T/IT
Monochrome Circus
京都芸術センター(京都府)
2017/03/10 (金) ~ 2017/03/12 (日)公演終了
満足度★★★
(3/12)Monochrome Circus『T/IT:不寛容について』、福岡で観た渡邊尚さんとか動画を観たダムタイプとか大好きだけど、これは分からないし感じない…壮大なテーマをテキストや映像で語る場にダンサーがいる意義?身体発が見えない…私は、高度なダンス鑑賞に向いていないのか…
ねがいごとパズル ファイナル
演劇人 冒険舎
名古屋市南文化小劇場(愛知県)
2017/03/30 (木) ~ 2017/03/30 (木)公演終了
満足度★★★
(3/30)演劇人冒険舎「ねがいごとパズル」、民話の原作を、我が事のように感情移入させる構成・演出、のびのび素直に見せる演技。作家性や個性よりも、「普通のお客様」に観てもらうための舞台。
胎内
刈馬演劇設計社
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2017/03/23 (木) ~ 2017/03/26 (日)公演終了
満足度★★★
(3/26)
・追い立てられるワル、耐えている女、淵に立つ男、みんな追い詰められている
・クセックやヂスタいかものを体験している身には物足りず
・セットなしの照明のみで空間切り分ける方が闇な気が(もう一つがどうなってるかは観れないが)
・音を聞いた時が一番ぞっとして惹かれた
ハイミックス、男二人が(抜き身を仕込みつつ)へらへら笑いながら、時々なっかんが泣きついてにへいさんが打ちのめして、もとやまさんが常時キレそうでやはりキレて、一人ずつ少しずつ狂気に踏み込んでいきました…(なっかんが世を憂い、胎内回帰はなかった気が)。
四色定理
廃墟文藝部
spazio rita(愛知県)
2017/03/09 (木) ~ 2017/03/11 (土)公演終了
満足度★★★★
(3/9)廃墟文藝部「四色定理」、足かけ三年の四短編が、ピースがはまったパズルのように、一度に作った一作品を思わせる。役者が、各話それぞれの場所に無駄なくハマる。受け身な自己、不自由な自己、自己同一性、「家族」というアイデンティティ…作演の乙女っぷりが尋常でないのが連続上演でよく判る。
はしっ子
穂の国とよはし芸術劇場PLAT【指定管理者:(公財)豊橋文化振興財団】
穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース(愛知県)
2017/03/04 (土) ~ 2017/03/05 (日)公演終了
満足度★★★★
(3/1)豊橋PLAT「はしっ子。 とよはしの街の物語」、普遍性、色気、人生の傷…いわゆる「ご当地もの」市民劇とは明らかに異質な妙ジカル。作演とドラマトゥルクの丹念なリサーチ・選択・造形に、参加者が限られた期間で応える。個々はさすがに弱いけど、アンサンブルのシーンはパワー充分。
義理とかでなく観に行って、とてもよかった。ふだんのエリアではそうそう観れないものを浴びた感じ。ギャンブル、援交、ラブホ、引きこもり等がピースになるエンターテイメント市民劇って…
眠り姫 快刀乱麻! 〜時計少女は螺旋の夢を見るか〜
劇団テアトロ☆マジコ
千種文化小劇場(愛知県)
2017/02/24 (金) ~ 2017/02/26 (日)公演終了
満足度★★★
(2/24)テアトロ☆マジコ「眠り姫 快刀乱麻」のセット、終盤で、ヨーロッパ企画の階段演劇「ビルのゲーツ」みたいな演出を期待したのは私ぐらいだろう。それも、超スピードで各組入れ替わり立ち替わり。
いやマジで、もっと超スピードで、円形劇場のあちこちから各シチュエーションが入れ替わり立ち替わり(時には頭やお尻が被ったり)しても全然いいと思うのですよ、書いてて壱劇屋を思い出したけど。
衣装や美術等「絵」を見せるのに特化した演出なら、会話シーンでああ役者を動かさなくてもいいと(…牢獄…?)。舞台上の人数が少ないシーンが多く迫力不足でもったいない。
動機や関係性に?のキャラやRPG的脚本は、歌舞伎みたいなものと思うべきか。
劇本II~劇王アジア大会東海地区予選~
日本劇作家協会東海支部
長久手町文化の家 光のホール(愛知県)
2017/01/21 (土) ~ 2017/01/22 (日)公演終了
満足度★★★
劇本で彼が得票できなかったのはやっぱりおかしいと思った今宵。
劇本では「世界で戦える」方向を探っていたのは彼だけだったのでは?と思います…。
ことば選び等のセンスが、今回役者がやったことではっきり提示されたと思いました
ルート67
劇団あおきりみかん
昭和文化小劇場(愛知県)
2017/01/13 (金) ~ 2017/01/15 (日)公演終了
満足度★★★★
(1/14)あおきりみかん「ルート67」、某舞台・クラッシュな走り屋を彷彿。現実と空想が重なり絡む物語・演出(関係性が少しずつ分かる巧みさ)、多視点・多ベクトルで見せる舞台、身体を限界まで酷使する役者陣(終演後全員汗だく)。エンターテイメントだけど基調はやはり叙情的。
パラドックス・ジャーニー
劇団あおきりみかん
G/PIT 名古屋市中区栄1丁目23-30 中京ビル(愛知県)
2016/03/03 (木) ~ 2016/03/14 (月)公演終了
満足度★★★★★
あおきりみかん「パラドックス・ジャーニー」、生・死・脳内・空想が混在した位相SFハートフル人情劇(←矛盾)フィリップ・K・ディック好きも唸る(客出しで鹿目さんと意気投合)必然性が薄いキャラもいるが、迫力ある観せ方・巧みな回収はピカ一。役者は、主演と謎の女が光る。
〇〇〇が〇〇〇〇〇に変わりながら謎の〇〇〇が〇〇〇ちゃんに変わっていくところで涙ぐみましたよ、あおきりみかん「〇ラ〇ッ〇ス・〇ャ〇ニ〇」。
日中韓3カ国語版『ディオニュソス』
SCOT
利賀大山房(富山県)
2016/08/28 (日) ~ 2016/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
SCOT「ディオニソス」、最前列で役者の細かい表情まで間近に見て取れたためか、狂乱する全体(群舞)に巻き込まれ振り回され踏み潰される「個人」を見た印象。宗教、思想、国家…全体主義に酔う人々は「自分」という人間個人の大事なものを見失う…。数千年を越えて、日本を含む現代に生きる古典。
鈴木忠志 日本流行歌特集『世界の果てからこんにちは』
SCOT
利賀芸術公園 野外劇場(富山県)
2016/08/27 (土) ~ 2016/08/27 (土)公演終了
満足度★★★★★
SCOT「世界の果てからこんにちは」、観るのはもう5回目くらい、色々細かく変更が。今回の花火は降り注ぐ「散華」のイメージが。翌日のトークで、演出家は昭和歌謡を戯曲と同じように読み解きしている旨を聞いて、妙に納得。あの歌を聞くと、脳内で車椅子の列が自動再生、、、
鈴木忠志 日本流行歌特集『ニッポンジン-瞼の母より-』
SCOT
利賀芸術公園 新利賀山房(富山県)
2016/08/26 (金) ~ 2016/08/27 (土)公演終了
満足度★★★★
SCOT「ニッポンジン~瞼の母~」、何回か観ているけど、やはり訳が分からない凄み。今回観た三作品の中で最も、「単位」としての役者の強度を感じた。全て、あの男の妄想なのか…?
やえちゃんと、
妄烈キネマレコード
ナビロフト(愛知県)
2016/11/03 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了
満足度★★★★
妄烈キネマレコード「やえちゃんと、」、作者の抱える原体験を感じさせる物語を、マンガのコマ割りのようなハイテンポの演出で、かつ無人になっても想像させる空気感を見せる。ラストは少々雑だけど、とてもよい作品。アンジェの大胆かつ細かな演技始め、役者陣もおしなべて好感。
アマハラ
維新派
平城宮跡(東区朝堂院)(奈良県)
2016/10/14 (金) ~ 2016/10/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
維新派「アマハラ」、凄まじい濃度の二時間。淡々と語って紡ぐ物語、役者が素粒子や流れ星にも見える陣形、機械じみているのに死生を伝える振付、野外劇場ならではの度肝を抜く仕掛け、統一意思を共有する役者陣。原始的な活気あふれる屋台村も含め、全てが狂気じみた崇高な世界。
維新派の廃船舞台や「アマハラ」上演中に飛行機が頭上を横切っていく様子を見て、諸星大二郎「マッドメン」を思い出した。カーゴ信仰。作り物の飛行機で何処かへ旅立つ原罪なき民。
「そこはどこですか?」
シンプルな言葉に観客は各々を重ねる。
映像では直に見える相手に決して言えない言葉。
演劇ならではの名台詞。
「普通の」演劇しか観ない人には、まさか演劇の会場に屋台や床屋や椅子屋やライブハウスや紙芝居やサーカスがあるとは想像もつかないであろう。維新派「アマハラ」
【維新派「アマハラ」豆知識】・会場への道程、途中どこかに猫が常駐 ・屋台、粕汁がリーズナブル(400円)に温まる。モンゴルパン大行列、、 ・ 劇場、食べ物持ち込めるけど器ものは狭くて厳しい、、(そもそも食べてる余裕ない集中度)暖かい飲み物を ・ラストシーン、上の席の方が満喫できる
庭と自ら
幻想劇団まほろ
ナビロフト(愛知県)
2016/10/14 (金) ~ 2016/10/16 (日)公演終了
満足度★★★★
幻想劇団まほろ「庭と自ら」、箱庭療法というテーマと、オブジェクトをつかう演出の自然な組み合わせが効果的な、三場構成が特徴的な舞台。まったりと掘り下げる心の闇、共依存の果ての崩壊、観測者の無力・無常感。演出が自分ならではの武器を活かした作品。
遊星カノン
唐☆海賊プロデュース
ナビロフト(愛知県)
2016/10/07 (金) ~ 2016/10/09 (日)公演終了
満足度★★★
唐海賊☆プロデュース「遊星カノン」、込み入る展開・大声の演技・客いじりに、80年代アングラ演劇味濃厚、かなり古さを感じてしまう…(そういう意図はあるだろうけど)いま上演する意義を感じたい。事実上の主役・しばっちの、二重性を内包する独特の演技力が、虚実背中合わせの世界観を象徴。
GHOSTS-COMPOSITION/IBSEN
shelf
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2016/10/02 (日) ~ 2016/10/02 (日)公演終了
満足度★★★★
shelf「GHOSTS-COMPOSITION/IBSEN」、昔静岡で観た時より「母」感濃厚。その場に出ない人物も舞台上に「役者」として存在し続ける。整然とした佇まいは、ギリシャ彫刻が並ぶ美術館やチェスの盤面にも見える。観客が良質かつ難解な作品と格闘する、愛知では貴重な機会。
小説家の檻
廃墟文藝部
千種文化小劇場(愛知県)
2016/09/03 (土) ~ 2016/09/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
廃墟文藝部「小説家の檻」、本に人生や魂を蝕まれた人々+1の群像劇。平田オリザのロボット演劇にも通じる。終盤は、ほぼダブル主人公。歪んで必要とし合う彼ら。あのまま走り続けて終わってもいい感じ。
廃墟文藝部「小説家の檻」、実は、最初と最後のあのシーンの間全てが、主人公の書いた小説の可能性も。
欲しいと言ったり、嫌だと言ったり
よこしまブロッコリー
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2016/07/01 (金) ~ 2016/07/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
よこしまブロッコリー「欲しいと言ったり、嫌だと言ったり」、有機的なモザイク画のような、自分の価値観に囚われた嫌な人間関係が、観ていてするする入って来る。内に秘めたしがらみをまとったまま、解決する事なく生きていくしかない群像劇。人生経験が長いほど共感。
人形音楽劇『泣いた赤鬼』
糸あやつり人形「一糸座」
赤坂RED/THEATER(東京都)
2016/01/08 (金) ~ 2016/01/12 (火)公演終了
満足度★★★★
一糸座「泣いた赤鬼」、少年王者舘的フラッシュバックや言葉遊び+役者・人形並立舞台ならではの視点解離やカオス群像に、どこか精神分析の味わいも。自分・他人のイメージや存在の混濁、謎めいた青鬼…。豊橋の「赤鬼」を観た人は、より感じるものがあるのでは。