが昏睡の中で実際に夢で出てきたことでもあった。

というのがわたしの解釈です。
殺したのが野間じゃなくて「自分でなくてはならない」というのが
一番の根底じゃないかと思ってます。
「マルホランド・ドライブ」でダイアンが死ぬ間際に(もしくは死ぬその瞬間に)
自分の理想像としてベティの夢を見たように、
和田さんも昏睡の中で、自分の願望通りに進む夢を見た。

ハセガワアユムさんがblogで文学を叫んでいた意味もものすごく分かったし、
わたしにとって「マルホランド・ドライブ」ってすごく特別な映画なので、
こういう形で再会できて、それも驚きでした。
あれはデビッドリンチにしかできないもんだと思ってましたよ。
それが東京の、日常に降ってくるなんて。最高。あーもう1回見たい。

ネタバレBOX

コリッチも拝見しました。
別れ話を聞いた直後から妄想が始まったと書かれてる方がいましたが、
わたしは別れ話をされて、鬼塚を殴打して、自分の足をボールペンで刺した、
までは現実だったんじゃないかと思ってたんです。
だって本当の理想は別れ話すら、鬼塚すら存在しないことだから。
それが存在するということは、そこまでは現実で、
その後の展開を願望を込めて湾曲しているのかな、と。
というのは、結局靴が何のメタファーなのか分からなかったんです。

でも帰ってきてネットで他の方の解釈を読んで、靴が生命維持装置だった!と分かって。
ってことは町子が靴を置いて出て行った、そこまでが現実で、それ以降が夢の世界だったんだと。
あーだからボールペンも痛くなかったんだ、って。
(このボールペンてのがまた!戦争でこっち側の世界の唯一の武器だったボールペンってのが!)

ただ靴を境界にしちゃうと、なぜ和田さんは瀕死だったのか、
そもそも鬼塚もなんで頭に包帯を巻いてるのか、がつじつま合わなかった。
靴を脱ぐのは全てが起こる前だし。
でもそのつじつまはあんま大事じゃないっていうか、
それよりも靴を脱ぐ→その靴が別の物の(現実世界にしか存在しない、
夢の世界の中では話にも出てこない物の)メタファーになってる、ってことはつまり
靴を脱ぐという儀式がストーリーのゴングというかチャイムというか、そういう合図になってるのかなと深読みしました。
マルホランドにもブルーボックスとブルーキーが出てくるみたく。
わたしはそっちの方が好きなので、そういう解釈にしときますね(笑)

けっこう「分からない」って書いてあった方もいましたが、
わたしも見た直後では理解度6割ぐらい。
帰ってきていろいろ解釈を読んで、やっと分かった感じです。

ただ「分からない」が「つまらない」「良くない」になってしまう暴力にはほんと悲しくなった。
わたしは普段お芝居って多く見ませんが、こういう新しい作品が増えるなら
もっと見てみたいって思うし。この赤鬼は、ほかの演出家にリミックスされたり、
それこそ他メディアにクロスオーバーされたりそういうのがあったら超見たい。

とにかく!赤鬼、最高面白かったです。

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