光と影からの恵み
BuzzFestTheater
萬劇場(東京都)
2017/04/26 (水) ~ 2017/04/30 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
萬劇場に上原村多香子さん登場?!うっわー、イメージが湧きません。あの猥雑感溢れる舞台装置に最適な劇場!
なぜかと言えば、舞台の幅が狭く、地下にあることからどうしても体が縮こまるあ感じがする上に、舞台の奥行と高さがあるので、ここでしかやりづらい、特殊な仕掛けがてんこ盛りにできるといった特殊な劇場。やたら人が動き回る、そして人が死ぬ芝居が多い印象がある。
でも、上原さん主演でしょ、タイトルが「光と影からの恵み」でしょ、
「彼女が光を受けた時、彼は影を落とす……。
彼が影に覆われた時、彼女は光を浴びる……。
光央の想い……それは恵美へと……。 」というコピーでしょ。
これって、新国立劇場の小劇場や、紀伊国屋ホールの方がよくありません?
唯一、沖縄料理店というのは似合いそうなんだけれど。
何をやっていただけるのか期待値は高し!!
椿組の岡村多加江さんが出るのも楽しみです!
〆
ゆうめい
新宿眼科画廊(東京都)
2017/04/21 (金) ~ 2017/04/25 (火)公演終了
期待度♪♪♪♪
新宿眼科画廊は、極私的な事を少人数で共有するのに適した場所だ。極私的な事って「なさそうだけど、実際にあったこと」をたくさん含んでいて、それを共有するとすれば、小声で恥ずかしそうに、それでいてはっきりと語らねばならない。新宿眼科画廊の広さはそれに最適なのだと思う。
そういえば、ピンサロというのもかなり極私的な場(そのくせ妙に開かれている)であり、日常世界からかけ離れた場所だからなあ。だから、最悪の未来などを話してしまうのだろう。だって、酒飲んでいったって、そんな話題が出ることなんて想像できないもの。現実はどのように落とし込まれたのか。
ある愛のかたち
ジ~パンズ
シアター711(東京都)
2017/05/30 (火) ~ 2017/06/04 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
所詮、人間は、死ぬ時は1人。事故や災害にあって誰かと一緒に死んだとしても、あくまで死は、その個人の身体と意識に降りかかるものであり、あくまでも孤独な体験であることに変わりはない。生まれる時が、温かい母の胎内から出てくることと比べると、何とも儚いことか。それだからこそ、「私って、生まれてきちゃいけなかったんじゃないか...って」思いたくはない。
都会の孤独死が増える中、この年配女にそう思わせた「あの時」とはどういうことなのだろう。「あの時」を迎えた彼女が切ない。
彼女に「そんなことはあ絶対にないよ」と言ってあげたい。
夜の来訪者と朝の来訪者
制作「山口ちはる」プロデュース
OFF OFFシアター(東京都)
2017/05/04 (木) ~ 2017/05/10 (水)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
予定2017/05/09 (火) 19:30
「夜の来訪者」はプリーストリーの傑作、おおよその内容はわかっているし、演技力のある方々が演じるのでありましょうから、これはもう鉄板。面白くないはずはない。
しかし、未知の魅力ということであれば「朝の訪問者」。夜と朝の対比はどういう趣向建てになっているのだろう。
「12人の怒れる男」に対して筒井康隆氏が「12人の浮かれる男」を作ったような態であれば、夜はシリアスなサスペンスなので、朝は軽妙な喜劇なのか。
それとも、趣向を変えた本格サスペンスで、古典である夜に臨もうというのか。
でも、朝から訪ねてくるなんて、ちょっと間抜けには感じるものなあ。
朝の忙しい時に。
1999の恋人
NICE STALKER
駅前劇場(東京都)
2017/05/04 (木) ~ 2017/05/08 (月)公演終了
期待度♪♪♪♪
「明日世界が滅ぶなら、今すぐ君と×××するのに…」✖✖✖とは何か?ロマンティックなこと、エロいこと、突拍子もないこと、希望的なこと、いろいろと考えられますね。ただ、私がしたいと思っても、相手のいることだしなあ。強制はしたくないし、でも意見は分かれる可能性もあるし。もや感は残りますねえ。それを知りたくて、劇場に足を運びます。
空焚き
劇団カツコ
中野スタジオあくとれ(東京都)
2017/05/05 (金) ~ 2017/05/07 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
「ドメスティックホラー」ということだけれど、敢えて「ドメスティック」って付けたのは、やはりイプセン「人形の家」を下敷きにしたから?「人形の家」自体、確かにホラーと言えばホラー。(そういえば、イプセンの作って「野鴨」も「ヘッダ・ガブラー」も「幽霊」も「ペール。ギュント」も、みなホラーみたいなものだよねえ)
とにもかくにも「空焚き」は危ない!鍋なのか、やかんなのか、風呂なのかわからないけれど、誰か教えてあげてよ!!!(チラシの「焚」の文字使いも変だしなー。意味深)
GIRLS(大好評終演御礼!次回MUは11月コメフェス、2018年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭へ参加!)
MU
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/30 (火)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
「女性」にフォーカスした台本は、「あるある」系が多く感じます。でも、そうだよねえ、で終わってしまっては舞台はつまりません。
「GIRLS」というテーマで、新しい「女性」なるものを魅せてくれることを期待します。その辺りにいると思わせる人物像では、許しませんよ。
さて、役者さんに目を向けますと、天動虫の温井美里さん。天動虫に正式入団後は初めての外部出演になるのでしょうか。内向的に見えながら、やたらと気も芯も強い女性役が多い印象です。いじられ役からいじり役へ、ボケ役からツッコミ役への転換がみられればうれしいですね。
外部出演の楽しみは、新しい環境での化学反応ですから、ニューな温井さんを拝見したいものです。
注文を付ける以上は期待度は最高にしないとね。
『巨獣の定理』
かはづ書屋
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2017/09/06 (水) ~ 2017/09/11 (月)公演終了
期待度♪♪♪♪
これを書いている時点では、どんな芝居なのか何の情報もありませんが、前作「Dの再審」のような奇抜だけれど緊張感のある設定と、SPACE 梟門の狭い空間を使ったじわりじわりと話が進む、良い意味での閉塞感(息苦しい感かな)を期待しています。
「遍在、或いは、いつもの軽く憂鬱な水曜日について」
ヘアピン倶楽部
シアター711(東京都)
2017/04/26 (水) ~ 2017/04/30 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
寡黙な劇団です。火曜日の夜の物語で、出演者は5名。密室でどう話は展開するのでしょうか。
「いつもの軽く憂鬱な水曜日」とあるけれど、私も同じような「月曜日」(会社がある日)があったりするので、気持ちはわからないでもない。でも、その時は「明日は仕事」と思う日曜日の方が憂鬱だったりするので、女が「水曜日を憂鬱だ」だと思うのは、もしかしたら百貨店勤務とかしていて、「明日もまた仕事だ」と思う休みの水曜日が、火曜日の時点で軽く憂鬱に感じさせているのかもしれない。
同じ一日なのに、他の日よりも何かを感じさせる「偏在」する日。
まあ、とにかく女が思っていることを聞いてみたい。
でも、音楽担当の”ナイチンゲールは1日中呼吸する”って、誰?何?
快楽の谷
劇団 背傳館
王子小劇場(東京都)
2017/03/08 (水) ~ 2017/03/12 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
すごい好奇心。「エロゲー」ですか。しばらく、頭の隅にもなかった言葉です。(いや、他の「エロ」はあれこれありましたが)どんな舞台なんでしょうか。「快楽」という言葉にも興味深々です。ちょっと回春かな。(笑)
オブキ
スキマニ
テアトルBONBON(東京都)
2017/02/23 (木) ~ 2017/02/27 (月)公演終了
期待度♪♪♪
「オブキ」が主人公の名前だというところまでは判りました。で、心理学者で、変装の名人であるということも。で、ストーリーは、、、、どう展開するの!
そんなことしていると友達ができない、そうなことをしているような主人公なので、シチュェーションコメディなのかな。舞台を想像をさせてくれないチラシといい、どんなん舞台になるのでしょうか。
怖いもの見たさです。
HOTEL ONEIROS
劇団ICHIGEKI☆必殺
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2017/03/16 (木) ~ 2017/03/19 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
まず、本題に入る前に、
「ジャミラさんが○○」
開演15分前に本編と一切関係ないひどくシュールな余興を予定しています。
という書き込みに期待が大。「ジャミラさん」って誰?あのアルジェの少女のこと?
それともウルトラマンの、、、15分ですからね。物凄く濃いものが観れそうです。
さて、本題の作品ですが、いわゆるホテル物。ただし、殺人が起きたり、密室心理劇というわけでもないみたいだ。夢が現実になるというホテル。コメディにも転べるし、サスペンスにいも転べる。「死」がテーマといい、独特の笑いを追求するともいう、うーんどっちだ?どっちもか?
HPを見る限り、イラストはふざけているようだし、団員の表情からは何か含み笑顔が見れるし。でも、過去舞台の照明はやたらと暗い!
過去好評の舞台の再演ということだから、かなりの自信作と思われます。
夢が現実になるって、夢は必ずしもよいものとは限らないからなあ。悪夢でも見た日には目も当てられない。夢と現実との峻別を、どれだけきれいに見せられるかにお手並み拝見というところですね。
マークドイエロー
もぴプロジェクト
王子小劇場(東京都)
2017/03/29 (水) ~ 2017/04/02 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
記憶のない男、そうした出だしの作品は結構あったよなあ、と考えてみると案外思いつかない。何かカスパー・ハウザーみたいなのかな、と想像していたら、着想が「ドグラマグラ」とのこと。ああ、そうだよなあ、記憶喪失か。でも、「ドグラマグラ」の主人公は、記憶喪失というより、精神障害ぽくなかったか?彼には妹ではなく、許婚の従妹がいたのではなかったのか?真白い部屋っていうと精神病院か?(まあ、着想と書いているのだから、これくらいは書かかせてもらおう)
「キの字」の「キ」は4文字言葉だよねえ。人類最大の不可侵領域って、あれのことだよねえ。ああ、想像と憶測は止まらない。
棒が歩いて犬に当たるくらい納得できない事件の顛末 バツイチ探偵・興呂木参次郎の事件簿
東京ストーリーテラー
ブディストホール(東京都)
2017/02/15 (水) ~ 2017/02/20 (月)公演終了
期待度♪♪♪♪
とにかく作者が「納得できない」とまで断言しているのだから、不条理なのかむちゃくちゃなのか、観る側も結末はきれいに落ちないことを覚悟しなくてはいけない。言いかえれば、決して最後まで観て「金返せ!」と叫んではいけないということなのだろう。
説明書きを読む限りでは、結構なミステリー仕立て。驚愕の結末とは如何に!という感じもする。コンスタントに新作公演をする東京ストーリーテラー。筋立ての面白さは毎回(といっても観ている限りなのだけれど)折り紙付きなのだから、間違ってもそんなことは言えないか。
ただし気になることが1つ。敢えてタイトルに「バツイチ」って盛り込んだことが、どう事件に絡むのかしらん。そこのところがスルーだったら、やっぱり「金返せ!」と言うかもしれないな。
佐瀬勉さんのイラストもリターンズでうれしいけれど、正直言うと新しいのが見たかったな。(2時間ドラマの雰囲気出しているんだよなあー)
CABACRAT
junkiesista×junkiebros.
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2017/02/09 (木) ~ 2017/02/12 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
ミュージカルが特に好きと言うわけではないのですが、知らない劇団でした。(失礼)でも、再演でもあるようですから演目への戸惑いもなく、3年の雌伏の時を経ての舞台は、役者さん全員、パワー全開なのでしょうね。
男1人をめぐる6人の女、「キャバレー」ではなく「キャバクラ」というところに、猥雑な空気を感じます。だって、歌って踊るには狭そうじゃないですか。
華麗にではなく、ぐだぐだに楽しめそうな舞台です。
SUBLIMATION-水の記憶-
護送撃団方式
萬劇場(東京都)
2017/02/15 (水) ~ 2017/02/19 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
「スチームボーイ」「ブレードランナー」のような街なのかな。萬劇場は、地下という閉塞感溢れる空間に、いろいろな仕掛けができるという楽しみがある劇場。その「地の利」をどれだけ生かせるか、舞台づくり・雰囲気作りがカギになるでしょうね。だって、「この街の空気の中に溶けていく。」「蒸気の向こうに消えていく。」のですから。
それにしても説明書きが魅力的なこと。「スチームパンク×九龍城なダークエンターテイメント!」「形を壊すスチームパンク LOVEサスペンス!!」煽るなー、ホントに煽るな-。キーワードは「曖昧」かな。「政庁」なんて言葉遣いも、近未来SFの匂いがプンプン。楽しませてください。
パットシッドデストラクション
劇団 オラガドン
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/02/11 (土) ~ 2017/02/12 (日)公演終了
期待度♪♪♪
産声公演ということで、初公演らしいのです。劇団のTwitterを見ると、皆さんとても仲がよろしいご様子。あくまで、上がっている写真からだけで判断はできませんが、社会人劇団として、仲良し劇団として、甘えは禁物。(とにかく、木戸銭をとるのだから)
まあ、私のようなおじさんが心配しなくても、今の若い人はしっかりしている方が多いから大丈夫かな。2回ポッキリの舞台なので、公演を続けているうちに舞台が円熟してくるというようなことはない。ほぼ一発勝負。初回で完成形を観たいものです。
「地を這うピーターパン」という、キャッチーは魅力的です。
アオイの花
“STRAYDOG”
劇場MOMO(東京都)
2017/02/22 (水) ~ 2017/02/26 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪
失礼を顧みずに申し上げると、説明書、すごい大上段あるいは正攻法で来ましたね。今のご時世、こうした説明書を書ける劇団は希少種です。どこかテレが出て、少しはにかんだ表現を用いたり、「・・・かな」っと少しぼかしてみたりするのが普通なのに。「涙なしには」「テーマは“命”」「命の尊さと輝き」「現代を生きる全ての人へ贈ります。」など、これは自信の表れととってよいのですよね。そこまで、言い切るとなれば、受けて立たないといけませんね。
出演者にも興味がありますし。タイトルの意味も知りたいし。
うえをむいてあるこう
劇団天動虫
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2017/01/28 (土) ~ 2017/02/05 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
予定2017/02/05 (日)
天動虫さんには、前作「飛び火」の躍動感溢れる芝居ですっかり魅了されてしまいました。今回は「飛び火」とは毛色が違い、帆足さんの演出ではないことから、どのような芝居になるのかドキドキしながらも楽しみにしております。残念ながら、日程的に最終日しか観られないのですが、口コミの評価は上々、まだチケットはあるようですから、皆様観に行って下さい。けして裏切られることはありませんよ。
「ガドルフの百合」
HyouRe Theatre Company
SPACE EDGE(東京都)
2017/02/03 (金) ~ 2017/02/04 (土)公演終了
期待度♪♪♪♪
「ガドルフの百合」初めて聞くタイトルです。それも宮沢賢治とは、全く意外なネーミングです。(まあ、よく考えれば、彼は意味不明なカタカナ言葉をよく使いはしますが。これは人名なのですね。)
チラシの表示はザクロ、その毒々しいまでの赤が新鮮です。
演出兼脚本家(というより全部を取り仕切る総合作家)小池さんは、ガドルフの旅の目的に「雨にも負けず」を見ているようです。そして待つ人々を「四又の百合」で描くと。どのようにそれらの作品を昇華させているのでしょうか、興味あるところです。