ご来場ありがとうございました♪~不思議なラヴ・ストーリー
ミュージカル座
シアターサンモール(東京都)
2014/01/23 (木) ~ 2014/01/26 (日)公演終了
満足度★★★★
楽しい!!
あぁ、ミュージカルを堪能した。結構長い上演時間(途中休憩あり)だが、一気に観させる楽しい公演だ。笑いあり、涙ありで見せ場もあるし、それらしいストーリーに魅せられた。閉塞した時代には、こうした夢と希望が持てる内容がいいな。
もちろん、生バンドは素晴らしかった。
異邦人
東京演劇集団風
レパートリーシアターKAZE(東京都)
2014/01/20 (月) ~ 2014/01/27 (月)公演終了
満足度★★★★
迫力ある舞台だ
「異邦人」(原作:カミュ)=不条理という言葉を思い浮かべる。その不条理とは…。
本公演は、ほぼ原作通りに作られており、有名な台詞「今日、ママンが死んだ」から始まった。二部構成になっており、第一部は主人公ムルソーが殺人を犯すまで、第二部では犯行に対する審判の様子。そして、これも有名な「太陽のせい」という動機が描かれる。
ところで、なぜ今「異邦人」なのか? 時代の閉塞感、危機感に立ち向かうということか…。本公演を観るにあたり、十数年振りに窪田啓作訳を読み返した。小説は自分のペースで読める。難解な、というか自分なりに考えたいときには、いったん本をおくことができる。だが、芝居だと観客の納得度に関係なく、一気に見せる。特に第二部は、意味深な場面や台詞が多く、見逃せない、聞き逃せない。それだけ緊張感を味わえるが。
東京演劇集団風は、カミュ生誕100年記念に上演したとのこと。役者陣は初演時(2012年)と同メンバーらしいが、稽古期間は約2週間と聞いた。それであれだけの演技が…すばらしい。
しかし、自分なりに納得感を得るには、演技がすばらしく、テンポ良く展開しすぎるだけに、”テーマ”について行けたか不安もある(自分だけかも知れないが)。
冗談ではないが、不条理を謳った公演で、観客が不満を感じないか少し心配になった。
なお、誤解がないように書き込むが、公演は素晴らしい。
「塔/明るい夜」お蔭さまで連日の満席ありがとうございました。良い再スタートを切ることが出来ました。
楽園王
タイニイアリス(東京都)
2014/01/16 (木) ~ 2014/01/19 (日)公演終了
満足度★★★
難解な作品かも…
「塔」「明るい夜」の2本立て公演。前説で上演時間は2時間15分とのこと(他の「観てきた」にもあるとおり、終演後のト-クも含めると3時間。、優しく言ってもキツい)。
本題…。舞台設営は、多分、通常スペースを多少観客席側にせり出させ、舞台に奥行きを作ったのだろう。その分、客席が狭隘になったかも…。
さて、「塔」公演であるが、舞台や衣装は黒を基調に、女性のスト-ル等は真紅を用いて際立たせ目を惹いた。そして、公演で印象付けられたのが”記憶“と”自殺“のワ-ド。その言葉を象徴する出来事を交錯させながらストーリーは展開する。「塔=高層ビル」内の話を中心に据えつつ、そこで交わされる言葉が印象深い(長台詞によって、説明になっている場面もあったが)。また、ホラー映画のパロディなど、ちょっとした遊び心も…。
劇の全体的な印象は、シニカル調。自分は好きです。
「明るい夜」は、こちらも”記憶”と”自殺”の2ワード。しかし、「塔」と関連するのか分からない。一種の臨死状態で、現・来世の間を彷徨っているような雰囲気の芝居だった。劇の印象は…コメントが難しい、というのが率直なところである。
償いの仕方
劇団ダダン
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2014/01/17 (金) ~ 2014/01/19 (日)公演終了
満足度★★
頑張って!
東京外語大の新人公演らしいが、脚本・演出・演技のどれをとっても、今ひとつ。説明にある「ナイフを刺した…」からシュ-ルな内容をイメージしたが、テ-マを消化しきれていない。脚本は、安易な予定調和。演出は、法廷およびそれ以降の関連(詳しく書くとネタばれ)の芝居にリアリティ(現実には有り得ない)がない。演技は、新人公演とはいえ、もう少し練習(特に台詞)が必要ではないだろうか。
厳しいことを書いたが、逆にそれだけ伸びしろがあると思っていただき、前向きに頑張って欲しい! 期待しています。
Fairy Floss
私立ルドビコ女学院
上野ストアハウス(東京都)
2014/01/15 (水) ~ 2014/01/20 (月)公演終了
満足度★★★
楽しい!
「私立ルドビコ女学院」内での学園物語。出だしは、女性アイドルグループのライブパフォーマンス…という感じ。本格的な演劇論を言う人にはちょっと…。しかし、脚本・構成ともできた芝居である。ネタばれになるので詳しくは書けないが、人生に“If”や、あの時ああしていればの「…たら」「…れば」が出来たら‥と何度思ったことか。芝居はそれをあっさりやる。劇は、一部、二部の構成にしている。その間を「特別ホ-ムル-ム」とし、芝居とは離れる。まぁ、劇中の話転換のためと考えれば無理はないかも。
少し気になるとすれば、演出だ。ストーリーの鍵となる“謎”を第二部から登場する女学生が何故知っていたのだろう?など…いくつか丁寧な説明場面があるといいかな。
演技は、テンポよく、若いパワーが炸裂。ただし、演技力に差があるため、観せる⇨魅せるには、バランスを欠いているかも。逆に言えば伸びしろがあるといえる。
公演全体は、明るく元気で楽しめる。
今回はプレ公演で、本公演は4月に新宿で行うらしい。更に素晴らしい公演になることを期待したい。
火消哀歌~冬空の木遣り唄~
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2014/01/04 (土) ~ 2014/01/13 (月)公演終了
満足度★★★★★
楽しかった!
典型的な大衆演劇で、安心して観ていられる。時代劇にしては、テンポよく飽きさせないし、2時間という時間も感じさせない。人情劇だけに泣き笑いのオンパレードで、久し振りに昭和の芝居を観たようだ。演劇論的な難しいことは抜き!とにかく楽しめる、と自分は思います。
銀色の蛸は五番目の手で握手する
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了
満足度★★★★
初見、魅せられた
初見の劇団公演で楽しみにしていた。
期待を裏切らない楽しい芝居だった。
人情喜劇だが、更にギャグ・ポップ調を盛り沢山に…とにかく突き抜けていた。しかし、脚本・演出は基本的なもので、展開は予想できる。まぁ、結末は予定通りだったが、不満ではない。師走に楽しい時間を過ごせた。公演時間が、100分ということであったが、一気に魅せた。
今後、チェック大の劇団という感想である。
RASCAL 第1回公演 『カミノキズ』
RASCAL
シアター711(東京都)
2013/12/25 (水) ~ 2013/12/29 (日)公演終了
満足度★★★
聖夜とは関係ないよ
RASCAL第1回公演を観た。第1回、そして聖夜ということで、明るい内容の公演かと思った。タイトル「カミノキズ」⇨「神の傷」⇨「聖夜」と短絡的に連想した。しかし、まったく関係ない。
自殺した恋人を想い、その遺品と暮らす男。荷物はもちろん、自分の気持も整理出来ない。やるせない話が丁寧に、そしてゆっくりと描かれる。
そんな男の所に出入りする人間模様が淡々と展開する。そして会話の中に、チラッと社会批判を織り交ぜる。
劇団代表の野元氏が、公演チラシに「年々社会に適応出来なくなっている気がしてなりません」と記している。公演で、その気持は十分くみ取れる。それを書くとネタばれ。これだけ書いたらもうネタばれ?ギリギリのつもりなんですけど…何か。
是非とも劇場へ足を運んで観てほしい。