玉子物語 公演情報 玉子物語」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★

    卵物語
    子宮の奥の「卵」が暗喩されている事が開演後まもなく判り、以後はキャラによって特徴ある発語と動きとエピソードが割り振られ、性と妊娠にまつわるケーススタディの様相。「お相手」の男子も脚本上のゆきがかりでお付合い。発語と動き、振りなどパフォーマンス面、舞台処理に秀でた印象があり、作者の脳みその中の思索や着想が、渾沌のままに舞台上で造形され得るとしたら、才能とは有り難きものだ。「女」の独白のような作品だったが、いつか私の琴線にも触れる舞台に出会えるか、どうか。

  • 満足度★★★

    表現の幅が広がった?/約95分
    生き物としての人間の営為を中二病的ペシミズムでもって嘲笑うような作風が持ち味だったこの団体。
    でも、作・演出家が思春期から日々遠ざかっているせいなのか、本作では中二病的幼さがいくぶん和らぎ、表現が成熟、その表れとして表現の幅が広がっている印象を受けた。
    長々と独白を続ける役者勢が作・演出家の思いの丈を代弁しているかのような私演劇的性格も弱まって、本作では作・演出家よりひと世代上とおぼしき女優による独白も。
    身ごもっている設定の彼女がくぐもった声を震わせながら思いつめたように妊婦の胸の内を語るくだりは、独白の内容はもとより話しぶりにも切実味があって、吸引力大。
    ひと世代上の女優が作・演出家の今現在の生(なま)の思いとは少しズレているに違いない胸の内を語るということは、中二病的ミーイズムに満ち、悪く言えば独善的でもあった従来のQの公演ではありえなかったこと。
    これは、作・演出家が年輪を重ねて成長し、“自分とは境遇の違う誰か”がどんな思いで日々を生きているかに思いを馳せ、同情する余裕を持ち始めた証なのだと好意的に解釈したい。
    これまでの公演ではあまり感じることのなかったエロティシズム(なまめかしい生気、といった意味で用いたい)が匂う場面が多かったのも、これまでは中二病的タナトスを強く打ち出してきた作・演出家が成熟した証なのだと考えたいところ。

    とはいえ、中二病的タナトスや中二病的ペシミズムもまだまだ色濃く、玉子から多方向にイメージが広がってゆく当公演でも、命の源としての「卵」よりも、食べられたり割られたりする消費財としての「玉子」のほうが強い筆圧で描かれ、タナトスやペシミズムが(タナトスの反対語としての)エロスに依然勝っている印象。
    私にはこの、タナトスとエロスが相克する様子が観ていて面白かった。

    次々生み出されてゆくイメージが統べられないまま放置されて取り留めを欠く上、過去作品よりも笑いが薄い本作に私が三つ星をつけたのは上の相克が面白かったことに加え、ネタバレに記す二点が印象深かったことによる。

    ネタバレBOX

    本作を観て最も印象深かったのは以下の二つ。

    一つめは、二階建ての舞台装置の二階部分に整然と列を成し、感情をほとんど表に出さずに黙々とテレビを観たり本を読んだり手作業に励んでいるほっかむり姿の女たちの存在。
    人間の女の姿をしていながら鶏卵を産む設定になっており、自由の小さい金網張りの小部屋で産卵を続ける彼女たちは、“産むのが仕事”のブロイラーに人間の女をなぞらえたものに違いなく、笑うのはためらわれたが、その飽くなき大人しさが可笑しくてならず、細長い小部屋に開幕から中盤過ぎまで居ずっぱりの彼女たちにたびたび目を転じてはニヤけてしまう私なのだった。

    二つめは、妊婦の独白の一節。
    「生まれてくる子供には、交尾をしたいと思わせる子になって欲しい。体に色をつけたり、高露出な服を着たりもしないのに、不思議と異性が寄ってくる、そういう子に育って欲しい」
    作品冒頭にて切々とした調子で述べられる、大筋このような意味のセリフがなぜだかとても心に響いた。
  • 満足度★★★


    100分。

    ネタバレBOX

    玉子(たまこ)という女性のアパートでの話。

    物語性に乏しい舞台。物語性低めで良いけど、シーンシーンの面白さは保ってほしいかなと。「永遠に~」のとことか、家賃滞納している女のとこは好きだけど。

    中身が大事なのはわかった。
  • 満足度★★★

    可愛過ぎる女優
    吉岡紗良さんが良い。

    ネタバレBOX

    Qと言うと、何か良く分からないけど可愛い人や超可愛い人が出演するというイメージがある劇団です。

    前回公演や『flat plat fesdesu Vol.3』のレビューを見直してみて、女性の性欲みたいなものを扱っていることを再確認しましたが、やはり今回もそうでした。命を繋ぐ女性にとっての卵、栄養として摂取する鶏卵の話でしたが、ワークショップの演目を繋いだようなものでした。

    そんなことはさておき、やはり超可愛い人の名を知ることが重要だと考えました。調べるとその名は吉岡紗良さんで、クラシックバレエもできる可愛過ぎる女優さんです。
  • 満足度★★

    ネタばれなし
    またもや撃沈。

  • 満足度★★★★


    90分。今回は枠からの外れ方が潔く、旧来の作風寄り。もっと意味不明のほうが好みではある。

このページのQRコードです。

拡大