「紙風船」から90年。岸田國士の今 公演情報 「紙風船」から90年。岸田國士の今」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★

    Küchenschab
    面白い。90分(休み10分)。

    ネタバレBOX

    「ある夫婦」(カトリ企画)
    内海(山田宏平)はフランスに研究に行っていた4年で、現地の未亡人と同棲をしていた。妻の真帆子(北川麗)はそのことに触れようとしない。ギクシャクした空気が二人を包む。そんな真帆子も、内海との結婚前に付き合っていた男の手紙をずっと残していて…。
    シンプルな構成であるけど、男と女の情が上手く絡んでる作品で、その意味で面白い。舞台的な面白さが加わるとなお良かったかな。

    「あたしら葉桜」(iaku)
    ゴキブリ(アイネ キュヒェンシャーベ?)が雑誌の下に隠れたとあたふたする母・あーちゃん(みやなおこ)と娘(海老瀬はな)。娘は付き合っている○○さんからドイツに一緒に行こうといわれており、父にどう話すか、そもそも進んでいいのか迷っている。理由は、○○さんが女だから。そんな普通でない自分に戸惑う娘にあんたが幸せならよいと、あーちゃんは伝える…。
    ゴキブリのくだりからして面白い。
    同性愛者な娘の悩みを優しく可笑しく包み込むあーちゃんが魅力的。30年も前に逆ナンで夫を捕まえるだけのことはあるなと。人と人ってあいまいなもの(あるんだかないんだか分らないもので一喜一憂する)だけど、とっても重大な決断となるとどこかに何かを求めないと決められないそんな時、あーちゃんは基準である幸せを教えてくれる。泣き出しそうな娘を最大限肯定した母がとっても暖かい。

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