ブロードウェイミュージカル「ジャージー・ボーイズ」
キョードー東京
東急シアターオーブ(東京都)
2015/06/25 (木) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
2015年6月27日、シアター・オーブ。
舞台は1幕が約75分。20分の休憩を挟んで2幕が約60分。特に1幕は歌いまくりという印象で、裸舞台に近いようなシンプルなセットでありながら、素早い道具の出し入れや、キャットウォークの使い方、プロジェクションの効果などで、あれよあれよと進んで行く。女性陣も、3人だけで妻・娘・愛人・ウェイトレス・客、そしてエンジェルスと全ての役をこなす。生バンドのドラマーは、舞台での演奏シーンに登場することも多いせいか2人いて、フォー・シーズンズのあのモタりかけ寸前のようなスネアを2人とも頑張ってコピーしていたし、映画版の音よりも安心して観ていられた。
映画ではスルーされた「悲しき朝やけ」での後ろ姿、映画版とは違う「ハリキリボーイ」の使い方など、この1幕は文句なし。2幕は時間が短い分、曲も減るのは仕方ないのだが、話が重くなってくる割には意外にあっさりとしていた感も。途中で脱退するニック・マッシのグループにおける重要性が、映画よりもちゃんと描かれていてよかった。映画も面白かったが、やはり舞台とは別物。カットされていた曲も多かったし、本国で「何であれしか歌わないの?」と思われたのは無理もないかも。
I GOT MERMAN
東宝
シアタークリエ(東京都)
2012/01/03 (火) ~ 2012/01/19 (木)公演終了
満足度★★★
2012年1月16日、シアター・クリエ。
新オーディションキャストの回。キャストは樹里咲穂、西国原礼子(SDN48)、Miz。この順番で書かれていたので、諏訪マリー、田中利花、中島啓江の役どころの順番なんだろうと思っていたら、諏訪さんを真ん中にした写真の並びに合わせて、オリジナルキャストも田中-諏訪-中島の順で書かれていたので、SDNの人が諏訪さんの役(実際にはキャストに合わせて少しずつ演出が違うから、同じ役とはいえないけど)。 田中さんの役どころの人がどうもよくないので、初めはこれがSDNの人かなと思っていたのに、樹里咲穂という宝塚の男役出身の女優さんだった。SDNの西国原という人はなかなか歌えるので、正直びっくり。ヒロインという柄とはちょっと違うけど、この人はミュージカルでもっと活躍できそう。
ミュージカル「ラ・マンチャの男」
東宝
帝国劇場(東京都)
2015/10/04 (日) ~ 2015/10/27 (火)公演終了
満足度★★★★
2015年10月10日、帝国劇場。
2002年以降は、アルドンサ(今回からアルドンザになったらしいがどうして?)が松たか子だったが、産休だったこともあり、元宝塚の霧矢大夢に交替。彼女の歌を聴いたことがなかったのでネットで宝塚時代の動画を見ると、松たか子よりも声質がアルドンサ向きではないかと思えた。
ただ、登場のときの歌は悪くなかったのに、喋り始めるとどうも違和感というか、まだうまく馴染んでいないというか。少なくとも今日観た時点では舞台の足をやや引っ張り気味で、松たか子より身長も少し高いのに、こじんまりまとまり過ぎている感あり。それでもそこらの「舞台」とはまだまだ格が違う。最後の大階段を上るセルバンテスの背中。今回もチケット代の価値は充分あった。
ラ・マンチャの男
東宝
帝国劇場(東京都)
2012/08/03 (金) ~ 2012/08/25 (土)公演終了
満足度★★★★
2012年8月19日、帝国劇場。通算上演1200回を迎えた日。
今日の舞台自体は、アントニアの声の調子が悪くてハラハラしたり、床屋役が余計な小ネタを入れたり、今ひとつだったように思うが、やはり終盤はぐっとくる。
特別カーテンコールで脚本のデイル・ワッサーマンの未亡人から、夫の「これを一番ふさわしい人に渡せ」という遺言に従い、本国でトニー賞を受賞した際のトロフィーが渡され、涙をこらえながら挨拶する幸四郎さんにもうるっときた。
ただ、最後に皆さんも一緒にと「見果てぬ夢」が歌われたけど、エンディングのサビなしでやたら転調するアレンジの方というのは、無理があったのでは?これで終わるのはちょっとなあと思ったら、最後に原語での独唱で締めてくれてホッとした。
Come Fly Away カム・フライ・アウェイ
テレビ朝日
Bunkamuraオーチャードホール(東京都)
2012/07/24 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★
2012年8月6日、オーチャード・ホール。
昔観たトワイラ・サープ舞踊団の来日公演で、最後の演目に『ナイン・シナトラ・ソングス』というのがあり、それはシナトラの9曲にのせて7組の男女ペアが踊り、交錯していくというもので、本当に素晴らしかった。今回の『カム・フライ・アウェイ』は、この『ナイン・シナトラ・ソングス』を拡大したような舞台で、シナトラの曲で踊るだけではなく、舞台上にバンド(ピアノ、ギター、ベース、ドラム、ホーン×10)がセットされ、その演奏にシナトラの歌が流れる形で、セリフは一切なし。NYのクラブに集まった男女の物語が曲に合わせて構成される。
バンドとの共演の形なので、オリジナル音源とイントロが違う曲も多い。オープニングの曲のようにヴァースの部分であっさり次に移る曲もあれば、1コーラスだけの曲もあったり、ほんの一部しか使われない曲も。バンドの音圧も凄くて、あれを間近で聴くダンサーさんたちは大変だろうなあと思いつつ堪能した。
ブロードウェイミュージカル HAIR「ヘアー」
キョードー東京
東急シアターオーブ(東京都)
2013/05/29 (水) ~ 2013/06/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
2013年6月1日、シアター・オーブ。
舞台版は今日が初めて。'80年に公開された映画版から先に入ったので、ストーリーが映画用に改変されていたのも当時は知らなかったのだが、あのミロス・フォアマン版も大好きだった。舞台版は映画よりももっと愚直なまでにストレートな作りで、自分たちのようにスレた世代はこの何のひねりもない展開にむしろ唖然とするかもしれないが、それでもあの歌が鳴り響く終盤では不覚にもうるっときたし、当時リアルタイムでこの作品に接した人ならさぞかしと思わせた。
ミリオンダラー・カルテット
TBS
東急シアターオーブ(東京都)
2012/09/05 (水) ~ 2012/09/17 (月)公演終了
満足度★★★★
2012年9月8日。初めてのシアター・オーブ。
オールディーズ・ファンにはよく知られた「ミリオンダラー・カルテット」のエピソードをベースにしたミュージカル。舞台は'56年12月、メンフィスのサン・スタジオ。カール・パーキンスのレコーディング・セッションに、まだ売り出し前のジェリー・リー・ルイスがピアニストとして参加、そこにジョニー・キャッシュがやってきて、更にサンからRCAに移籍したエルヴィスがガールフレンドのダイアンと一緒に現れ、そこでセッションが始まる…だけの話と言ってしまえばそれまでだが、バッキングのドラムとベースを含めて、演奏は全て出演者本人たちによるライヴ。
オーナーのサム・フィリップスの回想で、各人がサン・レコードにやってきた頃の話も入り、演奏曲全てがあの日の録音として残っている内容と同一ではないとはいえ、コロンビアへの移籍を考えているジョニー・キャッシュとカール・パーキンス、ジェリー・リー・ルイスの野心など、うまくこの一幕にまとめたもんだなあという舞台。
たまたま
パルテノン多摩
パルテノン多摩【旧情報】(東京都)
2017/08/04 (金) ~ 2017/08/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
ファンタジーっぽい設定を軸に、実際にあったのだろうというエピソードを織り込み、(たまたま)開場前にホール横の資料コーナーを見学していたこともあり、何というか、ニュータウンのすごく面白いプレゼンを観たような、不思議な気持ちになる舞台でした。
独立愚連飯店
トツゲキ倶楽部
「劇」小劇場(東京都)
2017/04/19 (水) ~ 2017/04/30 (日)公演終了
満足度★★★★
観ていながら書き込むのをすっかり失念。4/22の19時半の回。某国を思わせるような戦時中のとある国の食堂を舞台にした一幕劇。といっても重たい話ではなく、程度にユーモラスに繰り広げられる舞台で、当初思っていたよりは食事シーンが少なかったものの、ニコニコしながら最後まで観させてもらった。
『上野パンダ島ビキニーズ』
ネルケプランニング
クラブeX(東京都)
2017/03/30 (木) ~ 2017/04/02 (日)公演終了
満足度★★
観に行っていながら書き忘れていたので。
第1部は共演の役者さんのおかげもあって楽しませてもらったが、衣装替えの休憩を挟んだ第2部は、歌はともかく「踊る」方でメンバーのばらつきが大きく、せっかくの第2部で尻すぼみになってしまった感も。
ワンマン・ショー
やっせそ企画
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/08/02 (水) ~ 2017/08/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
それまでの場面が終盤に向うにつれてだんだん繋がって行くスリル。もう1度観たらどんな風に映るのでしょう。役者さんはもちろん、音響や美術、照明、小道具も含めてみな素晴らしかった。
デトックス述懐
ひとりぼっちのみんな
スタジオ空洞(東京都)
2017/07/27 (木) ~ 2017/07/31 (月)公演終了
満足度★★★★
自分の学生時代を思い返して気恥ずかしくなりながらも、最後まで楽しく観させてもらいました。
席の位置の関係だったのかもしれないですけど、もう少し歌の音量が大きくてもよかったような気が。彼女たちの熱量なら、その音量でも凌駕できたと思うので。
かつて女神だった私へ
芸術集団れんこんきすた
studio applause (スタジオアプローズ)(東京都)
2017/07/27 (木) ~ 2017/07/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白いという言い方だとちょっと違うというか、うまく説明できない不思議な空間でしたが、あの場所にいられてよかった。彼女が覚醒した瞬間(とでもいえばいいのでしょうか)、表現しがたい感情に襲われました。
「ごんぎつね」「つのぶえのうた」「赤ずきん」
劇団角笛
大手町日経ホール (東京都)
2017/07/22 (土) ~ 2017/07/24 (月)公演終了
満足度★★★★
「ごんぎつね」は劇団設立初期からの代表作の一つ。声の市原悦子らも含めて安定の出来。童謡コーナーの「つのぶえのうた」を挟んで、アニメの杉井ギサブロー脚本・演出の「赤ずきん」。
人形やセットの出し入れだけでなく、照明の当て方の工夫などで、影の位置やフォーカスが変わり、それによってスクリーン上の影絵に立体感や躍動感を出すという手法が面白い。
アイバノ☆シナリオ
BuzzFestTheater
ザ・ポケット(東京都)
2017/07/19 (水) ~ 2017/07/23 (日)公演終了
満足度★★★
最初、バックに流れるヒロインの菜緒のモノローグが聞き取りにくくて不安になりましたが、劇中の台詞(滑舌)は普通だったので、あれは単に音響のせいだったのでしょうか。役者さんは頑張って演じていただけにもったいなかった。
革命☆☆☆☆☆未来部
ピヨピヨレボリューション
浅草九劇(東京都)
2017/07/12 (水) ~ 2017/07/23 (日)公演終了
満足度★★★
正直言って観る前は少々ナメてましたが、冒頭の歌とダンスで引き込まれました。ここだけじゃなく、途中で入る楽曲のパフォーマンスもかなりの出来。それだけに、他の芝居パートとの出来の落差がもったいない。何というか、この先もっと凄くなりそうなのに。
人本のデストピア
バカバッドギター
上野ストアハウス(東京都)
2017/07/15 (土) ~ 2017/07/17 (月)公演終了
満足度★★★★★
何よりよかったのは、この荒唐無稽な話に観る側を最初からすんなりと入り込ませてくれたところ。役者さんも適材適所だし、とにかく楽しませてもらいました。初めて観たのにこれが最終公演だなんて、ああ残念。
ファンタズマゴリア
天幕旅団
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/07/06 (木) ~ 2017/07/30 (日)公演終了
満足度★★★★
21時からの回という、勤め人にはありがたい時間帯。床デザインはあるものの、あとは椅子と傘だけで繰り広げられる、60分足らずのコンパクトな舞台。でもひと時の夢を見せられているような、切ないような、奇妙な体験でした。よかったです。
トレーディングライフ
ピウス
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2017/07/12 (水) ~ 2017/07/17 (月)公演終了
満足度★★★
ゲームに参加する4組の駆け引きや、徐々に分かってくる背景など、とても面白いだけに、運営側(虚会)の方に、こちらをあんなあり得ない世界に引きずり込んでくれる「毒」がもっと欲しかったかな。セットとか凄くいいので、余計そんな気が。
まど/みそ味の夜空と
らまのだ
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2017/07/12 (水) ~ 2017/07/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
初日特典として上演台本をいただきました。「まど」もよかったけど、「みそ味」の方が自分好みでした。小河原さん、すごいです。でもそれより、最後のオマケが本当によかった!