未来少年コナン 公演情報 未来少年コナン」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
1-3件 / 3件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    大阪千秋楽、奥様と観劇。
    とってもアーティスティックな公演🤩でした。
    素敵な生演奏に、ダンスや身体表現に目を見張った🤯
    コナンのワイヤーアクションも凄っ😳
    影山優佳・ラナや門脇麦・モンスリーも良かった😍

    ただギカントでの戦い等、コナンの圧倒的な身体能力で敵をギャフンと言わせる、スカッとする場面がバッサリ無くなっていて、少し(と言うよりはかなり)残念😢

    ネタバレBOX

    始めに一言、役者さん、そしてパフォーマーの皆様の表現はとても素晴らしかった。
    とても感動したことを、初めに申し述べておきます。その上で…

    アーティスティックな内容も好きだが…
    未来少年を観劇に来たなら、スカッとする場面を観たい筈なのに、そこをカットして…

    本編とあまり関係のないアーティスティックなシーン(なくても良いような開演直後のシーンや漂着のシーン)に時間を割くくらいなら、スカッとする場面をもっと見せて欲しい。
    未来少年ファンとすると、かなり欲求不満を感じる公演になっている。

    これが未来少年コナンと言う子供向け超エンタメ作品ではなく、大人向けの演目なら、アーティスティックな内容は大いに結構、歓迎なのだが、エピソードてんこ盛りの未来少年コナンは子供向け超エンタメ痛快活劇であり、アートではない筈!
    エンタメてんこ盛りのコナンをしっかりエンタメして欲しかった。
    この点が非常に残念である。

    また稽古風景のyoutubeなどで「社会的なメッセージ性を意識して」的なコメントがありましたが、これは間違いな気がする。
    原作はインダストリアをロシアに、ハイハーバーをアメリカに重ね、イデオロギー色の強い内容だったが、宮崎さんたちはこんな内容を子供向けにできないと、原作の設定の大枠のみを残し、ほぼ子供向けのオリジナル娯楽作品として仕上げている。なのでメッセージ性などイデオロギー的なものを排除した作品になっている筈なのに、なぜ、お芝居にするときに、そんなことを掘り返すのか?

    追伸、加えて、一部の感想に共産や原爆がコナンのテーマだとおっしゃる方もいるようだが、全く逆で、原作の共産批判的なイデオロギーを一切排除したのがアニメ未来少年コナンであり、原爆の”げ”の字もコナンには出てきていない。
    原爆ではなく、超磁力兵器は使われたが、それを可能とした超常的なエネルギーとして取り上げられているのは(原発ではなく)太陽エネルギーである。
    原発や原爆などの人工的なものの恐ろしさではなく、未来少年コナンでは、太陽や地球の磁場や地殻などに対する(自然への)畏怖の念が貫かれているように思う。
    実に宮崎駿さんらしい内容であり、イデオロギー色は全くなく、大自然の営みに生かされている人という存在にフォーカスされていると思う。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    映像やメカの模型を一切使わず、見立てと人力で未来少年コナンを舞台に再現したところが見事。アニメのあれこれの名場面を思い出した。モンスリー(門脇麦)の回心(痛みの回復)やレプカ(今井朋彦)の力の哲学はセリフを補筆して深みがあった。「バカね」の名セリフもあって堪能した。

    人間関係の変化を、長いダンスやパフォーマンス場面で見せていたのがよかった。コナン(加藤清史郎)とジモシー(成河)が最初の反発から親友と認め合うまでの競い合いなど。特によかったのは、がんボート上でダイス(宮尾俊太郎)とモンスリーが、磁気拘束具のリモコンを奪い合いながら、ダンスのようにもつれあって関係を接近させるシークエンス。

    海、風、砂から、射撃音や足音、飛行機の音など、すべての効果音を舞台袖でミュージシャンがその場でつくる。紗幕を通して客席からも見えるつくりも、今回の成功した試みとして挙げておきたい。

    幕開けのモンスリーとおじいの対話は、戦争を起こした大人たちを責める戦後世代と、過ちを繰り返すなと諭す戦争世代の対話として、日本の戦後のそれぞれの言い分と重なった。アニメ「未来少年コナン」が、敗戦と復興という戦後状況をそのまま映していたことに気づかされた。

    ネタバレBOX

    ラストのギガント上の対決はどうやるのかと思ったら、三角の面も持つ人物大以上の箱を二つ組み合わせ、あくまでアナログと見立てで押し切った。横に並べれば飛行機らしくなり、三角の面を横にすれば、上辺は滑り落ちる危険な場所になる。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    役者のファンイベントとしてなら大成功なのだが…
    脚本が相当ひどい。むろん原作が悪いわけでない。アニメならではの場面の多さを処理しきれておらず、客が舞台上に起こされる場所が何かを把握できないまま進むことも多々。気づいたら人物がはぐれたり、合流していたりする。
    その場でことを起こさずに、後出しの説明台詞で明かされることもしばしば。その説明台詞すら流れが飛び飛びのため、え、今その話題に遡って泣き出すの?となるにまで至る。

    全体として、エンタメではなく、アートよりの作風で、コンテンポラリーダンスを多用している。効いているところもあるし、動きだけで笑わせる妙もあるが、全ての場面を美しくしようとする余り冗長になっているのは否めない。
    よかったのはどんな場面にもおかしみがあるところ。人物たちに好感は持てる。一方で、対立や葛藤が唐突に遮断されるため感情移入の余地はない。
    コナンの超常的な動きをセットやアンサンブル、仕掛けを駆使して無理なく成立させている。および、各場面のシーンメイクに対応する装置も上手い。役者の体も概ね対応している。一方で手数のかけ方が均されているため、思いきった取捨選択をして、何か1場面でも想像を超えるものがないと客は感動しないのではないか。

    ネタバレBOX

    原発の扱い方が2024年にしては…
    また未来少年コナンのアニメは共産主義対共産主義の共同体であるが、本作ではその辺もぼやけつつある。むろん、それを描くことは必要要件ではないが、美しいシーン作りに全ての労力を割いたうえで、共産や原発といったテーマを中途半端に採用したのだとしたら、それこそファンイベントであり残念だ

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