じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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ジュジュの奇妙な日常

ジュジュの奇妙な日常

ノーコンタクツ

萬劇場(東京都)

2017/08/03 (木) ~ 2017/08/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/08/03 (木) 19:30

座席I列7番

価格3,500円

ノーコン節絶好調、タイトルから想起されるアレ以外にもいくつかの元ネタを使った笑い満載な上に技対技の対決で見せ場も作り装置のアイデアも楽しい。実は中心部分に使われるものの元ネタも概要を知っている程度ながら十分に楽しめたし(詳しければもっと楽しめたかもしれないが)、そういう加減がここの巧いところ。

ウロボロス

ウロボロス

Straw&Berry

新宿眼科画廊(東京都)

2017/09/15 (金) ~ 2017/09/19 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/15 (金) 19:30

価格3,000円

地方の高校でかつて天文部を創設した仲間たちの今、そして過去。一番のキモである部分は語らずに観客の想像に委ねる形なので観客同士見終わってから互いに解釈を語り合っても良さそう。また、暗転などなしに時制が変わるがほぼ察することが可能なのは巧い。
また、最終場だけ「アレ」なのも効果的。

ファーストシーンはこの少し前に観た劇団普通「帰郷」同様に演技エリアの上方の空間に「シーン」という書き文字が浮かんでいるようだった。そりゃあ開演から15分は遅れた客を入れない訳だ。で、こういうの、トレンド?(笑)
騒がしい会場でスピーチなどをする時に、最初は声を出さずに口だけ動かすと、聴衆が聞こえないと思って静まるので、それからやっと声を出すというテクニックがあるそうだが、それに似て、冒頭場面が静かだと観客の集中力がアップする効果があるかも。

ネタバレBOX

「2つ前」の過去でチエを迎えに行ったケンタとユッチが事故を起こしたのは間違いなかろうが、チエがそこで亡くなったのかは微妙。もしかすると植物人間状態で命はとりとめ、亡くなったのは「現在」の直前かもしれない。シゲルの悲嘆ぶりから考えるとそうなるのでは?
冒頭の河西さん演ずるシゲルの無言の演技からただならぬ悲嘆と喪失感が伝わり「誰か大切な人を喪った」ことが推察されて一気に引き込まれる。その静けさも相俟って観客の集中力を高めるのが巧妙。

本編のほとんどでの照明は「部室感」を出す蛍光灯によるものでありながら、時系列的にはすべての始まりである最終場だけ白熱灯的なのがまた温かさを感じさせつつ、その後のあれこれを考えると切ない、というシカケも鮮やか。
コンストラクション ダイアグラム・オーバー ザ ディメンション

コンストラクション ダイアグラム・オーバー ザ ディメンション

ブルドッキングヘッドロック

小劇場B1(東京都)

2017/04/16 (日) ~ 2017/04/22 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/04/16 (日)

価格4,000円

各編を個別に観ることができる「内覧会」で通し券にて3作品コンプリート。3本それぞれ出演者の年代のみならず味わいも違って「お得な詰合せ」な感じ。

【その41・やさしい男】
これが年長チームの実力か、安定感があり安心して観ることができた。舞台となる「場所」や軽トラの見せ方と浪漫ある幕切れが特に好み。

【その38・遮光婦人】
オトナのプカツあるいはオトナの道徳ドラマ(小学校時代に授業で見たアレ)的な内容に加えて演者の年齢的にもリアルで「男はやっぱりいくつになってもああなんだな……」な言動にニヤニヤしたり苦笑したり。
つい最近話題になった(=脚本執筆時には表沙汰(?)になっていなかった)芸能人夫婦の「あること」と同じことも出てきて夫婦にはありがちなのか?とも。(笑)
演技エリアの手前と奥となどを使った映像で言えばフェードアウト&フェードインするような場の繋ぎ方も良かった。

【その25・雪ロード埋没】
基本的にはコメディ編ながら哲学的(あるいは心理学的?)な部分や きゅうん な部分で締めてアクセントとした。
序盤の2年女子トリオのけたたましさ(笑)の「あーこれこれ!」に始まり高校時代ならではのいろんな想いに郷愁をそそられ、今の自分と一番隔たっているあの頃に思いを馳せる。(かなり露骨に匂わせているのに肝心の当人がニブくて気付かない(ふりをしている?)ってこと、往々にしてあるもんなぁ……トオイメ)
フジテレビの「美少女H」やTBSの丹羽多聞アンドリウがプロデューサーを務めたものなど往年の深夜ドラマに通ずる味わいもあった。
登場人物全員がちゃんと高校生に見えたのはσ(^-^)の歳との隔たりのせいか?(反語的用法)

ワンマン・ショー

ワンマン・ショー

やっせそ企画

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/08/02 (水) ~ 2017/08/06 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/08/02 (水) 19:30

価格3,000円

以前ペンギンプルペイルパイルズ(PPPP)を何本か観ていた身として「あー、この感じ♪」で、あれこれ謎をちりばめつつも伏線もはりまくり、最後にはタイトルも含めてキチンとカタがつくのが巧い。
部分部分は一応理路整然としていながら(例外アリ)、それらを繋げて全体像を見ようとするとねじれたりよじれたりする感覚は騙し絵的な? それでいていろんなヒントから「まさかそういうこと?」とうっすら考えたことが組み上がってゆく快感たるや。
最終的にはタイトルにも「あ そうか」だし、これ、あれこれ知った上でもっかい観ると、より納得できるんだろうな。緻密な脚本、そしてそれを(比較的)ワカり易く見せる演出・演技……面白かった♪

読み解くヒントは「あれやこれやの一致部分」かな。「そう言えばそこもそうなの?」と思ったことがあとからちゃんと意味を持ってくる、みたいな。
ねじれたつながり方ということではSFで空間がよじれて、隣の部屋に続くドアを開けたら、今、自分がいる部屋がそこにあり、ドアを開けて次の部屋を覗いている自分もそこにいる、というのを想起。
部分部分は正しいが全体は変、という構造にはM.C.エッシャー「物見の塔」や「滝」を連想。

真夏のカーニバル

真夏のカーニバル

制作「山口ちはる」プロデュース

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2017/07/31 (月) ~ 2017/08/03 (木)公演終了

満足度★★★★

覆面試演会があって終わってから「さて、作者は次の○人のうちの誰でしょう」と問われても正解は出せないのでは?なほど倉本作品としては異色。いろんな意味でアッパレだし面白いバックステージ系、堪能♪
前半はコミカル、後半はベタなほどの熱血系と倉本朋幸作品らしからぬ味わいながら非常に愉しい。
一部、小劇場系の演劇人には耳が痛いであろう部分もありつつ「専業観客」としては愉快。あと江古田のガールズっぽさがあるのは山Pならではか?
こういう作品を書かせるPもPなら、それに応える作・演出も作・演出でお見事。
で、内容的に時々「あ、これは芝居なんだ」と我に返る必要も。(笑)
あと、熱血系の部分は少年ジャンプのノリっぽいような……。

【余談】開演前客入れ時BGMが半世紀近く前の歌謡ポップスで懐かしく、「小川ローザ/風が落とした涙」なんてレアだよね。

シュールストレミング(再演)

シュールストレミング(再演)

レティクル座

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2017/07/27 (木) ~ 2017/07/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/07/29 (土) 19:30

価格3,000円

初演よりも色鮮やかになった印象。そう感じたのは装置に周囲の囲みが加わったからだけではなく、音響・照明のキッカケが倍に増えた(後から伺った)かららしい……そういうものなんだね。
あと、中心となる2人の関係について得意の誤読系深読み(笑)。
その深読みもたぶん初演時にしたろうし、1人の役を年齢毎に別の役者が演じ、そして……とか、同じ場面が出てきたと思ったら……などの手法も初演時から感心。

Replace Grace

Replace Grace

kazakami

スタジオ空洞(東京都)

2017/07/08 (土) ~ 2017/07/12 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/07/08 (土) 17:00

価格2,500円

観ながら疑問を抱いたり考えたりしたことをその直後に劇中人物が言動で示すという同期/共鳴が3回もあり、これは観客の心理を読まれていたのかあるいは自分が流れを読んだのか、みたいな。
「お客さんがそんな疑問を抱いたりそういう風に考えたりするだろうと思ってそれぞれの人物にそんな言動をさせたのです」ってか?(笑) お釈迦様の掌の上の悟空のような気分だ、愉快愉快、いや、恐れ入りましたぁ♪
また、前々日に観たTEAM空想笑年の「VAMPIRE」と実は共通する部分があるのではないか?というか、あれを観た後なのでより共鳴したり考えたりしたのではないかしらん? そしてもしも観る順が逆だったら気付かなかったのではないか?とも。
ところで曽野綾子の「神の汚れた手」も漠然と思い出したのだけれど、どんな内容だったかな?(爆)

「狭間、酔いしれ罪か罰」「さよなら、またね」

「狭間、酔いしれ罪か罰」「さよなら、またね」

コジョ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2017/08/31 (木) ~ 2017/09/06 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/01 (金)

価格5,500円

9月1日のマチネとソワレ、セット券にて両作品を観劇。

【狭間、酔いしれ罪か罰】9/1 14:00 2750
「魔」の者たちの物語かと思わせて……な展開や7人の関係性はイイが、欲をいえば「あの時代」である必然性がもう少し欲しかった気もする。
なお、武器デザインはそれぞれ連想するものがあってニヤニヤ。

【さよなら、またね】9/1 19:30 2750
ある「こと」をめぐるヒューマンドラマにして完成度はなかなか。
改善の余地があるような気もするが具体的な箇所などが浮かばないのでそれはたぶん好みや固有のリズム、バランス感覚的なものかと。
異色(笑)キャストの年長組の役どころと演技の相乗効果たるや♪

ネタバレBOX

「狭間、酔いしれ罪か罰」の一方の武器はスーパー戦隊シリーズを見慣れていると2つに分かれるのが予見できるのではあるまいか?
また、大きな鎌はガンダムデスサイズ?(笑)
解散

解散

江古田のガールズ

サンモールスタジオ(東京都)

2017/08/12 (土) ~ 2017/08/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/08/17 (木) 14:00

価格3,200円

「in サンモールスタジオ」と銘打っている通り、初演(本多劇場)からこの会場に合わせて改訂、ここならではのネタがあったり、(会場規模ゆえに)臨場感が増加したりのバージョンアップ版、ドタバタ気味に進行しつつもクライマックスはムネアツ、やはりバックステージものって好きだなぁ。

バックステージものって大概は「雨降って地固まる」的に万事片付いてめでたしめでたしで終わるところ、一件落着かと思いきやもっと大変なことが束になってかかってきて「一見落着」にすぎなかったというスラップスティックコメディの定番的な結末にするのもいかにもここらしい。

そう言えば多くのバックステージものが何とかして幕を開けなければならない、あるいは何とかして進行を止めないようにしなくてはならない状況を乗り切ることによる演劇讃歌なのに対して、本作はトラブルがあったソワレ後で翌日以降をどうするかということで時間的余裕があり、コメディ重視タイプだな。

しかし冒頭の劇中劇、初演よりもオリジナリティが増して、それはそれで良いけれどもむしろほとんどパクりな初演の方が内容的に合っていたかも?(笑)

覇道ナクシテ、泰平ヲミル【護王司馬懿編】

覇道ナクシテ、泰平ヲミル【護王司馬懿編】

劇団ZTON

王子小劇場(東京都)

2017/09/14 (木) ~ 2017/09/18 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/15 (金) 15:00

価格3,500円

三国志を元ネタとした伝奇時代活劇。五元素と縁のある龍が絡んだ覇権争いというストーリーを多彩な武器で単調にならないばかりかスピード感のある殺陣が彩るという娯楽性に衣装・メイクと音楽による重厚さがマッチして見応えたっぷり、ごちそうさまでした。
カプセル兵団の吉久主宰が客演されていたこともあって、ふと「臥龍頂上伝」三部作を思い出したし、気合いの入った(笑)衣装などによる重厚感と娯楽性の共存に劇団ショウダウンに通ずるモノも感じた。

弟兄

弟兄

ゆうめい

STスポット(神奈川県)

2017/09/08 (金) ~ 2017/09/12 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/09/12 (火) 14:00

価格2,800円

再演であることに加えて一般的な会場ゆえ「二方向の客席に気を遣わねばならない」という枷が外れてより思い通りの演技ができてか演劇的精度/完成度が上がった印象。そして初演時にも思ったが体験をこういう形で昇華させるってスゴいな。(他は初演時の「観てきた!」参照)

先輩、服を着てください

先輩、服を着てください

劇団東京都鈴木区

遊空間がざびぃ(東京都)

2017/09/14 (木) ~ 2017/09/24 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/21 (木) 15:00

価格2,500円

入場時に会場の使い方が従来(横長)と違って「おや?」と思うも始まってみれば極端な(笑)脇キャラにしても細かなくすぐりの入れ方にしても、そしてハートウォーミングな部分もある王道コメディが「やっぱり鈴木区!」で安定感アリ。
今回は離婚をめぐる問題ということで、法的論争な部分もあり、そこがまたいかにも弁護士が展開しそうな論法だったことと、装置に布製スクリーンを複数使い、その上げ下げによるスピーディーな場転も良かった。

「クラゲ図鑑」

「クラゲ図鑑」

えにし

「劇」小劇場(東京都)

2017/07/06 (木) ~ 2017/07/09 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/07/07 (金) 14:00

価格2,800円

グワィニャオンではまず上演しないであろう辛くてハードな話ながら根底にあるテーマ的なものとどこか優しさのあるところ、それと一部の表現が西村脚本だなと思った。

みどりの群

みどりの群

のびる

アートスペース.kiten(東京都)

2017/08/04 (金) ~ 2017/08/06 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/08/06 (日) 16:00

価格1,700円

川上弘美風から世にも奇妙な物語を経て軟着陸(σ(^-^)の解釈)するストーリー。
中盤から後半にかけては「終わったらあの音楽と共にストーリーテラーのタモさんが登場して教訓をたれる」系統の流れ(笑)……見事にその予想を裏切られたけれど(←アッパレ!)
あれであのまま世にも……的にしないのがまたニクい。しかもあれこれ解釈の余地まで持たせてお見事。
序盤の沖縄料理屋での職場の同僚とのエピソードの再現シーン、ふたり芝居とはいえ一方が台詞無しの身振りだけなこともあって、落語のような印象も。
クライマックスでの台詞と身体表現のセッションも「この2人ならでは」なコラボレーションで良かった。

帰郷

帰郷

劇団普通

スタジオ空洞(東京都)

2017/09/08 (金) ~ 2017/09/12 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/11 (月) 15:00

価格2,200円

一言で言えば「今様古典芸能」あるいは「枯山水演劇」。
あれこれ削ぎ落とされた上に時として感情さえも削ぎ落とされたかのように発せられる台詞群から成るのは水墨画かクロッキーのようで、いろんな余白を脳内で補いながら観る参加型(あるいは共犯型?(笑))演劇。
冒頭で客席下手横後方から演技エリアに登場する人物を筆頭に、能狂言的な様式美さえ感じられる動きも印象的で、さらに台詞のない時には舞台上方の空間に「シーン」という書き文字(しかも3DCG?(笑))が見えるよう。
何だろね、こういう体験はあまりできないぞ。
なお、舞台奥の壁全面が鏡というのは、対面客席に慣れた身であっても「自分が見える」ということからちょっと気後れ(笑)。逆に鏡に映った演者の姿を見ることもできて面白くはあるのだけれど。

『時参不斗狐嫁入』

『時参不斗狐嫁入』

劇団やぶさか

スペース・オルタ(神奈川県)

2017/08/25 (金) ~ 2017/08/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/08/27 (日) 16:00

価格2,800円

やぶさか版2.5次元と言おうか「ノイタミナ」枠で放映されたアニメの舞台化のようなノリが圧倒的に愉しい。
笑い、サスベンス、アクションに加えて恋愛の本質(?)的なものもしっかり編み込んで感動させるのもさすがだし、殺陣のシンクロ(=主人公と守護するものの剣さばき)や客席通路の花道的用法、それに霊道(?)の表現なども◎。
キャラクターを如実に示す衣装も毎度ながらお見事。

シンクロ・ゴッサム・シティ

シンクロ・ゴッサム・シティ

シンクロ少女

シアター711(東京都)

2017/07/14 (金) ~ 2017/07/19 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/07/19 (水) 13:30

座席F列1番

価格3,500円

舞台となる街は確かにゴッサム・シティ的な雰囲気ながら本家よりはよっぽど治安が良いし、富豪はネガティブというか自信なさげだし、そんなところに「もしもゴッサム・シティが日本にあったら」的な印象を抱いた。(議論が不得手な日本人が「12人の怒れる男」のような状況に置かれたらどうなるか?という発想から「12人の優しい日本人」が生み出されたように)
前半は「ゴッサム色」が濃厚で、ちょいといつもとはオモムキを異にするような印象もありつつ、終盤は「あー、やっぱりシンクロ少女だぁ♪」と頬が弛む。あと、ラストには(得意の)深読み/誤読もした(笑)

ネタバレBOX

富豪兄弟、実は1人でその両面を具現化(?)したのではないか?というのが得意の(爆)誤読系深読み。
たまたま

たまたま

パルテノン多摩

パルテノン多摩【旧情報】(東京都)

2017/08/04 (金) ~ 2017/08/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/08/05 (土) 19:00

座席E列20番

価格3,500円

芝居で見せる多摩ニュータウン史(=昭和史の数ページ)あるいは昭和のいくつかの家族史、さらには「表ぽんぽこ」な感じ。そんな時代をよく知っているだけに懐かしく、ファンタジックな味わいも愉しく、130分余の尺は感じず。面白かったぁ♪

ネタバレBOX

「傘の男」って、「不思議の国のアリス」の時計ウサギだよね。
くちびるぱんつ/愛はタンパク質で育ってる

くちびるぱんつ/愛はタンパク質で育ってる

ぬいぐるみハンター

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2017/09/06 (水) ~ 2017/09/10 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/09 (土)

価格5,000円

9月9日、14時半の「くちびるぱんつ」と17時半の「愛はタンパク質で育ってる」を5000円のセット券にて。

【くちびるぱんつ】
時間と空間のズーミング自在感がステキ。
すぐトナリで起きているようなことから宇宙の果てまで継ぎ目なく滑らかに繋がっている感覚にクラインの壷を連想したし、FUKAIPRODUCE羽衣の「瞬間光年」最初のエピソードに通ずるモノもあるような。
作品自体は初期感ありありながら照明や会場の使い方により充分イマのもの、みたいな。

【愛はタンパク質で育ってる】
これ、好きだわぁ、やっぱり。
が、初演時にオチのインパクトと言おうか「そういうことかぁ、ヤられたぁ!」と言おうかがあまりに強く、そこまでの内容をよく覚えていなかったことに気付く(爆)。かくて、「あー、そうだった」と思い出しながら観たのだった。
初演時は併走する複数のエピソードに戸惑ったというか共通点を探すというかでアタマの中が「?」マークに占められてしまい、終盤で真相(?)を察した時の衝撃と快感が印象的だったんだろうな。今回初見のお客さんにもそういう方が多かろう。
で、その強烈・衝撃的にして秀逸な落としどころを知った上で観るとなぜそういうキャラクターたちであるかとかところどころにあるヒントとかがよくワカるんだな。また観ることができてヨカッタ♪

なお、2作品ハシゴの場合、ロビーでも待たせていただけるというのがありがたい。

蒼白の馬上~1978326~

蒼白の馬上~1978326~

オフィス再生

APOCシアター(東京都)

2017/09/07 (木) ~ 2017/09/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/09/08 (金) 19:00

価格3,000円

まさしく再生、な演出で描く三里塚のあの日。
オープニングシーンの二種類の「明かり」は「あー、これこれ」だしラストの明かりは良い意味で予想を覆すし。装置も入場時に「あれ?」ながら途中で「そういうことか!」に(笑)
また、冒頭、映写された映像で思い出した出来事の「演劇的再現」も面白く、さらに「アレをそうしてゆく」彼らの姿は管制塔を目指して進むことの表現か?とも思ったり。
あと、三里塚闘争の思想的背景にはそんなことも!?なオドロキも。(←思想的背景と言うより行動の途中で思想にこじつけた、な感じ?)

受付開始時から開演直前まで流れているのは本編の舞台となる1978年のヒット曲集。それらの曲をよく知っている世代には漠然とその歌が流行っていた頃の自分や世間に思いを馳せさせ、気持ちを当時に遡らせる効果があるのではないか。

ネタバレBOX

冒頭の明かり、舞台上の白い布に奥から光を当てて人物をシルエットにするのは今年のトレンド(私見)。太くて長いマッチを使うのは再生の得意技。
いつもは装置が「そびえ立っている」のに今回は少しだけ組まれた鉄パイプがあるだけ。まさか芝居をしながらそこから上に向けて鉄パイプを組み上げてゆくとは。しかもその組み方は一定せず、毎回異なるそうで。
そして、そうして組み上げてゆくのは彼らが管制塔に向けて進む姿の演劇的表現か、とも。

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