その胸にうなだれて
and Me
OFF OFFシアター(東京都)
2013/11/27 (水) ~ 2013/12/03 (火)公演終了
満足度★★★★★
生命を産み出す役割の重み
生命の重み…と言うより生命を産み出す役割の重みがひしひしと感じられる気がした。(←劇中で「オトコにはワカんねーんだろうなぁ」とも言われて断定を避けた(笑))
奇しくもその少し前に観たイキウメで「生命を産み出す役割としての女性」を感じさせられていて、より沁みた?
イキウメの「片鱗」は、それをベースとなる部分に(=抽象的に)描いていたのに対して本作では具体的に見せられた、というところか。男性作家と女性作家の違いがまざまざ?(笑)
社会派的なテイストもまとい始めた and Me、早くも次回が楽しみ♪
つかまえてごらんなさい、箸で
GORE GORE GIRLS
王子小劇場(東京都)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★★
シュールな中に仲間への祝福や羨望もしっかりと
序盤のジャブ的な微妙にズレた会話から「話題の主」登場によりどんどん加速してシュールな方向へ。
それでありながら(元?)仲間に対する祝福や羨望の気持ちがしっかり顕れているのが見事。
予想をひらりとかわして意外なところに落とすのも巧い。
ギャラクティカ・めんどくさい。
劇団鋼鉄村松
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★★★
おバカ、スペースオペラ、哲学の三位一体
本格SF的な設定と「面白い・めんどくさい」の対立というバカバカしさのギャップ(しかし見事に整合している)でツカミはオッケー。
中盤以降はスペースオペラのお約束的展開に哲学的テーマも盛り込んだ感動大作。
3連休の締めに是非!
ちなみにこれから2回目を観に行くです。半券割で1500円だし。
私的家族ベスト
元東京バンビ
Geki地下Liberty(東京都)
2013/10/23 (水) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
満足度★★★★
実験的なスタイルの今後やいかに?
実体験準拠型だが他団体で銘打っている「ドキュメンタリー演劇」とは趣を異にする。
並走する3つの柱が、あるキーワードで一応リンクしているものの、全体としてのまとまりには欠けるな、と思いながら観ていたが、終わってみれば漠然とした一体感があるのがフシギ。
また、終盤には名台詞・名場面もいくつかあり、総じて満足。
今後はこの実験的なスタイル(=観る者を選ぶと思う)で作劇をしてゆくとのことで、精度がより上がってゆくことを期待。
なお、小4男子を演じた加藤美佐江の小学生っぽさには感服。
青鬼Ver.27【あの大人気ホラーゲーム『青鬼』を舞台化!】
第27班
王子小劇場(東京都)
2013/10/21 (月) ~ 2013/10/22 (火)公演終了
満足度★★★★
「観る者を選ぶ芝居」かも?
脱力系の笑い(冒頭のナレーションから暗示されている?)とホラーとの融合にメタフィクションも加え、会場も上手く使って55分800円なら大満足。
ただ、メタフィクション部分について言い訳がましい…どころかクドい(あるいは楽屋落ち的)と思われる危惧がなきにしもあらずな上に、例示するネタがマニアック気味なので、そこの感じ方次第で評価は分かれるかと思う。
あと、一般的には黒子を使いそうな物の出ハケを、普通のスタッフの格好の人物が普通に登場して処理するのも可笑しくて好きだけれど、人によっては「ナンじゃそら!」かも?
よって「観る者を選ぶ芝居」かもなぁ。
なお、基本的には「おバカだねー(笑)」なテイストでありながら、きちんと「ホラーあるある」で締めるのも◎。
ちなみにゲームに関して知らなかったのでWikipediaで予習して臨み、まぁ正解。(全く知らなくても楽しめたと思う)
迷中の学舎
集団as if~
笹塚ファクトリー(東京都)
2013/10/09 (水) ~ 2013/10/13 (日)公演終了
満足度★★★
インプロパートは両刃の剣
殺人事件の起因に関する考察・サイコサスペンス仕立て、的な。
が、前半での伏線がインプロパートによってリセットされてしまう感があるのが惜しい。
というか、終盤で起こる複数の事象の伏線が併走する前半は散漫な印象すら漂い、そこに小・中・大と3つのインプロが挟まれるのでまとまりに欠ける印象になってしまうのが残念。
ここのインプロパートは両刃の剣であり、その出来が良ければ良いほど「そこで終わった」感がして本筋が分断されてしまうのが難しいところ。
いっそ番外公演としてインプロ抜きの完全ストレートプレイで再演してくれないかしらん?
旅のしおり2013
ブルドッキングヘッドロック
ザ・ポケット(東京都)
2013/10/09 (水) ~ 2013/10/14 (月)公演終了
満足度★★★★
映像化不能な舞台ならではの表現
当日パンフレットの「ある部分」も読んで「あー、あのタイプね」と予想はついたが、「まさかそんなカタチとは!」と、してやられる。
また、予想したタイプにしては周囲の人々も描き込んでいるのが新味?
そんなこんなで2時間25分(初日実測)の上演時間は感じず。
で、1度観て全体像を知った上でリピートすると、中心人物(と言ってイイのか?)と若干距離がある人物たちの挿話も、中心人物の内面的な(?)部分を裏付けているのがよくワカるのではあるまいか?(例えば「演ずること」とか)
どん底
江古田のガールズ
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2013/10/04 (金) ~ 2013/10/06 (日)公演終了
満足度★★★★
16歳の山崎少年、おそるべし
若手人気作家が原作映画初日舞台挨拶前にデビューのきっかけからその日までの道を顧みる1時間余。
主人公がある曲に人生を喩えるのと終盤でヒロインがあるキャラクターに自分の現状を喩えるのが巧く、現在と回想場面との繋ぎ目もスムーズでイイ。
また、メタフィクション的な部分(出だしとか劇中の小説とか)も好み。
これ(の原型)を16歳の山崎少年が書いたとはオドロキ。
あんかけフラミンゴ11【ご来場ありがとうございました】
あんかけフラミンゴ
王子小劇場(東京都)
2013/10/11 (金) ~ 2013/10/15 (火)公演終了
満足度★★★
オトコの尻はそんなに見せんでヨロシイ
言葉の上では同じ悩みを持つ女性たちを縦軸と横軸それぞれに据え、ミステリー風味も加えた力作にして意欲作。
その意欲は買うし主題(と思ったもの)もワカる(気がする)が、性表現が微妙。
そこまで露骨に見せずに暗喩などでマイルドに描くこともできるだろうに…てかそれがオトナだろ、と思う一方で、過激で露骨な表現ができるのも今のうちだけだし、という気もする(ただし決して容認・擁護する訳ではない)。
いずれにしても、オトコの尻はそんなに見せんでヨロしい(爆)。(王子小劇場で2演目続けてだしな>オトコの尻(更爆))
また、全体的に重めのトーンでの2時間超はややしんどい上に、男女による違いもあろうが「うん、ワカるワカる」でなく「こういうことなんだろうな」な隔靴掻痒感が免れずで、何だかいろいろ惜しい。
そう言えば前週の20歳の国を観ながら「キスに証を求めるのか?」と思っていたら、こちらでは「子供を愛の証と思っていませんか」だったかの台詞があり、(オトコの尻だけでなく)これも偶然?
伯爵のおるすばん
Mrs.fictions
サンモールスタジオ(東京都)
2013/10/07 (月) ~ 2013/10/14 (月)公演終了
満足度★★★★
「百万回生きたねこ」の「その先」?
言わば「伯爵クロニクル」。
不老不死の主人公が愛した相手に関する5つの挿話。それぞれに味わいが異なり、後半ではスケールもアップ、そうして迎えるラストはて思いきりロマンティックかつ「もののあはれ」も漂うという…お見事♪
途中では「百万回生きたねこ」の「その先」を描いた気もしたし。
ただ、初日のためか暗転が微妙に長く、時として流れが切れかねなかったのは惜しい。
なお、この日のマチネでコワい女子高生たちを観たので、こちらの二場でピュアな女子高生を目にして救われる。(笑)
保健体育
20歳の国
王子小劇場(東京都)
2013/10/03 (木) ~ 2013/10/08 (火)公演終了
満足度★★★★
3戦全勝
当世わこーどの恋愛(いや肉体?)事情。前半はほのぼの、微笑ましい系なのに、ある歌の場面を境に一転、驚愕の事実の数々が明かされる…。
昭和半ば生まれのロートル的には「キミらそーでもせにゃ信じられんのか?」「寂しさを言い訳にすんな!」とか内心でツッ込みつつ、イマドキのJK、こえー!な感じ?(爆)
そんな高校生たちを中心としながらもオトナのソレも絡ませるのが巧いやね。
巧いと言えば調整室の使い方や使用曲の選曲も巧みで、開演直前のパフォーマンスからニヤニヤ。
また、スッと引いてゆくような幕切れも好み。
で、前半でほのぼの系と思ったのは前作「花園」の印象もあるんだな。
そして、同じく高校生を中心にしながらも「花園」は陽、「保健体育」は陰なのではないかと。あるいは男女の差なのではないかと。
竜史国王ったら、策士…。(笑)
ところで、どうせなら終演後に「相関図(どちらかと言えば別の「カン」か?(爆))」を配ればもっと良かったのに。
ともあれ、ここまで3作品連続ヒットの20歳の国、次回も楽しみ♪
月と手ぶくろと十二夜
in企画
シアター風姿花伝(東京都)
2013/09/14 (土) ~ 2013/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
今後経過観察を要す
暴風雨の中、持ち主と はぐれたマフラーが片方だけの靴に「はぐれ仲間(絵本、穴の空いたエコバッグ、ブックカバー)」たちの棲み家に案内される。一方、持ち主もマフラーを探して歩き…な物語。
物を大切にする気持ちを中心にした童話的世界は年齢不問でそれぞれの受けとり方で楽しめるし、冒頭の風雨の見せ方や無生物の擬人化メイクなど演劇的表現も巧み。
さらに「悪役的存在」かと思われた女性の正体(?)とその明かし方も上手いし、本筋の落とし所もイイ。
が、持ち主とマフラーの関係をエピローグの如く最後に持って来たのはどうだろう?
泣かせて終わる意図かも知れないが、終わり方が湿っぽくなるし、サブ的な挿話(しかも回想シーンだ)は中盤か終盤で見せておいて、本筋のハッピーエンドで締めればイイのに。
とはいえ、良い部分はかなりのレベルなので、今後経過観察を要す。
恋唄
NO-STyLe-GArden
劇場HOPE(東京都)
2013/09/11 (水) ~ 2013/09/16 (月)公演終了
満足度★★
演出家、演出に溺れる
昭和十年代、当時としては珍しかったであろう自由な考え方の女性を中心とした日々の生活と恋愛模様(ちょっと違うか)。
丁寧に描いた中に忍び寄る戦争の足音をも織り込み、総じてよく出来ているのだが、エピローグ部分が残念。
プロローグと対で現代パートなのだが、プロローグでは全て外されていた(写真館の)壁の写真がエピローグで半分も飾ったままというのが何とも…。
現在の人物のバックに幻の如く過去の人物が再登場し、壁の写真を外して胸に捧げ持つというラストシーンのためだろうが、プロローグと対になっているエピローグなのに見た目を変えるのは致命的(過去を改変して少し違う現代に戻るタイムスリップものではあるまいし)、「策士、策に溺れる」ならぬ「演出家、演出に溺れる」といったところか。
あと、当日パンフレットのあらすじに「昭和十年代頃」とあったが、「年代」に「頃」を付けるのは変。「昭和十年代」か「昭和十年頃」では?
読書劇 テロならできるぜ
オフィス再生
秋葉原アトリエ「ACT&B」(東京都)
2013/09/06 (金) ~ 2013/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
Don't think feel!
見沢知廉の随筆集(「テロならできるぜ銭湯は怖いよの子供達」)に基づく予定だったが、結果的に彼と母との関係(及び獄中での彼の「ある闘争」)を中心に描くことになったとの由。
極めて「演劇的な」表現が多く、「語る」のではなく「見せる」ことで「物語でなく思想を伝える」趣き。(=映像化は不可能)
従って「わかる」のではなく「(何となく)伝わる」感覚。(←個人差があると思う)
よって、椅子にふんぞり返って「さ、楽しませておくれ」な態度では楽しめず、「読み取ろうとする姿勢」が必要なのではなかろうか?
喩えて言えば、ただ送り出される番組を眺めていれば良いテレビではなく、書籍を開いて自分で読む読書のように。(もしかしてそんなところが「読書劇」たる所以?)
そう言えば従来の作品も題材について調べて臨むと、より面白かったし。
そんなワケで、その演劇的表現だけでも面白いが、演ずる側と観る側との「知恵較べ」(ちょっと違うか)的に観るとグンと面白いのではなかろうか?
ま、最終的には Don't think feel! であり共鳴できるかどうかが評価の分かれ目かな。
『MOJITO』『想像』(ご来場ありがとうございました。御感想お待ちしています!)
BARHOPPER × MU
BAR COREDO(東京都)
2013/08/27 (火) ~ 2013/09/02 (月)公演終了
満足度★★★★
「正統派」の朗読劇2本
昨今、自由度の高い「リーディング」が多い中、久しぶりに観る「朗読劇」2本。
BARHOPPER「MOJITO」
ダメ元で出した手紙に始まる往復メール。
メールゆえのスレ違いや不安などが非常に身近に感じられる。
また、最初の離れた感覚(間隔)から次第に「距離」が縮んで行き、最後は速度まで速まって感じられる構成も巧み。
ただ、2人とも文才があり過ぎでは?(笑)
細部の言い回しが洒落ていて、あんな米内山さん級の文章が書けるなんて、さすがフィクション(笑)。…いや、そんな2人だからこその縁なのか?
MU「想像」
朗読劇でコメディというのは珍しいのではあるまいか?
とはいえ「ある秘密」が明かされて以降、次第にシリアス度も増すのであるが。
また、すべて電話の通話というのも斬新。
なお、古屋敷・佐賀お二方の顔の輪廓とメガネが双子という設定に説得力を持たせていたような…(笑)
「アリゾナ☆侍☆ガールズ」
UDA☆MAP
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2013/08/29 (木) ~ 2013/09/03 (火)公演終了
満足度★★★
立体「週刊少年ジャンプ」的
ゴールドラッシュの頃のアメリカでの和洋折衷アクションコメディ。
諸設定からしてマンガチックで、対決・裏切り・共闘なども含まれるあたりは特に週刊少年ジャンプ掲載の作品群を彷彿とさせる。
キャラも多くそれぞれ個性的だが、そのために長くなり中だるみ感もあったのは残念。
僕にしてみれば正義
箱庭円舞曲
ザ・スズナリ(東京都)
2013/08/30 (金) ~ 2013/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
真綿でくるんだナイフ
明日にも起こりそうな…と言うよりパラレルワールド的な今の日本の物語。
今まで観てきた箱庭作品の中で最も笑える一方で最も身近に感じ(従来はリアルには感じるものの「所詮は他人事」だった気がする)、首筋に真綿でくるんだナイフを突き付けられているよう。
途中に出てくる「理想論」に関するやりとりなど、耳が痛かったなぁ。
モチーフとしても徴兵忌避、従軍慰安婦、放射能汚染など今日的な問題が複数盛り込んであり、そんなところが身近に感じた原因か?
また、それぞれの人物に「正義」があり、どれも多かれ少なかれ共感させられてしまうのが巧み。
あと、冒頭で「あれ?(装置の)ガラス戸、揺れてないか?」からのあのシーン、芸が細かい。
さよなら東京、さあ座って帰ろうか。
<火遊び>
シアター風姿花伝(東京都)
2013/09/04 (水) ~ 2013/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
前作とはガラリと変わったオモムキ
前作「Fire pRay -秋津悠理のためのリサイタル-」との共通項は「近未来SF」「サスペンス要素」だが、シリアス風味だった前作に対してナンセンスに近い笑いが多く、終盤で大風呂敷を広げる(←内容的にヤバくね?(笑))本作はかなり味わいが異なる。
スポーツ(特に武道・格闘技など個人戦系)ものの典型的な物語展開をベースに、現実界で日常的に起きていることを思いきり誇張して乗せて脚色し、アニメや特撮ヒーロー系要素も加えて、連続もののシリーズ構成を思わせる運びで見せるのが巧み。
状況設定としての東京に、有名かつ人気のマンガ/アニメを想起してニヤニヤ。また、終盤の台詞に有名詩人の教科書に載るほどの作品も連想したがそれは考え過ぎだそうで(笑)。あと、電車の走行音などの重低音で座席が振動して臨場感があったなぁ。
対面客席を意識し、特定の役者が一方向しか向かないなんてことはない演出だが、手前側の通路も演技に使い、入口付近での演技もあるので奥側の客席の方が観易いかと。なお、奥側は空調がよく効くので寒がりさんは羽織るものを用意することを強く推奨。(遅きに失したが)
臆病な町
玉田企画
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2013/08/30 (金) ~ 2013/09/08 (日)公演終了
満足度★★★★
実感系苦笑コメディ
夏合宿で来た中学卓球部の面々とダメ男・その彼女・そのまた親友3人組とのとある宿での邂逅。
「あるあるー!」な状況をじっくり積み上げておいてのクライマックスなので共感するというか、舞台上の人物の気持ちが手に取るようにワカる、あるいは「あったなぁ似たようなこと」で、面白い。
「実感系苦笑コメディ」とでも言うべきか?
小さな家と五人の紳士
プルメリアカフェ
北池袋 新生館シアター(東京都)
2013/08/28 (水) ~ 2013/09/01 (日)公演終了
満足度★★★
別役式「授業」?
不条理わっしょーい!(笑)
乱暴な言い方をすれば「別役式授業」みたいな?
前半の屁理屈・言葉遊び・修辞学的なやりとりから後半の「なんでそーなるの!?」に移行するあたりが。
で、ラストの見せ方がキレイだったなぁ。仕掛け的にはシンプルながらあんな効果をあげるとはアイデアの勝利だな。