ジョギリ婦人
芝居流通センターデス電所
「劇」小劇場(東京都)
2012/03/21 (水) ~ 2012/04/01 (日)公演終了
満足度★★★★
怖いけど面白い
さすがに正視出来ない刺激的な箇所もありますが、そこは自己責任でなんとか乗切りました。
怖いのになぜか微妙に笑い、歌唱力は抜きにしたノリのいい音楽、なんというか、お馬鹿ダーク系ホラーファンタジーといった感じ。
それでもちゃんと舞台劇として成立していたのが興味深かったです。
ガラスの動物園
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2012/03/10 (土) ~ 2012/04/03 (火)公演終了
満足度★★★★
家族の回顧録みたいな
全般的に悔いや哀しさ、絶望に覆われ、爽快感はないけど不思議と嫌悪感は湧かず、むしろもう一度見たいと思わされた舞台だった。
印象派絵画みたいな舞台セットと、清廉という言葉が似合いそうな舞踊。
Vector(ご来場ありがとうございました!)
613
劇場HOPE(東京都)
2012/03/24 (土) ~ 2012/04/01 (日)公演終了
満足度★★★
専門用語の解説が欲しかった
遺伝子治療の研究している技術者グループとそれを支えている企業。
企業倫理と研究成果、努力の道程と、それにまつわる者達の生死に対する考えとか丁寧に描いていたと思う。
理化学医療分野に関する専門用語が多々出てきたので、単純な用語でも補完する意味で解説が欲しかった。
ワンダーガーデン
玉造小劇店
座・高円寺1(東京都)
2012/03/08 (木) ~ 2012/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★
四獣バージョン観劇
時間の都合上、男優編のみ観劇。
あ、舞台転換時に四華の女優さん達出てたか。
洋館に住む三姉妹の生き方模様を、明治末期から大正期〜昭和初期にかけての時代背景を彼女達の庭を中心に舞台に話が進む。
舞台は庭のみ!
青春期から中年になってまでの生き様がその庭を通して、結構厳しい時代だったと思うが活き活きと明るく描かれている。
昨今の大阪版の朝ドラを見たような、後味良く気持ちのいい舞台でした。
きれいごと。なきごと。ねごと。
Cui?
新宿眼科画廊(東京都)
2012/03/17 (土) ~ 2012/03/21 (水)公演終了
サド侯爵夫人
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2012/03/06 (火) ~ 2012/03/20 (火)公演終了
満足度★★★
ブラボーな舞台
実際「ブラボー」と声かけた人はいなかったけど、なんとなく声に出てしまうような6人の女優さん達でした。
特に大きな動きや目立つセットはない、あんまり見た事ないけど能舞台を観てきたような感じ。そういう演出なのかな。
格調高く華美で嘆美な台詞劇。でも不気味な怖さも感じた舞台。
出演者の衣装が黒基調で、和洋折衷といった感じ。
麻美さんの乗馬服ぽい衣装カッコ良かった。
白石さんのスターウォーズに出てきそうな衣装もまた似合ってて凄かった。
素晴らしい一日
自転車キンクリーツカンパニー
駅前劇場(東京都)
2012/03/07 (水) ~ 2012/03/13 (火)公演終了
満足度★★★★
ロードムービー風な舞台
借金取り立ての一日の出来事なのに、深刻にならず見終わったあとになんかほのぼのした感じになる不思議でゆったりした、いい感じの力加減の舞台でした。
舞台セットが器用に出現して見ていて飽きない。
達者な女優さん達の中で黒一点(?)の内浦さんが、結構いい加減でデタラメな性格をしているだけど、あの行動力があるから、ついつい心開いてしまうんだろうなーと思わせるようなナイスな笑顔でした。
徐々に態度と表情が変わって行く伊勢さんの最後の笑顔も良かった。
「ザ・シェルター」「寿歌」2本立て公演
加藤健一事務所
本多劇場(東京都)
2012/03/02 (金) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
最終日観劇
ザ・シェルター/切羽詰まった状況でロウソク灯し家族集まり話す様は奇しくも昨年の夜を思い出した。
寿歌/シス版がポップスならカトケン版はノリの好い演歌っていう感じ。相変わらず小松さんは身体の動きが面白い。
パーマ屋スミレ
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2012/03/05 (月) ~ 2012/03/25 (日)公演終了
満足度★★★★
九州女の気風の良さ
説明にある通り、「たとえば〜」→「パーマ屋〜」→「焼き肉〜」の時代並び。
配役の設定や舞台進行が前作に似ていたように思うが、当時の社会背景の状況(在日一世〜、韓国籍や日本籍の選択、生きて暮らす国とか)を考えれば、設定が近くなるのは仕方ないのかも。しかし、なぜか笑え、また涙する家族愛に包まれた良い舞台だった。
大人になって登場している大吉の最後のセリフが、現在の状況とリンクしているようだった。
レシピエント
ドリームプラス株式会社
紀伊國屋ホール(東京都)
2012/02/29 (水) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
手塚治虫の医療系漫画読んだ感じ。
縁あって観劇。
冒頭、若手キャスト(女性客多かったが自分が無関心な故、誰がどんな活躍をしているのかわからない)の登場の仕方を見た瞬間、G2の演出とこのキャストについて行けるか不安でしたが、想像以上に見応えがありました。
感情を表に出さず、だからって陰になるわけでなく静の動作の多かった佐藤さん、生真面目っぽさが似合ってる。
ほぼ出ずっぱりだったが、作品の要になる艦長が安定していて良かった。
朗読劇「幻色江戸ごよみ」
Team申
PARCO劇場(東京都)
2012/03/01 (木) ~ 2012/03/07 (水)公演終了
満足度★★★★
最終日観劇
連日ゲスト出演があったらしいが、最終日はメイン3人のみの出演。
本番前の場内アナウンスとマナー注意が三者三様+劇場スタッフによる出来過ぎのコント芝居。見てて楽しかった。
チーム申に限らず、パルコはこんなリーディング公演を固定化して上演企画してくれないかな。
宮部みゆきの時代物小説。
最終日演目「器量のぞみ/神無月/紙吹雪」
うれしい悲鳴
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2012/03/03 (土) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
ダンス乱舞
主人公達を悩ませ苦しめる、タブーと使命感、とある問題。
一筋縄では理解出来そうにない本筋に、不思議で静かで残酷な結末。
刺激的で華美さの少ないシンプルな舞台上にマスゲームのようなダンスパフォーマンスシーンはまさに乱舞。
その乱舞の華麗さと完成度の高さと洗練さに目を奪われる。
一人の人物を複数で演じ、句読点の無い詩を読んでいるような台詞回し。
慣れの果て
演劇チーム 渋谷ハチ公前
赤坂RED/THEATER(東京都)
2012/02/22 (水) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★
静かで熱い舞台
事情があって施設暮らしの少年少女、青年達が町の片隅の何かの工場で働いて暮らしている。そんな彼らの家族、友情、日常の葛藤やせめぎ合いは常に起こっている。
前半というか話の導入から中盤まで静かに話が進んでいたので、このまま行くのかと危惧していたら終盤に全てが凝縮されていた。
彼らは幸せなのか、不幸せなのかと考えたが、でもどこか煮え切れない部分も見え、それは自分が彼らより年代がずれている上の世代だから?とか不毛な考えがつきまとってしまい、誰かに手引きしてもらいたくなった。
客席から登場した彼がメインになるのかと思いきやそうでなく、舞台上で出演者がそのまま、演技というより待機しているように見えた。
また、誰でも主役になれる立場に見えたので、役名の一覧表を添付して欲しかった。
Turning Point 【分岐点】
KAKUTA
ザ・スズナリ(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★
この先の人生
女性二人の友情から分離、30代になってからの再出発までを、明るく直球で、しかし熱くならず、淡々と本音を探り合いながら二人の対比を見せてくれた15年の年月は、KAKUTAの歴史にも受け捉え出来るし、観客の歴史としても振り返らせてくれました。
出会いがあって、その個人と係わってきた状況により優勢や優劣をつけたくなるのが感情というもの。いろいろ経験して全てをぶちまけて一歩踏み出したその先は明るく、それが出来た二人が羨ましくも思った。
変に飾り付ける「希望」とか「未来」とかに括られそうだけど、そんなもんつけなくても充分活気あって、心豊かになれそうな舞台だった。
モナリザの左目
Nana Produce
劇場HOPE(東京都)
2012/03/04 (日) ~ 2012/03/06 (火)公演終了
満足度★★★★★
初日観劇
作演出の高橋いさをさんの2作品の上演作のひとつ。
昨年のロクソドンタフェスティバルグランプリ(関西の舞台芸術の賞らしい)作品。
前作タイトルは「知らない彼女」
作品自体はシリアスで重めの題材だけど、配役各々がしっかりしているので見ていて苦にならない。舞台位置がやや高めなので後方から見た方が首が疲れないかもw。
最初から中盤までに短いやり取りする弁護士と探偵さんの会話に和める。
見応えのある2時間近くの舞台。
初日の為か、小さい劇場はあっという間に満杯。
ここからはやや愚痴になります。すいません。
この作品に限らず「自由席なので」と自分が舞台が見えやすい位置に座っていたら、開演時間直前になって来る人に席を詰めて位置をずらすのって、なんかモヤッとする。あと終演後の関係者挨拶の為に追い立てるように誘導するのは考えてほしい。もうちょっと一般客にも優しくしてw。
コルトガバメンツ -revisited-
東京ハートブレイカーズ
南青山MANDALA (東京都)
2012/02/29 (水) ~ 2012/03/03 (土)公演終了
満足度★★★★★
チーム男子
タイトル同じだけど、毎回加筆して話を変えてくる舞台作。
今回はライブ演奏と芝居がミックスされているけど、心躍る演奏に歌って騒いで楽しんでるうちにあっという間に終っちゃったといった感じ。
お祭りは終った後が切ないけど、この舞台もそんな感じでした。
客席の傍らで見ていた右近さんの表情が、穏やかで楽しそうで印象的でした。
少しはみ出て殴られた
MONO
吉祥寺シアター(東京都)
2012/02/17 (金) ~ 2012/02/26 (日)公演終了
ベルが鳴る前に
ペンギンプルペイルパイルズ
本多劇場(東京都)
2012/02/16 (木) ~ 2012/02/22 (水)公演終了
満足度★★★
ちょっと混乱
話の内容と登場人物の多さにちょっと混乱。
善人の行動やホムンクルスの活躍、片腕銃の暴発とか、印象に残るシーンは多々あったけど、異世界に放り込まれたまま終ってしまったような感じ。苦い寓話のような造形。以前見た「機械」を思い出した。
ロマンサー-夜明峠編-
モダンスイマーズ
シアタートラム(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★
三部作の第一弾
峠に暮らす人達の元へ、里から来た熊退治のマタギ一行。
凍てつく集落で暮らしていくルールと欲と変化への一歩。
オドとスズ夫婦の絶叫夫唱婦随ぷりが愛嬌あって良かった。
千葉さんのマタギ姿が妙にカッコ良い。
んーでも、松永さん贔屓派としてはちょっと出番少なくって物足りなさもあり。
狂おしき怠惰
TRASHMASTERS
駅前劇場(東京都)
2012/02/18 (土) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★★★
緊張と集中
大学病院で繰広げられる人間模様。
仕事の倫理観は職種により様々だろうけど、今の日本を取り巻く濃い現場が痛い位伝わってくる。
女は嫉妬と逆風の断片を跳ね返したら、より一層強くなると実感。
一幕終了間際〜司の発言挿入シーンが一番響いて印象に残ったかな。
演じてる役者さんの年代が見事にその年代を生きて来たような造形で更に驚く。