満足度★★★
説教臭くないのがいい。
ちょこちょことした疑問、矛盾はあるものの、十分に楽しめた。
仲村トオルの「カッコイイ」はすでに持ちネタなのではというくらいしっくりきている。
満足度★★★★
蓬莱さんのセリフ、問いかけるものは、いちいち凄い。そして、終始、静かで少し重いものが残った。
郊外の人気有名レストランに、また一人、新たなコックが加わることになった。
しかし、そこで見たものは、外から見たイメージとは異なるものだった。
地味でも本当に「おいしいものをお客様に提供する」という、これまで当たり前と考えていたことに、疑問符が投げかけられる。
料理の値段は適当に決められ、毎日の特別メニューは、味ではなく、見た目のインパクトや派手さが重視される。
本当においしいものは何なのか。
客は、何を求めてここに来るのか。
矛盾や問題を突き付ける蓬莱さんのセリフは、重く、いちいち納得、考えさせられてしまいます。
やさぐれた感じの仲村トオルさんの静かな迫力、
こちらも静かで独特の雰囲気のYOUさん、
江守徹さんは、終始穏やかに語る。死別した妻のスープを再現しようと色々試すのですが…。
いつもはおっとりした感じの柄本佑さんは、ひとり、一番普通の常識人を演じる。
ベテランぞろいの面子も面白く、見た後、何か、ずしりとしたものが残された気がしました。
満足度★★★★
蓬莱竜太の卓越したセリフ術を感じた
蓬莱竜太の卓越したセリフ術を感じた舞台だった。
舞台に流れる時間の感覚が非常に弱くて、舞台上の時間が消えてなくなってしまったような、独特の感覚の舞台を作り出していた。
詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。
満足度★★★
我々は夢と同じものでできている
あるレストランの厨房を舞台にしているが、これはいわゆる「バックステージもの」の変形である。
華やかな舞台、スターやアイドルが煌めき、絢爛たるロマンやサスペンスが繰り広げられるその裏で、スタッフたちの地味な姿、現実の愛憎が描かれる様は、演劇が生み出す虚実皮膜の境を冷徹に表出する。「バックステージもの」が表現しようとするものは言わば「演劇とは何か」という本質論である。なぜ我々は、演劇という「虚構」を生み出さなければならなかったのか、という問題提起だとも言える。
もちろん、舞台上で展開されるストーリーは純粋なエンタテインメントであるが、この舞台の面白さを支えている本質が「我々は自らの作り出した虚構の中にしか生きられない」という認識論に基づいていることを指摘しておきたいのだ。
レストランのホールという表の世界は、実は裏のスタッフたちが創り出したウソの世界である。しかし物語はそれだけに留まらない。彼らが裏の世界で語る言葉もまた、その裏にまた別の「真実」を孕んでいる。即ちこれは、表と裏の二重構造の物語ではなく、表と裏とそのまた裏の、ウソを吐く人間の本質もまたウソに塗れているという、三重構造のドラマになっているのだ。
我々が虚構を求めるのは、あるいは虚構に救われようとするのは、真実があまりにも我々の「夢」を裏切っているという、現実の不条理に根ざしている。現実を認識することくらい、辛いことはないのだ。これは「人はなぜ騙されるのか」という心の問題とも密接に関わっているが、我々は悲惨な現実に打ちひしがれて、それでもなお生きていこうとするなら、虚構にすがらざるを得なくなるということなのだ。一見、現実のように見えるそれが、実は見え透いたウソだと見当が付いても、それを認めるのが辛い時、人は自己暗示を掛けてウソをホントウだと信じようとしてしまう。
我々の虚構への射幸性を「夢だっていいじゃない」という言葉で表すことがある。しかし作・演出の蓬莱竜太は、そんな「甘え」を許さない。演出としては極めてリアルで、幻想的なシーンが数カ所挟まれるくらいである。数日間の出来事を描いているので、場面転換も少ない。外連味には乏しいが、演劇の基本に忠実な極めて実直な演出だと言える。
だからこそ、ホールの「真実」が次々に暴かれていく展開には容赦がない。そこで観客もまた、冷徹な現実を突きつけられるのである。「あなたもまた、誰かの夢の中にいる虚構の存在ではないのか」と。夢から醒めた方がいいのか、醒めない方がいいのか。登場人物たちの行く末に答えがないように、我々にも具体的な答えは与えられない。虚構と現実のせめぎ合いの物語は、こうして我々に投げ渡されたのであった。
満足度★★★
静かな演劇inパルコ
急遽登板になった中村倫也さん好演でした。
千葉さんのだらしない男役って久しぶりに見たような気がする。
内容が静かで地味めなので、台詞の聞き逃しがありそうでかなり神経尖らせてみてました。
満足度★★★
有名人達が。。。
テレビや映画等にも出演している有名な方々が出演している舞台を見るのはとても久しぶりでした。そこにいるだけで、下手だろうがなんだろうが、お客さんは満足するんでしょうね。8000円のチケットでも。それにしてもキャッチーな内容でした。
満足度★★★
ハンドダウンキッチン
観終わった後に、このタイトルの意味がわかりました。
俳優さん、女優さん方の演技はとても、魅力的でした。
クスリと笑えるところもあり、すごいエネルギーだなぁと思います。
ただ、話が後半突然終わってしまった感があって、
もっともっと、ストンと落ちる何かがあったらなぁと、少し思いました。
しかし、120分とは思えない速さでした。
面白かったです。
満足度★★★★★
考えさせられた
レストランの中での話ではありますが、自分の仕事や人生やら色んな事に共通する事で、どこかで「これって正しいのかな」と時々思っていた事を描いてくれていたので、とても考えさせられた舞台でした。
最近の観劇は、単純に楽しめる舞台が多かったので、グサッとくる台詞や、見終わった後の考えさせられる感覚が久しぶりだったので、とても良い作品を観れたなと思いました。
今、「観てきた」コメントを書きながら、これを投稿しようか迷っています。
満足度★★★★
本物は…
ブラックだけどコメディではなかった。
職業上グサグサと突き刺さる台詞にやられました。
江守徹さんが可愛い!まさか癒しの存在になるとは。
仲村トオルさんは千葉哲也先生似?
宮崎くん存在感があって良い。
蓬莱作品のYOUさんは抑えた演技でいつもと違うのが魅力。長台詞鈍っていたけどそうだよね。
お話もですが、セットも照明も
素敵でした。
誕生日プレゼントとしてチケットをくれた、そして一緒に観に行ってくれた友人に感謝。