メアリー・ステュアート
パルコ・プロデュース
JMSアステールプラザ 大ホール(広島県)
2015/07/15 (水) ~ 2015/07/15 (水)公演終了
満足度★★★★★
とにかく二人の演技が素晴らしくて。。。
自分にとっては、あまり馴染みのないヨーロッパのルネッサンスの頃のお話で、観に行く前は果たしてちゃんと物語に入っていけるかどうか心配でしたが、まあ、はじまった瞬間から、とにかく二人の演技が素晴らしくて、気持ち前のめりであっという間の観劇の時間でした。
普遍的とも感じられる二人の女性の生きざまを、二人の熱演でたっぷり堪能しました。
演出も好きです!
父と暮せば
演劇ユニット体温
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2015/07/10 (金) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
観ながらも、ふと父、母をおもふ。。
井上ひさしさんのお話が好きなのは、その時代の風だけじゃなく、そこに生きるひとを、実はどこにでもいるような感じでしっかりと描くからかなぁ‥とふと思ったり・・・。ロマンチックな台詞も時々聞かれるし。
目の前の舞台で暮らしてる親子(娘)を観ながらも、うちの父、母は同じ時代どのようにして生きていたのだろうかと、ふと思ったりも・・・。
泣くを通り越して、観ていて胸がすごく苦しくはなるけど、後味は良かったです。
初日と三日目の芝居は、当然ながら雰囲気も違ってて、お父さんがあまりガンガン出て来なかった初日の方が、結果的に娘を見守ってる思いを強く感じてしまったので、初日が意外に好き・・・ということになってしまいました(笑)
ラストの女性の表情がものすごく良かったです。
POP!!!!
ブルーエゴナク
枝光本町商店街アイアンシアター(福岡県)
2015/06/12 (金) ~ 2015/06/14 (日)公演終了
満足度★★★★
たくさんの色のボール(感情)が跳ねまくる。
楽しい、寂しい、悲しい……たくさんの色のボール(感情)が、舞台上で所狭しと跳ねまくり、胸(心)にぶつかって来たり、近くを通りすぎたり、遠くへ消えて行ったり。。
「あぁ、演劇の楽しさって、この感触だよな・・。」って、新しさを通り越して、妙に懐かしさを感じさせてくれる・・錯覚。
全体の芝居の面白さと、個の芝居の面白さとの良い感じのバランス・・・観ていて楽しかった。
瞬発力的な魅力もあるし、観終わったあと、分からないながらも観ていた芝居の中から、じわじわと湧いてくる印象的な場面、言葉もあるし。。
戯曲(本)としも、前2作と比べるといかにも戯曲らしく、リズム感があって読んでて楽しい。
今少し、この劇団が見てる、この景色の先にあるものを見てみたい。
歌姫
劇団Tempa
広島市東区民文化センター・ホール(広島県)
2015/05/16 (土) ~ 2015/05/17 (日)公演終了
満足度★★★★
笑って、泣いた。。
セレソンが、宅間孝行の猛烈な個性と無茶なアドリブでお客を惹きつけるのなら、劇団Tempaの場合は、劇団、役者たちによる ”演劇LОVE” な姿勢がお客を惹きつけ、そして泣かせて笑わせた感じなのかな。
あいだに休憩を含む3時間弱のお芝居だったと思うけど、1日にダブルキャストの2回を観ても、全然飽きずに観れました。
全体のキャスティングも良く、久保さんは今回一番のハマり役だったかなと。。。
ダブルキャスト、それぞれの芝居の印象はやはり違ってて、その芝居の違いを感じながら観るのも楽しいのだけど、その違いによって周りの役者さんの演技とか空気が微妙に変わって観えたのも、今回は面白かったです。
ホール公演は、今回でTempaは3回目になるのだと思うけど、音声等、技術的な気になる不具合も素人目には全然感じなくて、芝居だけに集中して観れたのがほんと良かったです。
あと普通、演出家にも役者にも、意外と得意な分野がプロにさえもあると思うのだけど、去年の「ダブリンの鐘つきカビ人間」と今年の「歌姫」と、全然テイストの違う芝居をきっちり作り上げることは単純にすごいなぁ・・と。
また、次公演も期待したいです。
あっ、最初の、ヤットくんが出てた、舞台を観るうえでのマナー的な映像は分かりやすくて良かったです。はい。
つながる音楽劇 「麦ふみクーツェ」~everything is symphony!!~
シアターBRAVA!
シアターBRAVA!(大阪府)
2015/04/23 (木) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★
麦にいいもわるいもない。
千秋楽は、音を鳴らす気満々のお客さんばっかりだったので、かなり盛り上がりました。
とはいえ、ただ楽しいだけじゃなく、終わったあとはなんとも言えない余韻を残してくれたと思います。
ねこと一緒に色んなひと、色んな境遇のひとが出てくるけど、けっきょく・・・
麦にいいもわるいもない
・・・そういうことなんだと思うし、そういう色んなひとたちと音楽を軸に一緒に繋がっていこう・・・っていうことだったのかなと。。
舞台装置、音楽は素晴らしかったです。
2幕に分かれて時間が長い分、全体が少し間延びした感じではあるけど、その反対に上演時間が短いと観客全員で楽しむ時間をつくる‥っていうのが難しいだろうし、その部分はしょうがないのかな。。
エッグ
NODA・MAP
J:COM北九州芸術劇場 大ホール(福岡県)
2015/04/16 (木) ~ 2015/04/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
現在(いま)がこうならなきゃ…良いね。
こういう話しだったんだね。。
自分の思ってたのと全然違ってた。
面白かったというより、色んなものを感じさせてくれた。
観てる間にいつのまにか少しずつ目の前の景色が変わっていくんだけど、現在(いま)が舞台のようにならなきゃ…良いな…
っていう感じだよ。。。ほんと。
「オイル」のときは、どちらかというと過去のものとして観てる自分がいたんだけど、「エッグ」は今の時代に重ねながら観てる自分がいた。。
初演の頃に現在(いま)のような危ない匂いを感じさせる何かがもうあったのかな。
もちろん舞台も素晴らしかった。
FRIEND~踊る戯曲1~
CHAiroiPLIN
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2015/04/15 (水) ~ 2015/04/17 (金)公演終了
満足度★★★★
ぐるぐるぐるぐる家族・・・。
おなじ安部公房を扱ったこのしたPosition!!「人間そっくり」を観たときにも感じたことだけど、こういった不条理ものを題材にした舞台を観ていると、ある瞬間から頭が理解不能になるのか、そのままある世界に迷い込んでしまい、そのままその世界から抜け出せない自分がいるというかぁ。。なんか不思議な感覚。
ぐるぐるぐるぐる家族を観ながら、自分の頭のなかがぐるぐるぐる。。
ダンスも演出も洒落ててカッコ良かったです。
飛ぶひと
はえぎわ
ザ・スズナリ(東京都)
2015/04/03 (金) ~ 2015/04/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
飛ぶひと・・・への応援歌と思いたい。
広島での初演、楽日を観て、その後、はえぎわさんの楽日は3回目となるのですが。。。
3回目でお話が分かってるのにもかかわらず、なぜか広島ではじめて観たとき以上の新鮮さ、面白さを感じました。
特にはえぎわさんの場合は、お話+役者さんひとりひとりの演技を楽しんで観てた時間も圧倒的に多かったように思います。
なので、はえぎわ版大満足です。
今から飛ぼうとするひと・・・への応援歌と思いたいです。
結びの庭
森崎事務所M&Oplays
JMSアステールプラザ 大ホール(広島県)
2015/04/02 (木) ~ 2015/04/02 (木)公演終了
満足度★★★★
クドカンと麻生久美子に注目していたが・・・。
クドカンと麻生久美子に注目して舞台を観ていたのだが・・・。
意外に一番の主役は安藤玉恵さんだったのではないかと。。。
今回は麻生久美子さんも良かったけど、
とにかく安藤玉恵さんの可愛さが目立ったかなぁ。。
1回観たぐらいじゃ、ここに出てくる人たちの気持ち、心の動きはほんと分からないし、なかなか掴みにくいお話しではあるけど、
だからと言って繰り返し観たら分かるかと言えばそうでもないし、
そういうはっきり分かった言えないのが人間だと思うし、
そういうところが岩松了さんの面白さかなぁ・・・と思う。
楽しめましたぁ。
ベター・ハーフ
ニッポン放送/サードステージ
本多劇場(東京都)
2015/04/03 (金) ~ 2015/04/20 (月)公演終了
満足度★★★
なんか浅くて一方的かな。。。
う~ん、ほんとに普通というか。。
ひと昔前のトレンディードラマのような・・・、
浅くて一方的というか。。。
わざわざ下北沢で観る舞台でもなかったかなぁ。
まあ、でも演出とか面白いし物語も分かりやすいし、
役者さんも上手いし
舞台はじめてな感じのひとには良いかも。
まあ、こちらが求めすぎたのかな。
頭の鉢
張ち切れパンダ
OFF OFFシアター(東京都)
2015/04/08 (水) ~ 2015/04/13 (月)公演終了
満足度★★★★
リアルに切ない。。
途中から薄々あれはあれなんだろうなぁ……
っていうのが分かってきて、
物語の流れも終わりも薄々読めるのだけど
読めるから泣けてくるというか。。
まぁ、あれの使い方が贅沢で上手かったし、
ラストも良かったし、リアルに切なかったです。
ベタなんだけど、ひとの気持の動きを
しっかり押さえてるからか、
泣きながら楽しく観させていただきました。はい。
我々のある風景
Dr.MaDBOY
王子小劇場(東京都)
2015/04/09 (木) ~ 2015/04/12 (日)公演終了
満足度★★★
もうひと捻りあった方が・・・。
好きなタイプの舞台ではあるけど、
どうせここまでやるのなら、
もっと分からない方へ、
もうひと捻り持って行った方が、個人的には好きかなぁ。
良い雰囲気の役者さんが多くて、
お芝居については楽しめました。
大失敗。
モモンガ・コンプレックス
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2015/03/21 (土) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
ネガティヴをエネルギーに。。。
ネガティヴなエネルギーを、
ダンスパフォーマンスにして、
楽しましてくれるあたりが、
自分の性に合っててすごく楽しめました。
音楽の使い方も面白くて、楽しめるツボもたくさんです。
こういうのは好きです。
ザ・ブルーマリッジ
シアターユニット抹茶ウーロン
広島市東区民文化センター・ホール(広島県)
2015/03/14 (土) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★★
そっちかい。。(笑)
ある意味チラシに惑わされたというか。。。
ラストが強烈に記憶に残ってます(笑)
ロシアの劇作家の作品っていうことで、やはり独特の雰囲気があるんですけど、それを丁寧に派手すぎず楽しく芝居にされてたと思います。
脇の人たちも良いけど、主役の二人がすらっとして見栄えが良く、それだけで良い感じです。
どちらかというと、観客さんたちも、もっとリラックスして、もっと笑って楽しめばいいのになァ・・・・って、そんなことをふと。。。
Equal-イコール-
赤星マサノリ×坂口修一
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2015/03/07 (土) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★
お芝居の迷宮に迷い込む。。
赤星さんと坂口さんの軽妙な芝居を楽しんでるうちに、
いつの間にかお芝居の迷宮に迷い込み、
「えっ、どういうこと?」って
わけが分からないまま戸惑いながら観ていくと、
「えっ、そういうことなの。。!!」
って、同じ時間の流れで一緒に芝居を楽しんでる自分と
過去の伏線を思い出し確認しながら芝居を楽しんでる自分と
ふたり出てきて、
「あぁ、わけが分からない、いや、分かる、あっ、そうか、えっ、なんだ?」
色んな気持ちがごちゃごちゃごちゃごちゃ、
いや~、面白かった。
DVDを予約しとけば良かったと後悔。
ぶた草の庭
MONO
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2015/03/07 (土) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★
終わる時間の切なさ。。
笑いの中に溶け込む、
終わる時間の切なさ・・・
というか。。やるせなさというか。。
土田さんの書くお話って、
ネガティヴの連鎖が悲しくならずに、
力の入らない妙な笑いになっちゃうというか。。。
どんな状況になっても
変わらず、ひとでいたいです。
そんなことをふと。。
逆しら
黄金山アタック
広島市東区民文化センター・ホール(広島県)
2015/03/05 (木) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★
妙な懐かしさ。。。
ジブンだけかもしんないけど、
観てるうちに、妙な懐かしさを感じたんですよね。
懐かしい心地良さというか。
生理的に好きです、この舞台。
初日に観たのですけど、
個人的には全体の雰囲気から、なんか浮いてるような個所も
ポツリ感じられ、それが変わるのか変わらないのか・・・、
三重公演も興味あるんですけどね。
ブラッシュアップもするんでしょうし。。
柳沼さんは目とか表情が面白く、
梶田さんはゆるゆるな感じが良くて、
芦田さんは樹木希林なみの存在感で・・・。
中島さんを観てると、ダンスをやってるからこそ、
他のひととは何か違う伝えられるものがあるんやろな・・・
って思ってしまいます。
「初心者にお薦め!」っていうマークを付けてるものの、
決して分かりやすいということではなく、一度観て欲しい・・・
という思いです。
飛ぶひと
公益財団法人広島市文化財団 アステールプラザ
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)
2015/02/19 (木) ~ 2015/02/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
すっと心に入る群像劇
群像劇も色々観てますが、最初からすべてのひとたちが
分かりやすく、すっと心のなかに入ってくるのも珍しいです。
芝居を観ながら、共感できるひともあり、
身につまされることもあり、
色々考えさせられることもあり。。。。
遠くから眺める風景のようでもあり、
自分を映し出す鏡のようでもあり、
過去の記憶のようでもあり。。。
とはいえ、笑いのツボもあったけど(笑)
変幻自在、瞬間瞬間ごと、
色んな気持ちや思いを楽しめた舞台かなと。。
役者さんはみんな生き生きしてました。
窯ん、ベイビー
演劇企画室ベクトル
広島市東区民文化センター・ホール(広島県)
2015/02/07 (土) ~ 2015/02/08 (日)公演終了
満足度★★★★
謎に向かって進むおはなし
末田晴さんは舞台をやってた頃は観てなくて
脚本をされてた映画「横川サスペンス」だけ観たことがある。
それも、今回と同じように謎が物語の先にあって、
伏線がぽつりぽつりと落ちていくのを横目で見ながら物語が進んでいき、
物語に出てくるひと達が描かれながら、
最後に伏線が少しずつ拾われ解決する。
ほかのも、こんな感じなんだろうか。。。
やはり、舞台の行き先が見えてるので物足りない部分は少しあるのだけど、今回は森木さんが演じる次女のキャラがお話にすごくぴったりで生き生きしてて、そんな感じで、そのほかの役者さんも良い味が出てたかなと思う。
物語を楽しんだというより、その舞台にいる役者さんたちの芝居を楽しんだという感じ。
全体的に少しゆるい感じはしたけど面白かった。
「書く女」
北九州芸術劇場
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2015/02/14 (土) ~ 2015/02/16 (月)公演終了
満足度★★★★
緊張感ある心地よいリーディングS
緊張感のある心地よいリーディングセッションでした。
演出もただのリーディングに終わらない工夫もされてたし。
ピアノの演奏もソロコンサートのような雰囲気を醸し出すも、芝居を盛り上げ、芝居に良く馴染んでいました。
舞台と言う静かでピンと張りつめた水面に、
それぞれの役者たちが芝居をするたび、台詞を言うたび、
色んな波紋、たくさんの波紋を起し、
それがぶつかったり、大きくなったり、小さくなったり。。。
ロマンチックな舞台でもありました。
みんな良かったし、それぞれに見せ場もありましたが
やはり今回は、多田さんの熱演と木村さんの存在感が光ってたかと思います。