ブルドッキングヘッドロックvol.12
ブルドッキングヘッドロックvol.12
実演鑑賞
新宿シアターモリエール(東京都)
2007/03/07 (水) ~ 2007/03/11 (日) 公演終了
上演時間:
公式サイト:
http://www.bull-japan.com/toguro/
期間 | 2007/03/07 (水) ~ 2007/03/11 (日) |
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劇場 | 新宿シアターモリエール |
出演 | 小島聰、永井幸子、西山宏幸、山口かほり、篠原トオル、馬場泰範、寺井義貴、深澤千有紀、吉田真紀、猪爪尚紀、藤原よしこ、三科喜代、喜安浩平、山乃花絵、相内友美、佐藤幾優(boku-makuhari)、岡山誠、西野大介(チーターダッシュボンバーショット) |
脚本 | 喜安浩平(ナイロン100℃) |
演出 | 喜安浩平(ナイロン100℃) |
料金(1枚あたり) |
3,000円 ~ 3,300円 【発売日】2007/01/20 前売/3,000円(全席指定) 当日/3,300円 |
公式/劇場サイト | ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 |
タイムテーブル | |
説明 | とぐろと僕 喜安浩平 夜、ひと気のない真っ暗な路地。ゆっくりと息を吐くたび、温く澱んだ湯気が白く立ち昇る。僕にはそれが、体内の毒素かなにかが溶け出ているんだと思えた。だから僕は、目の前の女に気づかれないよう慎重に、何度も何度も息を吐き続けてみたんだ。 昼間の陽気は春の訪れを確信させ、僕の住む町にも浮かれた連中が続々現れ始めたのだが、夜はまだまだなかなかどうして驚くほど冷たく、そしてとても静かだ。前を行く会社帰りだろう、ファー付きのコートに身を包んだ若い女の、リズム良くアスファルトを打ちつけるヒールの音だけがやたら大きく聞こえてくるのも、そういう季節だからかもしれない。 僕が駅前に立って三時間ほどしてようやく目星をつけたその女は、コートを着ていてもうっすらと尻の形の良さが伺え、背筋も伸び、はりのある髪を一つにまとめあげて颯爽と歩いている。僕に言わせれば、そんな彼女は肉食獣の風格。ファーはたてがみ。ヒールの音もひどく凶暴。きっとやばい女に違いないんだ。 僕は、右手に握った鈍く光る鉄のモノに力を込めた。心臓の音が漏れるのではないかと思い、息も止めた。そして足早に女に近づく。女は気づかない。もうすぐだ。一撃食らわせたら猛ダッシュ。大丈夫。そのために毎日走りこんできたんじゃないか! その時だ。女のケータイの着信音が鳴り響く。出る女。 「あ、ヒロコ?あははは!!うん、うん、あはははは!!うそお?マジキモいんですけど!!あはは!!あは、あはははははははは!!!!!」 おかまいなしなんだ。僕はなんだか恐ろしくなって足早にその女を追い抜いたんだ。 (公演HPより) |
その他注意事項 | |
スタッフ |
夜、ひと気のない真っ暗な路地。ゆっくりと息を吐くたび、温く澱んだ湯気が白く立ち昇る。僕にはそれが、体内の毒素かなにかが溶け出ているんだと思えた。だから僕は、目の前の女に気づかれないよう慎重に、何度も何度も息を吐き続けてみたんだ。
昼間の陽気は春の訪れを確信させ...
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