満足度★★★★
演劇組織KIMYO「ダル」観ました
クセック・スペイン公演から帰国しての翌日に、なんとか体力回復して観に行きました。
今回は、KIMYOでは異色のサスペンス劇。
「12人の怒れる男」のような展開に…なるかと思っていたら、論理的に破綻した流れが目立ち(敵の動機の説得力や、集団外部との関係、犯行状況の立証など)、やりたい事は分かるけれど、どうもすんなり飲み込めない話に。
終わりもすっきりせず、宙ぶらりんな印象。
演出のスピーディーで変化ある仕掛け(役交換や美術表現などの新しい試み)、役者のハイテンションに同調した熱量により、なんとか楽しんで観られる舞台に。
「燃えて挫折する青春劇」という、これまでのテイストは共通。
役者では特に、今回初めて客演する赤いロン毛の強面の男性が、見かけと裏腹に繊細な演技でいい感じ。
あと、でっかいネコとちっさいねづみの初共演もポイント(笑)
残念ながらトータルな完成度には満足できないけれど、安全でないところで挑戦しようとする(そして横滑りを起こしていたりする。。。)、その闘争意欲に☆4つ。(ほんとにギリギリ)
去年に続き、東京・王子小劇場でも公演。
関東の皆様、この、やみくもに燃えている愛知の若手団体を観て、思う存分批評してやってくださいませ!