満足度★★★★
14日マチネ(130分)を拝見。
ネタバレBOX
鎌倉幕府末期から南北朝の争乱に至るまでの時代を背景とした伝奇浪漫ミュージカル。
主演の溝口琢矢さん・悠未ひろさんに、過去に拝見した『赤い竜と土の旅人』『ポセイドンの牙』でお馴染みの大塚由祈子さん・田代絵麻さん・野田孝之輔さん・鎹さやかさんの主要キャストはしっかり歌え、コーラスも美しく、払ったチケット代では申し訳ない程、良い仕上がり。
残念だったのはただ一点、出演者全員の紹介パンフが売ってなかったことぐらいかなぁw
【配役】
竜胆(園丁の長を務める八条院の義理の息子だが、実は記憶を消された宮廷人)…溝口琢矢さん
私(元宮廷歌人・京極為兼の娘。常に前向きな本作のヒロイン)…田代絵麻さん
後醍醐天皇(八条院の妖力をもって日本を支配しようと野心を燃やす)…野田孝之輔さん
廉(京極為兼の侍女。怖がりで心配性)…鎹さやか(かすがい・さやか)さん
建御前(八条院の正体を知ったうえで、献身的に使えている侍女。女郎花を大切にしている)
…大塚由祈子さん
文観(後醍醐帝の参謀。だが、その正体は八条院が放った間者)…酒井良太さん
入道(園のお抱え武士。実は記憶を失っていた「私」の兄)…柳生拓哉さん
多聞(入道の息子…ではなく、記憶を失っていた楠木正成)…吉高志音さん
女郎花(おみなえし。八条院に仕える侍女。竜胆を慕っている)…山口実紗さん
卯ノ花(先輩園丁。記憶を失っているが、実は撫子とは姉妹)…長尾愛さん
撫子(先輩園丁。記憶を失っているが、実は卯ノ花とは姉妹)…山崎里紗さん
井草(連れて来られた女)…白井安美さん
繁縷(はこべ。連れて来られた女)…萩原優奈さん
紅(連れて来られた女)…德岡明さん
八条院(園の主。実は丸薬を飲んで不死の妖怪と化した身)…悠未ひろ(ゆうみ・ひろ)さん
満足度★★★★★
『妥協点P』を13日ソワレ(70分)で拝見。
ネタバレBOX
とあるクラスの文化祭の出し物は演劇。だが、その台本がロミ&ジュリを教師と生徒に置き換えたものだったことから、山縣先生(田中綸さん)は台本の書き直しを生徒の宮武(チカナガチサトさん)に求めたのだが…
中盤までは、台本を巡る先生たちのやりとりが宮武の再提出した台本に加筆され、その台本を巡る先生たちのやりとりがまたリライトされた台本に…が繰り返されるループ状態。
でっ、その間じゅう、(脚本上では、前半は登場しないはずの)宮武を、セリフのないまま、舞台上で妖精?あるいは小悪魔?のように「遊ばせる」ことで、一人の少女に翻弄されるオトナ(教師)たちという構図が浮かび上がります。
ちょっと大げさですが、この演出(千頭和直輝さん)には痺れました(←演出意図と異なるトンデモ解釈でしたらゴメンナサイ!)。
さて、教師たちのドタバタぶりに散々ぱら笑わせてもらいながらも、実は途中から「どういう結末で、この芝居を着地させるんだろう?」と心配してもいたんですが…そう来るんかぁ!というエンディングに半端なしに充足感を覚えました。
恐らく、今年中に自分が観た演劇のベストテンには必ずランクインされるだろう、素晴らしい観劇体験をさせてもらいました。感謝!
【配役】
山縣先生:田中綸さん
(ほぼ出ずっぱりのでハイテンション演技。千穐楽まで頑張られてください!)
三好先生:杏奈さん
(舞台を観る度に巧く・強くなっている役者さん。次の6月末の舞台も愉しみ)
熊楠先生:稲波聖大さん
(役柄への説得感があり、熊楠先生が登場すると舞台が落ち着く)
結城先生:木村優希さん
(『春は馬車に乗って』の前妻役とは別人みたいなコミカルな演技。さすが役者さんやなぁ)
宮武:チカナガチサトさん
(前半での拗ねたような・悪戯っぽい表情の少女が、最後には、妥協しかかった山縣先生に議論の昇華を求めるセリフの主へと、鮮やかに変身!)
満足度★★★★
12日ソワレ(105分)を拝見。
ネタバレBOX
小劇場系の劇団と海産物系?アイドルユニットとが、シアター711をダブルブッキングしたことから起きるハプニングの数々を描いたドタバタコメディー。
お寿司絡みの話なだけに、ネタ(エピソード)を詰め込み過ぎたきらいはあるも、隣りの若い女性客がカラダを揺すって大ウケしていたように、笑いの絶えない105分だった。
【配役】
演出家・荒牧…大川内延公(おおかわち・のぶひろ)さん
看板役者・桐生…佐々木恭平さん
劇団員・小島…ソノダショウタさん
劇団員・太田(爆弾?!みたいな役柄)…加藤ひろきさん
劇団員・みのり(本作のヒロイン)…西澤香夏さん
劇団員・かずこ(役を取るためにはあんなことも…)…山口詩菜(やまぐち・しいな)さん
海産娘すしっ娘・アイドル(みのりとの間に過去の因縁が…)…つりはるこさん
海産娘すしっ娘・アイドル(新人)…行成小夏(ゆきなり・こなつ)さん
海産娘すしっ娘・アイドル(ベテラン?!)…廣瀬綾さん
海産娘すしっ娘・マネージャー…岸野佳乃子さん
劇団プロデューサー・松本…古越千香子さん
制作助手・権田原…十河大地さん
現場制作・清水さん(世話好きだが食品の衛生観念が欠如!)…清水明子さん
劇団の熱烈なファン/ウェイター…岩田葵さん
スポンサー会社の社長(極妻の岩下志麻並みに着物が似合う)…角田佳代さん
満足度★★★★
11日ソワレ、チーム窓の初日(150分)を拝見。
ネタバレBOX
八百万の神として、栄枯盛衰著しい情報・娯楽系家電の付喪神を活躍させるという、どこかがやっていそうで、でも実はやってなさそうな着想に基づく脚本が秀悦。
演じ手も、練れている劇団の主力が核となり、若手や客演さん達が伸び伸びと演じている(特に、ヒロインの岡ちひろさん)のが観ていて愉しい。
押し付けにならない程度の文明批評?!も含めて、しっかりと笑わせてもらった。
最後にチーム窓の配役について記しておく。
雨田電気(晴奈の部屋の盗聴を調べに来た、表向きは電気技師。だが、その正体は、電気機器の付喪神の悲鳴を聴いてトラブルを解決していく、晴奈言うところの「妖怪探偵」)
…熊野隆宏 さん
晴奈(普通のヒトには聞こえない、FAXの付喪神の声が聞こえる。雨田に連れられて、電気機器の付喪神たちが引き起こすトラブルの現場についていくことに)
…岡ちひろさん
村上(セクハラ気味な電気技師)/VHSビデオデッキの付喪神
…茗原直人さん
航(わたる。PC内の二次元キャラに没頭)/DVDプレイヤーの付喪神
…内藤恭介さん
ノートPCの付喪神/五木(VRにハマり過ぎな男)
…野町祐太さん
スマホの付喪神/真智子の旦那…渥美千春さん
ゲーム機の付喪神/倉橋(五木の会社の同僚)
…中村渉(なかむら・わたる)さん
真智子(電気の通ってないラジカセが鳴ることを怖がり、妖怪探偵・雨田に依頼)/タブレットの付喪神(特殊なブルーライトで家電量販店の販売員、石井と相原を操り、タブレットをより多く売らせようとする)
…青柳伽奈さん
真智子が子供の頃に親から買ってもらったラジカセの付喪神/野島(情報系家電の機能をよく理解していない中高年会社員)
…鈴木克彦さん
レコードプレイヤーの付喪神…浜野篤志さん
ブルーレイディスクの付喪神/相原(電量販店の先輩販売員)
…相馬光さん
五木の欲望が創り出したバーチャルなVR/石井(電量販店のロリキャラ販売員)
…横山美桜さん
晴奈の部屋を騒がせたFAXの付喪神…中山佳大さん
満足度★★★★
10日ソワレ(約100分)を拝見。
ネタバレBOX
恋のベクトルが一方通行な登場人物ばかり出てくるも、その中で一番不器用な主人公タツオ(演・草野峻平さん)と、彼氏とタツオとの間で揺れ動くヒロイン・ハルカ(高橋里帆さん)との恋が成就した途端に、周囲の人々も収まるところに収まっていく、ラブコメディーの王道のようなストーリー。
上演中、終始、笑いが絶えなかっただけでなく、全ての登場人物に注ぐ視線が優しくて・優しくて・とにかく優しかった100分間。生憎の雨にもめげずに、テアトルBONBONまで足を運んで本当に良かった。
【配役】
タツオ(ファミレスの副店長。29歳独身・恋愛経験ゼロだったが、ハルカを目にして大学在学中以来の恋に落ちる)
…草野峻平さん
トラオ(優しいがモテない兄タツオを心配し、いろいろ世話を焼く弟。口が軽い)
…グレートニュームラマツさん
マユコ(ファミレスの店長。部下のタツオにガミガミ文句を言うものの、実は…)
…遠藤ちえさん
ファミレス会社の課長(所帯持ちながらハルカにゾッコン。だが、タツオのハルカへの想いを知ってからは、彼を応援する側に)
…ボス村松さん
キャバクラの店長(好人物だが、かなり危ない過去があった模様)
…浅賀誠大さん
ハルカ(キャバクラ嬢。一目惚れしたタツオにとっての「人魚姫」。シュウちゃんへの想いは強いものの、次第にタツオの純粋さにも惹かれていく)
…高橋里帆さん
エリコ(キャバクラ嬢。ハルカの幸せのために、シュウちゃんと別れさせたがっている)
…甘莉花奈子(あまり・かなこ)さん
レイ(キャバクラ嬢。密かにシュウちゃんに恋している?!)
…ロサリオ香蓮さん
リョウタ(ファミレスの社員。クールだが、実はタツオのことを心配している親友)
…サラリーマン村松さん
シュウちゃん(ハルカの彼氏。ギタリストを目指していたが挫折。今はハルカのヒモに甘んじている)
…依乃王里さん
主人公の草野峻平さんやヒロインの高橋里帆さんを初めとした全てのキャストが、当て書きのようにピタッと役柄にハマっていて、完成度の高い舞台だと感心したことを追記しておく。
満足度★★★
7日マチネ(2本立て・70分)を拝見。
前半の『ぼくらは生れ変わった木の葉のように』は、自分も観たことのある、清水邦夫の有名な戯曲。
中野坂上デーモンズの憂鬱さんがどう調理するかと期待していたが、予想よりはオーソドックスな芝居だった。
それにしても、セリフに出て来る「偉人」達に時代性を感じる他は、今でも充分通用する凄い戯曲だなと改めて感心させられた。
【出演】
夫…竹口龍茶(たけぐち・ろんちゃ)さん(表情や声が「阿部寛」していて、個人的に大ウケ!)
妻…梢栄(どの舞台でも安心して観ていられる信頼感)
妻の妹…きずきさん
家に車で突っ込んできた男…てっぺい右利きさん
同乗していた女…宝保里実(ほうぼ・さとみ)さん
後半の『稽古』、前説で「予行練習」したおかげか、前半の「ぼくらは…」から、すんなりと移行できたのでは?
狙い通り?手段(稽古)が目的(本舞台)を追い越していく、若さと勢いの過剰な熱量の発露で、存分に笑わせてもらった。
【出演】
榎本…榎本栞さん
シホミン…郡詩歩美(こおり・しほみ)さん
安藤…安藤江莉佳さん
矢野(上記3人の先輩女優)…矢野杏子さん
それにしても、久しぶりの新宿ゴールデン街劇場は、相変わらず、アクティングエリアの間近さにマジか!とビビる、摩訶不思議な空間だなぁ。今回の2本の短編との相性も抜群に思われました。
満足度★★★
4日19時半開演回(70分)を拝見。
ネタバレBOX
2020東京五輪で何がしかのトラブルが発生、大勢の犠牲者が出て以来、東京からヒトもモノも離れ始めている時代に、交通誘導ロボット「安全太郎」がきっかけで知り合った、仙台出身の女と、交通誘導員たちとの、「東京」卒業旅行を描いた作品。
小劇場演劇への慣れの問題だが、登場人物たちを支配するシチュエーションの変遷に、追いつけない観客もいるだろうなと思いながら拝見。
でっ、終演後、ほんわかとした気分と、黒沢のように東京以外に帰るところも・迎えに行く当てもない我が身を振り返ってのほろ苦さとが、ない交ぜになった70分だった。
最後に配役を記しておく。
黒沢(交通事故で右脚が義足になった元・マラソン選手の交通誘導係)…芝博文さん
女(仙台から歌手を目指して上京。「安全太郎」との結婚を願う≒故郷に戻る決意がついた)
…菊池佳南さん
(ヒロイン同様、仙台に戻られるとのこと。でっ、上演中の菊池さんはとても輝いて見えた)
島崎(東京で生まれ育った女。黒沢の同僚)…小瀧万梨子さん
高瀬(新婚で身重の妻と冷戦中。黒沢の同僚)…亀山浩史さん
金澤(こまばアゴラ劇場の制作)…金澤昭さん
実演鑑賞
満足度★★★★
29日ソワレ(1時間50分)を拝見。
ネタバレBOX
テーマはもちろんのこと、(縄跳びの縄も含めた)ロープや「群唱」を多用した演出共に、私のようなオッさんには懐かしい…即ち、近頃、とんとお目にかかったことのない「オールド・ファッションド・演劇」だった。
だが、かといって、決して古色蒼然としていた訳ではない。
演じ手の皆さんが発する熱量(演技・運動量・縄跳びのための練習量)も合わさって、若い観客には、かえって、初めて体験する「斬新な感覚の演劇」として受け止められたのではないだろうか。
観客に訴える圧が極めて強力な舞台だった。
最後に29日ソワレでの配役を記しておく。
針山梨々香(本作のヒロイン。相太の娘)…川本麻里那さん
針山相太(梨々香の父。既に死んでいるが、タイムカプセルを掘り起こす日だけ蘇る)
…松井真人さん
宇井島諭(相太の中学時代の同級生。未来の独裁者)…花村広大さん
浜岡舞子(相太の中学時代の同級生)…真崎鈴子さん
段田淳(相太の中学時代の同級生)…正手道隆さん
長井瑠美(相太の中学時代の同級生)…みちこさん
丸山龍二(相太の中学時代の同級生)…篠原タイヨヲさん
蛭川吐夢(「言葉のロープ」の発明者。二重跳びが上手)…カズ祥さん
成神愛良(吐夢の研究室の同僚)…平林ももこさん
元木秀樹(吐夢の研究室の同僚)…近藤彰吾さん
直子(未来から来た女戦士? 実は吐夢の母)…山口眞梨さん
優(宇井島の息子)…大屋愉快さん
緑(梨々香の母。タイムカプセルを掘り起こす日だけ蘇る相太に絶望し、離婚)
…松野有加里さん
満足度★★★
24日、阿佐ヶ谷での舞台を観終わった後、時間・腰の耐久力・今月で切れるタクシーチケットがあったので、江古田に直行。
ラス2の舞台の序盤にどうにか間に合った。
ネタバレBOX
salty rockさん
「Life's Like a Lovestory」。
『カフェ・石焼芋』(45分)。
途中からの観劇だったが
設定は即座に把握w
ボス…あンな邦祐さん
板長…神野剛志さん
メイド…まついゆかさん
男…小林龍二さん
の役柄設定と配役の妙が実にマッチしていて、見応えがあった。
公演タイトルでもある
「Life's Like a Lovestory」(55分)。
氷雨の披露宴から、雇われ店長の司の店に流れてきた、互いをハンドルネームで親しく呼び合う女性達。
ただ、氷雨は知らなかったのだが、他の4人は氷雨に対して、何か隠し事があって…。
透花…小林カナさん
ice…野崎涼子さん
氷雨…松本真菜実さん
みゆ…三好康司さん
司…伊織夏生さん
のやり取りから推理する心理劇。たまたま途中でオチが読めましたが(真相は一番目立たない人物に隠されている、の法則によりw)、交わされるやり取りのアヤを楽しませて頂きました。
満足度★★★★
24日13時回『紙風船』を拝見(50分?)。
登場人物は2人のはずの『紙風船』で出演者3名とは、はて?と首を傾げながらの観劇。
実は小西優司氏版『紙風船』、原作の若夫婦(演・高村賢さん、華奈さん)に、長年連れ添った夫に先立たれたばかり?の、晩年の妻(出田君江さん)を対比させ、さらには、森加奈恵さんの生演奏ありの布陣だった。
でっ、個人的には、今回の『紙風船』、原作から更に数万歩(かなぁ?人生の歩みって)先まで見据えた構成に、感慨もひとしおであったと白状しよう。
ただ、恐らくは、他の観客も皆、ご自身の人生に投影しつつ、味わい深く受けとめたであろう、小西優司氏版『紙風船』だが、ここまでアレンジされるのならば、ペーソスの原作を前提として足を運んだ方とのミスマッチを避けるべく、(センチメンタルな)原案として事前告知なされた方が良かったのでは?と、帰路、老婆心ながら感じたことも付記しておく。
満足度★★★★
23日ソワレを拝見(途中休憩10分間込み2時間50分)。
ネタバレBOX
登場人物の名前を眺めていると、何故かおやつの時間が恋しくなる本作品、最後の大団円を含めた5つのエピソードの各々につき、観客がどんな結末を期待しているかを充分踏まえた、巧みなストーリーテラーぶりを堪能させてもらった。
おかげで、途中休憩込みの上演時間2時間50分の長尺も正真正銘「アッという間に」だった。
でっ、「どんな人間であれ、無駄な人生を送ることは決してない」…ちょっと大げさかもしれないが、そんな人間賛歌の作品として、本作を理解させてもらった。
【1.18世紀初頭・フランス~ブルボン夫人】
勿論、木本夕貴さんの丁寧な・丁寧な演技が第一だが、前田友里子さん・星秀美さんのコメディーリリーフぶりもなかなかのもので、気がつけば、すっかり脳裏に焼き付いてしまった。
【2.1995年・日本~佐久間ひよ子】
フライヤーのモデルでもある相原佳花(あいはら・かはな)さんに尽きるかなぁ。
恐らく、観客の大半が予想した通りの結末にも関わらず、相原さんが演じる「ひよ子」だからこそ、説得力があったのだろう。
あと、カクダイ(体育教師…実は、ひよ子の兄)役・海老根理さん熱演!
【3.2119年・日本~テキ屋のよっちゃん】
前半のエピソード2本が直球勝負とすれば、邦画『アウトレイジ』みたいな世界観のエピソード3と、往年のTV番組『宇宙家族ロビンソン』を想起させるエピソード4は、目先を変えた変化球の趣きか。
でっ、ここからはあくまでも個人的嗜好だが、前半のエピソードを受けとめての話の続きとしては、正直、弱いなぁというのが率直な感想。
【4.3315年・地球~宇宙家族UHA】
小劇場の舞台で目撃した「戦隊モノのヒロイン」としては、森田涼花さん以来となる金城茉奈(きんじょう・まな)さん、スラッとした肢体が舞台映えする。
あと、60年代のアメリカ映画によく登場する銀色のゴミバケツ然とした、ロボットのパパ(声・野口オリジナルさん)は出色。
【5.56億7千万年後・地球以外の惑星~コリス夫人】
トリッキーなテイストのエピソード4から、出演者全員が正装しての大団円に持っていくためのムードチェンジ役として、渡邉とかげさんの落ち着いたオトナの佇まいはまさに適役。
最後に配役を記しておく。
伯爵(モデルであるサンジェルマン伯爵が一種の「化け物」ならば、本作品の伯爵はまさに「血が通う生身の人間」!)
…岡野康弘さん
【1.ブルボン夫人】
ブルボン夫人(無知だった伯爵に学問を授けた)…木本夕貴さん
モロゾフ夫人(ブルボン夫人からは煙たがられているサロンでの知人)…前田友里子さん
ロイズ夫人(ブルボン夫人からは煙たがられているサロンでの知人)…星秀美さん
右足(ブルボン夫人の使用人奴隷。才覚がある)…石井卓真さん
左足(ブルボン夫人の使用人奴隷。皮肉屋)…榊原美鳳さん
リスカ(メイド。伯爵に告白するが振られる)…永田佑衣さん
ユーハイム(奴隷商人。目端が利く)…市原文太郎さん
【2.佐久間ひよ子】
ひよ子(病弱な女子高生)…相原佳花(あいはら・かはな)さん
赤城(ドッチボール好きな高校生)…手塚優志郎さん
不二(湖池の恋を応援する親友)…関彩葉(せき・さやは)さん
湖池(伯爵に告白するも振られる。後にCAへ)…宮内萌々花さん
カバヤ(モテないクンだったのが、いつの間にか不二と…)…東野良平さん
カクダイ(体育教師…実は、ひよ子の兄)…海老根理(えびね・おさむ)さん
【3.テキ屋のよっちゃん】
よっちゃん(この時代における、伯爵の「カノジョ」)…大宮二郎さん
江崎(伯爵の組?の若頭?)…伊神忠聡(いがみ・ただあき)さん
でん六(伯爵の組?の組員)…野澤太郎さん(ヤクザ役でよく拝見した方)
ハリ坊(伯爵の組?に入ったばかりの新入り)…齋藤智哉さん
【4.宇宙家族UHA】
UHA(明朗快活な娘)…金城茉奈(きんじょう・まな)さん
ママ(疑似家族における母親役)…浅利ねこさん
パパ(疑似家族における父親役のロボット)…声・野口オリジナル
たらみ(疑似家族における姉)…佑木つぐみさん
ヨックモック(疑似家族におけるペット!)…今村圭佑さん
【5.コリス夫人】
コリス夫人…渡邉とかげさん
満足度★★★★
22日の公開ゲネプロを拝見。
ネタバレBOX
14:00 まなづるとダアリヤ:
既知の作品。まついゆかさんの女優としてのパッションが伝わってくる。それにしても、まついさん、カウンターにあった「メーカーズマーク」の赤い封蝋にも負けない、真紅がよく似合うなぁ(※色覚異常なもんで、色の表現、もし違ってたらゴメンナサイ!)。
15:00 キツネ:
初見の作品。原作からインスパイアされ、漫画家→役者へと、自分たちのフィールドに引き寄せたストーリー。
「役者」役・小林カナさん、バイト役・松本真菜実さん、「演出」役・立夏さんが手堅い。
狐役の野崎涼子さんが瑞々しい。
16:00 L'oiseau bleu(青い鳥):
昔々の、ある日の真夜中。病弱な少年エド(演・三好康司さん)が少女ベル(山田佳奈さん)と連れ立って、青い鳥を捜しに行く話。
めちゃ久しぶりに聴く池崎浩士さんのナマ演奏も相まって、個人的には、今回、一番、胸にしみた短編。
確か数年ぶりに拝聴する、山田佳奈さんの理知的ながらも温かい語り口が印象深かった。
17:00 邂逅:
既知の作品。点灯人役・神野剛志さんと、少年(王子)役の松本真菜実さんのやり取り、安心して無防備のまま受け止めさせてもらった。
なお、演じ手側には全く責任のないことだが、途中、昨夏の銀座ソニーパークでの「星の王子さま・バオバブの苗木騒動」というノイズが頭に浮かんでしまった。モラルに欠けるプラントハンターとやらの罪深さを再認識する羽目になり、つくづく残念。
18:00 Life's Like a Lovestory:
ここまで来たところで、ついに腰痛警報発令! でっ、観劇断念。
満足度★★★★
21日『葉桜』19時回(45分)を拝見。
友達のような関係の母娘も、娘の縁談を機に、新たな一歩を踏み出していく…。
結婚を控えて希望と不安とが交互に押し寄せてくる娘。
そんな娘を嫁がせることへの喜びと安堵と一抹の寂しさがない交ぜになった母。
二人の女性の心の移ろいをユーモアを込めて・丁寧に描いていった短編です。
ラスト、白無垢を肩にかけて喜びいっぱいに娘が舞う中、全く不意打ちにNHK朝ドラの「てっぱん」の主題歌がかかって…涙腺に来ましたw 笑って・泣いて・微笑んでの45分でした。
さて、今回の配役、母…やまなか浩子さん、娘…犬井のぞみさん。
確か初めてアクト青山さんの舞台を観たのが2015年の『桜の園』で
ラネフスカヤ(母)…やまなか浩子さん、ワーリャ(養女)…犬井のぞみさん
奇しくも4年ぶりの母・娘役の再演です。
そのうち、娘役の犬井さん。
勿論、役柄あってのことですが、以前に拝見した『桜の園』や『ものがたり降りる夜』の頃に感じた硬さが取れ、(ここ何作かの電夏さんの舞台で、演技力の向上は承知はしていたものの)今回、結婚前の女性の希望と不安とがクルクル入れ替わるさま、多彩な表情の変化で見事に演じ切られたことに改めて感心させられました。
満足度★★★★
20日『驟雨(しゅうう)』19時回(50分)を拝見。
夫婦間で殆ど言葉も交わさない倦怠期の朋子のもとへ、新婚旅行に出かけたばかりの妹・恒子が突然の来訪。
訳を尋ねると、旅先での夫の無神経な態度の数々に、すっかり愛想が尽きてしまったとのこと。
憤懣やるかたない恒子をなだめすかして、どうにか元のさやに収めようと苦心惨憺の朋子の隣で、普段、無口な夫の譲、何を思ったのか、男の立場とやらを饒舌に語り始めるのだが…
1926年(大正15年)発表の短編です。登場人物たちのセリフには、さすがに時代を感じさせるものもあります。
ですが、結婚とは? 夫婦のありかたとは? といったテーマを、ユーモアを込めて平易に語る50分の上演時間中、2019年に生きる私たちでも思わず、ふむふむ・ニヤニヤ。
アクト青山さんのアトリエに集う、演劇を愛する客席の皆さんの雰囲気共々、良い時間を過ごすことができました。感謝!
最後に配役を記しておきます。
朋子…竹田真季さん
恒子…安斎真琴さん
譲…菊池正仁さん
家政婦…葵ミサさん
実演鑑賞
満足度★★★★
ことのはboxさんの公演では昨年2月以来の『見よ…』、17日千穐楽の舞台(2時間半)を拝見。
ネタバレBOX
まず役者陣から。
前回は杉坂初江役を熱演の廣瀬響乃さんだが、やはりタイプとしては、今回の、聡明で快活な光島延ぶ役の方が適役なのだろう。舞台映えが半端なく、主演女優として風格さえ感じられた。
杉坂初江役・小野寺ずるさんは、同役のモデルである、故・市川房枝氏と面影や仕草が重なり、ちょっとギョッとさせられた。でっ、決してハッピーエンドではないが、未来への希望が示されるラストシーン、小野寺さんの、か細いが力強い背中に、開拓者であることへの説得力を感じた。
他では
恋に恋する乙女・木暮婦美役の篠田美沙子さん
話好き・中村先生役・加藤大騎さん
の前回からの役柄スライド組に
私が一番シンパシーを感じる安達先生役、昨年末の「クラッシュ・ワルツ」以来となる赤崎貴子さん
が印象に残った。
以下、配役を記しておく。
光島延ぶ…廣瀬響乃さん
杉坂初江…小野寺ずるさん
大槻マツ(しっかり者)…田中菜々さん
山森ちか…難波なうさん
木暮婦美さん(恋に恋する乙女)…篠田美沙子さん(前回と同役)
梅津仰子…栗田真衣さん
石塚セキさん…岡田花梨さん
北川操(最後まで頑張った1年生)…梅山涼さん
新庄先生(愛すべき「優柔不断」)…松本祐一さん
安達先生(一番シンパシーを感じる役柄)…赤崎貴子さん
菅沼先生(規範を重んじるも、安達先生を理解)…鍋倉和子さん
中村先生(話好き)…加藤大騎さん(前回と同役)
青田先生(太鼓持ち)…CR岡本物語さん
難波校長(生徒に硬軟双方で迫る「権威」の象徴)…山崎亨太さん
板谷わと(寮の賄いさん)…岩堀美紀さん
板谷順吉(わとの息子、元・飾り職人、社会主義に傾倒)…岩田玲さん
ところで、最後にクレームだが、談話室(でしたっけ?)での消灯時のシーン。あまりの暗闇に、何らかの舞台上のトラブルでも発生したのかと案じていたが、他の方の感想を見ると、元々そういう照明設定だったとのこと。確かにリアルな暗さなんであろうが、あれでは役者の所作が全く見えず、役者さん目当ての観客だったら、まさに「カネ返せ!」モノ。前回の公演ぐらいのほの暗さが適切だと考えるので、以降の舞台では是非ご配慮願いたい。
満足度★★★★
16日ソワレ(60分)を拝見。
ネタバレBOX
未来から来た孫との遭遇…終演後の帰路でこそ、この手のオチはよくあるよなぁと思いはした。
が、上演中は、何度も客席に投げかけられるエピソードの断片(「回収を必要とされたタイムカプセルの中身(実はハサミ)」「ノゾミちゃん」「チューリップ」→実はこの3つはリンクしている)から、様々な展開を予想してしまい、目の前にいる男が同級生ではないことを伺わせる複数の伏線に気づいていながらも、どう話が転ぶかが読み切れず、結果、「よくあるオチ」だったにも関わらず、結構、驚かされた。会話の妙、なのかなぁ。観客の想像力を膨らます「演劇」だった。
個人的反省。見やすさを意識して、最前列、真ん中辺の席で観ていたが、演じ手お二方の立ち位置がアクティングエリアの左右に分かれる場面が多く、首の短いオッさんはどっちに視線をやるべきかで難儀した。観劇するならば、二人の動きが視野に収まったであろう、三列目の真ん中辺がベストポジションかもしれない。
【追記】
開場時、会場から洩れてきた宇多田ヒカルの「Automatic」に懐かしさのあまりウルっと来て、席に腰を下ろした際には、会場内に何故か⁈流れているDJスタイルのラジオ番組で、V6の「TAKE ME HIGHER」がかかってビックリ!(実は、このラジオ番組は作劇上の仕掛けで、かかっていたのは、ヒロインの小学生だった頃の曲かなぁ?)。
でっ、後で当日パンフに目を通すと…どなたが選曲されたか見当がつきましたw
満足度★★
3日12時開演回(105分)を拝見。
終末論的予言の下、部活に勤しむ学生とそのうちの一人の腰痛持ち介護士の妹、予言を信じる信徒達、花屋と謎の少女の海辺の二人、の3組が、すれ違ったり・すれ違わなかったり…を繰り返す舞台、観客を選ぶ抽象的観念な舞台だった。
でっ、人間、わからないものには反発を覚えがちで、実際、私個人としては、時間とおカネの無駄だったというのが率直な感想なのだが、終演後、「わかんねぇw」の声に紛れて「ワタシは面白かった」という意見も聞こえてきた。
よって、私個人の評価は☆☆だが、他の観客の中には高評価をつける方もおられるかもしれない、ということを付記しておく。
満足度★★★★
初日の5日19時半開演回(100分)を拝見。
ネタバレBOX
告知の段階で作品の概要が紹介されているので、途中、ややクドく感じる時間帯(登場人物達が独白しながら「渋谷のスクランブル交差点における歩行者」状態で会場中を歩き回る場面)もあったが、概ね事前の「こんなおはなしなんだろうな」という見込みとミスマッチにならず、自分からすればまだまだ若い登場人物たちの優しさとほろ苦さの半生を噛み締める100分間を過ごせた。
役者陣。
今回の観劇は、急なリリーフ出演だった、面識のある森かなみさんを応援する意味合いもあった。
でっ、素人の分際で言うのもおこがましいが、その森かなみさんが、短い稽古期間にも関わらず、「小森歩夢」という人物をよく理解し・演じておられたな、と半ば驚きながら拝見させて頂いた。
最後に配役を記しておく。
小森歩夢(なかなか芽が出ない漫画家志望)…森かなみさん
小森優子(歩夢の母。娘の将来と自分の老後の生活を心配している)…さとうみみさん
日向望(コールセンターでの歩夢の同僚。ミュージカル役者を目指す)
…井川いずみ(いがわ・いずみ)さん
星野綾人(歩夢の彼氏)…杉浦惇(すぎうら・じゅん)さん
上村徹子(歩夢の小学校の同級生。整形してキャバ嬢に)…梅谷真理子(うめたに・まりこ)さん
山田元気(歩夢の小学校の同級生。いじめっ子だったのが、中学ではいじめられっ子に)
…佐藤宏樹(さとう・ひろき)さん
小走幸恵(歩夢の小学校の同級生。本当はアイドルを目指したかったが、断念してADとなったのだが…)
…鄭玲美(ちょん・れみ)さん(好演!)
本多みゆき(歩夢の小学校からの親友。漫画家志望を諦め図書館司書へ)
…田中園子(たなか・えんこ)さん(実は、この「みゆき」に一番シンパシーを抱きました)
森山樹里香(歩夢の小学校の同級生。美容師)…畠山さやか(はたけやま・さやか)さん
酒井澪(歩夢の小学校の同級生。居酒屋店長。LGBT)…大高瑞希さん
鈴木有希(歩夢の小学校時代の担任。後に歩夢が働くようになる喫茶店で再会)
…佐田りお(さた・りお)さん
神宮寺風麿(有希が勤める喫茶店のバイト。お調子者)…川村玲於奈(かわむら・れおな)さん
クロ(野良猫)…深町あみ(ふかまち・あみ)さん
シロ(歩夢の飼い犬)…渋谷日和(しぶや・ひより)さん
【追記】
主宰の新田澄海さんを即座に「にった・すかい」と読めたのは何故だろう?と不思議に感じていたが、観劇の翌日、森かなみさんが心優しいゴキブリ、井川いずみさんが小心者のネズミ役だった『僕と11匹の物語』@東中野RAFTで、既にやさしい世界さんと出逢っていたことを思い出した。
満足度★★★★
7日19時半開演回(105分)を拝見。
ネタバレBOX
昨年10月、シアターミラクル『秋の超収穫祭』で拝見した短編コント2本『ベテラン声優のアテレコ風景』『スイカ割り』のあまりのバカバカしさが強く胸に刻まれた?!大統領師匠さんの公演。しかも客演で電動夏子安置システムの道井良樹さんが出られるとのことで、冷たい雨に打たれつつも、阿佐ヶ谷シアターシャインに駆け付けました。
でっ、まずはお目当ての一つ、開演前の前説。
大統領師匠・遊佐邦博さんの挙動制御?、更には公演の制作の方からの巻きにも拘わらず、ホーム同様に暴走する道井さんの「通常運転」、心から堪能させてもらいました(中高年男性のお客様が多かったせいか、相撲ネタが滑らなかったのは祝着!)。
そして本編。
しっかり作り込んだ短編10本で綴る、ベタな笑いの105分、チケット代の元が充実取れる出来でした。
その短編10本のうち、個人的には
(カレー好きということもあるんですがw)冷静に考えれば、打算オンリーの妻の言動が結構ブラックなオチの『誘拐事件』
それから
往年のクレイジーキャッツのコントみたいにリズミカルな『メスオスキスパーカッション』
往年のドリフターズの大掛かりな仕掛けのコントを思い起こさせる『ドラマチック』
の無駄に⁈全員出演な2本
の計3本が好みでした。
分別のある大のオトナが取り組むコントの数々、また機会があれば是非伺いたいと存じます。
最後に各短編について簡単に触れておきます。
『あちらのお客様からです』
~バーで一人飲んでいる「デキル女」に次々と高価なプレゼントを寄越してくる「あちらのお客様」の正体は実は今、巷で評判のアノ社長…
バーテンダー:遊佐邦博さん
女性客:小林愛里さん(いかにも「バーでひとり飲む女」…な感じが笑わせる)
『誘拐事件』
~有名カレー店の店主が誘拐され、刑事たちが犯人からの電話の逆探知を試みる中、秘伝のスパイスの調合を夫である店主から聞き出したことで、妻は「打算の妄想」に取り憑かれ…
先輩刑事:道井良樹さん、後輩刑事:小林和也さん、妻:大和田あずささん
『苦悩』
~下校帰りの子供たちが集う公園で「宇宙」が生まれるハナシ。
行き詰った作家:長尾長幸さん
警官:島田雅之さん(『Dの再審』でのシリアスな折口弁護士役とのギャップがぁ!)
作家の妻:高畑亜実さん
『ピュアセレクト~恋がこんなにツラいとは~』
~ドンドンどんでん返しが続く学園恋愛ドラマ?! モテモテの「お人形」が大活躍!
男1:竹内尚文さん、男2:遊佐邦博さん、女1:小林愛里さん、男3:長尾長幸さん
男4:道井良樹さん、黒子:小林和也さん、男5:島田雅之さん
『コンビニ』
~なんでもかんでも「温めますか?」なハナシ。
男1:遊佐邦博さん、店員:高畑亜実さん、男2:竹内尚文さん、女1:小林愛里さん
『しりとり』
~・・・スイマセン! 内容が思い出せません!!
よしお:道井良樹さん、とおる:竹内尚文さん、ちあき:大和田あずささん
『メスオスキスパーカッション』
~「メス」「汗」「キス?」「ブス?!」…手術室でのリズミカルな手術?!
全員出演
『five and ten』
~監禁された男と女。そこにいる地縛霊が、犯人から女の身を守り、何故か姿が見える男に向かって、指で数字を示して意思を伝えるのだが、実は地縛霊の真の目的は…
監禁された出版社社員:長尾長幸さん、監禁された小学校教師:高畑亜実さん
地縛霊:小林和也さん、犯人:遊佐邦博さん
『ドラマチック』
~成田空港から旅立とうする恋人に追いつき・引き留めるために
様々な分野のスペシャリスト達が集結し…
全員出演
『ONE OK ROCK』
~ONE OK ROCKのコンサート終了後、メンバーのTAKAのもとに訪れた社長が唐突に言い出したのは…
TAKA:竹内尚文さん、社長:小林和也さん、男:遊佐邦博さん、他。
実演鑑賞
満足度★★★★
3月1日ソワレ(100分)を拝見。
ネタバレBOX
『瞑目のパノラマ』での我の強い敵役とは打って変わって、存在感の薄い青年役の函波窓(かんなみ・まど)さん宛で予約した、遠吠えさんの『ワンダーランド、跡地』。
かっての楽園に集った人々が辿る現実のほろ苦さを噛み締めつつも、終始、優しさに包まれた温もりのある100分間だった。
でっ、何よりも、役得以上に好演の、ゆかりごはんさんを讃えたい(ぽろり役、以前ならば絶対、あの方が演じていただろうなぁと、頭の中で比較しながら観ていました)。
以下、配役について記す。
上杉モモ(上杉荘の大家。人に弱みを見せない)…佐藤すみ花さん
(昨年夏の『朝子さんと夕子さん』コンビの方)
朝比奈ユウ(小学5年生の1年間だけ滑ノ浜に住んでいた頃、モモと知り合う)…二ツ森恵美さん
(昨年夏の『朝子さんと夕子さん』コンビの佐藤すみ花さんの相方)
三宅ヒトミ(上杉荘の古参の入居者。他の入居者との交流はなく、夜中に徘徊)…里仲景さん
(ヴァイヤントループのアノ里中さん!と気づくのに随分時間がかかりましたw)
川連(かわつれ)トモコ(上杉荘の入居者。お嬢様育ち)…萱怜子(かや・れいこ)さん
小松原ケンジ(上杉荘の入居者。売れない?ライター)…森田亘(もりた・わたる)さん
藤倉エイタロウ(上杉荘の新入居者。パン屋を開業する目的で滑ノ浜に来た)…函波窓(かんなみ・まど)さん
諸橋さん(上杉荘の隣りの住人。本人は気づいていないが健忘症が進行中?)…谷田奈生(たにだ・なお)さん
南河内(みなみかわち)さん(生まれも育ちも滑ノ浜。諸橋さんとは幼馴染)…高山五月さん
ぽろり(モモの亡くなった愛犬。本作における狂言回し役)…ゆかりごはんさん
役名、忘れたぁ!(上杉荘の元入居者。失踪していたが…)…木村みちるさん