楽屋
劇団ロオル
蓮根駅前劇場Sunny32(東京都)
2024/07/24 (水) ~ 2024/07/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/26 (金) 14:00
初見のユニット。💋チームを観た。定番の戯曲だが、とても面白い舞台だった。80分。
ユニットとしては初見だが、傳田圭菜は10年くらい観てるし、寺田・本山もProjectNyxやPSYCHOSISで観てる。戯曲も何度も観てるのだが、観る度に印象が違い、演者や演出で変わるものだとは思っていたが、数多く観た中でも1・2を争う面白さだったと思う。多くは女優A(寺田)・B(本山)のやり取りに重点を置くことが多いと思うが、本作ではC(傳田)・D(天宮)のやり取りが力が入る。こんなに攻撃的なDは初めて。事件後のCの独白の迫力も凄い。全体にテンポよく演じられ、早く過ぎる印象が心地好い。初めて来た劇場で、本当にここでいいのか、と思って階段を上っていくとある、そんな劇場だった。近接感が強い。
涼月の記
日穏-bion-
テアトルBONBON(東京都)
2024/07/24 (水) ~ 2024/07/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/24 (水) 19:00
ベテランユニットの「いい話」で、帰り道がほっこりする芝居。(5分押し)104分。
栃木の田舎町で営業してた居酒屋が閉店するために店主の俊彦(剣持直明)が片付けをしているところに、古い常連の涼子(岩瀬晶子)がやってくる。開店時からの回想シーンに入り、1983年のスタートから何年かおきの様子が描かれる…。涼子の恋人の博己(綱島卿太郎)との顛末や、開店時に小学生(?)だった朱美(なかじま愛子)の変化、店に酒を入れてる酒屋の米田「一族」(←意味は見ると分かる。猪内けんじ)を交えた5人が展開する物語は、いつもの日穏よりちょっと分かりやすく作られているが、「いい話」であるのは間違いない。映画ファンが集まる店ということで、年代の変化を壁に貼ったポスターで表すあたりはちょっと洒落ている。5人とも熱演だが、笑わせて泣かせてくれる剣持の味がいい。
神[GOTT]
ワンツーワークス
駅前劇場(東京都)
2024/07/19 (金) ~ 2024/07/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/19 (金) 19:00
タイトで緊張感ある興味深い舞台。108分(投票・休憩15分)15分。
ドイツの「倫理委員会」の公開討論会、という形で、自死を望む老人に医師は安楽死の薬を渡すべきか、を討論し、観客が是非を投票する。8人の登場人物が徐々に集まる形で、委員長が来て芝居が始まり、ほとんどが是非を簡単に言えない議論で、終盤に投票と集計のため休憩し、結果を発表する。議論の内容が本質だが、観客に意見を問う形が面白い。キリスト教をベースにした議論だけに違和感を感じるところもあるのだが、理解はできると思う。緊張感ある舞台だが、セリフ量も半端なく、役者の負担は大きいと思う。
或る街
はちみつ
王子小劇場(東京都)
2024/07/18 (木) ~ 2024/07/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/18 (木) 19:30
初見のユニット。別役実風味いっぱいの不条理劇。分からないけど何かいい。(3分押し)65分。
とある町のバス停でバスを待つ男が、町の人々のお茶会に巻き込まれるが、…って別役の物語のようだが、後半の展開はちょっと独特。訳が分からないけど、何か惹かれるものがある。
流れんな
iaku
ザ・スズナリ(東京都)
2024/07/11 (木) ~ 2024/07/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/17 (水) 19:00
iaku初期の傑作の再演だが、登場人物の激しい葛藤が緊張感ある舞台を作る。(3分押し)98分。
2013年に書かれた作品で、iaku東京初進出の作品の再演だが、初演は観てない。寂れた漁港にある食堂が舞台。月日貝(ガッピギ)が名物だが、貝毒が発見され漁が止められている状況の中で、年の離れた姉妹・睦美・皐月と睦美の幼馴染み・司,皐月の夫・翔,町を支える企業のエリート社員・駒田の5人が、それぞれの立場からそれぞれの意見を闘わす。5人の誰の言うこともそれぞれに納得できるところとそうでないところがあり、正解のない問いが次々に出てきて、深刻な緊張感のある舞台になっていた。どうしようもないエンディングがスゴイ。5人とも熱演だが、上手席だったので、終盤の異儀田の表情が見えないのはちょっと残念。
ナイロン100℃ 49th SESSION 「江戸時代の思い出」
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2024/06/22 (土) ~ 2024/07/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/16 (火) 18:30
徹頭徹尾徹底したおバカなナイロン。面白い。(3分押し)99分(16分休み)78分。
下手に茶店がある時代劇っぽい舞台で、時代劇の人物と現代的な人物が展開する、ひたすらおバカな物語。それ以上言う必要はない気がする。役者陣も生き生きやってるが、奥菜恵がはっちゃけてたのが楽しい。
正三角関係
NODA・MAP
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2024/07/11 (木) ~ 2024/08/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/15 (月) 14:00
野田らしい舞台だが、いつもより分かりやすい気がする。面白い。(3分押し)139分。
「カラマーゾフの兄弟」の父親殺し裁判の場面から始まり、花火師の長男(松本潤)・物理学者の次男(永山瑛太)・修道僧の三男(長澤まさみ)の正三角関係を軸に、裁判シーンが続く中…、の展開。いつものように、ある物語を翻案した流れの中に、野田が言いたい題材を紛れ込ませる舞台だが、本作は元の物語を展開する部分は非常に分かりやすい。養生テープを使った美術も見事だが、長澤の2役返信は実に見事。
カズオ
世田谷シルク
アトリエ春風舎(東京都)
2024/07/13 (土) ~ 2024/07/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/14 (日) 18:30
1984年に永井愛が書いた2人芝居。ついついクスっと笑ってしまう見事な舞台。120分。
二兎社(永井愛・大石静)で初演され、いろいろな団体が上演してた作品を世田谷シルク・堀川炎と山の手事情社・越谷真美が演じる。2人の銀行の支店長の家族に起こった物語を、12人の登場人物を2人で早着替えをしながら演じる、という点が話題になることが多いが、登場人物が2人での会話や独白で物語が展開されるという戯曲の構造も見事だと思う。演じる2人の力量は確かなもので、人物の描き分けもしっかりして、大笑いというよりクスっと笑える芝居だった。
群論序説『ALICE IN WONDERLAND-不思議の國のアリス-』
PSYCHOSIS
ザムザ阿佐谷(東京都)
2024/07/12 (金) ~ 2024/07/17 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/12 (金) 19:00
スタイリッシュなアングラ、スタイリッシュな月蝕歌劇団、と私が勝手に呼んでるユニットだが、スゴイものを見せてもらった。観るべし!(2分押し)106分。
ルイス・キャロルのアリスの世界観と、ガロアの群論が絡む上に、2・26事件の革命的な雰囲気を交えて、壮絶な物語世界が展開される。高取英はハンパじゃなかった、と改めて思わされてしまうが、加えて、それを現代的に翻案しスタイリッシュな芝居にする森永にも脱帽するしかない。冒頭、私の押しである大島朋恵扮するアリスが登場するが、それだけで心を捕まれてしまう上、その後の展開のヴィジュアルがすごくてドキドキする。その後、東北の寒村の少女達が学ぶ姿が描かれ、アリスとよく似た雪絵(大島の2役)が現われ、2人の時代が混在する、…、というような物語。ルイス・キャロルとガロアを想像と勇気として対比する元の構成も見事だが、それを美しく作り切る森永の力量もスゴイと思う。数学の論文(っぽいもの)をクライマックスで使うことにもシビレタ。全編に渡って大島の魅力があふれていて大満足。
春鶯囀
Office8次元
シアター風姿花伝(東京都)
2024/07/11 (木) ~ 2024/07/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/11 (木) 19:00
Office8次元『春鶯囀』@シアター風姿花伝。
初見のユニット。谷崎の「春琴抄」をベースに堀越涼がかいた脚本を寺十吾が演出した。スケールが大きく緻密に作られた芝居に圧倒された。観るべし!(3分押し)114分。
基本は原作の流れは活かしつつも、鴬と雲雀を飼っていたというエピソードを広げ女優3人で演じさせたところは脚本の妙で、よく知っている展開に加えて、物語がふくらんだ。笑いが起こる芝居ではないが、タイトな演出で緊張感が維持される。美術や照明も見事だが、衣装が丁寧に作られているのが感じられ映えていた。
古い知り合いの勝平とも子・木下祐子が出演しているが、勝平は琴の母を演じて大きな包容力のある役をしっかり演じ、木下は鴬を演じて物語に深みを与えた。2人はもちろんのこと、役者陣の充実も見事。特に、若い頃の琴を演じた米倉ゆいが16歳と知ってビックリしたし、存在感のある語り手役を演じた歩夢が初舞台というのも驚く。
TryAngle -その先に或るミライ-
演劇集団ふれる~じゅ
王子小劇場(東京都)
2024/07/11 (木) ~ 2024/07/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2024/07/12 (金) 14:00
<★チーム>を観た。初見のユニット。力量があるのは分かるが、なんかちょっとハマらなかった。80分(10分休み)74分。
雑誌社でチーフのサトルは自分のチームがミスしたために、休暇を取らされ、元カノからの手紙を読んで、15年帰っていなかった田舎に帰る。不和の母親と、一緒に星を見た仲間達が残っているが、親友が意識が戻らないことになっていて、…の物語。ていねいにエピソードを積み重ねて物語を紡いでいるのは分かるが、なにしろ160分の長さなので、それ本当に必要?、と思う場面もいくらかある。役者陣はしっかり演技しているが、主人公のセリフ回しが私のテイストではなかったことも大きいかな、と思う。寂れた田舎だったら若い世代ほど出ていくだろう…、とか、展開もちょっとご都合主義が多い気がする。
神話、夜の果ての
serial number(風琴工房改め)
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2024/07/05 (金) ~ 2024/07/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/09 (火) 19:00
ベテランユニットによる秀作。観るべし!(3分押し)83分。
いわゆる「宗教2世」を題材に、殺人を犯したらしい青年と、彼を取り巻く宗教関係者や弁護士・精神科医が語る物語…、というような展開。シリアスな題材でもエンターテインメント要素を入れることが多いユニットだが、本作ではそういった要素はほとんどなく、重く厳しい展開が続く。主人公ミムラ(坂本慶介)・年少の少女シズル(川島鈴遥)・弁護士(田中亨)の若手3人に、同ユニットお馴染みの杉木隆幸、ベテランの廣川三憲が脇を締めて、タイトな舞台が展開されていた。手前に向けて傾斜した八百屋舞台に鉄製のベッドだけというシンプルな舞台で、特に印象に残ったのがライティングの美しさ。開演前に作・演出の詩森さんに「鈴遥さん、オススメですよ」といわれたのだが、事実上初舞台という川島も、他の役者陣も役割をしっかり演じて、見事だった。
デカローグ7~10
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2024/06/22 (土) ~ 2024/07/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/05 (金) 19:00
D(7・8)を観た。非常に面白い。56分(20分休み)64分。
7「ある告白に関する物語」女子大生マイカは母エヴァと父と同居しているが、高校時代に産んだ娘アニャをエヴァの娘として育てることにしたが、エヴァに邪険にされ、アニャとともに家を出ることにして…、の物語。悲劇的な結末に向かってしまいそうな展開が、ある意味で落ち着いた結末に向かうが、その過程を興味深く観た。
8「ある過去に関する物語」倫理学を教える教授ゾフィア(高田聖子)を、その著作の英訳者であるエルジュビェタ(岡本玲)が訪ねて来て、ゾフィアのゼミを見学するが、そこで議論の題材としてエルジュビェタが提示した話題は、…の物語。2人が対立するのかと思ったが、穏やかな展開と意外な展開を交えた作品で、デカローグ10作の中で最も面白いと思った。高田と岡本の組合せが見事だ。岡本は新国立の作品では常に光る。
10作を全て観たが、一種平凡で事件が起こらないものから、いきなり事件に展開するものまで幅がある。ポーランドという国の事情もキリスト教という文化的背景も違う私には、10作観てどう、とは言えないなぁと思う。
精肉店のロミオとヴィーガンのジュリエット
啓蒙ヌードル
王子小劇場(東京都)
2024/06/27 (木) ~ 2024/06/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/06/30 (日) 13:00
初見のユニット。壮大な物語感は確かにあるんだが、何だか乗り切れないのが残念。でも面白い。(5分押し)112分。
肉食主義者と菜食主義者が倫理感を争う戦争が終わった中近未来。天寿を全うした牛なら食べてもいいじゃないか、と、多数の牛を飼って肉を提供するTECJUコーポレーションが誕生。それを食べれば菜食主義者、と人口の95%が菜食主義者になったが、実は途中で殺してるんじゃないか、疑惑が出て、…の物語。ロミオとジュリエットの物語とは直接の関係はなく、役者も巧い。壮大な構成の物語だったのだが、演技が極端過ぎて着いていけない感じが惜しい。
作・演出の齋野は、ひみつまたたき『おおかみますく』で観ていたのだった。
詭弁師のレトラ
演劇企画ヱウレーカ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2024/06/28 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/06/29 (土) 19:00
初見のユニット。世界観芝居だが、分かりやすく面白い。(4分押し)117分。
言葉で人を癒す「詭弁師」なる存在がいる世界で、気分爽快薬とどちらが、みたいな物語。作・演出の荒井ミサの作品は以前も観たことがあるが(『虚飾のレイス』)独特の世界観をベースにした劇作に特徴がある。本作では、言葉に「力」があり「言霊」や「言の葉」が実在として登場する、というあたりが独特な世界観だが、スンナリ入り込むことができた。言葉か薬か、というあたりは、例えば「鬱」をどう扱うか、という問題にも通じて、ちょっと哲学的な意味も感じてしまった。まひたん,平安咲貴,藤真廉,ゆでちぃ子。など、押しの女優がいっぱい出るのもあって観に行ったのだが、作品も楽しむことができた。人物と「言葉」が同時にセリフを重ねる場面が多く、役者陣は大変だったろうな。まひたんの戦闘シーン美しい。言霊役の平安の扇の裏打ちがないのは、ちょっと安っぽい感じで残念。
デカローグ7~10
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2024/06/22 (土) ~ 2024/07/15 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/06/29 (土) 13:00
E(9・10)を観た。最後に観る方がいいとは思ったし、Aとは大分雰囲気が違う。57分(20分休み)54分。
9「ある孤独に関する物語」性的不能と診断された医師の夫が、妻と離婚を話し合うが、実は妻は若い大学生と不倫をしていて…、の物語。不能が分かったことで、妻の態度が変わるあたりが面白く、展開はドキドキするものになり、エンディングが見事だと思う。元が映画だと思うと、エンディングの演出は当然なのだけれど、感動する。
10「ある希望に関する物語」父の死で疎遠になっていたサラリーマンの兄とパンクバンドのヴォーカルの弟が父のマンションに行くと、そこには莫大な価値を持つ切手のコレクションがあり…、の物語。父と疎遠だったがゆえに、残された切手コレクションの価値が分からない、というのもありそうだし、切手コレクターたちの挙動も良く分かる、と思ってみていた。最後は一応ホッとするエンディングで良かったなと思う。
都合で、Dより先にEを観ることになったが、Eが最後を意識した作品になっていて、Dを先に観たかったなとは思った。
還暦にピアス
こはるともえ
アトリエ春風舎(東京都)
2024/06/28 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/06/28 (金) 15:00
青年団系の作品で何度か観た女優2人が立ち上げたユニット。気持のいいファンタジー。58分。
劇団「いいへんじ」の中島梓織が書いた脚本を2人が紡ぐ。30歳のカホ(田崎小春)は300歳のマコ(南風森もえ)と一緒に暮らしているが、今日はカホの誕生日で…、な物語。300歳という設定(見掛けは30歳くらいだと言う)からしてファンタジーだと分かるが、展開は微妙だけど気持がいい話。すごく大きな出来事があるわけではないが、丁寧に描かれ気持ちよく帰れる芝居。
ラスボス前にもう一杯
猿博打
スタジオ空洞(東京都)
2024/06/21 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/06/21 (金) 19:30
お気に入り劇団の新作。やはり面白い。3人のコンビネーションが素晴らしい。82分。
RPGの世界で、勇者と武闘家と賢者がラスボスの門の前で、一休みして呑み会を始め、それまでの旅を思い返す内に、…の物語。荒唐無稽な展開だが、とにかく3人の演技力とコンビネーションが見事で、笑いつつ見入ってしまうのが本劇団の特徴。ゲームはやらない私だが、それでも想像できる範囲で収まっていて、楽しく観た。
蘇る魚たち
モトキカク
王子小劇場(東京都)
2024/06/20 (木) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/06/20 (木) 19:30
初見のユニット。男性性被害が題材のタイトな作品。いい芝居だった。(前説と客入れで5分押し)101分。
大阪のユニットらしい。2021年に他団体で上演された作品を2022年に上演したものの再演。ジャニーズ問題が出て来る前に書かれた作品で、複雑な家族関係を持つ義理の兄弟3人の会話劇。父親は高名な教育学者だが性加害者で、3人とも性被害を受けていたということで、年長の兄がライターになってその加害を告発しようとするが、…の物語。性被害を受けた者が持つさまざまな感情を描いて、痛々しいセリフが続く。緊張して観てしまった。金魚のメタファーはあまりフィットしているようには思わなかった。
3人のそれぞれをダブルキャストにして、さまざまな組合せで上演する面白い形。私が観た回は竹下健人・楠木健吾・山澤誠。
きく
エンニュイ
アトリエ春風舎(東京都)
2024/06/18 (火) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
鑑賞日2024/06/19 (水) 19:30
観るの2度目のユニットで、1回目も分からなかったが、本作も分からん。(前説と客入れで7分押し)91分。
昨年上演された作品の再演だが初演は観てない。友人達がとろとめもなく語る物語の通奏低音として、母親が癌になったと語る男の物語が繰り返される展開。やはり意図が分からないが、アドリブ風に語ってはいるがセリフだろ思うので、役者陣の負荷は大きいだろうと思う。私のテイストにはフィットしないユニットだなぁ、とは思う。何故か大きく笑う客が少なくなくて、私の感性がズレてきているのかとも思う。