満足度★★★★
動きの無い演出であったからだろう、寝てしまった。「起きよう」とは努めたが・・。
ビジュアル的には、えも言われぬ奇怪さに飲まこまれた。「出口なし」は一昨年d倉庫で観ていたが全く異なる演出(と思う)。
少しの暗転の後、同じ装置(衣裳?)で「芝居」が上演さる。こちらは戯曲も知らず、ほぼほぼ眠っていたため演目が変わったこと自体に気付かず、周りの拍手が起きたので「さあ次は『芝居』だ」と思ったら終わっていた。不覚。
満足度★★★★
鑑賞日2017/02/25 (土)
史上最高の双身でした。これまで本作を含めて三公演四作品拝見していますが、いつも、最新作が最高傑作と感じます。尊敬いたします。
誰がなんと言おうとこの「芝居」はエンターテイメントでした。
「ああ、この芝居のいちばんいいところを分かってるのは私なんだ」「これは私のための『芝居』なんだ」とおこがましいありがたい気持ちになってしまった瞬間が訪れたことがありました。
「芝居」上演中に、発話している俳優に照明があたらない瞬間が数秒あって、私はその瞬間の内圧や密度に心を揺さぶられました。
照明のキューイングや発話のタイミングそのものについては、もしかしたら(いやもしかしなくても)実際に想定されているものとは違っていたのでしょう。しかし、その瞬間に舞台全体の集中力や緊張がぐっと高まったように感じられて、なおかつ、何事もなかったかのように三人の男女の「告白」が連綿と続いて行ったときに、私はこのベケットの「芝居」というタイトルをごく個人的な感覚で、でもハッキリと理解できました……。
本当にそれは、観客として最高の幸せ。ああ、これは私の芝居だった。
この体験は、誰とも共有できないのかもしれない。でも、だからこそ、これは私の芝居で、私にとってエンターテイメントなんだ。
ありがとうございました。
満足度★★★
鑑賞日2017/02/26 (日)
価格3,000円
両方の戯曲について不勉強だったので、2本立てなのかと思い、終わったときは、あれもう一本やらないのかなあ、と思って劇場を出ました。帰って調べると、この2つ生きていないであろう1人の男と2人の女という設定がそっくりなんですね。
かなり、観客を選ぶと思うので「お勧め」はできませんが、サルトルでもベケットでも、興味がある方は一見してみてもよいかと思います。
でも、安部公房やイヨネスコなどかなり(良い意味で)偏りのある劇団ということは判りましたので、今後、贔屓にしたいと思います。