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カタロゴス-「青」についての短編集-
劇団5454
例えるなら意図的に欠けさせた萩焼の銘品のように。
外観をさらえば3本の解りやすいコントのパッケージ。
これで観ても能天気に頭を使わず十分に笑えて面白い。
しかしながらひと度足を踏み込むとその随所に共感あり二面性あり反論ありと、考察を促す作り込まれた余白がある。
観る人にはもちろん、楽しんでもらう。
その上で何か土産も持って帰ってもらいたい。
この劇団の、春陽氏のイズムがこれでもかと詰め込まれた、幾通りにも解釈と考察ができる7色の作品。
まるで自分も舞台のなかで、演者の一人として参加しているような気持ちになれる、名作です。
MVPは村尾さんです。