傘をさして嘘をつく 公演情報 傘をさして嘘をつく」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★

    傘をさして嘘をつく観てきました
    プロのコント芸人を目指す内容はいいけど、コントの内容がいまいちですね。
    いくらお芝居の中とはいえ、もう少し本当に笑えるものであってもいいのでは
    ないでしょうか。
    コント以外の部分では笑えるところあり、みなさん役になりきって一生懸命に演技されていてよかったです。

  • 満足度★★★★

    若さ溢れる芝居【傘チーム】
    未見の劇団、初めて行く劇場(スタジオ「ユーキース」)である。そのはずである、この劇団のVol.1旗揚げ公演、この劇場は、この上演が こけら落としになるという。この脚本は、2015年佐藤佐吉賞優秀脚本賞を受賞した大石晟雄 氏が作・演出ということで興味を持った。

    ハガキサイズの公演チラシの一行目...「俺お前のこと、すきなんだよね、けっこう」とあるが、自分はこの芝居、結構好みである。8回公演(Wキャスト)であるから、同じチームの上演は4回しか観られない。

    この芝居、第153回芥川賞を受賞した又吉直樹の処女小説「火花」を少しイメージした。かけがえのない時間の共有。日本独特の話芸・漫才の世界で生きることの現実と夢を謳い上げる。その人間(若者)讃歌がうまく表現できている。

    ネタバレBOX

    この脚本は4年前、大石氏が19歳の時に書いたと説明にある(本公演は大幅書き直し)。台詞が当時のままのようで、観客によっては分からない所(安めぐみ の件)がある。
    物語は面白いが、その本筋と脇筋が同じ比重のようで、描きたい内容が暈けてしまったようだ。

    舞台セットは、上手に通路、中央はテーブルと低本棚、下手は台所という和のワンルームのようだ。客席はベンチシートでその部屋を覗いている感覚である。自分の中では、若手漫才コンビの将来への不安...売れるか(食える)のか、その漠然とした焦燥感を描いた芸道。別の意味でゲイ的(正確には違う)も告白するが...。

    そのシチュエーションがルームシェアしている女漫才コンビとの恋愛や才能に見切りを付けた先輩芸人の哀切が絡むものと思っている。この芝居では前半から中盤にかけて、後半に浮き彫りになってくる「若者気質」、そして「漫才のコンビ」としての苦悩が伏線にあるが、脇筋(恋愛話)が重たくなり過ぎた。また劇中劇としての漫才シーンも、ネタ合わせに苦慮、面白くない、売れないというイメージで止め、その悩みの部分を強調した方が後半に繋がる(前・後半の描く落差を意識したか?)。中盤(相方の彼女との未交情シーン)以降は、緊張・切実という人の感情が動いた。この場面転換は絶妙で、しっかり計算されている(暗転時間が少し長い)。漫才相手への男色、女漫才コンビとの誤解愛、錯誤、片思いなどの恋愛沙汰が脇筋、ネタ書の苦悩、才能への疑問(相手を巻き込むだけに懊悩)、家業を継ぐという逃げ、先輩の熱弁などが本筋だと思う。その観せ方のバランスが行儀良すぎ、または均等しており印象的でない。

    演技は、5人とも等身大の芸人、特に先輩役が濃い(恋)出汁のようで、ハイテンションにして味わい深い台詞の数々。

    ちなみに、観劇した日(5月14日)は、上方漫才大賞が発表され、「オール阪神・巨人」が受賞したと...その苦節も語られていることから、不思議・因縁を感じる芝居。
    「嘘チーム」も観劇し「傘チーム」との違いを観たいところ。

    次回公演を楽しみにしております。

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