文豪たちのことば
文京アカデミー
文京シビックホール(東京都)
2023/04/15 (土) ~ 2023/05/07 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
田上豊の演出・構成による、漱石の「三四郎」を拝見。読んだのは学生の頃なので相当前になるが、この企画、各演目1時間前後だというので、「三四郎」はどういう風にするのだろうと思ったら、三四郎が東京へ着くまで、要は原作の冒頭部分を丁寧に描く形。当パンの田上氏の文章には、「美禰子あってこその三四郎」という原作ファンの方には、何とかご容赦いただき云々とあったが、ああそうか、自分って美禰子のファンだったのだなあと改めて感じた次第。
令和5年の廃刀令
Aga-risk Entertainment
としま区民センター・小ホール(東京都)
2023/05/01 (月) ~ 2023/05/02 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
3月の杉並区、4月の墨田区に続く、豊島区でのタウンミーティングという設定。終盤には観客による賛成/反対の投票が行われ、その結果次第でエンディングも異なるそう。とても面白かったのだが、もう一つの結果も観たいというか、両方体験することで、また見えてくるものもあるような。
福子、福ちゃんの夜明けに飛べ
enji
吉祥寺シアター(東京都)
2023/04/27 (木) ~ 2023/04/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
北区辺りの古びたアパートを舞台にした'69年頃のお話。アパートといっても、組まれているのは、二階の物干し場と、中はよく見えないヒロインの部屋、その前の平屋部分の屋根。一階というか、地面が見えないという描き方は上手いと思ったが…。
ラ・マンチャの男【2月8日~12日、2月17日~28日公演中止】
東宝
よこすか芸術劇場(神奈川県)
2023/04/14 (金) ~ 2023/04/24 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
昨年の公演は、コロナのために自分の買っていたチケットが2回分とも払い戻し。横須賀でファイナル公演が決定したというニュースは本当に嬉しかったが、14時からの1日1回で10日のみの公演ということで、チケット確保にはなかなか苦労も。
地下牢への階段を従来公演のような高さではなく、舞台奥へのスロープに変え、八百屋舞台も取り止めて、主役の脚腰への負担を極力減らそうというセット。休憩を入れた二幕に変わったし、ラバ追いの男たちとの立ち回りや、ムーア人とのダンスなどでも動きの変更が。それでも松本白鸚丈のセリフや歌は立派なものだったし、やはりこの舞台には素直に感動。サンチョ役の駒田一が歌でも芝居でも主役を支えるような大健闘だった。
ナイゲン(R05年新宿版)
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2023/04/18 (火) ~ 2023/04/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
千穐楽を拝見。初めて観た「ナイゲン」は、シアター・ミラクルでの2017年のfeblaboプロデュース版。以来、ミラクルで「ナイゲン」をやる度に観てきたので、ここで観るのも今日が最後かと思うと寂しさも。にーらぼ版とは違う角度の席で観たが、このキャラクター、この場面でこんな仕草や表情してたっけ?と思うことも度々で、よく練られた舞台だと改めて感心。
立ちバック・トゥ・ザ・ティーチャー
Peachboys
ザ・ポケット(東京都)
2023/04/19 (水) ~ 2023/04/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
Peachboys初観劇。いやー、ホントに酷い(=褒め言葉)んだけど、楽しいんだから仕方ない。パロディネタは自分より一世代下のものが多めだったが、その点、下ネタは普遍だな。
星レト短編集 『plumaje』
縁劇ユニット 流星レトリック
サンモールスタジオ(東京都)
2023/04/14 (金) ~ 2023/04/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
立ち芝居の短編4本となる【舞】チーム回。「ハナツメの雫」「のこんのつき」「言えない気持ち~現在」「砂時計が落ちきる前に~現在」という4本で、それぞれ時代背景や設定が異なる内容なのだが、朗読回やMIX回ではタイトルに「過去」「未来」といった副題がついているものもあり、別視点・別時間軸・別の主人公になっている他の回を観ることで、更なる繋がりが浮かび上がるという試みのよう。
彼女も丸くなった
箱庭円舞曲
新宿シアタートップス(東京都)
2023/04/12 (水) ~ 2023/04/18 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
初日を拝見。最初は、これってどういう構成なの?って思いながら観ていたのが、段々分かってくるにつれ、じわじわと面白くなってくる。面白いって言い方が適切なのか分からないけど。
ナイゲン(にーらぼ版)
24/7lavo
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2023/04/06 (木) ~ 2023/04/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
にーらぼ版の千穐楽。ナイゲンは毎回どの席で観ようか迷うが、今日はせっかくだから、にーらぼの役者さんの表情がよく見える角度の席に。やっぱりナイゲンは楽しいな。
播磨谷ムーンショット
ホチキス
あうるすぽっと(東京都)
2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了
ソングマン ~翔べ!三ツ矢高校・男子コーラス部~
トム・プロジェクト
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2023/03/21 (火) ~ 2023/03/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
知人が行けなくなったというので、そのチケットで夜の回を拝見。会場に入ると客席の女性率の高さ、それも若い女性が多かったのにびっくり。ベタな青春劇、と言ってしまっては身も蓋もないが、そのベタさが気持ちいい舞台。昼に1本舞台を観てから一旦帰宅する必要があったので、頂きチケットとはいえ、正直なところ雨の中をまた出かけるのは気が重かったのだが、劇場を出るときには晴れ晴れとした気分に。
「モモ」
人形劇団ひとみ座
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2023/03/23 (木) ~ 2023/03/29 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
『どんぐりくらぶ』から1日置いて、今度は『モモ』を。土曜の昼だけあって、さすがに親子連れも多い。BASE THEATERの『どんぐりくらぶ』は、ケコミと呼ばれる舞台の裏で役者たちがしゃがんだ状態で人形操演をしていたが、キャパが大きくなるBIG TREE THEATERの『モモ』は、舞台に役者が人形を抱えて登場する出遣いのスタイル。いい脚色・演出、セットも音楽もよかったし、ひとみ座の力量の高さを感じさせてくれる見事な出来。始まったあたりで、早くもうるっとなってしまった。
「どんぐりくらぶ」
人形劇団ひとみ座
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2023/03/23 (木) ~ 2023/03/29 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
初日を拝見。唯一の平日夜の回ということもあってか、大人が大半を占める客席。『モモ』のテーマへのリスペクトから作られたプロットを、佃典彦さんが脚本にまとめたそうだが、観ていて、なるほど「同じコインの表と裏」とはそういうことかと。とても楽しい1時間。
果てのない 物語のない 旅にでる
精華高校演劇部・芸術総合高校演劇部合同東京公演実行委員会
シアター風姿花伝(東京都)
2023/03/11 (土) ~ 2023/03/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
芸術総合高校演劇部『Twinkle Night』と精華高校演劇部『ファウスト -大阪、ミナミの高校生5』の二本立て。あらすじを読まないようにしていたので、200年の時を隔てたラブコメのような『Twinkle Night』は、登場人物の多さと序盤の展開に少々戸惑ったが、頭の中で話が整理されてからはすんなりと。終演後のポストパフォーマンストークで、作演出の稲葉顧問が、部員全員を舞台に立たせることを前提に作っていった云々と話していたので腑に落ちた部分も。『ファウスト』は、卒業する三年生2人を含めた演劇部の話で、芝居と素の境界線が観ていて分からなくなるというか、ある意味そんな理解などどうでもよくなってくるような面白さ。
卒業式
劇団一級河川
「劇」小劇場(東京都)
2023/03/10 (金) ~ 2023/03/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
三本立て公演で、まず島根県立松江工業高等学校演劇部による、太宰治原作の「葉桜と魔笛(工業ver)」、続いて島根県立三刀屋高等学校掛合分校演劇同好会による、これまた太宰原作の「走れ!走れ走れメロス」。ともに脚本・演出は亀尾佳宏氏。「葉桜と魔笛」もよかったが、やはり「メロス」の破壊力は抜群。そして最後は亀尾氏の作・演出による劇団一級河川の「酒とお蕎麦と男と女」。今回参加した生徒たちは、コロナの中で入学し、コロナが明けぬまま卒業、演劇活動も無観客だったと聞かされ、何とも言えない気持ちに。「メロス」に出演した内の1人が「酒とお蕎麦と男と女」にも出ており、彼は卒業後も演劇を続けるのだそう。いい公演だった。観に来てよかった。
なるべく派手な服を着る
MONO
吉祥寺シアター(東京都)
2023/03/03 (金) ~ 2023/03/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
もう30年以上の歴史がある劇団なのに、今日が初観劇。今回は劇団員だけによる上演だそうだが、みないいキャラクター造形で、クスクスが止まらず。セットも素晴らしい。最後まで楽しませてもらった。
割と近くの席に、何度となく携帯のメールか何かの着信音を(それも結構な音量で)響かせてた○○がいたのが残念…。
カミサマの恋
ことのはbox
萬劇場(東京都)
2023/03/01 (水) ~ 2023/03/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
「Team箱」初日。客席につくと、まずセットがいいので嬉しくなる。津軽地方に存在する民間の祈祷者だという、「カミサマ」道子のもとを訪れる人々の相談事や、ずっと連絡のなかった道子の息子の帰郷をめぐるアレコレなど、特に劇的な事件が起きるわけではないのだけど、当事者にとっては重要かつ深刻なエピソードが丁寧に積み重ねられ、最後には観ているこちらの気持ちも温かくなってくる、そんな舞台だった。
マッチ売りの少女
下北沢演劇祭実行委員会
シアター711(東京都)
2023/02/23 (木) ~ 2023/02/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「マッチ売りの少女」のお題を借りた創作劇とでもいったところ。楽しい時間だった。「下北沢」の家長風に登場する本多一夫さんも可笑しい。
15 Minutes Made in本多劇場
Mrs.fictions
本多劇場(東京都)
2023/02/22 (水) ~ 2023/02/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
6作品のうち、特に好きだったのはオイスターズとMrs.fictions。次いでZURULABOか。「上手も下手もないけれど」は、Mrs.fictionsを知るきっかけになった『再生ミセスフィクションズ2』で初めて観た大好きな演目で、本多でこれを観ることができて嬉しい。
コウセイ
ラビット番長
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2023/02/23 (木) ~ 2023/02/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
実話をベースにしたこの話を、井保さん演じる棋士を絡めて100分にまとめる手腕がお見事。観客に陰鬱な気分だけで帰らせるようなことはしない、この辺の匙加減がラビット番長のいいところ。