1812
ロデオ★座★ヘヴン
ワーサルシアター(東京都)
2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
祖国とはなんぞや?
「1812」。
この数字をクラシック・ファンが聴けば、チャイコフスキーの名を答えることだろう。
「大序曲1812年」
1812年、ナポレオンがフランス軍の大隊列を率い、帝政ロシアへ遠征。
しかし、《冬将軍》に味方されたロシア軍は、ついにナポレオンを追いやった。
舞台『1812』がチャイコフスキーの名曲をモチーフとする作品か どうかは知らない。
ただ、歴史史実に基づく、戦意高揚の、スラブ・ナショナリズムを代表するメロディーであり、その点だと《政治》である。
解説文を読んだところ、「国家の独立と血」から逃げない作品だと思う。
「X―QUEST」や「北区AKTSTAGE」は 特徴的な劇団だ。
もっとも、その劇団員が 世界観、作風、思想、技巧を背負う義務はない。
一方、やはり前者は身体パフォーミング(日大芸術学部母体)が期待されるし、後者は つかこうへいの社会派的表現に立脚する。
つまり、この劇団の劇団員が主要キャストを務める情報から、「こういう舞台だろうな」なる空想はできるわけだ。
私はチャイコフスキー・ファンだ。
法律家を志し、やがて音楽家となり、「現代バレエ」を築いたロシア知識人だ。
果たして、「1812」を超え、「ウクライナ情勢」に関与する、そんなアンチテーゼは発揮するのだろうか。
1812
ロデオ★座★ヘヴン
ワーサルシアター(東京都)
2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了
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祖国とはなんぞや?
「1812」。
この数字をクラシック・ファンが聴けば、チャイコフスキーの名を答えることだろう。
「大序曲1812年」
1812年、ナポレオンがフランス軍の大隊列を率い、帝政ロシアへ遠征。
しかし、《冬将軍》に味方されたロシア軍は、ついにナポレオンを追いやった。
舞台『1812』がチャイコフスキーの名曲をモチーフとする作品か どうかは知らない。
ただ、歴史史実に基づく、戦意高揚の、スラブ・ナショナリズムを代表するメロディーであり、その点だと《政治》である。
解説文を読んだところ、「国家の独立と血」から逃げない作品だと思う。
「X―QUEST」や「北区AKTSTAGE」は 特徴的な劇団だ。
もっとも、その劇団員が 世界観、作風、思想、技巧を背負う義務はない。
一方、やはり前者は身体パフォーミング(日大芸術学部母体)が期待されるし、後者は つかこうへいの社会派的表現に立脚する。
つまり、この劇団の劇団員が主要キャストを務める情報から、「こういう舞台だろうな」なる空想はできるわけだ。
私はチャイコフスキー・ファンだ。
法律家を志し、やがて音楽家となり、「現代バレエ」を築いたロシア知識人だ。
果たして、「1812」を超え、「ウクライナ情勢」に関与する、そんなアンチテーゼは発揮するのだろうか。
1812
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祖国とはなんぞや?
「1812」。
この数字をクラシック・ファンが聴けば、チャイコフスキーの名を答えるだろう。
「大序曲1812年」
1812年、ナポレオンがフランス軍の大隊列を率い、帝政ロシアへ遠征。
しかし、《冬将軍》に味方されたロシア軍は、ついにナポレオンを追いやった。
舞台『1812』がチャイコフスキーの名曲をモチーフとする作品か どうかは知らない。
ただ、歴史史実に基づく、戦意高揚の、スラブ・ナショナリズムを代表するメロディーであり、その点だと《政治》である。
解説文を読んだところ、「国家の独立と血」から逃げない作品だと思う。
「X―QUEST」や「北区AKTSTAGE」は 特徴的な劇団だ。
もっとも、その劇団員が 世界観、作風、思想、技巧を背負う義務はない。
一方、やはり前者は身体パフォーミング(日大芸術学部母体)が期待されるし、後者は つかこうへいの社会派的表現に立脚する。
つまり、この劇団の劇団員が主要キャストを務める情報から、「こういう舞台だろうな」なる空想はできるわけだ。
私はチャイコフスキー・ファンだ。
法律家を志し、やがて音楽家となり、「現代バレエ」を築いたロシア知識人だ。
果たして、「1812」を超え、「ウクライナ情勢」に関与する、そんなアンチテーゼは発揮するのだろうか。
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この数字をクラシック・ファンが聴けば、チャイコフスキーの名を答えるだろう。
「大序曲1812年」
1812年、ナポレオンがフランス軍の大隊列を率い、帝政ロシアへ遠征。
しかし、《冬将軍》に味方されたロシア軍は、ついにナポレオンを追いやった。
舞台『1812』がチャイコフスキーの名曲をモチーフとする作品か どうかは知らない。
ただ、歴史史実に基づく、戦意高揚の、スラブ・ナショナリズムを代表するメロディーであり、その点だと《政治》である。
解説文を読んだところ、「国家の独立と血」から逃げない作品だと思う。
「X―QUEST」や「北区AKTSTAGE」は 特徴的な劇団だ。
もっとも、その劇団員が 世界観、作風、思想、技巧を背負う義務はない。
一方、やはり前者は身体パフォーミング(日大芸術学部母体)が期待されるし、後者は つかこうへいの社会派的表現に立脚する。
つまり、この劇団の劇団員が主要キャストを務める情報から、「こういう舞台だろうな」なる空想はできるわけだ。
私はチャイコフスキー・ファンだ。
法律家を志し、やがて音楽家となり、「現代バレエ」を築いたロシア知識人だ。
果たして、「1812」を超え、「ウクライナ情勢」に関与する、そんなアンチテーゼは発揮するのだろうか。
1812
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「大序曲1812年」
1812年、ナポレオンがフランス軍の大隊列を率い、帝政ロシアへ遠征。
しかし、《冬将軍》に味方されたロシア軍は、ついにナポレオンを追いやった。
舞台『1812』がチャイコフスキーの名曲をモチーフとする作品か どうかは知らない。
ただ、歴史史実に基づく、戦意高揚の、スラブ・ナショナリズムを代表するメロディーであり、その点だと《政治》である。
解説文を読んだところ、「国家の独立と血」から逃げない作品だと思う。
「X―QUEST」や「北区AKTSTAGE」は 特徴的な劇団だ。
もっとも、その劇団員が 世界観、作風、思想、技巧を背負う義務はない。
一方、やはり前者は身体パフォーミング(日大芸術学部母体)が期待されるし、後者は つかこうへいの社会派的表現に立脚する。
つまり、この劇団の劇団員が主要キャストを務める情報から、「こういう舞台だろうな」なる空想はできるわけだ。
私はチャイコフスキー・ファンだ。
法律家を志し、やがて音楽家となり、「現代バレエ」を築いたロシア知識人だ。
果たして、「1812」を超え、「ウクライナ情勢」に関与する、そんなアンチテーゼは発揮するのだろうか。
1812
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2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了
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「1812」。
この数字をクラシック・ファンが聴けば、チャイコフスキーの名を答えることだろう。
「大序曲1812年」
1812年、ナポレオンがフランス軍の大隊列を率い、帝政ロシアへ遠征。
しかし、《冬将軍》に味方されたロシア軍は、ついにナポレオンを追いやった。
舞台『1812』がチャイコフスキーの名曲をモチーフとする作品か どうかは知らない。
ただ、歴史史実に基づく、戦意高揚の、スラブ・ナショナリズムを代表するメロディーであり、その点だと《政治》である。
解説文を読んだところ、「国家の独立と血」から逃げない作品だと思う。
「X―QUEST」や「北区AKTSTAGE」は 特徴的な劇団だ。
もっとも、その劇団員が 世界観、作風、思想、技巧を背負う義務はない。
一方、やはり前者は身体パフォーミング(日大芸術学部母体)が期待されるし、後者は つかこうへいの社会派的表現に立脚する。
つまり、この劇団の劇団員が主要キャストを務める情報から、「こういう舞台だろうな」なる空想はできるわけだ。
私はチャイコフスキー・ファンだ。
法律家を志し、やがて音楽家となり、「現代バレエ」を築いたロシア知識人だ。
果たして、「1812」を超え、「ウクライナ情勢」に関与する、そんなアンチテーゼは発揮するのだろうか。
1812
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この数字をクラシック・ファンが聴けば、チャイコフスキーの名を答えるだろう。
「大序曲1812年」
1812年、ナポレオンがフランス軍の大隊列を率い、帝政ロシアへ遠征。
しかし、《冬将軍》に味方されたロシア軍は、ついにナポレオンを追いやった。
舞台『1812』がチャイコフスキーの名曲をモチーフとする作品か どうかは知らない。
ただ、歴史史実に基づく、戦意高揚の、スラブ・ナショナリズムを代表するメロディーであり、その点だと《政治》である。
解説文を読んだところ、「国家の独立と血」から逃げない作品だと思う。
「X―QUEST」や「北区AKTSTAGE」は 特徴的な劇団だ。
もっとも、その劇団員が 世界観、作風、思想、技巧を背負う義務はない。
一方、やはり前者は身体パフォーミング(日大芸術学部母体)が期待されるし、後者は つかこうへいの社会派的表現に立脚する。
つまり、この劇団の劇団員が主要キャストを務める情報から、「こういう舞台だろうな」なる空想はできるわけだ。
私はチャイコフスキー・ファンだ。
法律家を志し、やがて音楽家となり、「現代バレエ」を築いたロシア知識人だ。
果たして、「1812」を超え、「ウクライナ情勢」に関与する、そんなアンチテーゼは発揮するのだろうか。
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2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了
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しかし、《冬将軍》に味方されたロシア軍は、ついにナポレオンを追いやった。
舞台『1812』がチャイコフスキーの名曲をモチーフとする作品か どうかは知らない。
ただ、歴史史実に基づく、戦意高揚の、スラブ・ナショナリズムを代表するメロディーであり、その点だと《政治》である。
解説文を読んだところ、「国家の独立と血」から逃げない作品だと思う。
「X―QUEST」や「北区AKTSTAGE」は 特徴的な劇団だ。
もっとも、その劇団員が 世界観、作風、思想、技巧を背負う義務はない。
一方、やはり前者は身体パフォーミング(日大芸術学部母体)が期待されるし、後者は つかこうへいの社会派的表現に立脚する。
つまり、この劇団の劇団員が主要キャストを務める情報から、「こういう舞台だろうな」なる空想はできるわけだ。
私はチャイコフスキー・ファンだ。
法律家を志し、やがて音楽家となり、「現代バレエ」を築いたロシア知識人だ。
果たして、「1812」を超え、「ウクライナ情勢」に関与する、そんなアンチテーゼは発揮するのだろうか。
語り芝居 百夜語り 第一夜
オトナの事情≒コドモの二乗
スタジオ空洞(東京都)
2014/05/21 (水) ~ 2014/05/23 (金)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
江戸のカタリズム
役者は「台詞を言う」ので あって、「台詞を語る」ではない。
逆に、講談師や落語家、漫才師に「枕」があるが、これは舞台でいうところの「前説」に該当し、本編にはない。
「語り芝居」とは、どうやら役者の技量が100倍 試される芸事である。
蟻の女王
タッタタ探検組合
ザ・ポケット(東京都)
2014/05/14 (水) ~ 2014/05/18 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
日本一ラフな政治劇が観れそう…
この劇団は、映画上映前にスクリーンを流れる予告編のように、巧みなPV(プロモーション・ビデオ)を作成する。
秋コレクションで『蟻の女王』PVを拝見したが、海底に眠る巨大地下帝国を探索したい、そんな少年の心をくすぶる断片図であったと思う。
働きアリ、兵隊アリ、女王アリが 、つまりは身分社会である。そして、働きアリ、兵隊アリをクローズアップすれば、2割以上が仕事を放棄し、王国(巣)に義務を果たさぬ寅さんらしい。
そんなコミカルな「蟻」たちに期待する私も当然いる。
谷口 有×岡田茂のツートップは安心だ。週末マチネは「ちびっこウェルカム ステージ」が開催されるようで、演劇の裾野を広げるコンタクトにもなることだろう。
「さあ、昆虫好きの良い子のみんな、集まれ〜!」である。
ラ・ボエーム(La Bohème日本語公演)
RAINBOW-STUDIO シアター・カンパニー
ムーブ町屋・ムーブホール(東京都)
2014/05/14 (水) ~ 2014/05/15 (木)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
オペラに、ミュージカル形式を逆輸入する?
なぜ日本にオペラは定着しないのだろう。
藤原歌劇団と二期会が 日本におけるオペラの両巨頭であろう。
近頃だと、ヤマハホール『銀座オペラ』のように、字幕ハイライト版を上演することで客層の幅を拡張しようと試みる公演も多い。
だが、新国立劇場に足を運ぶ紳士・貴婦人は なお別次元だろう。
その答えが「あらすじ」に 記されていたように思う。
つまり、「リアルな演技でストーリーを追い、歌詞が聞こえる!
オペラを日本語で「歌劇」と呼ぶならば、その正しい姿が、今ここに!!」
どうだろう、この挑発的な文面は。
しかし、「リアルな演技」という、「オペラ」が邪魔をしないアクティズムは、オペラの盲点を突いている。
元々、イタリアが発祥の地であるオペラは、フランスに輸入される過程を辿った結果、「演劇」「歌唱」「戯曲」「思想」がブレンドされた総合舞台芸術へ進化した。
もちろん、イタリア・オペラからすると「あんなものオペラじゃねえ!」だろうが、藤原歌劇団や二期会がミュージカル・ファンを吸収できていない要因は、ストーリーを一時停止してしまう「断絶する舞台」だろう。
その点、本作『オペラ「ラ・ボエーム」』が 自己陶酔する「あらすじ」を読むと、これはもう「新・オペラ」に期待したい。
会場『ムーブ町屋ムーブホール』へは一度だけ伺ったことがある。
荒川少年少女合唱団の定期公演で、たしか区長も来賓挨拶されていた。
オペラ劇のキャパシティとしては小規模である。
だが、少年少女合唱団定期演奏会のようにコンサート・ホール利用が頻繁であり、音響・残響面の評価は安心だ。
プッチーニは「近代オペラの父」である。
フレッシュな歌手、俳優が どう「リアルな演技」をするのか。
藤原歌劇団も二期会も参考にしては いかがか。
おやすみカフカ
ttu【2017年5月末解散】
STスポット(神奈川県)
2014/05/09 (金) ~ 2014/05/11 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
未来羽(フューチャー・フライ)が、動き出す
昆虫は宇宙から飛来してきた生命体らしい。
ヒトを含む哺乳類とDNA構造上は大差ないが、「“血液”が流れていないではないか」、という。
このSF研究者に編集作業を任せれば、細菌や微生物も「外来」とする 生物図鑑が出版されてしまう。
SFではない「昆虫博士」を代表する人物は漫画家・手塚治虫だ。
なぜなら、ご自身のペンネーム「虫」は昆虫の それ(テントウ虫)であり、1950年代に立ち上げた会社名も「虫プロダクション」であった。
未だ手塚治虫・専属マネージャーを勤める近藤さんは、その教養ぶりを「大陸ごとの歴史を紀元前に遡ってパッといえる」レベルだと、どこかのインタビューに紹介していた。
しかし、ご自身が「虫」であるのにもかかわらず、手塚治虫は昆虫に関し、何も知識がなかったに等しい。地球に生息する昆虫のうち、ヒトが学術名をつけた種すら「数%」だからである。
フランツ・カフカのハエのような「千里眼」飛行に観客を招待する。
アリのようにミクロな舞台世界でありながら、トンボの ごとくダイナミック・ビューを映し出す。
そんなこと、きっと昆虫にはできない。
永遠にムーン
合同会社シザーブリッツ
サンモールスタジオ(東京都)
2014/05/01 (木) ~ 2014/05/11 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
ムーンに代わってお仕置きよ!
フランス人女性がセーラー・ムーン姿で街角を歩く。
そんな光景、一度は観たことが あると思う。
彼女たちは「クールジャパン」という名のアニメーションに夢中となり、それゆえ通販で衣装を取り揃えたのだろうか。
たしかに その一面は ある。だが、パリ・セーヌ川の『陽』(+南仏=太陽)を対比させる『陰』(月)の日本思想に 多少は ほろ酔いしたはずだ。
その代表作こそ言わずとしれた『若草物語』である。
主人公が「現代女性」だとすれば、私はそこに儚さを要求したい。
楽しみだ。
オムニー6
劇団K助
野方区民ホール(東京都)
2014/04/30 (水) ~ 2014/05/04 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
オムニバスは環礁だ
オムニバスは、地政学から説明するとマーシャル諸島だろう。
飛び石のようにクルーザーで移動できるが、白人が居住する要塞島があれば、半裸に違い原住民が暮らす小島も ある。
もちろん、島によりその文化はグラデーションする。その「差」も内包した地政学的な環礁、国民のアンデンティーティが、すなわち「真珠の首飾り」と称されるマーシャル諸島なのである。
『オムニー6』は、普通のオムニバスのみならず、なんと作・演も短編ごと別個に上演する機会が与えられたらしい。
マーシャル諸島でいえば白人の島あり、原住民の島あり といった様相か。
だが、オムニバスの良いところは「完結」する点に ある。「真珠の首飾り」のように一つひとつの真珠を繋ぎ合わせ、高級なオムニバスを披露してほしい。
じじいに幸あれ!4/27(日)19:00追加公演決定!
張ち切れパンダ
「劇」小劇場(東京都)
2014/04/23 (水) ~ 2014/04/29 (火)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
高齢者が「弱者」のレッテルをはがす日
高齢化社会は「一億総弱者」である。
65歳以上の高齢者は「弱者」とされるし、中学生未満の子供は「弱者」扱いだし、他に身障者、妊婦、マイノリティを含めれば、2040年代には人口の過半数が「弱者」になりそうだ。
さて、ある街に「世界一不幸なのはワシだ」を呟く じいじ が おるそうな。しかも、自宅から外出せず、いわゆる「引きこもり」らしい。
私のいう「隠居型引きこもり」である。
「世界一不幸」を挨拶のように発言する人は例外なく平和ボケだ。
その人は ユーゴスラビアの虐殺や、ウガンダの大虐殺に遭った民族もいれた「世界」を語った末の結論なのか?
身体の自由が確保され、人間らしい生活を謳歌できる以上、「世界一不幸」の冠を自主的に返上すべきだ。
しかし、「世界一不幸だ」を語る老人はコメディのできるタイプだろう。それは期待であり、高齢化社会を「一億総弱者」にしないための方法でもある。
海猫街・改訂版
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2014/04/21 (月) ~ 2014/05/03 (土)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
明日を もぎ取る、海女
NHK連続ドラマ『あまちゃん』がブームとなり、「じぇじぇじぇ」なるセリフも流行語大賞に選出されたのは昨年の出来事だった。
モデルは「美人すぎる海女さん」だろう。ニュースで一時話題となった。
だが、メディアのネタとは裏腹に、『海女』は厳しく、冷たく、凛とした職場であるとも思う。
私が東大仏教会に参加した際、ある女性宗教学者が自らの叔母の思い出を語っていた。
叔母は若い頃から『海女』を生業としていた。一家を支えてきた苦労人である。後、旅館の女将に引き抜かれたらしい。
その女性宗教学者はこんなエピソードを 教えてくれた。(幼少期は叔母の旅館へ預けられていた)
「行商人が裏口から魚を売りにやってくるんです。経済的に困窮し、“一つだけでも”その行商人は叔母に懇願するのですが、叔母は“品質が良くない。帰りなさい!”と怒り、追い出してしまった。
その一部始終をみていた私は叔母に“かわいそうだよ、買ってあげたら”と。
そうしたら、叔母は“商売ばかりに気を取られて人間として大切なことを忘れていた。○○ちゃんに感謝しなければならない”と 涙を流したのです。次に行商人が 訪問した際、謝った上、いくつか魚を購入してあげたそう」
『元・海女』叔母も、旅館経営を担い、当然ながら従業員の給与を支払わなければならない立場だ。
行商人の懇願を断ったとしても、経営者からすれば それは合理性だろう。
ただし、祖母は 礼儀に欠けていたことを反省されたのだ。敏腕を振るっていた人物が、暮らしに困窮する行商人の『心情』を察した末の反省だった。
これは、1970年頃の房総半島・寂れた港町内でのエピソードである。
この劇団が描く日露戦争時の『海猫街』と そう遠くはないセンチメンタルだと思う。(=裏切られる弱さ)
『海女』は情の人である。
バカにふりそそぐ木漏れ日の温度
GORE GORE GIRLS
王子小劇場(東京都)
2014/05/08 (木) ~ 2014/05/12 (月)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
書を捨て、GORE GOREしよう。
商店街を さっそうと歩行する主婦は、パリコレのファッション・モデルより堂々としている。
肉屋の店主が赤字サービスを叫んでも、福引の鐘が鳴っても、「家族」という内なる奇抜さから脱出できない「退屈」が、そのアイラインに地味なメイクをさせる。
「GORE GORE」…。
女を断ちえなければ、女は「GORE GORE」を内存してしまう。
木漏れ日の向こうは、今日も地中海から旅をしてきた西風が吹く。それが地肌に触れるに従い、「退屈」と「孤独」を内存する下町モデルの汗を回収していった。
自転車を立ちこぎする姿は威厳だ。スーパーへ移動中、買い物カゴはズシリと、その年齢分を街中に伝えている。
「GORE GORE」…。
日常から「脱出」した先の小旅行に、私も追随したくなった。
推定容疑者
Cooch
テアトルBONBON(東京都)
2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
平均こそトップ・ランナーだ
「推定容疑者?」
それは聞き慣れない、とてもミステリーな単語だった。
昔、朝日新聞の記事にコンピューター・システムを活用した「平均顔」の研究が紹介されていた。
二大政党制に日本も移行するだろうと、メディアが喧伝しているころだった。
二大政党(与党と野党第一党)と、組織政党(某中道政党と某左翼政党)の所属議員をそれぞれランダムに集め、その輪郭やらパーツを CGで合成したらしい。
そうすると、両者には明確な「差」が あったのだ。「平均政治家」の顔は二大政党の方がシュッとしていて、組織政党の方が丸みを帯びえていた。
二大政党同士の「平均顔」が極似しており、政策の共通性を証明する形にもなった。
「推定容疑者」なんて単語、バカげてる。近所のお爺さんも、そう日記に書くだろう。
でも、科学者の間では、輪郭と人格の関連性が日々研究されている。私たちからプライバシーを奪う「ビックデータ」である可能性を考えなければならない。
だから、私は こうも思う。
「推定容疑者」は架空のおとぎ話 ではないんだよと。
美男美女は基本的に「平均顔」。ということは、ビックデータを集計した「推定容疑者」は三浦春馬や浅尾美和のような人物なのかもしれない。
こんこんと、
green flowers
シアター711(東京都)
2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
吉日じゃなくても結婚式
瀬戸内 慎吾・菅原 海 様
このたびは披露宴パーティへの ご招待状、誠に ありがとうございます。
御両人の晴れやかな姿を式場で拝見できること、楽しみにしております。
御両人の結婚と末永い幸せを祝し、出席の返信と代えさせて頂きます。
敬具
平成26年4月 滅仏
楽屋
演劇集団アクト青山
ワーサルシアター(東京都)
2014/04/22 (火) ~ 2014/04/30 (水)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
楽屋よ、戻ってこい
鏡前には茶碗が置いてある。
三日月を映す湖のように、茶碗の中に注がれた緑茶は静寂である。
誇りとライバル心が交差する、本番前の共同生活が、「女優」という生き物の牙を演出する。
つかこうへい はある名言を遺した。
「人間にとって大切なのは、何を恥かと思うかです。」
「恥」が人間らしさだとすれば、「女優」は「恥」を紡ぐ専門家だろう。
そして、頂なき山頂を目指す自立心が、いつしか「恥」を演技から離れた形で忘却させる。
「女優」という繊維質の衣装を身にまとう裸の女達。
それは、誰にでも等しく与えられる同一の称号であり、誰も保有していない空虚である。
情念が茶碗をプカプカ揺らす。