カモメに飛ぶことを教えた猫 公演情報 カモメに飛ぶことを教えた猫」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    非常に素晴らしい!
    舞台はドイツの港町・ハンブルグ。

    とっても夢のあるセットです。童話の世界から飛び出てきたイメージ。

    飛べない猫がカモメに飛ぶ事を教える。その無理難題に挑む中で、ゾルバと仲間の猫達は自分とは違っている者を認め、尊重し、愛する事を知っていきます。

    「誰かと暮らす事を知らなければ、孤独の価値なんて解らないのさ。」と劇中での哲学的セリフなど、大人向けのミュージカルです。

    以下はネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX

    いよいよ、別れの時が近づいてくると、 フォルトゥナータも飛びたくないと言い出し、ゾルバも「飛びたくなかったらずっとここに居てもいいんだよ。」などと言い、お互い離れたくない感情を持ちますが、大佐や秘書、博士、向かい風は説得します。

    『銀色の翼を持った綺麗なカモメは原油だらけの真っ黒の塊になりながらも、もがいてもがいて何度も水にもぐったり油を少しずつ落として君を生む為にお母さんは強くなれた。』


    ゾルバは言います。

    『お母さんとの約束、願いを叶えてやりたい。この町で一番空に近いところ・・・セントミハルス教会の塔の上に行こう!』



    彼らの愛情を受けて、 フォルトゥナータは飛ぶ為に一番大切なことを見つけます。


    いつでも風を連れてくる雨。
    太陽を連れてくる雨。
    ずっと向こうには太陽が。
    恋焦がれていた。
    このありふれた雨。
    なにより恋こがれていた。
    いつでも。。

    なにより恋焦がれていた。
    空にもっと近づく。
    この青空全部私のもの。。



    そういって、フォルトゥナータは美しい銀色の大きな翼を広げ飛び立ちます。


    この、シーンが本当に美しい。。大絶賛!



    文化の違い。種の違い。異なる者同士の心の交流と、夢に向かって全力で挑戦する事の美しさを、ユーモラスに、しっとりと、そしてスリリングに描いた作品。


    これだから、芝居は素敵です。。

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