アブセント/リリーとあの空にふれて
ハイマ
阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)
2016/09/23 (金) ~ 2016/09/25 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2016/09/25 (日)
前日までは秋の訪れを感じさせる涼しさだったのに、この日は汗ばむ陽気。案内メールで演出の都合上、空調を停止するとの説明がありましたが、さすがにこの暑さではそうもいかず、冷房はつけたまま。こんな事を書くと身バレしてしまいますが、開演10分前まで自分1人の客席で最終的には10名程度とちょっと寂しい入りでした。45分の2本立てでしたが、正直、両方とも分かりにくい作品。設定が非現実的というか、その展開は無いでしょ的な感じだったので、客が置いてきぼりを食らったような印象を受けました。「えっ、終わり?」とあっけに取られていた事もあってか終演後の拍手も無し。でも、個人的には次回に期待してます。頑張ってください。
其処馬鹿と泣く
はえぎわ
イマジンスタジオ(東京都)
2016/08/27 (土) ~ 2016/09/07 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/08/27 (土)
残暑厳しい中、初日の公演を観て来ました。初日はチケット完売。出来るだけいい席で観たかったので、受付を開始してすぐに到着したが番号は30番台後半。風通りの悪い地下へと続く階段に並び、汗をかきながら開場を待つ。オールナイトニッポンのテーマが流れる中、開演。内容は文句なしのエンターテインメント。ここまで純粋に楽しめたのって久しぶりな気がする。演出の上手さもあるだろうが、役者さんの個性が溢れていて、あっという間の時間だった。終演後、みんな笑顔で会場を後にしていた気がする。こういうのって素晴らしい。今後の公演も期待してます。
史上最悪最期の日の過ごし方
劇団トンチンカンポン!
小劇場 楽園(東京都)
2016/08/26 (金) ~ 2016/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2016/08/27 (土)
立教女子大学演劇研究会の5人で構成された劇団トンチンカンポンの旗揚げ公演、2日目に行って来ました。土曜の午後という集客しやすい時間帯でしたが、少し寂しい客入り。シェアハウス「栗の木」で生活する5人の女性を中心とした話。その中の1人が「syrup16g」のバンドTシャツを着ていて、ちょっと嬉しくなる。再結成前の時代、いちばん好きだったバンド。もう10年以上前になる。あの頃、自分の生活から「音楽」が無くなる世界なんて来ないと思ってた。でも、その世界は終わってしまった。そう、いろんな世界は簡単に終わる。そんな事を思いながら、劇場を後にしました。
イヌの日
ゴーチ・ブラザーズ
ザ・スズナリ(東京都)
2016/08/10 (水) ~ 2016/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2016/08/13 (土)
お盆休みの真っ只中、初のスズナリ。満席で通路にパイプ椅子が増席される程の入りの中で開演。「十年くらい閉じ込めてたら人ってどうなるかなって、これ興味あるだろ?」という内容にも惹かれたが、大窪人衛を観に行ったと言っても過言ではない。「焼肉ドラゴン」で名前も知らなかった彼の演技に圧倒され、「イキウメ」で更に魅せられた。ふと思ったが「イキウメ」と今回の「イヌの日」、最後の選択の点も含め、なんとなく似ている。現実的な話をすれば、15年閉じ込められてた人間がああなるとは思わないし、ちょっと予想していた展開とは違っていたが、個人的には満足。実はこの日、13時から「イヌの日」、19時から時間製作さんの「白紙の目次」のダブルヘッダー。心地よい気分で新宿御苑に向かいました。
白紙の目次
劇団時間制作
サンモールスタジオ(東京都)
2016/08/10 (水) ~ 2016/08/17 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/08/13 (土)
時間製作さんは5月の「皮肉にも雨は降る」に続いて2回目。満員のサンモールスタジオは期待感で溢れ、会場放送の生ラジオからはサザンの「真夏の果実」が流れる。今回のテーマは「依存」で知的障がい者の妹を軸に話が展開されていく。半月前に相模原で起こった知的障がい者施設での惨事。連日の報道で「戦後最大の惨劇」「元施設職員の犯行」を伝える中、自分は「知的障がい者とその家族」に関して考えていました。今回の舞台の中で雄太郎が叫んだ言葉、終演間際に輪島がぼそっと発した言葉で更にその事を考えさせられました。前回の「動物の殺処分」もそうでしたが、みんなが目を背けがちなテーマを題材にして公演を行い、ただ感動させるだけではなく、その先につなげていく力には脱帽です。次回公演は11月との事ですが、今から楽しみです。
渇いた胸の音
TOKYOハンバーグ
小劇場 楽園(東京都)
2016/07/22 (金) ~ 2016/07/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/07/24 (日)
TOKYOハンバーグの10周年第2弾公演の千秋楽を観て来ました。開演前には主宰の大西さんがお客さん1人1人の顔を見ながらのご挨拶。「日曜の昼なのに満員ではないですが昨日までは入ってたんです~」と自虐ネタを盛り込みながら開演。第1弾公演時にはゲストだった事もあり、その他大勢だった永田涼香さんが今回は劇団員となり、その演技力、存在感に圧倒される。想像を掻き立てる展開が続き、ラスト10分の展開、最後の結末はきっと誰も予想出来なかったと思う。出演は劇団員3人のみ、3日間だけの短期公演、70分という短めの公演時間。凝縮された素晴らしい公演を見られて幸せでした。
母と惑星について、および自転する女たちの記録
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2016/07/07 (木) ~ 2016/07/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/07/18 (月)
7月18日海の日。うだるような暑さの中、渋谷駅前では都知事候補の鳥越氏と応援の森進一氏の登場で大混雑。渋谷パルコも閉店セールの真っ只中で大混雑。自分は渋谷ではないがパルコ常連なので、この時期、冷房の効いた店内で新作レザージャケットを試着するのが恒例。余談はそのくらいにして、実は数日前、ぴあを検索していたら座席選択で2列目が1枚残っていたので観に行く事に。斉藤由貴、田畑智子、鈴木杏、志田未来と実力派女優4名が揃ったパルコクライマックスステージ。泣けるほど感動的なストーリーでは無かったけれど、三女の志田未来を軸として展開して行く流れは時間が過ぎるのを忘れさせる素晴らしい内容でした。31日までなので、もう1回観に行きたいなと思ったりしてます。
女子穴
東京マハロ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2016/07/06 (水) ~ 2016/07/13 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/07/09 (土)
7月9日、前日までの猛暑がウソの様に小雨の降る過ごしやすい気候の中、赤坂見附の駅を出てREDシアターに。全席指定で完売では無かったようですが、ほぼ満席の中で開演。前回の「そして友は~」と同じ様に女性陣5名が横に並び、1人づつ語る所からスタート。終演間際にも全く同じ語りがあるのですが、最初と最後で受け取り方は全然違います。不妊治療を題材にしていて、こういう展開になるんだろうなというのは想定内でしたが、男性陣よりも女性陣の抜群の演技力に引き込まれていきました。終盤の重い展開を最後には笑いに持って行ってくれたので、心地よく会場を後にしました。
Aくんメモ
えにし
劇場HOPE(東京都)
2016/07/05 (火) ~ 2016/07/10 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2016/07/09 (土)
小雨の降る悪天候でしたが、土曜日の夜という事もあってか客席は満席。期待を高めて開演したのですが、個人的には物足りない気がしました。説明に「教師達の苦悩」とありましたが、教師達のドタバタな展開にかける時間が長過ぎたのと必要のない所で無理に笑いを取ろうとしている様な気がして、「自殺」というテーマに対して重くなり過ぎない様にしたのでしょうけど、個人的には「苦悩」の部分があまり感じられませんでした。教師以外の登場人物の設定も濃過ぎた様な気が。
天竺の壁にもたれて眠る
異魂
OFF OFFシアター(東京都)
2016/07/05 (火) ~ 2016/07/10 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2016/07/07 (木)
35度を超える夏日の中、仕事が休みだったので、昼間の観劇も悪くないなと下北沢に。暑さでぼーっとしていた訳ではないのですが、お目当ての駅前劇場ではなく、同じ階で隣接しているOFF・OFFシアターの当日券売り場に行ってしまう失態。チケットを受け取って気付いたが後には引けず。全く前知識がないまま席に着くと、午後2時公演だというのに続々と人が集まって来て最終的には8~9割方入っていたと思います。フライヤーの説明だけを見るとコメディの様に思えますが、複雑な人間関係が交錯するストーリーにどんどん引き込まれ、ちょっとしたハプニングによるアドリブもあったりして、あっという間の90分でした。
軋み
“STRAYDOG”
ワーサルシアター(東京都)
2016/06/08 (水) ~ 2016/06/12 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2016/06/12 (日)
ストレイドッグは4月の「母の桜が散った夜」に続いて2回目の観劇。会場の八幡山ワーサルシアターには昼前だというのに開場を待つ人が多数。開演前には演出の住吉真理子さんが前説。「ネタバレして先に笑わない様に~特に前2列の人達~」と言っていたので、前方の席は何回も観に来ている常連さんの様でした。ストーリーは割愛しますが、前回も今回も分かりやすい内容なので、誰でも純粋に楽しめると思います。千秋楽という事で終演後に主演の山田優花さんが泣きながら挨拶をしているのを見てもらい泣きしました。この団体は今後も観続けて行きたいと思います。
ありふれた愛、ありふれた世界
雀組ホエールズ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2016/06/08 (水) ~ 2016/06/20 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/06/18 (土)
みなさんの評価が高いので、他の用事をキャンセルし、数日前に予約して観て来ました。開演前の前説で客との手拍子を通したやり取りもあり、みんなで作り上げていく感。ダウン症という重いテーマをどの様に扱うのかに注目していましたが、時折、笑いを挟みながらの展開は自分の中でハードルを上げて観に行きましたが、それを超えるぐらい素晴らしかったです。個人的にはストーリーの重要な部分でもある非現実的な展開設定は必要なかった気がしましたが、その展開があったからこそ、重過ぎなかったのかもしれません。終演後には脚本・演出の佐藤様の息子さんが壇上に。ダウン症の彼の笑顔はお客さん1人1人に大切な何かを教えてくれた気がします。最後にはテーマ曲を製作した青木リョータさんのライブもあり、劇中こらえていた涙が溢れました。
『あの娘のランジェリー』
エマニュエル
Ito・M・Studio(東京都)
2016/06/15 (水) ~ 2016/06/19 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2016/06/18 (土)
30度を超える夏日の中、急な坂道を上り、Ito・M・Studioに到着。開場を待つ列は4~5名でしたが、最終的にはギッシリ満席で10分程度遅れて開演。高校バスケ部の遠征合宿の夜、先生、コーチ5名と女子生徒2名が繰り広げる展開は笑いを挟みながらテンポよく進んで行き、観ていて心地がいい。題名にもある「ランジェリー」をめぐる展開は後半。万引き・援助交際・格差社会という現代社会の闇の部分が重くなり過ぎず、上手く展開されていた気がします。個人的には唐突な終わり方だった気もしましたが、その後の展開は客それぞれ違った受け取り方をしながら帰途につけたと思うので、それはそれでよかったと思いました。