ボス村松の観てきた!クチコミ一覧

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ギョーザ丸、出港す

ギョーザ丸、出港す

トリコロールケーキ

新宿眼科画廊(東京都)

2013/11/23 (土) ~ 2013/12/04 (水)公演終了

満足度★★★★★

世界観系
褒め言葉としての、ゆるい、くだらない。

確かにそうなのだけれど、

ここまで徹底されている芝居はない。

ナンセンス=脱・意味というよりは、

脱・演劇。

演劇って嘘だよ。こんなのただのごっこ遊びだよ。

トリコロは主張する。

嘘の感情を身にまとって、観客を巻き込む。

そういう、演劇のいかがわしさ、野暮ったさを拒絶する。

抑揚を抑えた打ち込みの音が、

無限ループしている感じ。

とてもイデオロギー色の強い演劇である。

おもしろい。


A love story

A love story

もしもしガシャ~ン

タイニイアリス(東京都)

2013/06/14 (金) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

さいこーだ
なんか、雑で、よかった。独白を聞かせようとしている時に、裏でコップがカチャンカチャン言ってたり、風情があった。自分も芝居を作るのだけれど、そこで醸したい空気がここにあって、それは大層魅力的で、俺は間違ってなかったと思った。と、同時に、みなさんの点が辛いので間違ってるのかな、とも思った。でも俺もガンバローとおもた

科学

科学

キ・カンパニー

新宿眼科画廊(東京都)

2013/06/08 (土) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

ポップきわまりない
作・演出・異性人役の望月さんの才能がハンパない。今回はスキンヘッドに半裸だったが、スーツを着ればいい男になりそう。ポップはチープに落ちやすいが、計算づくで踏みとどまっているように見えた。最後に、異星人に対してポロっと「君、全身、緑色だし」と緑色設定だった(実際は塗ってない。ただの半裸)という小ネタが入った。神様とおぼしき異性人だったので、ナメック星人か?と今書いてて気づいた。素に近いところでの軽快な会話のキャッチボールが心地よくノンストレスで観劇できる。でも次は、シェークスピア劇みたいな大仰な演技をするということで、そちらの挑戦も期待したい。

suicide paradox

suicide paradox

拘束ピエロ

シアターブラッツ(東京都)

2013/04/27 (土) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

カッコイイ
ピストルは人を殺す道具で、憎むべき悪です。

タバコは体に悪いので、禁煙をおススメします。

ああ、しかしなんと人間の、ピストルを構える、悠然とタバコを吸うことの所作にカッコイイを見てしまうことか。

若い美男美女の役者がこれでもか、これでもかと、カッコイイを繰り出す。

美男美女には美男美女にしかできない技がある。

繰り出されるカッコイイパンチに、私も10RTKO負け。

cut out list

cut out list

PLAT-formance

王子小劇場(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

豊かな能力
コントと銘打つと、点が辛くなる。

笑うか笑わないかに、結論が集約されるからだろう。

オールオアナッシングみたいな。

今のご時勢、コントと銘打って、お客さんが超リラックス状態で見るテレビのコントと戦うのは修羅の道なのかもしれないませんね。

私は自分も脚本を書いたり、板の上に上がったりする小劇場の人間なので、小劇場視点で脚本家さん、演者のお二人の能力にすごいなーと感服しました。

偽典・地獄変

偽典・地獄変

鳥の血に悲しめど、魚の血に悲しまず

pit北/区域(東京都)

2013/04/12 (金) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

どーん
あんまり練っていない、好きな事をどーんとやっているのを見せられて、

どうだ? と問われたよう。

参りました。

肉のラブレター

肉のラブレター

MCR

駅前劇場(東京都)

2012/12/19 (水) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

ちゃんとしてる
芝居好きが面白いっていう作品と、芝居をやってる人が面白いっていう作品と、初めて芝居を見る人が面白いっていう作品は、微妙に違っているとおもうのだけれど、そのどの人たちもが面白かったと言いそうな、人を選ばない作品。脚本の言葉がちゃんと作家さんが吟味した上での言葉と思われ、ポップなんだけど書いた人も見える。こんな芝居を見たよと人に言いたくなるような作品だったのではないかと思います。星30個

中也論 よごれたかなしみ

中也論 よごれたかなしみ

趣向

STスポット(神奈川県)

2012/09/23 (日) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

よかったわー
ちゃんとした言葉と、ちゃんとした演出と、ちゃんとした演技が合わさって、+αの色気が発生。こういう芝居にこそ、小劇場の真ん中にいてほしい。星50個

白虎隊風雲録 コダマ!(CM大会最優秀賞受賞!)

白虎隊風雲録 コダマ!(CM大会最優秀賞受賞!)

劇団バッコスの祭

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2012/09/26 (水) ~ 2012/10/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

誰が一番つえーんだ
事前に見所を聞いて、芝居でジャンプやるのか?!と身構えてビッグツリーへ。本当にやりやがった!!アッパレだ!!一体、誰が一番つえーんだ!引き込まれました。得意の海で凄い術をつかったり、雨を矢にしたり、全体攻撃系の、直江カネツグが、一番強かった気がするな。勝敗に直結して貢献度が高い。

フリル

フリル

アマヤドリ

王子小劇場(東京都)

2012/09/08 (土) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

ねっころがって
最後、みんな、静かに、寝っころがって空に向かって手を伸ばす。

この幻想的抽象的思索的なエンドマーク。

しみじみと人間て孤独だなあと思った。

『つまんなかったら言ってね、死ぬから』【ローション・ペペと提携!】

『つまんなかったら言ってね、死ぬから』【ローション・ペペと提携!】

あんかけフラミンゴ

Geki地下Liberty(東京都)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★★


雑でよかった。パンクだった。役者の佇まいが、すてきだった。どう頑張っても、芝居なんて、ゴッコ遊びなんだよ。いえー!

【ご来場ありがとうございました!】西日、新車に直撃【舞台写真UPしてます】

【ご来場ありがとうございました!】西日、新車に直撃【舞台写真UPしてます】

トリコロールケーキ

シアター711(東京都)

2012/08/08 (水) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

廣岡OUT 佐藤IN 
二本連続して、おっさん役者の、哀感を前に出しての、ナンセンスだ。おっさんが好きなのかもしれない。



ウズキちゃん

ウズキちゃん

INUTOKUSHI

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2011/12/14 (水) ~ 2011/12/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

有った。
初、犬と串。

私自身は大笑いしたわけではないけれども(客席は大変ウケていた)、終始、おもしろいなーと頭の中がホクホクしてた。作演出のモラルさんのセンスは、観客の1歩先を走って、ついてこい、という類のものとお見受けした。やられちゃったな。おみごと。饒舌一人称主観で100分駆け抜ける、疾走感。これを第一にやりたかったのだと思った。疾走感あった。

ウズキちゃんが、のべつまくなしチューしてて、そのチューがなかなか、エロスだったのがよかった。フトモモもよかった。

音響とか照明とか舞台美術のコーディネートが高いところで相乗効果をあげていた。かわいかった。

ただ、男性陣にコロスっぽいメイクを施して、没個性の道化のように演出してあったのが、男性陣をみんな同じに見えさせ、それは演出の目論見どおりなんだろうけど、少し興を削いだ。みんな同じよりも、やっぱり違ったように見えた方が面白いんじゃないだろうか。

   ***

なるほどこれが、犬と串か、と思った。

犬と串はそこに有った。

有ると感じる劇団は、ほとんどない。

ハロウィン・シックス 【次月は11/19~21】

ハロウィン・シックス 【次月は11/19~21】

たすいち

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2011/10/22 (土) ~ 2011/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

ラストシーン
照れるか、キメるか。

キメるを志向する劇団と察しました。

ラストシーン、キマってた。主役のトオルさんのため息

「またウソついちゃった」

正直脚本は12カ月連続公演ゆえの、練りこめてないものを感じた。

でも、キメは一瞬だから、

そこのカッコイイ瞬間は、絶対値で測りたいと思う。カッコよかった。

来年4月の吉祥寺シアターで目崎さんの本気の本気を見てみたいと思う。

その芝居に屈服したいような、したくないような。

芝居観客の例に漏れず、自分も芝居を作る側の人間でもあるから、ホントの
ホントに面白い芝居には心安らかにはいられないからです。

【終演致しました】とりわけ雨をはじくベビー【ご来場頂き、ありがとうございました!】

【終演致しました】とりわけ雨をはじくベビー【ご来場頂き、ありがとうございました!】

トリコロールケーキ

しもきた空間リバティ(東京都)

2011/10/21 (金) ~ 2011/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

差し入れだ
「差し入れだ」

ストーリーとは関係ない単発のネタなのだが、

後ろから鋭い太刀筋で真っ二つにされた気がした。

言葉の選択や人物造形の線が柔らかい。

いいと思います。

『シバイ~演劇オブザデッド~』

『シバイ~演劇オブザデッド~』

The Dusty Walls

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2011/09/01 (木) ~ 2011/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

なるほど鈴木雄太
鈴木雄太に星5つ
竹田桂に星5つ

さよなら また逢う日まで

さよなら また逢う日まで

ブラジル

紀伊國屋ホール(東京都)

2011/08/14 (日) ~ 2011/08/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

緩急自在
能力のある作家、役者が緩急自在に俺に面白いと言わせにきやがった。その緩急自在に、北風と太陽でいうと北風の圧力を感じて、俺は身がまえた。面白いものを見たくて劇場に足を運んでいるのだから、何を身構える必要があるのか。うまいなー。へー。ほー。役と親和性の高いボケ。正確にリズムを刻むツッコミ。わー、っと舞台が盛り上がった後に、ふっと静まり緊張感呼ぶ沈黙。裏切り者は誰だ?怒涛のラストへ。ピタッと着地が決まった最後の一言、そして銃声。最後まで私は身構えていた。カーテンコールが始まる。面白かったですか?と問われたように感じる。はい。おもしろかったです。

わが星

わが星

ままごと

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/04/15 (金) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

人造宇宙
後ろに時報(をモチーフにした楽曲のバックトラック)の、プ、プ、プ、プーンがずっと流れていたのが効いた。時報は上演時間の100分じゅうずっと流れてた。そしてその100分で、舞台上に、確かに100億年の時間が過ぎ去った気持ちになった。

100億年を100分だから、1億倍速の猛スピードだ。

でも、その猛スピードの中で扱われているのは、ていねいに台詞の間や響きが計算された技巧に富んだセンチメンタルだ。

その相反するニ極が面白かった。

作り上げられた劇場サイズの人造宇宙の趣き。すごくよくできている。

1990年に大学に入って小劇場を知った私には、野田秀樹の骨格に平田オリザの血を流して、高泉淳子の山田のぼる君を2010年に蘇らせたようにも見えた。

えほんのなか【ありがとうございました!】

えほんのなか【ありがとうございました!】

トリコロールケーキ

ART THEATER 上野小劇場(東京都)

2010/10/29 (金) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑った
ここ数年芝居みた中で(自分の芝居も含めて)一番笑った。

よくできたお芝居という感じではなく、最初は、おー大振りのネタかまして空振ってるわいと見ていたのだけれど、

不思議と嫌な感じではなく、見ているうちにだんだん舞台に立っている役者さんが好きになっていって、

一回、芝居の中盤でぶほっと吹いたら、その後は、なんか15回ぐらいゲラゲラ笑った。

芝居っていいよなあ、と思った。

ディア・パーヴロヴィチ

ディア・パーヴロヴィチ

てにどう

ザ・ポケット(東京都)

2007/05/23 (水) ~ 2007/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ちゃんとしてる
一場、七幕。
 暗転するときに、照明の残光に浮かぶ苦渋の表情を浮かべた役者さんの表情が妙におかしい芝居でした。

   ***

思い悩んだ演出家の手によって、市民劇団の「桜の園」に、ドリフの味付けがなされていく。演出家の周りには、ひと癖もふた癖もある、へんてこな役者たちがいて・・

と、王道だ!これ!

そこには芝居という表現への信頼がある。作劇のモチベーションは、破壊ではなく、建設。

意表をつかれる新しさはないし、多分、狙ってもいない。

私はチェーホフの桜の園に、ドリフの味付けがされていく様子をニヤニヤみて、数度声を出して笑った。なんか、ちゃんとしてる。

商店街の世話役風のおじさんが、小劇場スターの安定感。

へんてこなキャラクターのへんてこキャラクター勝負となりがちな、この芝居形式が、ギリギリのところで

「面白い芝居を作りたいけど、面白い芝居を作るのって難しいよね」ストーリーに乗っかっていられたのは、この世話役風のおじさんのツッコミの誠実さが一助している。相手を全否定するではない、一部受け入れてのツッコミ。

煮詰まった若い演出家が喜劇とは「タライを落とすことなり」と確信して、脈絡なくタライを落とそうとするするところへ、世話役風のおじさんは「タライを落としたからと言って、笑えるわけはないんですよ!」と言う。
 世話役風のおじさんは、”歯切れよく声を張って”若い演出家にツッコミを入れるのだが、それが全否定ではない。
 演出家の苦悩に共感した上でのツッコミになっている。
 へんてこを笑いに変える機能だけではなく、演出家と共に苦悩を背負いストーリーを進める推進力になっている。

 字に書くと至極まっとうで当たり前をやっているようになるが、これがなかなか難しい。稽古を毎日重ねていると、刺激の強い方に演技はシフトしていきがちなもので、動くものがあれば噛みつく狂犬みたいなツッコミ担当になっている役者さんを見ることは少なくないし、逆に、ストーリーに馴染み過ぎて、ツッコミとしての機能が薄れ、華のない意見交換になっているものも見る。
 世話役風のおじさんを演じる吉田陽祐さんは手練れでした。

さて一方の、世話役風のおじさんにツッコまれる、へんてこな劇団員たちですが、

「その役なりの人生を背負った」たたずまいを幾分放棄して、変てこであることにウェートが置かれているように私には思われました。何だか、ツッコミ待ちの順番に並んでいるような。
 と言って、この形式の芝居の多くに私はそういう印象を受けるので、気にならない人には気にならないのかもしれない。ロックバンドのライブを見に行っておいて、「俺、ギターの歪んだ音が得意じゃないんだよね」というのはフェアじゃない。 じゃあ、見に来るなよ、という話だ。

 脚本はへんてこテンコ盛りの中に知性が感じられるところが好ましい。演出では、芝居の導入部から前半にかけて、細かく役者が舞台を出入りするところで、いちいちバタンバタン扉の開け閉めの音がするのが気になったが、17人もの役者を舞台に上げて、破綻なくまとめあげる力はたいしたものだ。人がいっぱい出てくるシーンは、バイトが抜けられなかったり、今日風邪ひいて休みますがあったりして、なかなか全員揃わないんですよね。

 お値段2200円と、まだ安め。幕が下りて礼を終えたあた、軽くテーマソング的な歌を全員でサクっと歌ってバイバイというのが、サワヤカ。

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