ヨミガエラセ屋
PFP(Pay it Forward Project)
新宿村LIVE(東京都)
2016/03/30 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了
満足度★★★
アイディアが独創的で、出演者も新人からベテランまで魅力的でした。
松本穂香さんや馬場ふみかさんなど、中々舞台で拝見しない方々も好演されてました。
DVDも買って複数回観ているのですが、見どころはたくさんあります。
それだけにちょっと、いやだいぶ惜しい作品…もうちょっと面白く…何とか出来た気がします。
失われた記憶やデータを、ネットのあらゆるところから探してきて分析する…
その辺りの設定は確かに良かったですし、演出や光や映像、CGなども良かったです。
ただ、全体的には役者個々の能力に頼ってしまっていて、
脚本の深さや詰めが十分では無かった感じがしました。
本当に惜しい作品、と言うのが観終わった最初の感想でした。
あと、観に行った日はサッカー日本代表の槙野選手が来ていて盛り上げてくれたのが印象的でした。
ハイスクールミレニアム2015
アリスインプロジェクト
六行会ホール(東京都)
2015/12/16 (水) ~ 2015/12/20 (日)公演終了
満足度★★★★
アリスインプロジェクトさんの中でもたまにある、ベテランさんが多く安心出来る作品。
元々2回ほど上演されてきた作品の再演。
2000年問題で表向きは何も無かったけど、実は時空が歪んでいた…
という流れから、色んな時代の登場人物達が一堂に集まって…という作品。
ちょっとの時間の違いが絶妙に滑稽だったりするのですが、
考えてみれば何年か先から見たら、今の時代もあっと言う間に過去になるという事。
無作為に集まったみたいな人達が、実はそれぞれ深く関わり合いがあるなど、
久保田唱さんらしい時間の概念と、謎解き要素が盛り込まれていて全く飽きない作品でした。
絢爛ベルエポック
ベニバラ兎団
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2015/12/16 (水) ~ 2015/12/20 (日)公演終了
満足度★★
自分が受けた印象と、既に感想を書かれている方々の印象が少し違いますが素直に書きます。
私はあまり楽しめませんでした…
作品として1つの流れというよりも、場面場面が独立してしまっている印象でした。
確かに衣装や音楽面など、視覚や聴覚的に華やかさは伝わってきましたが、
私には、作品の良さを伝えるのには、逆に華美な印象になってしまいました。もっとシンプルで良い。
なんか…「お金掛けてみました」的な感じで、下品に見えてしまいました…
勿論、そういう作品が好みの方には良いのでしょうが…
次作の「平安シャングリラ!」の方が非常に良く感じました。
『平安シャングリラ!』
ベニバラ兎団
博品館劇場(東京都)
2016/03/23 (水) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★★
正直、前作の『絢爛ベルエポック』があまり自分には合わず、
どうかな…と心配していましたが、面白かったです。
何より脚本が好きで、楽しむ事が出来ました。
主演の反橋宗一郎さんがとにかく良くて、非常に集中して緊張感を持って観る事が出来ました。
出てくる役達の場面場面のバランスも良くて、ジックリ楽しめました。
最後の方のシーンで、刺したのはゾクッとしましたし『おおおっ!』と思いました。
LunaRossa
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2016/10/13 (木) ~ 2016/10/18 (火)公演終了
満足度★★★★★
私はとても好きでした。
くるかも知れない未来の話。
エリア40に住む住民達とそこに関わる人達…
美しい少女アンナ(前島亜美さん)と、似た姿をしたこれまた美しい少女ルル(齋藤明里)…
このお2人の女優さんがどちらもとても良かったです。
よく見ると、そんなに似ていないお顔立ちなのに、作品の中では瓜二つに見えました。
教会のシーンでのステンドグラスからの光がとても美しくて、
突然始まるラインダンスでみんなが足をピタッと綺麗に上げ出したり、
悪役側の人間っぽいのに、お酒で簡単に酔っ払っちゃって可愛いミツヤ(花奈澪さん)や
隣に立つイケメンのザンギ(田中稔彦さん)だったり…
なんか愛すべきキャラが多かった気がします。
小島ことりさんとか凄かったもんな…(笑)
最後の選択に関して、家族や周りの受け入れが早過ぎた気もしますが、
それでも作品の持つシリアスさとそれをちょっとズラしたシュールな笑いはツボでした。
「イシュアはえらい!」の看板が、なんかもう大好きでした。
降板が関係しているか分かりませんが、パンフレットが無かったり、
映像としても残らない(DVDが無い)という辺りがファンとして残念でなりません。
素直にまた観たいです。
この世の果てまで
Bobjack Theater
ザ・ポケット(東京都)
2015/11/26 (木) ~ 2015/11/29 (日)公演終了
満足度★★★★
Bobjack Theaterさんらしい心温まる作品でした。
兄妹のお話が特に印象的で、妹が生まれた時にお兄ちゃんが嬉しさのあまり
周りの人達に「妹が生まれた」といい続け、あまりに言うから周りの人達が逃げたら、
今度は飼っていた犬に伝え、その犬すら逃げる様になったら、今度は生まれてきた妹自身に
「どれだけ君が生まれてきて嬉しいか、どれだけ愛しているか」を妹に伝え続けた…
みたいなシーンが個人的に大好きでした。素敵な作品でした。
愛しのダンスマスター
タンバリンステージ
新宿村LIVE(東京都)
2015/10/21 (水) ~ 2015/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★
作品コンセプトが非常に明快で、分かり易い。
設定は勿論非現実的だけど、作品としては納得感がありました。
進学校で「ダンスをして、閉鎖的な学校を変える!」みたいな作品はありそうですが、
この作品の様に「ダンスを覚える事で、頭ではなく体で知識を覚える!」という発想は、
意外であり、どんな終幕を迎えるのか興味深かったです。
作品名にもなっているだけに、ダンスシーンは音楽も相まって観ている方も心が踊りました。
個人的には高橋明日香さんが生徒側ではなく先生側であのキャラをやっていたのが楽しかったです。
イノチボンバイエ
劇団男魂(メンソウル)
ザ・ポケット(東京都)
2016/08/24 (水) ~ 2016/09/04 (日)公演終了
満足度★★★★
面白く、また熱い舞台でした。
浅野温子さんという大女優が出るという事で、小難しい話になるかなと覚悟していましたが、
浅野さんが所謂「ダメな女社長」で「スキャンダルから逃げる為に精神科病棟に入院…」と、
非常に分かり易い話の展開でした。
そこから次々と怒涛の様に出てくる変な入院患者達は、奇妙でありながら愛嬌があり、
社会からつまはじきにされているにも関わらず、どこか…多かれ少なかれ自分の周りとか、
そして自分自身の中にいそうな人達ばかりで、妙な共感がありました。
浅野さんがプロレス始めた時とか、腹を抱えて笑わせて貰いました。
あれだけ名のある大女優さんを、こうやって等身大の本当に普通の女性として扱えた事で、
この作品は大成功だったのではないかと思います。
朗読劇『学園デスパネル』
Office54
座・高円寺2(東京都)
2017/08/11 (金) ~ 2017/08/12 (土)公演終了
満足度★★★
女性バージョンの方を拝見しました。
朗読劇で元々イメージしていたものがあったので、違和感無く楽しむ事が出来ました。
物語を声だけで表現するのって改めて本当に大変な事なんだなと思いました。
声優の尾崎由香さんがセリフを言い出したら、事前に知らなくても「あ、声優さんだ」と分かり、
やはり表現力と言うか、言葉が耳や頭に入ってくる力が段違いで驚きました。
自分がファンの役者さんがいて、肩肘張らずリラックスして聴けば楽しめたと思います。
追放選挙
SANETTY Produce
新宿村LIVE(東京都)
2017/08/23 (水) ~ 2017/08/27 (日)公演終了
満足度★★★
ゲネプロにお邪魔させて頂き拝見させて頂きました。
ゲームの原作を知らなく、タイトルが『追放選挙』だったので、
「この中の誰を追放するか?生き残るのは誰か?」的な頭脳戦の内容と思い込み、
『いつ頭脳戦が始まるのか?』とずっと思っている内に終わってしまいました。
若干描かれていた内容が想像と違って肩透かしでしたが、
恐らくゲームの登場キャラの再現度などは高そうで、
原作ファンにはきっと十分に楽しんで貰える内容だったのではないでしょうか。
BROTHERS CONFLICT ―BROTHERS ON STAGE! 再演―
トライフルエンターテインメント
シアターサンモール(東京都)
2015/04/08 (水) ~ 2015/04/19 (日)公演終了
満足度★★★★
イケメン兄弟達(確か13人兄弟)の荒唐無稽なコメディ。
ほのぼのとした場面も多く、自然に笑えて楽しい時間を過ごせました。
客席がほぼ女性のみで男の自分は居辛かったり、楽しめないかな?とか思いましたが、
男の自分でも十分に楽しめる内容でした。
非現実を楽しむなら、これくら徹底的な方が振り切っていて良いのでしょうね。
ONE DAY
犀の穴プロデュース
犀の穴(東京都)
2017/12/20 (水) ~ 2017/12/24 (日)公演終了
満足度★★★★
一周回って新しく、そして面白かった。
パワーマイムって言うのかな、何もセットが設置されていない舞台上で、
色んな形でセットや小道具や大道具が飛び出してくる…表現の可能性を観る事が出来ました。
アンサンブルメンバーも、出演者として大活躍をされていました。
主演の柳川みあさん、相手のHiroka Denzyさん、そしてオカマ役のCR岡本物語さん。
誰もがとても魅力的で、純粋な気持ちになれました。
また、星璃さんの身体能力とコメディにも対応出来る多彩っぷりを堪能出来ました。
柳川さんが初舞台で、初々しくトコトン子供っぽくピュアに演じるのに対して、
歳の離れてない清水凜さんが可愛らしさを残しつつ、大人っぽく落ち着いていたのも良かったです。
そんな中で日替わりネタで、人をバルーンみたいのでぶん殴るシーンがあったのですが、
まさかの鶴田葵さんが油断していたのを良い事に叩き、会場が大盛り上がりしていました。
清水さんと鶴田さんの仲の良さがあっての事だと思うので良い座組なんだな、とそんな場面からも伝わりました。
そんな鶴田さんも、とても大人っぽく艶のある素敵な女性を演じられていました。
「私達、熱く暴れていますよ」という自己満足でなく、
しっかりと客席の全員を一緒に世界観に引き込み盛り上げてくれたと思います。
キラキラと眩しい、素敵で後味の良い作品でした。
雨を忘れる
RAINproduce
アトリエファンファーレ高円寺(東京都)
2018/02/21 (水) ~ 2018/02/25 (日)公演終了
満足度★★★★
予想の何倍も素敵な作品で楽しめました。
上演時間は少し短めで、スッキリと無駄無く仕上げていました。
《ふとテレビから流れてきたニュースの中で昔好きだった人が死んだ。
数日後、日常に生き続けていた僕は何者かに殺された。》
主演のお2人の出会いが描かれてて、そこから過ごした時間も描かれる…
「タイムリープ」をキーにして、時間が何度か行き来して少しずつ違った未来になっていく。
テーマとしては舞台の題材に良く取り上げられる類の作品でしたが、多くの工夫を感じました。
未来は枝分かれして、それぞれが独立して、結局多くの変わらなかった未来も存在し続けている…
そして、最後に主人公が下した決断も、納得感がありとても切ないものでした。
その決断に至る心情の動きもとても自然なものだったと思います。
ヒロインの山本真夢さんの関西弁も努力されていた様に感じましたし、
この作品のヒロインに相応しい可愛らしさがあり、最後の主人公の選択の辛さを際立たせていた様に思います。
非常に好きな作品でした。
イリクラ ~Iridescent Clouds~
イリクラ製作委員会
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2017/08/09 (水) ~ 2017/08/13 (日)公演終了
満足度★★★
評価が難しいです…
確かに幾つかの場面で印象的な表現や、歌があり、楽しめたのは事実ですが、
残念ながら上演時間が2時間30分を超える意義を余り見出せませんでした。
ヒーロー物として、どこまで本気なのか、それともズレを笑えば良いのか、
正直その辺りもメリハリをハッキリ感じられずどう楽しもうか戸惑いました。
ただ、何名かの歌は確かに素敵で「彩雲」というテーマ?も素敵な世界観でした。
また全体的に役者陣の熱量は高く、熱く伝わってくるものも確かにありました。
ノコッタカンカク
ツツシニウム
ワーサルシアター(東京都)
2018/02/08 (木) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★★
2度観劇。
個人的に物凄く楽しめました。
こういう雰囲気の作品は、雰囲気を超える脚本や演出が伴わない作品が少なくない気がするのですが、
この作品に関しては、脚本もとても優れていて、またそれを体現する役者陣も見事でした。
誰一人、全く無駄な役が無く、密度の濃い、作品の掘り込みも非常に深い作品でした。
図師光博さんが改めて本当に良い役者さんなんだな、と思い知らされました。
でも出演されている全員が本当に素晴らしかったです。
『ホーム スイート ホーム』 〜はじまり駅のおしまいの日〜
Bobjack Theater
萬劇場(東京都)
2017/12/28 (木) ~ 2017/12/31 (日)公演終了
満足度★★★★
2017年大晦日にマチネ・ソワレを観劇。
日替わりゲストは紅葉美緒さん。
とっても心温まる素敵な物語でした。
閉駅になる田舎の駅の、最後の日。
1日駅長に指名されたのは、有名アイドル…と間違えられた無名アイドル。
でもその流れが何だか心が温まる展開でホッコリしました。
あとリボンの演出がとっても素敵だったな、リボンを繋いでいく場面も、落ちてくる画も素敵でした。
日替わりの紅葉美緒さんの役がキモヲタ過ぎて笑って、しかもソワレにはセリフが足されてて、
何故か予想外のハッピーエンドになっていてメッチャ楽しませて頂きました。
美しい物語でした。
ACT GAME 第四回戦
ACT
シアターシャイン(東京都)
2018/01/24 (水) ~ 2018/01/31 (水)公演終了
満足度★★★
【A】と【C】の対決を観劇。
台本の2ページが全グループで同じで、後は各チームの自由…と、いう中で
全く別の作品に仕上げてくるのを観られたのは面白かったです。
予算なども限られている中だからこその色々な工夫があって楽しめました。
ここから更に伸びてくる事を期待しています。
ある日、ぼくらは夢の中で出会う
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
満足度★★★
正直、難解でした。
不条理劇というジャンルで、もしかしたら答えが無いのが正解なのかな、とも思いますが。
演者の4名は、本当に誰も彼もが魅力的で、流石の皆さまでした。
ドンドン現実がどこにあるのか、誰の言葉を追えば良いのか分からなくなる世界で、
それでも全員が求心力のある演技を続けられていて、惹き付けられ続けました。
回転舞台で、新たな魅せ方なども模索されていて、
またガヤなどが全くお互いの言葉を遮っていなくて、本当に上手だなと終始感心していました。
見よ、飛行機の高く飛べるを
ことのはbox
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2018/02/14 (水) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
非常に上質な作品で、正直とても驚きました。
2時間30分は確かに短くはなかったですが、それだけの時間をかける価値が十分ある、
例えるなら朝の連続テレビ小説を1シーズン分ぐらい丸々観ているほどの満足感がありました。
明治時代の抑圧された女学生達の心情、葛藤などがヒシヒシと伝わる様で、
当時と現在のズレもコミカルに描かれていて、とても楽しめました。
主演の春名風花さんの演技もまた、目の前にいらっしゃるのに100年前の世界を生きているかの様で、
とても自然で素直に世界観に入る込む事が出来ました。
らん
秦組
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2018/01/17 (水) ~ 2018/01/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
いやはや、本当に素晴らしかった。油断してたらずっと鳥肌立ちっ放し。
何が良かったって、いわゆる芸能界的に有名で名前のある役者さん達を追い遣って?
正直有名ではない、でも実力あるベテラン役者の方々が、見事に全編に渡り活躍をされてた点です。
この事により、分厚い作品に仕上がっていて大満足しました。
主演は14歳の松本来夢さん。
「14歳なのに物凄い!」的な事前情報を浴び過ぎていて、
事前にハードルが上がり過ぎた為「とてつもなく驚いた!」という事はありませんでしたが、
それでもこの年齢の少女だからこそ出せる危うさや脆さの様なものが、
作品に非常に良い影響を与えていたのは間違いありません。
個人的には平山佳延さんが出てきた瞬間に空気を変えていて素晴らしかったのと、
田中稔彦さんがこれまで拝見した中で一番絶妙な役を演じられていて素晴らしかったです。