じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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獏、降る

獏、降る

ハイバネカナタ

小劇場 楽園(東京都)

2013/07/10 (水) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★

高田馬場らしさは感じとれたが
高田馬場の町金を中心とした人間模様。
ネタがネタだけに先日の日本のラジオ「」に通ずる「今にも崩れそうな」危機感満載。
が、あたかもその現場を覗き見しているように思われた日本のラジオと異なり強化ガラスなどで隔てられた「安全地帯」から眺めているように感じられたのは何故?
(歌舞伎町でなく高田馬場、というのは伝わったけれども)

超鋼祈願ササヅカイン~新たなる脅威~ 

超鋼祈願ササヅカイン~新たなる脅威~ 

カプセル兵団

笹塚ファクトリー(東京都)

2013/07/11 (木) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

特盛状態の150分
通常作品2本分くらいの内容を150分余の上演時間にグッと圧縮して詰め込んだ「特盛」状態。
小ネタの読み解きなどのマニアックな楽しみから比較的シリアスなテーマ、舞台での表現テクニックなど、ホントにあれこれ盛り沢山。
冒頭の独特な電車の表現とTVシリーズの劇場映画版的なOPに始まり、郊外と住宅街における地域開発の違いや商店街の人情も語り、勿論アクションや笑いも満載。
クライマックスでのチーム分けや「負の心」の使い方なども巧い。

でんでんむしのからのなか【ご来場ありがとうございました!!】

でんでんむしのからのなか【ご来場ありがとうございました!!】

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

萬劇場(東京都)

2013/07/10 (水) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

イマの日本のアレやコレ
急に人気を博したアイドルグループを通して見せるイマの日本。
「流行を創りリードする者と妄信的に追随し流行を享受する一般大衆」やら「表現の自由に対する抑圧」やらが巧みに織り込まれていて考えさせられる。
本作は以前構想して8-9割方書けていたものに加筆し完成させたとのことだが、加筆は表現の自由に関する部分で、それ以外は当初からあったそうで、その割には的確に「イマの問題」を衝いていることにビックリ。

ホーム カミング

ホーム カミング

瀬戸のかぜ

荻窪小劇場(東京都)

2013/07/13 (土) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

ホイチョイ映画を想起させる「ネオ人情噺」
一言で表現すれば「ネオ人情噺」。
ある場所でたまたま知り合った人々が織り成す物語、その巧みな構成・語り口に往年のホイチョイ映画を連想。

ネタバレBOX

地方都市のランドマーク的な時計台の下で登場人物たちがたまたま知り合う様子を見せ、そんな中にいくつかの謎を潜ませて、話が進むにつれてそのヒントなども混ぜ込んで最終的に伏線を回収しながら結末に向かう流れが淀みなくスムーズで、場転や回想場面の照明もワカり易く、第1回公演にしてはかなりの出来。
今後の期待が高まっちゃうなぁ。
未確認未来系少女アスカ

未確認未来系少女アスカ

モエプロ

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/07/12 (金) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

確信犯的立体アニメーション
状況・人物の設定や台詞回し、音楽の使い方にいたるまで「確信犯的立体アニメーション」なのが見事。
時としてアニメ版の画面が見えるよう(笑)。
終盤で「ジュヴナイル度」が上昇してコースや時代の連載小説っぽくなるのにも郷愁をそそられる。

【ご来場ありがとうございました!】渇望

【ご来場ありがとうございました!】渇望

ロ字ック

nakano f(東京都)

2013/07/12 (金) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

どこまでが演技でどこまでが地?(笑)
お得意の(?)「多分そうなのだろうけれど、男としては見たくはないなぁ」な部分を見せつける(爆)おハナシ。
今回は特に同窓会帰りのかつての同級生たち、とほぼ等身大な人物設定なのでリアリティ増量、どこまで演技でどこまで地なんだか、的な?(笑)

MASTER IDOL

MASTER IDOL

u-you.company

Geki地下Liberty(東京都)

2013/06/18 (火) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★★★

一長一短?
時々扱われる題材だが、一般的なものとは異なり、コトの収束よりも各個性を際立たせることに重きを置いたのが独特。
よって「コツコツと時間をかけてコマを並べるもクライマックスは短時間」というドミノ倒しのような印象なのは評価が分かれるか?。
各個性を3(+1)つのグループに分けたのも画期的だが、一部無理に分けなくても良さそうに感じられたりも…(何となくその背景は察するが(爆))。
そんな中、主要人物の演者はやはり際立っており、そこは収穫。
なお、終わり方はσ(^-^)が観た初日のどちらかと言えば呆気ないものから改変されたとのこと。

NO GOAL 【ご来場ありがとうございました】

NO GOAL 【ご来場ありがとうございました】

青春事情

駅前劇場(東京都)

2013/07/10 (水) ~ 2013/07/14 (日)公演終了

満足度★★★★

オトナの青春
まさしくオトナの青春と言おうか、スポーツもの(注:「スポ根」に非ず)の王道、90分という尺も含めて上手くまとまっていた感じ。
考えてみると、意外な展開で度胆を抜くよりも極めてオーソドックス、言い換えればベタで予想通りのストーリーで満足させる方が難しいかも。
また、その場では単なるコメディリリーフ的なものと思わせた「あること」が、ちゃんと終盤のイイところの伏線になっていたりするのも巧み。
ある部分に関しては事前情報として漏れる前に観ることができて良かったし。(謎)

ネタバレBOX

前半の、「その日」に近づく様子をスケッチ風に見せる展開(吉田秋生の「櫻の園」を連想)はコマ切れ的な印象だったが、現地入りしてからを後半で見せたことで納得。
また、日本と現地で装置がガラリと変わったことにビックリ。
トーキョー拾遺【全ステージ終了しました、ありがとうございます】

トーキョー拾遺【全ステージ終了しました、ありがとうございます】

ゲンパビ

百想(re:tail別館)(東京都)

2013/07/10 (水) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

共感しきり
東京都区内各地に棲む人々のスケッチ的な中から浮き上がる人と人とのつながり…。
実際にそんなつながりを体験することがあるので共感しきり。

ネタバレBOX

終盤の「渋谷→雑司が谷」はそんなつながりの暗喩か?と思うと共に、実際によく歩くルートなのでその様子が目に見えるよう。(笑)
ヴェローナの二紳士

ヴェローナの二紳士

ハイリンド

吉祥寺シアター(東京都)

2013/07/08 (月) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

ヤング・シェイクスピア!
まさに「ヤング・シェイクスピア」な作品で格式と軽やかさを併せ持つ、な感じ。
さらに「あんな曲」で始めたり「あんなコト」で締め括ったりの演出が輪をかけて愉快愉快。舞台上方と奥の「アレ」がまた開放感を醸し出してイイ感じ。

ネタバレBOX

よりによってオザキを2曲使うなんざスゴいし、それが妙に合ってしまうフシギ。(笑)
また、ケーキが登場して「よもや?」とは思ったものの、本当にやるとは、そしてほとんど全員が洗礼を受ける結末とは…(笑)
ミニスカーツ (チケット残り僅か!ご予約はお早めに!)

ミニスカーツ (チケット残り僅か!ご予約はお早めに!)

INUTOKUSHI

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2013/07/05 (金) ~ 2013/07/09 (火)公演終了

満足度★★★

構成の妙
書き下ろしを含む新旧短編をコント的なもので繋いだバラエティ・ショウ。
短編の中にはオチが弱く感ずるものもあるが、全体の構成から考えるとむしろその方がバランスが取れているように思えるところが組み合わせの妙?
欲を言えばもう少しハジけても良かったかな。

『アーサー記念公園の一角』『牛泥棒』

『アーサー記念公園の一角』『牛泥棒』

ナカゴー

ムーブ町屋ハイビジョンルーム(センターまちや-4階)(東京都)

2013/07/04 (木) ~ 2013/07/08 (月)公演終了

満足度★★★★

若くなくても十分に楽しめた
どちらかと言えば「静的」な2編かと思いながら観ていたら、「牛泥棒」の終盤で大爆発?(笑)
「牛泥棒」についてはバイオレンス満載で黒子たち大活躍なクライマックスに至るまでの部分も猛毒ありナンセンスありで感服。
ちなみに決して若くはないが十分に楽しめた。

マインド2013

マインド2013

リブレセン 劇団離風霊船

ザ・スズナリ(東京都)

2013/05/16 (木) ~ 2013/05/22 (水)公演終了

満足度★★★★

やはり巧み
核家族ながらある晩お父さんが次々に4人も帰って来る(!)という出だしから「この状況から訴えるテーマは何?」と考えさせるのは離風霊船の得意とするパターン。(その意味では「どいつもこいつも!」と系統的に近いか?)
やはり巧み。ちなみに初演は未見。

おとぎ夜話 ―終(つひ)―

おとぎ夜話 ―終(つひ)―

Jungle Bell Theater

ART SPOT LADO(東京都)

2013/06/29 (土) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

今回は現代史レベルの民間伝承
民俗学をネタにしたシリーズ、今回は現代史レベルの民間伝承を扱ったところが斬新。
どちらかと言えば「事件の起きない金田一シリーズ」的か?(笑)
毎度ながら伏線のはりかたとその回収が巧み。

紙風船文様 Vol.2

紙風船文様 Vol.2

カトリ企画UR

日本基督教団 巣鴨教会(東京都)

2013/07/05 (金) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

再演………なの???(笑)
初演では屋内(茶の間?居間?)であった日曜の朝の夫婦の会話を外に持ち出し、全く異なる状況なのに再演と謳うとはこれ如何に?(笑)
「re-play」だとばかり思っていた再演の英訳が調べてみたら「reproduction」だったので、そういうことなら………いや、納得いかないいかない。(爆)
「水自体に形はなく、容器によっていかようにも形を変える」とかいう言葉があるが、本作で水に当たるのは戯曲か演出家脳か?(笑)

失われつつある物語

失われつつある物語

Minami Produce

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/07/02 (火) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

仕掛け満載
2年前の「とても個人的な物語」のアンサーストーリー。
誤読・深読みも含めてあれこれ読み取り甲斐のあるハナシで、いくつかの知っている作品を勝手に思い浮かべたりしつつ堪能。
二次使用・二次創作に触れたり、観客を騙す(笑)「ある手法」も巧み。

ネタバレBOX

思い浮かべたのは倉多江見の「物語をコントロールできなくなった男の話」(これを現実的にすると本作のようになる?)、萩尾望都「11人いる!」(原典は宮沢賢治「座敷ぼっこのはなし」だが)、出典不詳(「ミステリーゾーン」かも?)「絵画の中の少女に心を奪われ最後は絵の中に入ってしまう男の話」など。
また、「ある手法」とは、説明を省き事象だけを見せることにより観客に判断を委ね、境界を曖昧にする「高等反則」(笑)。
さらに、各作家にモデルがあったり、製作委員会方式やヤオイ本に言及したり、現実が(劇中の)フィクションに侵食(?あるいは融合?)されたりと盛り沢山で、あちこち食い付き甲斐アリ。
わたしは浅瀬で溺れています

わたしは浅瀬で溺れています

激情コミュニティ

atelier SENTIO(東京都)

2013/07/05 (金) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

あれこれセンス良し
1人の女性とその兄、カレシ、兄の元カノによる日常スレスレ系4人芝居、かつて単館でレイト上映していた映画のような味わいが好み。
また、冒頭の一言でタイトルの意味がワカる仕掛け、お得意の(?)幾何学系の舞台美術、昇降する照明(恐らく暗喩)、壁に映る演者の影、文字通り手作業の映像トリミングなどのセンスもイイ。

ネタバレBOX

冒頭の「最近、兄が沈んでいる」という台詞でタイトルの示すものを想像させるのが巧い。
シャッター

シャッター

バッカスカッパ

劇場HOPE(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

オトナの人間関係
東京からやや離れた地方都市の(昼は定食、夜は呑み處、的な)飲食店での物語。
主要人物たちの長い付き合いの上に成り立つ人間関係が自然と滲み出るように描かれていて、少年期に転居が相次いだ身としてそんな関係を羨ましく感じる。
さらに、波風が立ってもやがて穏やかな日々に戻る安定感が心地良い。

バイト

バイト

カスガイ

テアトルBONBON(東京都)

2013/06/12 (水) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★★★

緊張感をフッと緩和させるタイミングも絶妙
ある極端な状況下での会議、どちらかと言えば新境地的で意外な配役が多いが、それがまたうまくハマっていたりもして冒頭から引きずり込まれる。
基本的には終始緊張感が漂う中、時々それをふっと緩和して息継ぎをさせてくれる部分が挿し挟まれているのも巧い。

ネタバレBOX

考えてみると、あそこまで極端ではないにせよ、現実でも似たようなケースはままあるのではないか?とも思う。(会社の部門方針決定とか、学校で問題が起きた時にクラス内から「犯人」を出させるとか)
また、討論版「バトル・ロワイヤル」な感覚もあったり…。
けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

劇団鋼鉄村松

ザ・ポケット(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

会場をダイナミックに使った演出が印象的
複数の流れが収束してクライマックスに向かう王道の構造に、20年前の初演からそのまま残したが故に世代限定となってしまったネタも含む笑いをまぶし、会場をダイナミックに使う演出で仕上げた佳作。
赤い幕の使い方、幕の引き方もイイ感じ。

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