満足度★★★★
胸が痛い
ときどき拝見させていただいています。
場所はおなじみのサンモールスタジオ。
狭いけど、規模はちょうどいいのかな?
150センチのぽっちゃりにはまだいいけど、180センチメタボには座席は狭いですね。通路側席を取れてよかった。
ネタばれ感想以下。あ、でもあんまりストーリーとか書きません。
でも念のため。
私にはちょっとつらい舞台だった。
でもこれからみる人にはお勧めします。
ムシラセさん、みるたびに面白いなって思うようになった。
次の公演も楽しみにしています。
ネタバレBOX
正直言って、こんなに泣くと思わなかった。
嗚咽もらしそうになって、こらえるのが大変だった。
終わった後、知り合いに会うのも嫌だなと思うくらい泣きすぎて目が痛くて、つらかった。
きっと目が真っ赤だったし、恥ずかしかったし、正直、気分はけっこう落ち込んでた(笑)
脚本も演出もよかったと思います。
最近、カムカムミニキーナさんの舞台みたばっかりだけど、松村さんの演出よりムシラセさんのほうが好きだと思った。
内容は・・・最初はこんな主人公で大丈夫かな?
私、共感できるのかな?って思いながら見始めて、ときどきくすっと笑わせてくれて、最後はぐっさぐっさと突き刺さって、痛くて、気がついたら号泣してた・・・
父親不在の子供がもつ母親への感情っていうのは、どこかでこういうことなのかもしれない。
私も父親がいなくて、母と叔母と祖父母で育ってきたけど、とても幸せな家族だったし、母を殴りたいと思ったことはなかった。
でも、なんか自分の中で封じられた記憶というか感情というか、そういうものが入った箱をこじ開けてしまって、見たくなかったものを見てしまったという感じがした。なぜか涙が出てくる。いたい。胸が痛い。
違うんだけど、違うんだけど、わかる。なんかわかる。
待ってるけど、こないんだよ。いや、待ってなんかない。
私は待ってない。だってこないもん。
私は待ってない。別に待ってなんかない・・・
自分がどうして生まれてしまったのか、本当に母親は私をどう思っているのか。祖父祖母は?とか。
「当たり前」でない環境に、やっぱりいつも心のどこかで【不安】を抱えていて、確かめたい思いがある。
これは両親がいて育った人にはわからない感覚なのかもしれない。
どうなんだろう。
でも私だったら、こんな風に現実は見たくないなーーーー
どこかで自分の信じたいことだけを信じていたい的な?
「人間はだれも不幸だから、いつも自分より不幸な人間が見たいんだ」って台詞があったと思うけど、ほんとそうなんだろうね。自分が不幸ではないということを確かめたいんだよね。
要所要所で、心をえぐられる台詞があって、痛かったです。
あと、最後にひとつだけ演技的なところでどうなんだろうなって思ったのは、凛子さんが泣いたあと「うまくやってよね、三田君?」(台詞違うと思いますがごめんなさい)っていうところは、笑顔じゃなくていいと思ったなあ・・・目が笑ってないといえば、目が笑ってないのかもしれないけど、凛子という役上、いつも目が笑ってない笑いになると思うし、舞台という上ではどの笑いもなんとなく一緒に見えてしまうから、差を付けるのは結構難しいと思いました。でも、あの台詞がいつもの凛子としていうのであれば、あの笑顔で正解なのかな。なんとなくあそこの台詞はひとつの転機なのかなと思ったから鬼の形相でもよかった気がしました。最後の最後に細かくてすみません(笑)
満足度★★★★
いい脚本だと思いました
周りで見に行った人が、みんな口ぐちに「よかった」「面白かった」と言うので、ハードル高めに見に行ったのですが、本当に面白かったです。
なんていうのかな、上手く表現できないけど、最近はプロの舞台しか見てなかった自分が90点を付けてもいいなと思ったくらい、よかったです。
もっと見に行ってほしい。
もし行こうかな?って思っているレベルの興味があったら、背中押します。
行ったらいい。
少し辛口な評価をすれば、サラリーマン、女優、女子高生、の3人分のストーリは、それぞれにバランスはそんなに良くないけど(時間的なもの)、本当はもっと描きたかっただろうな思うし、その分、凝縮されている。言葉が厳選されている印象を受けた。もちろん、もっと無駄を省くこともできたかもしれない。もちろん、演出と言う点での役者への演技指導も。しかし、基本的に舞台は本が良ければ良くなる。その点に置いて、とてもいい本だった。
狭い舞台ながらも舞台美術も(捌けの見きれのせいで客席が狭いのはちょっと残念だったけど)良かったし、演出も良かったと思う。飽きさせない展開をしていた。空間の壁いっぱいの装飾(絵)も素敵なので、もうすこしちゃんと見たかったなと思う。
トータルでいい作品だとも思いました。ぜひもっとたくさんの人に見てほしい。