tamagawaya_ucの観てきた!クチコミ一覧

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日中露3カ国語版『シラノ・ド・ベルジュラック』

日中露3カ国語版『シラノ・ド・ベルジュラック』

SCOT

利賀大山房(富山県)

2017/09/03 (日) ~ 2017/09/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

(9/3)利賀・SCOT『シラノ・ド・ベルジュラック』、初めての屋内、まとまりよく納得。シラノが守りたかったのは、男の約束か、女への純愛か、自分が作った虚構か。物語の書き手=シラノを日本人、愛しの姫・イケメンライバルを共に違う言語圏の外国人キャスト、という妙。書き、語り、字幕…言語の魔力。

鈴木忠志の世界 昭和篇『サド侯爵夫人(第二幕)』

鈴木忠志の世界 昭和篇『サド侯爵夫人(第二幕)』

SCOT

利賀芸術公園 新利賀山房(富山県)

2017/08/25 (金) ~ 2017/09/09 (土)公演終了

満足度★★★★★

(9/2)利賀・SCOT『サド侯爵夫人』、初めて戯曲を読んだ時の衝撃が素直に蘇る、限定したシンプルな演出。メイン女優二人の、役に沿うというよりも個性の際立った配役が、キャラクターという命を吹き込む。行動は共通しても価値観は相容れない二人の、私はルネに共感…(キャーッHENTAI)

10th Anniversary Tour

10th Anniversary Tour

マームとジプシー

穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース(愛知県)

2017/09/08 (金) ~ 2017/09/10 (日)公演終了

満足度★★★★

(9/9)マームとジプシー『あっこのはなし』、ラップみたいな舞台だと思ったら、音楽がポイントとのこと(内容にも、映画『サイタマノラッパー』を連想)。リフレインも、従来のイメージに比べ独自のテンポ感。マームを理解する役者陣が皆、役にぬるっと激ハマり(特に、あっこが他人を見ている表情は絶品)。

試験管ベビーの勧進帳と身替座禅

試験管ベビーの勧進帳と身替座禅

試験管ベビー

G/Pit(愛知県)

2017/08/17 (木) ~ 2017/08/20 (日)公演終了

満足度★★★

(8/19)、験管ベビー「試験管ベビーの勧進帳と身替座禅」、「勧進帳」奥村さんがSPACの俳優みたいでかっこよかった。「身替座禅」かこさんの(いろんな意味の)圧が舞台も客席も揺るがす。なじみない後者の方が、団体のカラーにかっちり合っているか(なまじ知ってる話は演出に気が取られる)

モンクス・デライト

モンクス・デライト

劇団「放電家族」

G/Pit(愛知県)

2017/08/04 (金) ~ 2017/08/07 (月)公演終了

満足度★★★

(8/6)放電家族「モンクス・デライト」、90年代推理アドベンチャー(『シルバー事件』とか)を彷彿とさせる展開。事件自体よりも人と人との間の「業」に焦点。凝った手法よりも、具象描写が欲しい感じ(道具とか)。看板役者や名物役者が無条件で受けるのは、いろんな意味で距離の近い小演劇的空間。

踊る!惑星歌謡ショー

踊る!惑星歌謡ショー

右脳中島オーボラの本妻

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2017/07/08 (土) ~ 2017/07/09 (日)公演終了

満足度★★★★

(7/9)当時ツイートしていなかった、、、
80~90年代のアングラ芝居を意図的に再現したような舞台(脚本・演出・構成・演技も、舞台運用・美術も)。
名古屋のナウでヤングな一般層にはまず受けない、無軌道というか超軌道ぶり。何かを伝えたいのかは全く分からない(というよりない)が、何を舞台でやりたいのかは明確で純粋。

つぐない

つぐない

劇団あおきりみかん

G/PIT(愛知県)

2017/07/06 (木) ~ 2017/07/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

(7/13)あおきりみかん『つぐない』、数年前の『よく聞く。』を思わせる、上質の密室サスペンス心理劇。普通に小説として出版できそう。自己暗示、認知の歪み、呪縛…つくづく本人にもままならない人の精神を、シャーマンの如く解体・再構成して救う舞台。

声の温度

声の温度

よこしまブロッコリー

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2017/06/30 (金) ~ 2017/07/03 (月)公演終了

満足度★★★★

(7/2)よこしまブロッコリー『声の温度』、自分を守りコミュニケーションに怯える人々へ、外部からの刺激がもたらした風穴の余波。やさしい視点の戯曲、終盤で意味が分かる美術や役者が見せる心象

新しい生活の提案

新しい生活の提案

壱劇屋

千種文化小劇場(愛知県)

2017/06/03 (土) ~ 2017/06/04 (日)公演終了

満足度★★★★

(6/3)壱劇屋『新しい生活の提案』、話自体はシンプル だが、言霊の力、カードと身体の関係、フィリップ・K・ディック的な多重位相、ボスやフランシス・ベーコンの絵を思わせる異形と、要素濃厚な舞台。作品を高いレベルで共有する役者陣の集合体。人が、全てを心機一転できても切れないもの。

無風

無風

オイスターズ

損保ジャパン人形劇場ひまわりホール(愛知県)

2017/06/02 (金) ~ 2017/06/04 (日)公演終了

満足度★★★★

(6/4)オイスターズ『無風』、舞台に設置されたルールを体で探る人(々)。難解な世界観を探る内に漏れる些細なひだが、オイスターズの笑いのツボ。序盤の言霊が凄い(呪いをかけられているかと思った、、)。『かなしくてかなしくて 』、人形劇版より迫力倍増(飛び道具だらけ→顔、水、顔、顔、顔、制服)

非常の階段

非常の階段

アマヤドリ

穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース(愛知県)

2017/06/02 (金) ~ 2017/06/03 (土)公演終了

満足度★★★★

(6/2)アマヤドリ『非常の階段』、ストーリーはあるのに、各自は先が見えない人々のごった煮群像劇。主人公の、群像の中心にいながらの絶望的な孤独さ。個人的には、ケンさんの威圧感と父親の悟り感が、どちらも静かに印象的。パンフに「ダンスはローザスの影響」とあって納得。

「月読み右近の副業」

「月読み右近の副業」

劇団ジャブジャブサーキット

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2017/05/25 (木) ~ 2017/05/28 (日)公演終了

満足度★★★

(5/26)ジャブジャブサーキット『月読み右近の副業』、「静かな夢枕獏」という印象。芝居というより映画やVシネマに近い感じ?(東京・大西一郎さんのネオゼネを連想)。むしろ、「なぜ私はジャブジャブを観るのか」という問題が自分の中で浮かんだ…。主演・咲田さんの、静かに脱線しそうな演技は好き。

すくえない水

すくえない水

Pinchi番地

ナンジャーレ(愛知県)

2017/05/21 (日) ~ 2017/05/21 (日)公演終了

満足度★★★

(5/21)Pinchi番地『すくえない水』、iaku的な理詰めで嫌な感じに真相へ迫ってえぐる心理劇、役者の居心地が思わぬ形で悪くなるのが似合う美術、演出や演技もいい感じ。オレンヂスタ『いかものぐるい』のダメ男・古場ペンチさんが、またしてもはまり役。

アンティゴネ ~時を超える送り火~

アンティゴネ ~時を超える送り火~

SPAC・静岡県舞台芸術センター

駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場(静岡県)

2017/05/04 (木) ~ 2017/05/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

(5/6)SPAC『アンティゴネ』、この世のものと思えない、衣装・水上舞台・生演奏・ことばと身体を分ける演出が、すっかり世界観にはまる、魂送りの儀式のような舞台。慎重に丁寧に踊られる盆踊りを、全身を使って魂を送る動作だと感じる。そして、現実社会に対して表現は無力なのか。

あの衣装を見た時、ウルトラセブンのガッツ星人を思い出しました。

腹話術師たち、口角泡を飛ばす

腹話術師たち、口角泡を飛ばす

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2017/05/06 (土) ~ 2017/05/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

(5/6)「腹話術師たち、口角泡を飛ばす」、演者から分離した身体・ボディを有する仮面「人形」の周囲に渦巻く、演者たちの妬み嫉み、劣等感、精神外傷、分裂症…建前、本音、深層、様々な心理をも象徴。
人形という仮面を付けて本心をさらけ出す人々。人形を外して社会性という仮面をつけ直す人々。

うちやまつり

うちやまつり

オイスターズ

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2017/04/20 (木) ~ 2017/04/25 (火)公演終了

満足度★★★★

(4/24)オイスターズ「うちやまつり」、表面に見せない分厚さを感じる深津戯曲を、いじり回さずに言葉で空気を伝える平塚さんの演出で舞台に。日常と不穏さの並立する、霞がかかったように果ての見えない、穏やかな悪夢。人物というか役者が色々とエロくて、とてもよい。

私の青空!

私の青空!

MICRO SHAYS

千種文化小劇場(愛知県)

2017/04/07 (金) ~ 2017/04/09 (日)公演終了

満足度★★★

(4/8)【MICRO SHAYS「私の青空!Hello!こちらウォーキンポスト」好きなポイント】
・フロオとバンさんの切なさ
・カメという外来者の存在(もっとクローズアップしてほしかった)
・フミエの皮肉に応える少女(役名失念)
・先行き不安な未来と対照的なラスト

(チラシイメージもあるが)○ちがい病院・サーカス等の道具立てなら、もっと過剰な演技・美術がよかったかも。それが爆撃で跡形もなく消えてあのラスト、の方がメリハリあったのでは(院長の「き○がい病院」云々で、ここがきち○い病院である事を思い出した自然体演技)。
でもラストにうるっと来た。

チャンプル「小さくても集まれば強い説」

チャンプル「小さくても集まれば強い説」

ミエ・ユース演劇ラボ

三重県文化会館(三重県)

2017/03/19 (日) ~ 2017/03/20 (月)公演終了

満足度★★★★

(3/20)チャンプル『小さくても集まれば強い説』、三重ユースの五短編戯曲をサンプル・松井周が構成・演出。
ぬるぬるする関係性・ダメな兄弟愛・夢の中のじわり感・〆ないぶつ切り・舞台美術等、各話にサンプルテイスト。
ラストは意外と、普通にいい家族愛(ただし、自分の事のようにいたたまれない…)。

身毒丸

身毒丸

演劇実験室◎万有引力

世田谷パブリックシアター(東京都)

2017/03/16 (木) ~ 2017/03/19 (日)公演終了

満足度★★★★

(3/19)万有引力『身毒丸』、怪しくも楽しい奇想天外が詰め込まれたあっという間の二時間。
見世物の場面では、視界のあらゆる所で何かが起こって見逃す贅沢さww
妖しく悲しき主筋は、実は頭に入らなくてもOK。直感的に受け入れて、周囲のディテールを楽しむ。それも、主筋の民俗的骨太さあればこそ。
卒塔婆の殺陣が、宇宙刑事のレーザーブレードにも見えた。

かえりのかい

かえりのかい

M☆3

元・立誠小学校(京都府)

2017/03/08 (水) ~ 2017/03/13 (月)公演終了

満足度★★★

(3/12)M☆3「かえりのかい」、関西の名だたる団体から集まったアクの強い多彩な出演者に、フェス的な公演を予想していたら、社会問題を乗せた共感系(あるある)エンターテイメントでした。役者のハジケっぷりと後半のダークな展開にただならぬ狂気、場が場なだけにヤバい。後半冗長に感じたのは残念。

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