ひなつの観てきた!クチコミ一覧

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あの人の世界

あの人の世界

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/11/06 (金) ~ 2009/11/15 (日)公演終了

なんだか懐かしい雰囲気
なので「先鋭的」というより「現代的」、な印象。

ネタバレBOX

劇場に入り舞台美術を観てどの席に座るか悩んでいるときに、ふと、あれ、今日はペニノだっけ、
という錯覚に囚われる。なんかね、舞台が二層構造+センターポールで三角形の白い下着がメインステージな、しかも覗き見感のあるセットだったから(笑)。

で、ボイス・レコーダーに記録するとこなどが『ツイン・ピークス』っぽくもあって、
なんだか脳内で小人たちがダンスしているイメージが喚起されたんだけど、
そうか、それがマメ山田だったらペニノか、と繋がって安心してみたり。

そして、相変わらずゾンビ感も漂うんだけど、
舞台上で痙攣することにひたすら拘っていた松尾スズキの姿を思い出した。
いや、ほんとは手塚夏子のダンスとか、スロウライター『クロウズ』での池田ヒロユキのゾンビとか、もっと新しいものでもいいんだけど。
あ、野田秀樹の昔の落ち着きのない立ち方も、ゾンビっぽいといえばそうかも?

あと、宗教画っぽいイメージもあって、なにか神をヒトカダのなかに降ろしてきてます、みたいな台詞廻しはやはり女(深谷由梨香)とか嫁(山崎ルキノ)が発する瞬間に威力を発揮していて、一方、上の男(古舘寛治)や上の女(石橋志保)はギリシャ神話的な下界への関与の仕方だなあ、みたいなことを思ったけど、これは懐かしさとは関係ないか。

たぶん、
寺山修司の戯曲を白井晃が演出して「猥雑感」を削ぎ、
そこからさらにスタイリッシュを控えて、
“ライトな変態風味”を添加する感じ?
が懐かしさに繋がったような。
H3(グルーポ・ヂ・フーア)

H3(グルーポ・ヂ・フーア)

フェスティバル/トーキョー実行委員会

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2009/11/07 (土) ~ 2009/11/11 (水)公演終了

心地よい躍動感
ダンスというよりもスポーツに近いかも!?

ネタバレBOX

男たちだけのダンスだったことや、会場が小学校の体育館だったこともあり、なんだかバスケと比較してしまうことに。とくに、後ろ向きに走るあたりは、ディフェンスのときの動きを彷彿。うーん、NBAのほうが美しくないか?(笑)
今日もいい天気

今日もいい天気

渡辺源四郎商店

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/11/05 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

今日もぬぐタマる
きっと、いろんな客層に届けようとしているんだろうなあ。そんな思いが場内に染みわたって生まれたあたたかさが、とても気持ちいいのです♪

ネタバレBOX

一番恩返ししたい人に喜んでもらえないタマの表情をみたときから、もう切なくなってしまって。見てはなりませぬ、と夕鶴に重ねるのは卑怯だと思う(笑)。3時にはもどる理由もすてき☆挙げ句の果てには、もう使わないからとカツオ節を最後まで使いきり、その袋を丁寧にジップロックしようとするも気づいて乱雑にまるめてしまう右手だけで泣けてきてしまう始末…。でも、ずっと、幸せな気分だったりもするんだけど。
リフラブレイン

リフラブレイン

MCR

駅前劇場(東京都)

2009/10/29 (木) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

やっぱり、
中川智明、よいですね♪

ろじ式〜とおくから、呼び声が、きこえる〜

ろじ式〜とおくから、呼び声が、きこえる〜

維新派

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2009/10/23 (金) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★

路地というよりも、
進化の歴史のなかを彷徨った感じ。美しく心地よいなあ。

ナノ クライシス ポルノグラフィティ

ナノ クライシス ポルノグラフィティ

演劇集団 砂地

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2009/10/21 (水) ~ 2009/10/26 (月)公演終了

よい意味でも悪い意味でも、普遍的な輪舞
つぎつぎと、格好いい男優さん、可愛い女優さんが現れるんだけど、みんな揃いも揃って“人間らしく”駄目駄目に描かれていて、ときおり混ざる抽象的な台詞を含めてもなお、その現実的な生々しさがしっかり伝わってきた分だけ、自分の演劇の好み的には、さらに反転しての“愛おしさ”も感じたかったなあ…。あるいは、シュニッツラーを現代に翻案するのなら、もっと尖った同時代的なタブーに向かってもよかっただろうし、繰り返しが基調のロンドとはいえ、10人もの役者が演じていた割には、案外と「幅」が狭かったのも残念。

『ROMEO & JULIET』

『ROMEO & JULIET』

東京デスロック

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2009/10/24 (土) ~ 2009/10/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

本年度ダントツのナンバーワンなKOREA ver.
直前に観たJAPAN ver.のみならず、岡崎藝術座『ヘアカットさん』ままごと『わが星』ハイバイ『て』ロロ『いつだっておかしいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校』DULL-COLORED POP『エリクシールの味わい』 toi 『四色の色鉛筆があればシアタートラム』などの秀作・傑作たちがすべて吹っ飛ぶほど、魂が震えた! 純粋に単純に熱烈に、多くの人に観て、感じて欲しいなあ。

ネタバレBOX

JAPAN ver.が盲目的に愛を求めて彷徨う13歳15歳の疾走に重ねて、そこに存在する役者たちの未来への模索を描いているとするならば、KOREA verは、家社会がいまだ頑なに人を縛っているだろう、ある種シェイクスピアの中世ともつらなる世界が熱く漏れだしてくる作品。
『ヘアカットさん』 / 『朝焼けサンセット(朝公演:朝食付き)』

『ヘアカットさん』 / 『朝焼けサンセット(朝公演:朝食付き)』

岡崎藝術座

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/10/16 (金) ~ 2009/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

まばたきする間も惜しいほど、
役者たちのまばたくリズムさえもが愛おしくて。ちょっと焦げ焦げにならないか心配なくらい、みつめつづけてしまった…。

ネタバレBOX

もっと乱雑なハサミさばきをみたかった、とか、こうやって刈り揃える方向に整えるのなら、冒頭で客席を巻き込もうとはせずに終幕時まであえて溜めて手拍子を促したほうがキレイに着地するのに、とか、いろいろ思わないではないけど、ベーコンとかソテーって言葉だけで泣かされちゃってるんだから、なにも文句はないです、はい。
島あつめ

島あつめ

トリのマーク(通称)

ーーーー(東京都)

2009/10/20 (火) ~ 2009/10/21 (水)公演終了

満足度★★★

タイトルは鳥ではなく、
島なのだと途中で気づいたとき、なんだかホワンと、翼を休められたようなゆったりとした気分に。あと、こんなに美しく発せられた「暗渠」という言葉を聞いたは、はじめてかも。素敵☆

私たち死んだものが目覚めたら

私たち死んだものが目覚めたら

shelf

アトリエ春風舎(東京都)

2009/10/09 (金) ~ 2009/10/18 (日)公演終了

役者たちのときに「彫刻的」ともいえる佇まいが、
物語と重なりあって美しい。

ただ、
戯曲的には彫刻家ルーベックは「山岡士朗の目に映る非道な海原雄山」みたいな存在だと思うのだけど、
演出家と役者によって立ち上げられたものは、真摯で孤高の芸術家。
その図式、ちょっと女子は憤っていいかも(笑)。
あと、初日だったからか、わりとドンシャリの効いた演出に感じたのは残念。

呪われたバブルの塔 -アフターサイド- 【舞台写真掲載!】

呪われたバブルの塔 -アフターサイド- 【舞台写真掲載!】

北京蝶々

OFF OFFシアター(東京都)

2009/10/01 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

塔のなかで迷子になる
上手に置かれていた真新しいビデオデッキと薄型液晶テレビとの組み合わせに象徴されるように、年代を特定しにくい小道具や衣裳からの情報に惑わされ、これがいつの時代の話か、かなり惑う。もしかして、200Q年とかのパラレル・ワールドなの? とも思ったけれど、劇中のセリフで近未来(4年後?)と知る。かなり難解なミステリーだったなあ(違)。

わが星

わが星

ままごと

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2009/10/08 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

反復し繰り返す、4秒間ごとの愉悦
もっとみんな、踊りながら観ればいいのに!
と、強く思ったわけですが、両脇に座られた方、迷惑だったかもしれないですね、すいません…。

しかし、三鷹・星のホールでこれだけ立ち見がでるんですねぇ~
とはいえ、こんなに楽しくて切なければ当然ですか。
なんだろう、パーフェクトではないけれどベストな感じ?
あるいは、100億年のなかの一瞬の光芒、その刹那があまりに愛おしくて、
地球に生まれた喜びを噛み締めるように味わってみたり。

ネタバレBOX

で、帰り道、自転車で、連雀通り、人見街道、環八を越え、井の頭通り、環七を越え、朧月夜、金木犀、漂うなか、朧月夜、金・木星、漂うなか、そしてわが星、わが地球、漂うなか、アポロをくれて、ありがとう! って、いってくれて、ありがとう!!!(←もうちょっと韻を踏まないといけないらしい…)
「ここで光ってみる」 「飛ぶ布団」 「愛愛愛愛愛愛愛っ」

「ここで光ってみる」 「飛ぶ布団」 「愛愛愛愛愛愛愛っ」

ロロ

スタジオ・ガンボ(東京都)

2009/10/03 (土) ~ 2009/10/03 (土)公演終了

満足度★★★★

どの本もおもしろいなあ~
とは思いつつ、やっぱり3本目の「愛愛愛愛愛愛愛っ」が好み♪
できれば長編化して欲しい!!!

て

ハイバイ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/09/25 (金) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

うわあー
初演が素晴らしかったのは、母役の岩井秀人の演技力に絡めとられた部分が大きい、と思っていたのだけれど、岩井不在の今回は逆に、登場人物たちそれぞれの圧倒的な存在感に魅了されてしまった。
たとえるなら、岩井個人の物語から、普遍へと昇華した感じ?

こんな、どこにでもありそうな、けっして大袈裟ではない物語なのに、こんなにも魂が揺さぶられまくるなんて…。

ネタバレBOX

そしてまた、永井若葉・吉田亮・金子岳憲らの演技も、各々をずっと観ていたいぐらいに堪能してしまい、ああ、演劇っていいなあと、あらためて感じさせられたりも。
ほんと、できればもう一回、といわず何度でも観たい!

たぶん、そう感じた人も少なくないと思うのだけど、
傑作、です。
第六回赤坂炎上

第六回赤坂炎上

劇団福耳

L@N AKASAKA(東京都)

2009/09/18 (金) ~ 2009/09/18 (金)公演終了

なんでこんなに、
ロロとバナナ学園はいつも一緒なの?
3連続!w

吾妻橋ダンスクロッシング

吾妻橋ダンスクロッシング

吾妻橋ダンスクロッシング実行委員会

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

いずれも楽しんだけど、
自分的にはやはり、飴屋法水作品!

※満足度はそれだけの評価です。

アジミ祭

アジミ祭

味わい堂々

atelier SENTIO(東京都)

2009/08/28 (金) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

満足度★★★

初見だったので、
単純に、三人とも可愛い女優さんなので、その強味を最大限活かせばいいのに、と思ってしまいました(笑)。

ネタバレBOX

個人的には、
ひとくちめ・ふたくちめ・ごくちめ+幕間に映像、みたいな形が理想形、かな?
まあ、それだと、なんか喧嘩ばかりしている、仲悪そうな印象になってしまいそうですが(笑)。
そして企画意図を汲み取っていないダメな感想ですいません…。
ディナー

ディナー

ロロ

王子小劇場(東京都)

2009/08/29 (土) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

思わず、
同日に2回観てしまった…。

そして、1回目の満足度が★★★だとすると、2回目は★★★★。
明日、★★★★★になってたら悔しいなあ…。

新釈 ヴェニスの呆人 2009

新釈 ヴェニスの呆人 2009

コマツ企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/08/27 (木) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

ネットが、
とにかく駄目で…。
自分が最前列の席を好むのは、役者を間近に観たいからではなくて、
遮るもののない空間が好きだからなのだと、あらためて強く、思う。

ネタバレBOX

包帯やガーゼに覆われた舞台美術から、白血球や赤血球、あるいは速筋や遅筋が漏れだすかのような雰囲気は、悪くはなかったのだけど…。
"Are You Experienced?"

"Are You Experienced?"

CASTAYA PROJECT

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/08/10 (月) ~ 2009/08/25 (火)公演終了

【The last stage】鳴り止まぬカーテンコールのように、
いわゆる終演後になっても、客電が灯り、小屋の扉が開け放たれても、
少なからぬお客さんたちが席を立たず、舞台上に佇む役者(多田淳之介)を凝視しつづけていた。
おそらく、客がすべて退出しないかぎり、役者は舞台を降りない覚悟、なのだろう。

一方、観客の側も、劇中で、「役者がいれば舞台はつづく」「観客は劇場をでると観客ではなくなる」といったことが語られていたこともあり、自分たちが帰らないかぎり終わらない芝居のつづきを観たがっていた。舞台上には身動きしない役者が立っているだけで(表情は変化する)、これ以上のなにかが起こる可能性などなさそうなのに。

ネタバレBOX

自分は、ちょっと人と約束があって早々に退席、ロビーで取材の依頼などを。
その間に、徐々に観客は減っていく。
けれど、最終的に客席には十数人は残り、芝居は終わらなくなる。

21時前には客電がついたというのに、22時近くになっても状況に変化なく。
スタッフが5分後に閉館ですのでお帰りの準備をしてくださいと告げ、
その後には、照明やパイプ椅子(役者や観客に関係ある部分を除いて)などの撤去作業も行われるが、まだ、芝居が終わる気配はなかったという。
逆に、観客のなかには、「まだ芝居中なのに、片付けはじめるのはおかしいのでは?」とスタッフに注意しようかと思った人もいたようだ。

最終的には、スタッフが強制終了させるような形で完全に終演。
客電がついてから、約1時間半後のことだった。

はたから観ていると、我慢大会とも思えそうな様相ではあったが、
参加者の意見はまるで違い、
「もっと長く観ていたかった」「最後のひとりの観客になりたかった」など、口々に至福の時間を語る。
そして多くの人が、真剣勝負に水を差された形の終わり方への不満を口にしつつ、「終電までは大丈夫だったのに」「朝までも覚悟した」なんて声も。

ああ、なんかすごい場にいあわせちゃったなあ。
と、思いつつ、最後まで直で体験できなかったのを激しく悔やむ。
愛が足りない、ということか…。

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