CONTACT-コンタクト
フィリップ・ドゥクフレ・カンパニー
愛知県芸術劇場 大ホール(愛知県)
2016/10/15 (土) ~ 2016/10/16 (日)公演終了
満足度★★★★
フィリップ・ドゥクフレ/カンパニーDCA
「CONTACT」、最初の30分眠くて時々意識が飛んた、、(のっけからハイテンションを期待していたためか)当然全体はシルク・ド・ソレイユばりの超高レベル。シンプルに可変する舞台美術にリアルタイムで映像が。突き詰めたショーパフォーマンス。
ハロウザディップ
演劇組織KIMYO
名古屋市東文化小劇場(愛知県)
2016/09/29 (木) ~ 2016/10/02 (日)公演終了
満足度★★★★
演劇組織KIMYO「ハロウ ザ ディップ」、弱者困窮、紛争ビジネス、ネット大衆…ゴミ人間の話(タイトルが、、)よりさらに、際立って社会性の高い舞台。社会システムの自覚なき悪意の連鎖への無力感と、個人単位の潰えない善意を信じる物語。ラストのラストの少年王者感。元山さんの身体感素敵。
沈澱タイ
room16
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2016/09/29 (木) ~ 2016/09/29 (木)公演終了
満足度★★★★
room16「沈殿タイ」、救われたり救われなかったり救われたり救われなかったり、人生や世界のようなままならなさ。マイノリティ、承認、迎合、創作…主人公の時制が過去から現在へ展開する中で次々立ち上る、「ほんとうのしあわせとはなにか」。初演より大きなブラックボックスが、満ちた。
シールェ/scire
ナゴコン
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2016/09/26 (月) ~ 2016/09/26 (月)公演終了
満足度★★★★
ナゴコン「シールェ」、正しく演出が全体像を俯瞰している感のある作品。序盤のただ歩くシーンだけでも色々想像。人と人との「距離」「向き」「引力」がキーか。途中の演説やラストはかなり直接・演劇的だけど、いま日本にいる舞台人にはかえってできない。再演されたい。
上演中、後ろでピロピロスマホ音がしたり、隣の人がハットを被ったままだったり、後半で前列の人が悠々出て戻って来たり、一回限りの公演でなかなかできない体験でしたよ(--)/===卍 ナゴコン「シールェ」
治天ノ君【次回公演は来年5月!】
劇団チョコレートケーキ
長久手市文化の家 森のホール(愛知県)
2016/09/23 (金) ~ 2016/09/24 (土)公演終了
満足度★★★★★
チョコレートケーキ「治天ノ君」、「消された天皇」大正天皇をモチーフに、(ドキュメンタリーではなく)普遍的な人間存在の苦しみを描く二時間半。「あるべき」と「現実」の自分の違いに苦しみ、「公」の立場が友や子の「私」を非情に狂わせる。自分である事の困難さ。丁寧な演技や演出の強度。
リアル・劇団チョコレートケーキ「治天ノ君」RT @knakano1970: 平成廃止して明治に戻すのかと思った。
よほど天皇が自分の頭越しに生前退位を言ったのに腹立てたんだね
官房長官 再来年の「明治150年」へ施策検討 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161007/k10010721391000.html…[(10/8)
文楽人形オペラ おさん伊八
特定非営利活動法人 愛知人形劇センター
損保ジャパン人形劇場ひまわりホール(愛知県)
2016/08/19 (金) ~ 2016/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
愛知人形劇センター「文楽人形オペラ おさん 伊八~睦月連理玉椿~」、人類と人形の旅・第一弾に相応しい作品。人間による生の音楽・歌・語り、全てが人形表現に奉仕する、一つの総合芸術。文楽人形のオペラ的な動きがハマる。物語はあくまでも表現の拠り所、舞台上で起こる事を楽しむ。
愛知人形劇センター「文楽人形オペラ おさん 伊八~睦月連理玉椿~」を観ていて、人形劇の人形は常に生と死を往き来しているのでは、と思った。 #人類と人形の旅
【舞台関係者に、愛知人形劇センター「文楽人形オペラ おさん 伊八~睦月連理玉椿~」を観てほしい理由】
・通常は大阪まで行かないと観れない人形浄瑠璃が、(オペラアレンジ入りだけど)割と近くで低料金で観られる
・プロによる生の音楽・歌・語り、全てが、一斉に人形に奉仕する光景は圧巻
ダニ・リマ「Little collection of everything」
あいちトリエンナーレ2016
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2016/08/11 (木) ~ 2016/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
ダニ・リマカンパニー「Little collection of everything」、身体表現を拡げる100の援軍。次から次へと繰り出される手数の、ハチャメチャに見えて互いの連携プレイ等足元のしっかりした、連句的な繋がり。モノからの想像の飛躍と身体化は、オプトにも共通する感覚。
猿川方程式の誤算あるいは 死亡フラグの正しい折り方
劇団ジャブジャブサーキット
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2016/07/28 (木) ~ 2016/07/31 (日)公演終了
満足度★★★★
ジャブジャブサーキット「猿川フラグ」(公式略称)、負の境遇や過去を背負いながら、安易な運命論に抗い、困難な方向にでも「今」からよりよく生きようとする人々の群像。フラグツリーのように様々な話が並行しながら、意外に分かりやすい。ぎゅうぎゅう詰めの感はあれど、その先に未来を見る。
2016年版 あるオト、あるヒカリ、あるカラダ、あるコトバ、あるミライ、そのタもろもろ、の、あるケシキ
空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画
ナンジャーレ(愛知県)
2016/07/27 (水) ~ 2016/07/31 (日)公演終了
満足度★★★★
リジッター企画「あるオト、あるヒカリ、あるカラダ、あるコトバ、 あるミライ、そのタもろもろ、の、あるケシキ」、名古屋圏出身者が東京で活動してどんな作品を作るか、学生や東京進出を考える若手必見。恋愛・友情・家族、人の繋がり三態。OP・EDは、言霊を受ける「踊り部」。
FRAGMENT F.+2
タツノオトシドコロ
ナビロフト(愛知県)
2016/07/22 (金) ~ 2016/07/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
タツノオトシドコロ「FRAGMENT.+2」、やるせない力ある戯曲を役者陣が全てを駆使して舞台に打ち立てる。特に二瓶くんは、いつ死ぬかと心配になる('Д`)起伏や切り替え、継続力。何が起きるか分からない二人芝居に「ゴドーを待ちながら」を連想。いつしかじりじりと、嫌な共感が。
その頁は語らない
歓喜ハザード
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2016/07/21 (木) ~ 2016/07/24 (日)公演終了
満足度★★★
歓喜ハザード「その頁は語らない」、正直、長い(枝葉カットで2/3にはできそう)。演技メソッド分けが明確でない現実・精神の階層舞台は観劇慣れしていても理解しにくい。謎解き、終盤の主人公モノローグでいきなり説明された感じ。題材自体はよく、論理的・感情的にも理解できたが、伏線見えず。
義経千本桜—渡海屋・大物浦—
木ノ下歌舞伎
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2016/05/27 (金) ~ 2016/05/30 (月)公演終了
満足度★★★★
木ノ下歌舞伎「義経千本桜ー渡海屋・大物浦ー」、二時間以上の全編に見応えあり(演目以外のストーリーダイジェストも)。舞台・衣装・照明、美術が全て美しく繊細かつ意味あり。二人のデウス・エクス・マキナの間でみっともなくあがく男の不様な格好よさ。そして、繰り返される物語で死ねない男も…
橋の下歌舞伎
ハラプロジェクト
矢作座(豊田大橋の下・矢作川河川敷特設会場)(愛知県)
2016/05/22 (日) ~ 2016/05/24 (火)公演終了
満足度★★★★
ハラプロジェクト「橋の下歌舞伎」『ビニール勧進帳』&『俊寛』、弁慶・富樫・俊寛の立ち姿や表情が素敵。基本線は変えずに日本人好みのアレンジ。原作にない殺陣が流れにハマる。痛快無比な弁慶の大暴れと、悲しみを背負う俊寛の敵討ち。今週末の橋の下音楽祭では、草原ステージにて『鈴ヶ森』上演!
ペリクリーズ
俳優館
俳優館スタジオ(愛知県)
2016/05/19 (木) ~ 2016/05/22 (日)公演終了
満足度★★★★
俳優館・シェイクスピア・リーディング・シアター「ペリクリーズ」、晩年のシェイクスピア「らしくない」戯曲を、リーディング「らしくない」車座で。地中海東を股にかけて、あれよあれよと展開する荒唐無稽な話を、調子のいい狂言回しが楽しく解説。
SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】
壱劇屋
千種文化小劇場(愛知県)
2016/03/24 (木) ~ 2016/03/24 (木)公演終了
満足度★★★★★
壱劇屋「SQUARE AREA」、役者全員が、磨かれた身体性と観せ方の統一意識を共有した作品作り。1cm・ミリ1秒単位で関係性を見せるダンスの凄まじさ。演出的にやりたい事を前提にしたドラマも、緻密な回収力とままならぬ人生への共感性で感動を呼ぶ。アフターイベントの捨て身もステキ。
壱劇屋「SQUARE AREA」、最高にいい意味で「金を取って見せられる」小演劇。壱劇屋、また名古屋でやるとのこと。県外劇団の定期公演がなかなか根づかない状況への朗報。やるにしろ観るにしろ演劇好きなら、観れば得られるものは多いはず。
劇闘 ゲキトウ~短編芝居の東西戦!~
日本劇作家協会東海支部
長久手市文化の家 風のホール(愛知県)
2016/02/27 (土) ~ 2016/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
劇闘@長久手、リレー戯曲のみ観劇。昨年までに比れば、さすがに内輪感が少ない。東軍・平塚チーム、繋がりの難解さは、クセックACTで稽古中のロルカ「観客」並み。西軍・鹿目チーム、なんだかんだで次の受け手の反応を考慮、分かりやすくストーリーが繋がる。どちらがいいかは、好みか?
【『劇闘』リレー戯曲 見所】
・東軍男子三人のふんどし
・代役・渡山さんの立ち姿
・台越くんの無茶な展開
・西軍男子三人のBLっぽさ
・佃さんのキレキレダンス
・鹿目さんの「爆発は芸術だ!」
DEAR LOVERS
N.N.P
ナビロフト(愛知県)
2016/02/27 (土) ~ 2016/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
「DEAR LOVERS」@ナビロフト、「少女王者舘」という趣の台本や演出が、儚いイメージ。楽器・演者含む舞台美術は等身大オルゴール的。歌・ダンス・ギターのシーン、明確な対マンセッションもいいかも。カワイイ女子だらけで顔認識弱いが、、、ごとりさが頭一つ抜きん出ていた\(^o^)/
思い出し未来
少年王者舘
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★
少年王者舘「思い出し未来」、SF的ガジェットを投入すると(私には)意外と分かりやすい構造。所々従来のパターンから外れているかと思えば、限界までねちっこかったり。間断無き言葉遊びや幾何学ダンス、照明による切り分けは相変わらずキレキレ。
この声
オイスターズ
名古屋市東文化小劇場(愛知県)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/11 (木)公演終了
満足度★★★★
オイスターズ「この声」、誤解と思惑と断絶が転がすコミュニケーションの行き違い+話題のあやふやな定義で、笑いやシュール、深刻なテーマと矢継ぎ早に会話の基底がスライドする、平塚さんならではの会話劇。コミュニケーション対象でなければ、存在すら認知しなくなるのよね…
『ラストパイ』 『テトラへドロン』より抜粋
公益財団法人愛知県文化振興事業団
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/11 (木)公演終了
満足度★★★★★
【黒田育世レパートリーダンス公演覚え書き】・「テトラへドロン」化学式 原子崩壊 ズレが生む広がり また一致 サイズ可変 影 ・「ラストパイ」厳密かつ自由な振り付け 魂の音楽 血の照明 シンプルかつ明確な衣装 40分のソロが繋ぐ時間 命のやり取り 一人の人間の中で 一瞬の出来事
黒田育世レパートリーダンス公演「ラストパイ」①、たぶん厳密・入れば自由になれそうな振付、魂から絞るような音楽、さっと血が走る照明、 シンプルかつ明確に個を見せる衣装。どの要素も、キレイだけではないクセのある魅力。それを踊るのがNoismではない、一般参加者というのが最重要。
黒田育世レパートリーダンス公演「ラストパイ」②、40分のソロを旗印に、各ダンサーが何かを相手に命のやり取りをする時間が連なる光景は、祭祀でトランスする巫女と熱狂する群衆にも、実は全てが一人の人間(おそらく赤い人)の中での出来事にも見える。終わった時には、一瞬の出来事にも思えた。
黒田育世レパートリーダンス公演「ラストパイ」③、ダンサーもそうでない人もいる二組(私は夜鑑賞)32人の一般参加者が、一回のステージのために十日足らずで己を絞り上げ完全燃焼。奉仕であり報酬である体験。その幾ばくかを、客席からも共有。2016舞台ベスト5入りは確実。