人形の家 公演情報 人形の家」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    演出の工夫はあった
    短めの上演時間の中に演出の工夫はあったが、やや分かりにくい印象を持った。

  • 満足度★★★

    ストレスフルな家
    人間の動きの演出が良く、光るものがあると思う。動線の設計というのかな? 各シーンの作り方、つなぎ方も良く、面白かった。
    主役の女優はいかにも舞台役者という迫力がある。

    原作はきっと名高い傑作なのだろうけど、当方は演劇の知識貧しく初見の本であった。
    ノーラなる妻にスポットが当たりすぎていて、他の役者の動機が見えない。筋を解するには問題ないが、あれは一体、どういうことだっとのだろう?と後から気になるところはいくつかあった。(特に"家"について、医者と妻の関係など)

    演技はあまり気持ちよくなくて役者陣は少々心許ないが、他の劇団と交流したり、様々なチャンスを掴むことで、これからいくらでも伸びると思う。

  • 満足度★★★★

    夫婦の関係
    舞台に白い仮面を被った役者が4人、登場する。つまり、顔が無いのだ。顔は自己主張の表れであり表情だ。たぶん、この顔ナシ4人は一つの家族と仮定する。テーブルを囲んで座っている4人。模擬家族だ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    ノーラと弁護士ヘルメルは3人の子どもと共に幸せな結婚生活を送っていた。ノーラは、猫かわいがりするヘルメルの愛の性質に、気づいていながらも夫に大切にされていた日々を過ごしていたある日、事件が訪れる。

    実はノーラには隠しておかなければならない秘密があった。夫が病に冒されたときに、借用証書に偽りの署名までして内緒で工面した借金があったのだ。その借金の相手は、銀行の頭取に出世したヘルメルによって職場をくびにされると、秘密の暴露とひきかえにノーラに、復職を夫に働きかけるよう迫る。ノーラは絶望する。自分を支配しているヘルメルがこのことを知れば、すべての生活は破滅することは目に見えているからだ。しかしその一方で、ヘルメルは彼女を愛しているので、真実を知ったとしても自分を犠牲にして彼女の行為にすべての責任を持ってくれるだろうとも確信していた。

    事情を知らないヘルメルは、クロクスタを解雇してしまう。宣言どおりクロクスタは暴露する手紙をヘルメルに送り事実を知ったヘルメルは激怒し、ノーラに対する怒りと憎しみを露わにし、署名の偽造について責任を負うそぶりも見せなかったどころかさんざんに罵倒してしまう。すべての終わりがやってきたと思ったさなか、改心したクロクスタから捏造の証拠である借用証書が送られてくる。これでヘルメルの危機は過ぎ去った。先ほどまでの態度を豹変し、ノーラに再び微笑んで甘いことを言い放つようになるヘルメル。

    しかし、ノーラは、自分の結婚生活が考えていたものと違うことに気づき始める。ヘルメルが対等な人間として、絶望や悩みを共有し喜びを分かち合える存在「1人の人間」として自分を見ていないことにノーラは絶望し、ノーラは自分がやらなければならないのは自分の力で世の中に出て行き「自分を教育する」ことだけだと心に決める。ヘルメルの制止を振り切りそして彼女は夫と子どもたちのもとを去る。


    イプセンは幼いとき父が破産し、暗い少年時代をおくった影響力が強いせいか、深層心理を得意とした戯曲が多いよね。
    新たな時代の女性の姿を世に示した代表作だけれど、この戯曲を再読していったからひじょうに分かりやすかった。

    戯曲はその後のフェミニズム運動と重なって更に有名になったけれど、今、改めて芝居を観ると・・・誰かに保護されながらゆるく生きるのもいいな~。なんてフトドキにも考えてしまう。前戦に立って対等に戦うという事がどんなに大変な事か。家の中でぬくぬくと暮らしてるノーラには分かるまい。なんて保守的な言葉を発すると顰蹙をかうだろうか・・?


    キャストは素晴らしかった。特にノーラとヘルメルの会話での表情が。ラ・マンチャと同様ロープのない四角いリング場での芝居だったが役者の立ち居地を考えて貰いたい。重要なセリフの場面に役者の背面ばかり眺めていると、結構イラつく。役者の表情が見えないからだ。どんな時も一語一句聞き漏らしたくない、表情も見過ごしたくない。という真剣そのもので観に行っているからだ。(^^;)まさにリング!

    ただ、この物語を80分程度で収めるのにはいささか無理があるように感じる。もっと綿密に書いても良かったんじゃないかと・・。いかがだろうか?

    最後にヘルメルが女中とくっついてしまう場面、余韻が残る見せ方だった。

  • 満足度★★★★★

    この劇団に注目しよう
    「愚者には・・・」は変格といった感じでしたが,「人形の家」は本格で王道でした。いずれも同じ舞台の設定で,ともに舞台を上手に生かした魅せる芝居で,とても素晴らしいと思います。この劇団はお気に入りに登録して注目し,今後も追っかけてみようかと思います。

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