TEA AT FIVE キャサリン・ヘプバーン~五時のお茶~ 公演情報 TEA AT FIVE キャサリン・ヘプバーン~五時のお茶~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    大好きなお二人なので観て来ました
    十朱さんは「バス通り裏」から、もうかれこれ50年ぐらい大好きな女優さん、鵜山さんも、私の好きな演出家ベスト5に入る方なので、お二人のお仕事ぶりを拝見したくて、行って来ました。

    ですから、キャサリン・ヘップバーンについての知識はあまりなくて、話に付いて行けるか、やや不安でしたが、たとえ彼女を知らない人でも、十分楽しめる内容の芝居で、安堵しました。

    一人芝居と言うより、一人語りといった趣の芝居で、ヘップバーンと十朱さんの女優人生も重なる部分があって、見応えある舞台でした。

    十朱さんの初舞台から拝見している身として、十朱さんも、自分も、ずいぶん長く年月を経て来たことに、より感慨深い思いがしました。(それにしても、十朱さんは、私よりかなり年長なのに、いつまでもお若くて、お茶目で、素敵!)

    客席に空席が目立ったのがとても残念です。

    微笑ましく、笑える要素も盛りだくさんの素敵な舞台でした。
    十朱さんやヘップバーンファンの方には、必見舞台だと思います。

    「黄昏」の演技しか印象がないので、今度、若い頃の映画も観てみたくなりました。

    ネタバレBOX

    さすが鵜山さんの演出は、セットにも工夫が凝らされ、ヘップバーンの写真は出さずに、話題に上った男性のみが、セットの上の空間スクリーン上にその都度浮かび上がります。

    ヘップバーンの写真も出してしまうと、目の前で演じている十朱さんのイメージを損なってしまうからだろうと、その妙案に感心しました。

    1幕では、「風と共に去りぬ」のヒロインをやりたいと、連絡を待っている頃のヘップバーン、2幕では、晩年の交通事故で、車椅子に乗ったヘッブバーン。

    十朱さんは、この女優の人生の変化を、見事に体現されて、職人芸のような名演技を披露して下さいました。

    ほとんど、一人語りの態を取りながら、決して退屈な瞬間がないのは、十朱さんの名演ももちろんですが、時々、電話が鳴ったり、見えない場所にいる、気の利かない家政婦や助手に、用事を頼んだりする、動きの変化を適度に入れて、舞台に変化が生まれるから。

    とても、秀逸な脚本であり、演出だと感嘆します。

    スペンサー・トレーシーとの恋愛秘話には、胸を打たれ、同時に、小坂一也さんとの、楽しげなデート現場を何度も見た自分には、この彼女の告白が、十朱さんご自身と重なる部分もあり、余計に、心に響きました。

    ヘップバーンも、十朱さんも、ご結婚は一度だけだったのですね。

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