『 ICE CREAM GOOD BYE -完結篇- 』
ベニバラ兎団
新宿村LIVE(東京都)
2019/04/03 (水) ~ 2019/04/07 (日)公演終了
満足度★★★
ICE CREAM GOOD BYEの完結編という事で、
前作以上に生と死、この世とあの世と言った空気が作品全体を覆っていて、
爽快感と言うよりもジックリと鑑賞ってイメージな作品でした。
愛の表現とその価値の提示、永遠と刹那の両面を観れた様で更に特に女性陣が妖しく魅力的な方が多かったです。
ただし…私の受け取り方の問題だとは思いますが、IZAMさんのキャラがどうしても真面目一本ではなく、遊びを入れたい…
シッカリとガチガチに固めるのではなく、柔軟に魅せたいという部分が見え隠れして、
個人的にはその日のコンディションもあったのかも知れませんが、蛇足に見えてしまいました。
他の劇団には無い、唯一無二の甘く、淡い世界観は好きでした。
ICE CREAM GOOD BYE 2
ベニバラ兎団
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2018/03/28 (水) ~ 2018/04/01 (日)公演終了
満足度★★★
どストレートな、奇を衒わない恋愛物で好感を持てました。
この劇団さんならではの生演奏も良かったですし、甘美な世界観も堪能出来ました。
何が凄いって、かなり大柄なIZAMさんに並んで引けを取らない舞川みやこさんの存在感は相当に貴重だと思いました。
なかなかあの男女関係をこれだけの美男美女で可視化、舞台化するのは難しいですよね。
世界観を堪能出来ました。
TERMINAL
SANETTY Produce
新宿村LIVE(東京都)
2017/01/18 (水) ~ 2017/01/22 (日)公演終了
満足度★
難儀な作品でした。
誤解を恐れずに言えば「とっ散らかってる」作品。
チグハグ感が随所に顔を出し、それを個々の役者さんの技量、個人技で取り繕ってる感じでした。
DVDも買って見返しましたが、それでもこの作品の良さを見出すのは個人的には難しかったです。
色んな事が出来そうな役者陣が揃い、面白くなりそうな雰囲気は漂っていたのですが…私には難しかったです。
タイラー×2
朝倉薫プロデュース・ガールズハイパーミュージカル
シアターサンモール(東京都)
2017/02/22 (水) ~ 2017/02/26 (日)公演終了
満足度★★
タイラー役は遠藤さんで拝見。
パンツスーツの刑事役などを含め出演者全員が女性で頑張ってました。
頑張って…いたのですが、荒くれ者というか豪快(フライヤーなどからお借りするのであれば、宇宙一の無責任男)の役を、
背はそこそこあるとは言え、華奢なイメージの遠藤さんがやっている違和感は個人的に最後まで拭えませんでした。
通路席での発砲など、観客もどこか巻き込まれている様な空間は面白かったですが、
作品の世界観には最後まで馴染めずに終わってしまいました。
「THE SHORT CUTs SEVEN」
バンタムクラスステージ
アトリエファンファーレ高円寺(東京都)
2016/09/10 (土) ~ 2016/09/19 (月)公演終了
満足度★★★★
シリアスで骨太な作品を作る団体さんのイメージがありましたが、
短編の良さを活かしてスピーディーに軽快に、時にユーモアを交えて、
楽しい作品の連発で飽きる事なく拝見出来ました。
荒削りな中にも人間臭さが溢れてたり、あるなぁ…という共感も多く、
また全員日本人が演じてるのにどこか洋画映画の様で、
洗練された中にも砂ぼこりを感じる様な泥臭さもあり、楽しい時間でした。
個性的な役者さんがドッシリと構えた時の格好良さを感じる作品が多く心地良い時間でした。
ライオンキング【東京】【2023年1月22日昼公演中止】
劇団四季
四季劇場[夏](東京都)
2017/07/16 (日) ~ 2021/06/30 (水)公演終了
満足度★★★★★
2019年5月に観劇。
知人の姪っ子がヤングナラ役で出演されていたので、友人と一緒に鑑賞。
そういった私情を抜きにしても大満足に楽しめた。
ストーリーは非常に明確でシンプルであり、演出面もとても分かり易い。
出てくる動物達(キリン・ゾウ・飛ぶ鳥たち…)などや太陽の魅せ方も単純明快。
だがそれが良い。
シンプルだが観客に媚びていない「これが王道だ」という圧倒的な貫禄。
そして芝居面も決して子供目線に合わせて下げる事無く、非常に高く洗練されてた。
王道過ぎるが故に観劇を避けている人がいるのであれば絶対に一度は体験すべき空間。
客席の子供達と同席している親達、それぞれのどの立場であれ楽しめる空間だろう。
素直に素晴らしかった。
私の娘でいて欲しい
劇団皇帝ケチャップ
浅草九劇(東京都)
2019/04/27 (土) ~ 2019/04/29 (月)公演終了
満足度★★★
主演の森岡悠さんとは、この作品の前後も含めて何度かお仕事をさせて頂いている。
とても良い子、裏表が全くなくて本当にとてつもなく良い子である。
そんな子の初の主演作品であり、観逃す選択肢はなかった。
だから褒めて上げたい…
のだが…正直に書くが、時間軸などが非常に掴み辛かった。
唐突に登場人物の年齢が変わって『おや?』っと思った場面が多々あり、
また最小限の舞台セットと小道具などから、どうしても会話の噛み合わせが悪く、
登場人物達の本音や、心理描写などが見え辛く感じてしまった。
この作品を通して伝えたかったメッセージは分からなくもなかったが、
どうしてもそれを一番上手に観客に伝わる手段を取っていない気がしてならなかった。
私に合わなかっただけかも知れないが、非常に残念だった。申し訳ない。
贋作 春のめざめ
もぴプロジェクト
ザ・ポケット(東京都)
2019/08/30 (金) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
事前に予想をしていたよりも結構骨太な作品であり、
どこか特定の国を連想させるよりも、独自の世界観を作り出している事で良い印象を持てた。
一人の少女が空間に現れる事から物語が始まるが、源氏物語などの話などからも、
彼女がかなりこれまでの子達とは異質な存在である事が伝わってきて、
それが徐々に世界に変化をもたらしていく過程はとても印象的だった。
殺伐とした空気感の中でも、例えばクリスマスの時間を楽しもうとする純粋な気持ちや、
仲間になったからにはみんなで守る様な仲間意識などは観ていても心地の良いものであった。
2度の観劇でもまだ世界観は把握し切れなかったが、若々しさと瑞々しさを感じられた作品であった。
望むツキに想ひをヒメて
メグルキカク
テアトルBONBON(東京都)
2019/09/11 (水) ~ 2019/09/15 (日)公演終了
満足度★★★★
お仕事でご一緒した役者さんが徐々に増えている為に肩を持つ訳じゃないですけども、私はかなり好きなテイストの作品でした。
バーチャル世界、ゲームと言った物の組み合わせでもしかしたら近い将来にこういう事が本当にあるのかも知れない…と思わせる世界。
そこに竹取物語を組み込んだ事により、普遍的な要素や感情の流れが生じた様に思いました。
ロマンティックで切なくて、じっくりと楽しめる作品でした。
家族百景
七味の一味
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2017/07/14 (金) ~ 2017/07/17 (月)公演終了
満足度★★★★
柿喰う客の七味まゆ味さんが初演出という事で観劇。
作品や空間に思った人数以上の出演者…でも動きに窮屈さは感じず、更に箱馬を使ったシンプルなセットと転換はなかなかに見応えがありました。
何て言いますか…《スタイリッシュだな》と感じました。
グッと引き込まれて“魅”入ってしまうシーンも多くありました…が、演出の妙に対して、どうにも脚本と展開は少しだけ好みではありませんでした。
それでも十二分に楽しめる、良い観劇空間でした。
止むに止まれず!
ソラリネ。
上野ストアハウス(東京都)
2019/06/05 (水) ~ 2019/06/10 (月)公演終了
満足度★★★★
絶妙なバランスの緊張と緩和の連続で、個人的には飽きる事なく最初から最後まで楽しめた作品。
あらすじを読んだ限りではかなり王道の素材でコメディを作るんだな〜と思ってましたが、
王道だからこその直球の面白さ、意外な変化球の面白さと味わえた気がします。
ちょっとネタバレが今のタイミングで絶対に出来ただろ!的な観客側も気持ち的に参加してしまう様な場面もあり、当たり前ですが不自然な場面も多々ありますが、それも含めて楽しく笑える作品でした。
脚本が非常に良く出来ていた気がするので、長く残って欲しい作品と思いました。
『GUNMAN JILL 』&『GUNMAN JILL 2』
チームまん○(まんまる)
萬劇場(東京都)
2019/10/03 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了
満足度★★★
チームまん◯さんなんで、観る前から覚悟はしてましたけども、予想通りの下ネタのオンパレード。
ただしここまで開き直ってやってくれていたら、もはや良い意味で諦められると言うものです(笑)
変に“シモを匂わす”レベルじゃなくあけっぴろなんで清々しい。
西部劇に家族愛や人情が上手く織り込まれてて…と真面目に語ると、やはり良い意味での馬鹿馬鹿しさが思い出されるので、コレは観客側も真面目に観ずに頭を空っぽにして笑うのが正解なのかも知れませんね。
あ、私は1のみで2は拝見出来ませんでしたので、1の感想です、はい。
さらに改訂版 命名騒動!
劇団おおたけ産業
新宿眼科画廊(東京都)
2019/11/29 (金) ~ 2020/01/26 (日)公演終了
満足度★★★
Aチームを観劇。
出演者5人に対して観客9人(元々10人くらいしか入らない劇場)という、
観る側も観られている様な劇場でしたが、変に緊張せずにリラックスして楽しめました。
物語はシンプルで、赤ちゃんの命名に関するドタバタ・コメディ。
ただ途中から「名前を付ける」事の意味など、その本質を考える展開があり、
ハートフルな流れは誰もが共感出来る普遍的なお話しでした。
新婚さんの新居に少しお邪魔する様な温かい空間で、十二分に楽しめる作品でした。
想稿 銀河鉄道の夜
ことのはbox
新宿シアターモリエール(東京都)
2018/10/10 (水) ~ 2018/10/14 (日)公演終了
満足度★★★
十分に楽しめる作品でした。
DVDも購入して振り返り拝見しましたが、
「銀河鉄道の夜」という作品を無理に現代に解釈する事無く、
どこか「当時はこうだったのかもな」と思わされる味わいが印象的でした。
また歌唱部分も非常に真っすぐで、登場人物達の素直な印象が伝わるもので、
原作が持つ純朴な印象を好意的に描いている様でした。
狭い劇場だからこそ、客席も併せて宇宙空間を揺蕩う様で、
幻想的な時間を味わう事が出来ました。
白と黒の同窓会/忘年会
劇団ドリームプリンセス
新宿シアターモリエール(東京都)
2019/02/08 (金) ~ 2019/02/17 (日)公演終了
満足度★★
2019年の忘年会、の感想を書いた後にこちらにも。
そもそも2018年のこの「白と黒の同窓会」も、チグハグな作品だった様に思う。
原作?企画?が映画からきているものを舞台化したと認識しているが、
ダブルブッキングで…の流れも分からないでもないが、それにしてもフワフワしていた。
役者さん達が納得して作品に入っている様に見えなかった。
白と黒の忘年会
劇団ドリームプリンセス
新宿シアターモリエール(東京都)
2019/11/02 (土) ~ 2019/11/17 (日)公演終了
満足度★
残念な気分になった。
劇場に入るとS席の最前列に10人ほどの観客、
そこから4列ほど空いて(つまりS席が3~4列分売れていない)
そしてある2列のA席(A席の後ろと横にも多くの空席)
私はA席のサイド席で、劇中に数えたら30名~40名ほどの観客。
観客が少ない、それはまぁ仕方がない(それにしてもそこまで少ない舞台も珍しいが)
と思ったが問題はそこからで、
開演の5分前にスタッフからA席の人達に「この列以降の皆さん、2列ずつ前に座って下さい」
との指示が。
そして2列ずつ前に詰めて座るA席の観客…
これで良いのだろうか?
S席の人達はそれ相応の金額を払って前に座る権利を有している。
それを明らかに「見栄えが悪いから詰めて貰おう」という意図のもとに、
A席の人達を安易に前に出してしまう運営の考えていなさ、には驚いた。
そしてS席とA席との間のまだ空いている席に何人かのスタッフが座って埋めていた。
結局、これくらいの認識しかないスタッフが揃っているからこそ、席が埋まっていないのだ、
そんな部分がとてもとても気になって残念で仕方なかった。
作品は個々に頑張っている役者さんもいたが、そもそもA~Cの3チームが同じ舞台で
違う演出作品をやる、という事でセットも最低限のものしかなく、
照明、そして何よりも音響が非常に簡易で(暗転中、ただただ沈黙の空間…もあった)
そもそも観客を集めて観て貰える状況だったのかも今となれば謎である。
舞台『The Great Gatsby In Tokyo』
Alexandrite Stage
DDD AOYAMA CROSS THEATER(東京都)
2019/03/13 (水) ~ 2019/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★
非常にユニーク。
唯一無二の空気感。
舞台をたくさん拝見しているが、似た作品を観た事が無い作品で独特の空間を堪能しました。
劇場に入った瞬間からパーティー会場に招待された様な雰囲気で、
異空間を十分に演出出来ていて、役者陣も洗練されていてオシャレ。
音楽もセリフもしっかりと作り込まれていて、楽しめました。
レディ・ア・ゴーゴー!! 2019
LIVEDOG
新宿村LIVE(東京都)
2019/12/07 (土) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★
凄く不思議な作品。
前作も拝見しているのですが、今回も結局最後まで掴めないままでした。
個々には良い役者さんもいましたが。
「女の子達が全力で頑張ってるな」は、観た後の観客が自然と思えば良い話で、
「私達、全力で頑張っていますよ!どうですか?全力ですよ!」と、
ずっと言われ続けている(様に見える)作品で、押し付けられている感じでした。
オープニングとエンディング付近の全体のダンスシーンは迫力があり、
ユーモアな振り付けもあり、それは個人的には大いに評価したいと思いました、が…
それと、これは非常に残念ですが開演が13時からの回を拝見しましたが
「役者さんのご家族が遅刻して入ってくる」事がとても多かったです。
恐らく出演者の家族の方が「13時から始まる」と聞いて「13時に来た」というパターンでしょうが、
後から後から「父、母、祖父母、弟か妹」的なメンバーで席に来るのに驚きました。
結局13時10分という10分押しでの開演になり…(10分押しでの開演はかなり異常)
しかもその家族が「〇〇ちゃんが見え易そうな席だわ」とか話していると、
周りの待たされている観客からしたら「〇〇って役者さんの家族なのね」と分かってしまい、
その役者さんご自身にとっても良くない状態になっていたと思います。
このLIVEDOGさんが「Wチームの逆班がスタッフをする」的な事をやっている事もあり、
(結果的に)不慣れなスタッフが多くなっている印象もあり、
誘導などがこれだけ混乱しているのかも知れませんが、
学芸会や発表会ではなく値段をしっかりと取るのであれば、
ちゃんとその道のプロを雇う、そして出演者は家族を呼ぶのであれば
「開演は〇時だけど、15分前には席に着ける様に来てね」など伝えて欲しかった。
凄く印象が良くない部分だけが目立ってしまった作品でした。
真説 LinKAge~凛国異聞
演劇ユニットGAIA_crew
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2019/12/04 (水) ~ 2019/12/08 (日)公演終了
満足度★★★
正直に書くと、3時間を超えるこの作品の上演を観ているのはシンドかったです。
間、間に会場をホッとさせようと、お2人の方が口上の様なものを入れたり、
ちょっとコミカルな感じに会場をしようと努力もされていましたが…
役者陣の熱い想いなども分かりますし、役同士の裏切りや状況や心境の変化、
信頼関係などの人間関係を丁寧に描いていたのも分かりましたが、
殺陣などの動きを含めて、もうちょっとクリアに出来たのではないかという感想です。
セットが奥から前にボリューミーで高さもあったので、
殺陣のスペースを確保し辛かったのもあるかもですが。
ただあれだけの長編でしっかりと席を埋めていらして、客席からも熱量を感じられたので、
私の感想の方が、客席全体とズレている可能性もありますが。
ノッキン オン ヘブンズ ドア
Bobjack Theater
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2016/12/07 (水) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
2016年に両チームを観劇しました。
Wキャストで更に男女が全役入れ替わるという事前情報で違和感などを心配しましたが、
それぞれのチームがそれを巧みに消化していて非常に楽しめました。
シアターKASSAIのサイズ感もホッとする様な作品に合っていて、
物語に一緒に参加させて貰っている様な感覚になれました。
最終盤に手紙をバーっと投げる場面、が3年経った現在でも脳裏に焼き付いている程、
印象的であり素敵な演出でした。
個人的に涙腺を何度も破壊された、非常に名作と思っていますし、
再演されたのが非常に嬉しかったです。