満足度★★
揺れる舞台
空間ゼリーの「I do I want」は、今でも思い出に残る舞台。
大学サークルの部室という狭い世界で、傷つくことを怖れるゆえに、お互い、正面から向き合うことができない部員たちの、じめじめした人間関係が丁寧に描かれた舞台だった。主体性のない部員たちは、空気に流され、一人、また一人と友人たちを傷つけて行く。
そんな世界に嫌気がさした部員のひとりは、最後に、傷つくことを引き受けて、恋の告白を行い、ふられる。小さな希望を提示して、舞台は終わるが、その誰も居なくなった舞台に日の丸が浮かび上がる。サークルと恋愛というとても小さな社会を、「日本」というとても大きな社会と重ね合わせる手法が、深い印象を残した。
そんな空間ゼリーが、アイドルたちと組んで商業演劇に挑戦。それは、やっぱり、アイドルを全面に押し出すエンターテインメントなんだけど、それでも、どこかに空間ゼリー色が残っているみたいな、不思議に揺れる舞台になっていて、こちらも、揺れた。
満足度★★★★
コンパクトなサイズ
女子大生(とは限らない?)を泣かせた悪いオトコを暴力は使わずに懲らしめる「絶世の美女3人組」の活躍譚。
序盤で基本パターンを見せて後半はより大きな悪と対決する構成、欲を言えば基本パターンをもう少し手際よく見せ、後半に重点を置いた方がよりバランスが良いような気もしつつ、テンポ良く進む(とはいえ、ちょっと暗転が多いか?)のでダレることなく80分というコンパクトなサイズなこともあって楽しく観る。
満足度★★★★★
ダメ男から女の子を助ける秘密のクラブ
ダメ男から女の子を助ける秘密のクラブ。
戦いに勝ったが、女の敵はまだ現れる。
毒牙から恋する女の子を守り続ける猫目倶楽部。
がんばれ女の子。負けるな猫目倶楽部。
この公演を観た女性は、友達も大切にし、素敵な恋愛ができる。
この公演を観た男性は、彼女や女性に対してもっと優しくなれる。
外見がよくても、暴力を振るう男は最悪。
優しくても、彼女をモノのように扱う男は最低。
男が見ても、典型的なダメ男。
恋する女性はダメ男につかまってはだめです。
彼氏、友達、お金。バランスが取れていないと、いずれかが壊れてしまう。
親しい仲であってもお金の貸し借りは人間関係を壊してしまう。
猫目倶楽部のメンバー3人は強い女性。しかしそんな彼女達だって恋愛する。胸がぎゅっと締め付けられ、苦しむ。恋は医者には治せない病。
恋する女性をサポートする猫目倶楽部。
困ったときは掲示板に「XYZ」ではなくて「猫の瞳」を書き込んで依頼しよう。
弱い女の子は変われる。強くなれる。
公演で登場したキーワード
「恋は友情を壊す」
「人を機械のように利用しては駄目」
「こころはコロコロ変わる」
「人は変われる。強くなれる」