南方遊の観てきた!クチコミ一覧

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タージマハルの衛兵

タージマハルの衛兵

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2019/12/02 (月) ~ 2019/12/23 (月)公演終了

満足度★★★★

古典ものではなくあくまで現代の世相を反映した芝居。登場する二人にかなりの重荷を背負わせる過酷な戯曲だがそれに十分こたえた俳優と舞台転換のすばらしさに拍手。
妄想部分はもう少し何か良いメタファーがなかったかちょっと考えるものの圧倒的な劇定期状況におそらく今の平和ボケした日本人にこんな戯曲はかけないのではないかと思う。
一度見たら生涯忘れられない類の芝居であった。12月22日の昼公演でカーテンコール2回あった。拍手。

イーハトーボの劇列車

イーハトーボの劇列車

こまつ座

紀伊國屋ホール(東京都)

2019/02/05 (火) ~ 2019/02/24 (日)公演終了

満足度★★★

うーん、二日目だからとはいえ劇としてまとまらない様子は特に前半は唖然とする感じ。舞台上の俳優の口によって機関車の音が基調として流れるはずがリズムが合わないというか松田龍平の声が小さいというか全体としてアンサンブルとして成立していないのでイライラする。「子供のためのシェイクスピア」を素人がまねたみたい。松田龍平は舞台が初めてとしても出来上がっておらず、まあ、主人公がでくのぼうであるので印象はあっているのが救われる。舞台のベテラン勢が何とか支えている。これまで見た「イーハトーボ~」とは異なり井上ひさしの笑いに包んで心に染み入る芝居とは別物になってしまっている。しかし、芝居が練れてくればよくなっていくはずなのでこれから観られる方はご期待を・・・。

切られの与三

切られの与三

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2018/05/09 (水) ~ 2018/05/31 (木)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/05/19 (土) 12:00

よかった、すばらしいお芝居。生ジャズ歌舞伎であるがジャズ蕎麦屋があるように古典との相性は悪くない。好き好きではあるが。
歌舞伎も娑翁(字が違うか?)も過去の人物と意識がつながるのがうれしい。思いっきり現代人のツボをついた脚本。後半の島流しは意識がそれて集中力切れたが・・・わざととも思うが世話物の流れが断ち切られちょっとどうかな。ラストは美しく泣かんばかりに共感。そうか、切られの傷は顔や体の傷ではなく心の傷だったのか。
すべて生きている人は心の傷を抱えて増えていく心の傷の分だけ強くなり過去を懐かしみそしてやがて死ぬ。与三郎が現代人すべてとつながるすばらしいお芝居。見られて幸福、見なきゃ損。記憶の奥底の何かが起き上がる梅雨前のこの季節にぴたりと嵌る絶品。

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